瓦版2026.5.26 第759号 神野直彦さんら、コラム多数。
瓦版 2026.4.28 第757号 川島英樹さんら、コラム多数。


ほんとに、あっという間に黄金週間は過ぎ去りました。みなさんは、のどかな春の休みを過ごされましたか。楽しく、わくわくした旅を満喫しましたか。ずっと先送りしていた作業を処理した方もいらっしゃるでしょうか。それとも、いつもと同じように時間が過ぎただけでしたでしょうか。何はともあれ、平穏な日常が始まっています。日々是好日です。
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●会員の方からの投稿をお待ちします。次回は5月21日(木)が締め切りで、5月26日(火)に配信します。
『緑と絆の木陰』
愛? それとも親切?
斉藤睦(地域総合研究所顧問)
友人からメールをもらった。
20世紀アメリカを代表する小説家、カート・ヴォネガットが主張した、「愛よりも親切の方が大事ではないか」が、最近、気になるという内容だ。
人は、人類愛とか公平な正義とかを振りかぶるけど、本当はたとえば隣の人や駅ですれちがった見知らぬ人に、どれだけ親切にできるかのほうが、世界の平和には重要なのではないかと、書いてきた。
うーむ、と私も考え込む。
そういえば、ここのところ身近で大切な人たちにすら、優しい言葉をかけていない。
先日は、道端の電信柱に手をおいて立ち止まっていた見知らぬ老人に、「どうかしましたか」のひとことさえ、かけ惜しんだ。
それでも、今を苦しんでいる戦いの場にいる人たちに「頑張って」の愛を届けたいなんて、私は思っていたのだ。目の前の人たちの心情を見て見ぬふりしてやり過ごしているというのに。
窓の外の木々が風に揺れている。緑陰の木陰を人が行き過ぎている。
もう一度、あの老人が通りかかってくれないものか。今度こそ駆けつけて、出せなかったひと声をかけたいと思う。でも、後悔先に立たず。
親切が大事とは、今を大事にということかもしれない。
<あっちこっちで多事争論>
人権、そして民主主義
新澤公康 (奈良県高取町 スローライフの会会員)
未だに完全解決を見ていない、あの京都の事件。父親が逮捕された後も、多くの人々が鵜の目鷹の目で事件の真相解明を待っている。「待っている」ならまだしも、能動的にネット上で関連する情報をかき集めんが為に被害者・加害者の家族や親戚、地域の人たちの人権が日々脅かされている。
興味本位の人たちは、ややもすれば根拠のない、憶測や偏見に過ぎない垂れ流し情報に、悪意の「加工」を重ね、さらに広範囲に広げようとしている。ワイドショーなどのマスコミの人権感覚も危うくなりつつある昨今、YouTuberの私設情報局に対して、お上は見てみぬふりなのかも知れない。
奇抜な情報を流せば流すほど、フォロワー数が増え、スポンサーとなる企業から支払われる「報奨金」が増える。こんな世界では誰の人権も脅かされて当然とならざるを得ない。
確かな少数者の声が届くはずもなく、民主主義もまだまだ成熟したとは言えない。我々は多数決だけが声高に叫ばれるだけの、戦後民主主義と付き合ってきたものの、少数派として否決された側の意見こそ大切に扱われなければならない原則が踏み躙られ、悲しいかな形骸化した民主主義と共に、今ある。その時々、社会、時代と共に、目先の価値観だけで変わる世相に流されることなく、踏ん張りたいものである。
SAGA久光スプリングス日本1獲得!に想う2つのこと
坂田啓子 (佐賀市 スローライフの会会員)
久光製薬(株)は、創業が弘化4年(1847年)、佐賀県鳥栖市に本社を置く企業です。そのバレー部から発した久光スプリングスが、2023年に神戸から22年ぶりに拠点を佐賀に戻して、ことしSVリーグで初めてタイトルを獲得しました。
想ったことを書いてみます。
