2014
1月 13
(月)
17:37
奈良・川上村フォーラム報告?「プロジェクト発表」
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「スローライフ・フォーラムin水源地のむら川上」(2013年11月24日)のフォーラムについて報告です。会場は川上村の「山吹ホール」、一見船のような形の立派なホールで開催となりました。














司会は静岡県掛川市から参加の、NPOスローライフ・ジャパン理事の長谷川八重さん。司会台は川上村の杉の枝、檜の枝で飾られました。













まずは開催地、川上村の村長・栗山忠昭さんからのご挨拶。




「川上村は平成6年に、水源地のむらとして、木と水と人との共生、大滝ダムとの共生を心定めしました。森を守りながら、美しい水を下流に流したいという、非常に崇高な精神です。その誇りと責任をほんとうに果たしたいと今も思っています。

しかし肝心の源流域の私たちが、非常にいま生活が厳しい。森を守りたい、美しい水を流したいと思いながらも、しっかりした生活ができないと、元気でないと、健康でないと、やはり背に腹はかえられないとなります。それは川上村だけの問題だけではなく、全国の山間地の抱えている悶々とした悩みです。

田舎で居れば寂しくなリますが、東京にも町にも今日の皆さんのような山村を応援し続けてくれる、そんな味方が大勢いてくれる。皆さんの元気をいただきながら、またこれからのむらづくりを考えたいと思います」

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NPOスローライフ・ジャパンは奈良県「一町一村一まちづくり事業」で、奈良県南部の十津川村谷瀬、野迫川村北股、川上村の3ケ所に通ってきました。

村の方々と何度も話し合い、ワークショップを開催し、村の人たちが手の届く範囲で、今日からでも始められる具体的なむらづくりプロジェクトを決め、進めるお手伝いをしてきました。その3つの村からのスローライフのむらづくりに繋がる計画を発表していただきました。








1)十津川村「吊り橋に続くゆっくり散歩道」プロジェクト
発表者:北谷忠弘さん(十津川村大字谷瀬総代)、横山兼大さん(地域おこし協力隊)




「谷瀬は、五条の方から来た場合の十津川村の玄関口です。日本一の長いつり橋があり、観光的には有名で、安全で、自然は美しく、人情も厚いところです。共有財産が共有林という形であり、それを中心に連帯性と協同性のある人たちが暮らしています。日本一の吊り橋を自分たちのお金でかけた、伝統があります。

30年前から吊り橋が有名になり、観光客がくるようになリました。私たちは「吊り橋茶屋」をつくり共同で経営し、順番で店番をしています。特産品の「ゆうべし」もむらでみんなが集まってつくっています。マツタケもむらに生えるので、生産組合をつくり出荷しています。

しかし、過疎は進んで老人ばかりとなり、現在26世帯44人。死んだ人の補給ができないむらになっていて半分諦めている状態でした。そういう中で、何とかもう一回谷瀬を盛り返そうじゃないかというのが現在の取り組みです。

私たちは、これまで観光客は吊り橋までで、むらの中へ入っては困るという姿勢をとってきました。が、そうやっているともうむらは守れない。これからは外部の人の力を借りてでも、むらを守っていきたいと思っています。

何度も寄り合いを持って話をまとめました。まず、谷瀬の状態を知ってもらうということが第一と、むらの中心にある「森山神社」までの散歩コースをつくろうと取り組んでいます。

みんなで道の周辺に花を植えたり、看板を立てたりしています。茶屋にも新しいメニューを、森山神社に絵馬を、展望所をと、そういうことが主な取り組みです。コースを決定するに当たっては、みんなで歩いてもみました。






外部の人たちが散歩コースを歩き、谷瀬に触れて、むらの人たちと話をしたりして『いいところだなあ』と思い、『ああ、ここに空き家があるな。ここに私たち、定年になったら越してこようかな』ということになったら、私たちの計画はうまくいったということになります。

むら中に桜の花が咲く春、来年の4月には谷瀬の人たちの夢を乗せてこの散歩道がスタートします」









2)野迫川村「森にひびく“むら”讃歌」プロジェクト
発表者:中本 章さん(野迫川村大字北股区長)




「2年前に発生しました紀伊半島豪雨災害によりまして、私たち野迫川村北股地区の住民全員が避難生活を送っております。多くの皆様から心温まるご支援をいただき、この場をお借りして深くお礼申し上げます。来春の帰宅に向けてみんなで頑張っています。

