2012
3月 13
(火)
17:28
本文







「スローライフ・フォーラムin日光」の内容報告。栗山分科会のご報告です。







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・2月11日(土)14:00?16:00 栗山総合支所
・テーマ 「山里のおもてなし?「食」と「まつり」?」
・参加者   70人
・パネリスト
平 英一さん(川俣自治会長)
伴 隆文さん(日光市文化財保護審議会副会長)
柏村祐司さん(栃木県立博物館名誉学芸員)
多田憲市さん(NPO法人農と地域のネットワーク理事長)
※予定していた山下 茂 明治大学公共政策大学院教授が欠席となったため変更した。
斉藤 睦さん(地域総合研究所所長)
・コーディネーター
坪井ゆづるさん(朝日新聞論説副主幹)
・司会
長谷川八重さん(NPO法人スローライフ掛川)
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前日の足尾分科会からの参加者に、この日からの参加者が加わりマイクロバス2台で移動。栗山地域に入ってからは、パネリストの平さん、柏村さんが詳しく解説をしてくださいました。平家の落人伝説のある「平家塚」や子どもが少なくなって閉校になった雪の「川俣小中学校」など。









翌日の全体会に登壇の神野直彦さん、増田寛也さんも聴衆として参加です。





会場の栗山総合支所では、川俣地区に伝わる国の重要無形文化財「元服式」の様子などが映像で流れていました。河原で楽しむ「石焼」についての説明パネルや道具、地域野菜「川俣菜」「サンショウウオ」のウケなどの展示もありました。





栗山地域を代表する「ばんだい餅」甘いジュウネン(エゴマ)味噌がかかっています。「栃餅」も。参加者みんなが試食しました。





お餅を用意してくださった、川俣の女性たち。作り方を詳しく話してくれます。参加者からは「今度は一緒につくりたい!」の声が。









栗山の「食」と「まつり」をどのように活かして、交流を起こしていけばよいのか。問題点は何か。パネリストから会場から、たくさんの意見がありました。




●パネリスト 平英一さん
栗山地域のまつりを担う若衆が少なくなっている。若衆組は他地域にない個性であり貴重なものだ。しかし、それを維持する若衆が少なくなっている。郷土芸能の継承に、大変危惧している。外に出て行った人たちにも行事の時にはもどってきてもらう呼びかけをしている。「元服式」は若い人も誇りを持ってやっているので何とか続けて行きたい。地域づくりも若い人が、いるのといないのでは取組みが違ってくる。若い人がいつでも帰れる、そういうふるさとにしておくことが大切かなと、次の世代に繋いでいこうとやっている。川俣には全戸に温泉をひいている。そういい温泉があるならと宇都宮から半分移り住んだ人もいる。家を貸したい人もいるので今後、まちおこしに参加するような人が増えるといい。





●パネリスト 伴 隆文さん 
湯西川では湯殿山神社の祭礼で上、下の地区が一緒にやっている。お互いに競い披露する。若者は少ないが、何とか継承している。うちの方は温泉場で、「かまくらまつり」が成功している、夜ライトアップしている。ここに食というものを付け加えるには、新しい物となるとなかなか見つからない。料理で「一升べら」などもあるが、湯西川独特の「芋の餅」でもいいんじゃないか。子どもの時食べたがとても美味しかった。もう一度そういうものから、考え直してみようかとも思う。




●パネリスト 多田憲市さん
私たちがエコグリーン・ツーリズムをやる時に、一番考えることは「ここにしかできないもの、ここでしか体験できないもの」それが第一になる。二番目には「本物であるということ」、これが大事だ。「栃餅」も「ばんだい餅」もすごく美味しかった。昔の方法と今のと比較するとか、そういうことをしてもいい。福井では、地域によってのイノシシの肉の味比べなどもしている。海辺のイノシシと山のイノシシでは肉の味が違う。そこまでこだわるといい。川俣小中学校跡を多いに利用すべき、拠点になる。栗山地域は何日もかけてゆっくり尾根を歩くようなトレッキングもできる、プラス温泉もある。学校の先生方のトレーニングの場所にもなる。