その1。小さな田舎の市で、日本1のチームの試合を見ることができたのは、なんと素晴らしいことでしょう。実際、セミファイナルでのフルセットでの激闘が目の前で繰り広げられ、ものすごい感動でした。
かつて東京の下北沢の小劇場で、いつもテレビで見る俳優さんたちが演じているのを見た時の衝撃にも似ています。あの時は東京と佐賀の文化に触れる、或いは職業を知る格差を痛烈に感じたものでした。今、一流のスポーツに佐賀で触れられるのは、とっても嬉しいことです。
その2。元日本代表、中田久美ヘッドコーチ(HC)のこと。久光のHCとして常勝期を築かれた後、2021東京オリンピックの監督に就任。しかし、1次リーグ敗退で中傷が相次いだそう。その後、バレーから離れ、東大で哲学、天文学、筑波大大学院でリーダーとしてのスキル、言語化、論理的思考を学ばれたそうです。
そして昨年、久光に復帰して1年でタイトル獲得!! 選手の一人が「中田HCのひとつひとつの言葉で、チーム全体の士気が上がる瞬間がある」と言っていました。中田HCのインスタを見ると、いろんな想いが美しく言語化されており、その様子を垣間見ることができます。
2026年、また、新しくとてもいいことに気づかせてもらった春となりました。
*写真は、サガン鳥栖のスタジアムに隣接するサロンパスアリーナ(久光の練習場)。もう1枚は、久光の試合で配られる「サロンパス」


災害の記憶とは
古川伝 (福島県郡山市 スローライフの会会員)
4月20日の夕方、あの不快な緊急地震速報のアラームが職場のあちこちで鳴った。最大震度は青森県内で5強。私が住む郡山市は震度3だったが、ゆーらゆらと長周期地震動のような気味の悪い揺れが続いた。新幹線のダイヤが乱れ、北海道、東北の沿岸部に津波警報と注意報が発令された。その後、後発地震注意情報も出された。
翌日、仙台の知人が電話で「明日の福島行きは中止する」と言ってきた。知人とは福島県立美術館で開催中の「大ゴッホ展」を観て、一杯やる約束をしていた。注意情報を恨めしく思った。ちょうど今、福島では県や各自治体、JRなどが「ふくしまデスティネーションキャンペーン」を展開しており、地震の影響が小さいことを祈るばかりだ。
そんな折、27日早朝、北海道で震度5強の地震があった。気象庁によると、先の注意情報との関連はなさそうだという。ただ、同日、長野県北部でも震度3の地震があった。長野では20日の三陸沖地震の2日前にも震度5強の地震が起きていた。
実は15年前、東日本大震災の翌日、長野県栄村で大地震があり、3人が亡くなっている。その話を社内でしたら、多くの社員が「記憶にない」という。福島は足元の被害と原発事故でてんやわんやだったのだから無理もない。しかし、福島以外の人でも、栄村の地震をすぐに思い出す人は少ないのではないだろうか。
災害の記憶とは案外、そんなものかもしれない。大は小を隠し、新しい災害が古い記憶を薄めてしまう。風化を防ぐにはどうしたらいいのか。身近な所で起きないと自分事にならない、人間の悲しい性を思わずにいられない。
“とかいなか”の可能性
熊倉浩靖 (高崎商科大学特任教授)
魅力度ランキングなるものがある。群馬は40位前後だ。これに本気で怒る人がいるが、よく似た順位の県が幾つかある。「栃木・茨城・埼玉」「徳島・滋賀・岡山」「佐賀・山口」。
何のことはない。それぞれ東京、関西、福岡の大都市圏の周辺地域だ。一方で魅力度の上位は都会から遠く離れた“知らない田舎”。ランキングは、とかいでも、いなかでもない“とかいなか”を示す指標にすぎない。
そう思って群馬、栃木、茨城の北関東三県を見直すと、「可能性」を示す数値がごろごろと出てくる。
まずは産業基盤。三県の人口・面積占有率は全国の20分の1しかないが、農業総生産額も製造品等出荷額も全国の10分の1を占める。つまり全国平均の倍の数値を、ほぼ全ての産業で示している。