野迫川村の気候は1年を通して冷涼で、特に冬季は厳寒の地で、雪に深く埋もれた寒村になります。むらびとは夏場にしっかり働き、冬はひっそりと暖をとりながら春を待ちます。家々にはエアコンがほとんどありません。寒冷な土地柄で農作物も制限されています。
 
北股地区では昭和40年代ごろから山村民宿が営まれ、村外との交流が盛んでした。上垣内地区では毎年地区全員で区内の花いっぱい運動や美化運動に取り組み、むらを訪れる人々を沿道の花や四季豊かな自然で迎えてきました。こうした地区の温厚で世話やきな一面が、今回のスローライフ活動への原点となりました。

このたび地域の寄り合いの会の中で新しいむらづくりを「森にひびく“むら”讃歌」を総称としてまとめました。村内外を問わず、明るく笑顔で接し、挨拶する人情豊かなむらづくり、おもてなしの心について、住民がふだん考えていること、アイデアを2年間かけてゆっくりと検討してきました。

“伝統的な文化を見直し”“地域の特産物を生かしたおもてなし”また、“むらをこれまで閉鎖的にしてきた逆境を逆手に”など話し合い、次のように進めていくことにしました。

 ?涼しい気候を利用した夏の「盆踊り」を復活させ、地区をにぎやかにしよう。
 ?地域で、豊かな農林産物による「森の収穫祭」をしよう。
 ?逆境とされてきた厳冬期の気候、積雪を利用した雪だるまや雪像づくりなどの「雪まつり」で町の人々を招き、一緒に雪遊びをしよう。

素朴な素材しかない寒村だが、心豊かなむらづくりを自分たちのできることから取り組み、展開していくことにしました。高齢化や過疎化一辺倒の状況から脱出する糸口になればと思います。

早速、盆踊りを2回実施しました。奈良女子大生や台湾留学生の皆さんの協力、参加もありました。森の収穫祭は、来春から準備を進めます。


この冬は、雪まつりイベントを計画中です。雪だるま、雪像づくり、竹スキー遊びを手始めに、このイベントを進化させ、雪遊びを楽しみながら町の人々と交流していきたく思います。

「野迫川村の人口と同じ数の雪だるまをつくろうや」という意見もあります。「雪を保存して夏の盆踊りで町の人々をもてなそう」などというアイデアもあり、雪の長期保存の研究も始まりました。

しかし、災害復興中につき、住民がまとまるまではもう少し時間がかかります。住民生活が徐々に落ちつき、明るい声が山々に響き渡る集落づくりができることに夢を膨らませています」

(舞台では、野迫川村のゆるキャラも応援しました)







3)川上村「水源地の村の『宴』」プロジェクト
発表者:木村全邦さん(「森と水の源流館」)、中平真菜香さん・坂本実絵さん(川上村ちびっこ増やし隊)、山本直美さん(工房・白い犬)





「川上村は龍神さんのむら、龍神さんは奈良時代から続く丹生川上神社上社の守り神です。吉野川(紀の川)源流の川上村で何ができるのか寄り合いを重ね、いろいろなアイデアを出し合ってきました。









まずは動画からスタート!

(AKB48の音楽に乗って、みんなが踊り出演するオリジナルの動画を上映)


「川上村では龍のぼりをつくりた?い」「茶がゆの文化を守りた?い」「自然を生かした?い。森で結婚式なんてどう? 」などなど、いろんな意見が出ました。その結果、龍神さんの神社で「水源地の村の『宴』」をすることになりました。

『宴』を通してつながりをつくって、いろいろな夢を実現したいと思います。








(23日夜、丹生川上神社上社での交流会の様子を映しながら)

実験となった昨日の「水源地の村の『宴』」です。「龍のぼり」をつくってみようと、龍のウロコはみんなの手形で染めました。お祭りで手に絵の具をつけてぺたぺたと。川上村につながるみんなの手形と心が龍のぼりのウロコになってつながりました。

つながると楽しい、『宴』でもっとつながろう!川上村のうまいもので魅力再発見もできます。完成した龍のぼりの下に集まって、乾杯です。




むらの内外からいっぱいいっぱい集まリました、わいわいと夜遅くまで話は尽きません。龍神さんでつながったこの縁を力に、もっと大きな縁、『宴』につなげていきたいです」
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3村の発表を聞いて、奈良県南部がぐんぐん元気になっている実感がありました。
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