●パネリスト 斉藤 睦さん 
いろいろな町に専門家として入り込み、アドバイスさせて頂いている。そういう時に、私たちの使い方を、地元の人が心得てうまくやって下さるといい。だから今日みたいな会合も、是非利用してほしい。ずっと繋ぎとめることが大事だ。
地域の人の中で、女性がやる気になると地域が起こってくる。女性の出番がたくさんあるまちは、活性化している。ちょっと心配なのは、そういう地元の宝物の性質を知っている人たちが、実は60歳以上になってしまっていること。その後を引き継ぐ、次の担い手がもしかして育っていないのでは。全国的なことだが、ここも心配だ。



●パネリスト 柏村祐司さん
栗山は、食文化が豊か。独特の「石焼料理」がある。鹿やクマなどの猟の後、みんなで食べる縄文的な肉食文化もある。宇都宮あたりの食文化は単純。こちらは実に複雑で、餅をとっても一番最上にランクされる。研究者として栗山を見ていると、宝物が一杯だ。ところが、灯台下暗しで、地元では宝物だと思わない。湯西川には伝統的な湯西川祭礼があるが、ひところの面影はない。なんであれを皆さん方にお見せしないんだろう。新しい祭りを作らなくても、昔からのでやってける。それを十分認識して、後世に伝え、観光に活かしていったらいい。とかく、そういう問題をその地域の人だけにやらせるが、できっこない。というのは問題に気がついていないからだ。計画の段階で、外部の識者を入れるべきだ。山の中でも東京から3時間で江戸時代からの文化に触れられる、地の利がいいコトを活かそう。そして、民宿は、外来者が土地の人々と接する、生活の一部を共有できる場になってほしい。ここに残るたくさんの民話を、語るなどしてもいい。


◆会場からの意見◆ 


・ここに住みついてくれる人、面白がる若い人はいると思う。例えばアーティスト。たくさんの観光客を求めるより、一人でも住みつく人をつくるほうがある意味近道だ。(せたがや文化財団・川島さん)
 



・フェイスブックとツィッターでこの日光フォーラムについて“つぶやき”続けて来たが、ここに入ったら、突然通じない。まず電波環境を良くした方がいい。インターネットで外に発信できるよう。(群馬県南牧村・神戸さん)


・ここにしかないものというのが、ひとつのキーワード。地元の人たちが、地元にあるものに誇りをもって、それを外に発信する、楽しくやってる。それが外からは魅力になる。(新潟市・食生活ジャーナリスト 村井さん )
 
・富山県でも、県西部地域では獅子舞が非常に盛んだが、、若い方が少なくなって、だんだん途絶えつつある。それを応援する意味で、高岡市の方で毎年5月3日に獅子舞大競演会というものをやっている。(高岡市・スローライフ逸品研究会 上田さん)






他にも「鹿を丸々一匹食べるツアーなどやったらいい、ヨーロッパと肩を並べる肉食文化、ここのジビエ料理をもっと発信しよう」「研究機関、大学などと連携を」「自分たちの周りにある資源、宝物をもう少し目配りをして見なければいけない」など意見が出ました。




●コディネーター・坪井ゆづるさん

栗山には宝物である「まつり」は豊富だし、美味しいものはあるし、面白い肉の食べ方もあるし、民話まである。温泉まである。さぁ、どう使いましょうか、いくらでもアイデアが出てくるだろうと思う。それほど素材に恵まれている。しかし素材に恵まれていれば恵まれているほど、実は人が減っていく要素も、逆に多いのかも知れないと感じた。






栗山・野門地区の旅館「大野屋」での「夜なべ談義」。囲炉裏で焼かれた様々な肉・ばんだい餅、手打ち蕎麦など栗山の食が並びます。中でも「サンショウウオ」が大人気。“山里のもてなし”を実感しながら、「全国の平家の落人伝説のある土地が集まり、ここで『落人サミット』をやろう」などの提案やら、わが町の交流の仕掛けの披露など、話題はつきない夜でした。

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