世界評価の資産も多い。世界文化遺産は21分の2、無形文化遺産は23分の2。世界の記憶、生物圏保存地域、ラムサール条約湿地もほぼ10分の1。加えて、共通資産の「水と湯」がある。
自嘲気味に語って来た“とかいなか”を指針として、北関東を「生産現場」から「利益の集積地」「人々が暮らしあう地」に変えてゆく時が来た。
すでにヒントはある。たとえば、企業誘致は雇用吸収から移住者の提供に変わってきている。その一環としての外国籍住民の増加と多文化共生。様々な国の人々がいるのは、多様な職場があるからだ。
次に「水と湯」と比較的少ない自然災害。水は再生可能エネルギーの元であり、データセンターの発熱も抑える。これからの時代、大災害減災避難準備は欠かせない。北関東はその最適地でもある。
いちご狩り
小牟田弘子 (長崎県雲仙市 スローライフの会会員)
4月初旬に友人といちご狩りに行きました。
向かった先は隣の島原市。大きなハウスが2棟建っており、それぞれのハウスには16種類のいちごが実っていました。
一口にいちごと言っても、種類によって色や形、香り、味が異なっていて、全ての種類を食べ比べるのに夢中になりました。その中でも、お気に入りは「あまえくぼ」という品種で、それを見つけては何個も食べてみたり、時折、花粉を運びに飛んで来るミツバチを眺めてみたり。短い時間の中でも充実した楽しいひとときを過ごすことができました。そして人生で初めて「一度にたくさんのいちごを食べた日」となりました。
帰りにお土産用のいちごを買いました。大きな箱にいっぱい入って600円というお手頃価格でいちごを手に入れ、その後しばらくの間は自宅でもいちごを楽しみました。手作りのいちごジャムもとても美味しく出来上がりました。
来年もまた美味しいいちごを求めて出かけてみたいです。


松阪商人、長寿の秘密は自己変革
太田民夫 (神奈川県 スローライフの会会員)
日本の長寿企業(創業100年以上)の数は世界で最も多い、といわれる。「松阪商人」の長寿を探ると、3つの要素が見えてきた。長寿は企業(商店)の家訓などで明らかにされる「理念」と、伝統を絶えざる革新としてとらえる「自己変革」、そして経営体制をうまく機能させ「信用・信頼」を獲得したことで実現している。
東京・日本橋に小津商店本社ビル(写真)がある。創業は1653年(承応2年)。松阪出身の小津清左衛門長弘が江戸の商業地・大伝馬町に紙問屋を開いた。同社の象徴的な変革は1923年、関東大震災に被災した際に、家督を継いできた小津家の社長が「同族経営」からの決別を宣言、1929年に法人組織化を進め、今日に至るまで小津家以外の人物が経営に携わる。
本社ビルには全国の手漉き和紙の販売のほか、手漉き体験工房、和紙文化、日本文化を楽しむ小津文化教室などがあり、まるごと和紙の博物館のようだ。
小津商店の創業から20年後の1673年(延宝元年)、やはり松阪出身の三井高利が江戸に呉服店(越後屋、三越の前身)を開業。それまでの呉服店の常識を破り「店頭販売、現金決済、正札販売」を基本とした新たなビジネスモデルだった。この新手の商売は井原西鶴の「永代蔵」に詳しい。1904年(明治37年)には百貨店宣言、2008年(平成20年)には伊勢丹と経営統合した。
両社とも創業350年を超えたが、それぞれの市場環境は厳しい。さらなる変革が求められているのも事実だ。

『スローライフ曼荼羅』
行き当たりばっ旅
野口智子 (ゆとり研究所 スローライフの会共同代表)
念入りに予習したり、綱渡りのような予定を組んだり、そんな出張の多い日常です。休みの時ぐらい適当にと、行き当たりばったりの旅にでました。大まかな目的地だけは決めて、指定席は取らずに立ち席、宿も調べず適当、昼ごはんもおやつも偶然ぶらりと寄った店で。予定は無し。ひたすら歩いた3日間、歩数も発見も多かったようです。https://noguchi-tomoko.com/post-11175/
■■つべ小部屋■■
自衛隊明記ってなぁに?
つぼいゆづる (スローライフ瓦版編集長)
5月3日の憲法記念日に、東京・有明防災公園で催された「2026憲法大集会」に行ってみた(写真)。改憲をめざす高市首相が「時は来た」、1年後を区切りとしたいと言い募ることに危機感を抱く老若男女が繰り出していた。労組の旗だけでなく、家族連れ、友人グループ、ひとり参加なども目立ち、主催者発表の5万人はいたと思う。
「憲法になぜ、自衛隊を書いちゃいけないんですか。誇りを守り、実力組織として位置づける。当たり前の憲法改正をやらせてください」。首相は2月の衆院選で、こう訴えて圧勝した。「戦力不保持を掲げる9条2項を削除して、国防軍を創設」という持論は封印し、安倍晋三元首相にならって、「自衛隊明記」の一点突破を図るように見える。
そうであれば、「自衛隊を憲法に書き込むだけ」という改憲論に、どう反論するのか。「どのような国を作り上げたいのか、理想の姿を物語るものが憲法です」という首相の憲法観は根幹から間違っている。それを批判し、「9条を含む平和憲法は世界に誇る日本の宝だ」と唱えれば、「自衛隊明記」を止められるのか。そんな不安な思いで、憲法大集会へ足を運んだ。
「自衛隊明記」に反対する理由としては、「海外派兵を阻止できなくなり、米国の戦争に加担させられる」とか、「徴兵制への道が開かれる」などがある。「安倍元首相が『明記しても何も変わらない』と答弁していた。何も変わらないのなら立法事実がないし、変える必要もない」とか、「警察だって憲法には書かれていない。なぜ、自衛隊だけ載せるのか」といった見解も聞く。
どれも、その通りなのだが、絶対に自衛隊明記を許さない、という原動力になっているだろうか。すでに集団的自衛権行使を容認し、敵基地を攻撃できる長射程ミサイルを配備し、武器輸出禁止も葬って殺傷武器を売る国にまで落ちぶれた(つまり国民の多数がそれを容認してきた)現状と、戦争が相次ぎ、国連の機能不全が続く世情に、どこまで響き、広がり、多数を得られるのだろう。
誰もが戦争はしたくない。そのあとに、「だから自衛隊明記は危うい」と言うのか、「だから自衛隊を明記しても日本は戦争なんかしない」と思うのか。後者の世論に流されてゆくことを強く危惧している。
まずは自民党の「マンガでよく分かる ~憲法のおはなし~ 自衛隊明記ってなぁに?」を見て、作戦を考えてみる。
https://storage2.jimin.jp/pdf/constitution/kenpou_force.pdf

<編集室便り>
▽5月19日の「さんか・さろん」は順延し、夏休みの予定だった8月に実施します
講師の川竹大輔さん(高知大学地域・世界つながり推進機構地域連携課地方創生推進室長兼係長)のご都合で、8月18日(火)に延期しました。「海外に広がるよさこい。鳴子踊りは平和賞をめざせるか?」です。ご期待ください。
▽会員のみなさん、これから会員になろうという方、新年度の会費をお願いいたします
スローライフの会の年度は、4月~3月です。年会費は5000円、毎月の「さんか・さろん」に年間参加の方はプラス3000円、合計8000円となります。たまにしか「さろん」に出ない会員の方は、1回1000円。一般の方は2000円となります。
途中入会でも会費は変わりませんので、お早めにご加入ください。
会費と皆さんのボランティアで運営している会です、会費と合わせてご寄付も大歓迎です。
【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフの会
※他金融機関からのお振込みの場合は
店名:〇一九(ゼロイチキュウ)店
預金種目:当座、
口座番号:0595293、スローライフの会 まで。
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【たまな商店】【たまな商店】一年に一度の梅仕事。和歌山・上芳養から岡本さんが自然栽培で育てた南高梅をお届けします。初めての方でも迷わず始められる梅干作り体験セットも用意しました。
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