週刊スローライフ瓦版 (2011.8.30 第71号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会=======★★★★★政局も新しく。秋です。9月の「さんか・さろん」は、歴史を楽しく、という感じで・・。講師は来栖幹雄さん。新宿区史跡めぐりの会会長。NHKの大河ドラマ「江」に登場する都内の史跡と物語を聞かせていただきましょう。★★★★★コラム<火曜日の鐘> 長谷川八重(元・NPO法人スローライフ掛川理事)~~~ 私たちNPOの悩み それぞれの「スローライフ」の解釈を持ち寄り、この地域ならではの面白い暮らし方や価値観を発信しようと始動したスローライフ掛川ですが、NPO法人格を取得して7年、ソーシャルビジネスの難しさに直面しました。 設立からの苦労をしてきた理事は、基盤作りを大切と考えて、事務局機能を兼務できる事業を2年前に受託、5名の専従職員を雇用しました。そして職務の拡張を期待したのに対し、現場の職員は理事会とのペースが合わない。次第に歯車が狂って、事業の約9割を受託事業により安定した反面、自主事業へ各人の気力は萎えてしまいました。 それらの状況を打破するために、受託事業を担い手に任せ、代表をはじめとする理事の半数が辞任し、これまでの自主事業をNPO活動の枠から出して展開することにしました。周囲には理解しがたい改革でしょうが、それにより、組織維持に振り回されず、各々が平等にスローライフの普及活動に関わる事ができるのではないかと考えました。 志や思いを持ち寄り、柱に据えようとする私達の次への挑戦です。学会コラム<緑と絆の木陰> ~~~~~ 中村桂子(JT生命誌研究館館長) ちょっと風呂敷を広げられたら・・ 今社会の流れは、自然・再生エネルギーの方向に向いています。長い間生きものの視点から社会や技術を考えてきた者としては、経産省(当時の通産省)が1970年代からサンシャインとかムーンライトなどの構想を出していたのを思い出し、長くかかったなあと思います。 ところで、最近は自然と言いさえすれば結構という傾向がなきにしもあらずですが、そうではありません。太陽光パネルや風車を用いた時の自然への影響にはなかなか面倒なものがあります。 その辺を考えると、自然・再生エネルギーの方へ大きく動こうとするならばこれまでの一極集中、効率一辺倒の社会はあり得ないでしょう。つまり、自然エネルギーに合うのは、スローライフ社会と言えるのではないでしょうか。 大風呂敷を広げるつもりはありませんが、気持としては、これからの社会のありようを提言するくらいの意気込みでもよいのではないかと思うのです。 やはりこれは大風呂敷ですね。■街角から畦道から ————————————————–伝統技術の技が消える 遠北剛(広島市中屋町内会 事務局長) 安芸太田町から広島市へ流れる、太田川流域には、昭和初期には、十数軒の川舟づくりの業者がいた。太田川は、江戸期には、広島藩への物流の道であり、明治・大正にかけては、近村の野菜の運搬や、渡し船、鮎釣り舟、広島の旦那衆の川料理の屋形船などでにぎわった。 戦後は、原爆で焼け野原となった広島市の復興への材木の運搬で、五連から八連の筏が、列をなして流れていた。 昭和初期、物資輸送のほとんどが、水運から鉄道やトラックに変わり、また電源開発から、ダム、発電所の建設と、川の生態が変わると、鮎舟漁師も激小し、川舟大工・川口悟さん(79)がただ一人となった。 川口さんは、15歳で職人の父の九一さんに弟子入りし、この道一筋、忙しい時期は、夜昼なく働き、一日二隻の舟を作ったいい時代であったと振り返り、「ものすごく儲かった」と笑顔が若い。 600隻以上の川舟を手掛け、水運や、鮎漁を支えてきたが、1990年代以降は注文も激減してきたうえ、高齢は力仕事を拒み、最後の仕事として、四分の一の小型の「グリ舟(砂利)」を再現し、町内会に寄贈して、引退を決意した。 今回作った川舟は、全長2.7m、中央部の幅0.4m。町内会では、この秋神社に奉納し、「神輿」として秋祭りに子供たちが練り歩く。「太田川水運」を支えてきた川舟大工の半生や技術を、太田川流域唯一の川舟大工の有終の作品として残すことにした。静かなお祭りと「トピアリー」 松田一彦 (秋田県湯沢市) 夏も峠を越えたように思える激しい雨のここ数日・・・。 私の住む秋田県湯沢市では、毎年8月の最終日曜日に夏の終わりを告げるごとく大名行列なるお祭りが開催されます。このお祭りは、殿様役の子供が馬にまたがり、それを中心に、武頭(おものがしら)、押(おさえ)が護衛し、槍、鉄砲持ち、弓、挟箱、合羽籠、鷹匠、餌差、御殿医、薬籠、徒士(かち)、ほかの付き人を合わせ約1㌔におよぶ長蛇の列が、ゆるーりゆる~りと街中を歩いていくお祭りです。若かりし頃は、今ひとつ楽しみの無いお祭りと思っていましたが、歩く人達の衣装を見て大昔を想像し、なんとなく楽しいお祭りに思えてきました。「ゆる~り」と言えば「トピアリー」・・・。トピアリーてご存知? 植物で色々な形を作ること。直ぐに形になるものもあれば、何年もかけ「ゆる~り」と形になるものもあります。今年の7月にNPO法人トピアリー協会が立ち上がりました。この協会を何年もかけて育てあげたいと思っていますが、現実は日々忙しく、ゆる~りとしてるわけにはいかないのかも知れません・・・。■まち・むらニュース ————————————————・鹿児島県 東京・早稲田大学で「かごしま暮らし・交流セミナーin東京」 都市圏在住で鹿児島県への移住に関心のある人々を対象に、鹿児島の魅力や移住に関する情報の提供、個別相談等のセミナーを開催。豊かな自然、南国浪漫の歴史と溢れる人情、おいしい食材。鹿児島県で「スローライフ」の実現を。 日時:9月23日(金)13:00から17:00(受付:12:30) 会場:早稲田大学早稲田キャンパス10号館107教室 ※「ふるさと回帰フェア2011東京会場」内での開催 参加:募集定員40名(参加費無料、事前予約の先着40組に来場プレゼント) 申込:下記のURLから↓ http://www.pref.kagoshima.jp/__filemst__/74083/110923.tokyo.pdfまた9月17日(土)「ふるさと回帰フェア2011inシティプラザ大阪」にも鹿児島県ブースを出展、ご来場を。問合せ: 鹿児島県 企画部 企画課 政策推進班 Tel 099(286)2349 Fax 099(286)5525・北海道 「北方領土の日」ポスターコンテスト募集 北方領土の日(2月7日)を周知し、北方領土返還要求運動をさらに高めるためのポスターを募集中。最優秀賞の作品は、ポスターや啓発資材のデザインとして採用される。作品は、2月7日が「北方領土の日」であることがわかるように。北方領土返還要求運動を高めるメッセージ(キャッチコピー)を入れ込むことは自由。・締切:9月30日(金)当日消印有効。くわしくは http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/hrt/hp/postercontest/how.htm北海道総務部北方領土対策本部(011)204-5069 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━「たかおか屋」から・・・ 川崎市の藤子・F・不二雄ミュージアムは9月3日にオープンですが、氏の生まれ故郷高岡でも、「ドラえもんの散歩道」が移転完成しました。http://www.takaokaya.jp/news/2011/08/21-163114.php━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━「日光『食』の研究所」から・・・ヤシオマスをご存知ですか?栃木県の水産試験所で開発されたマスで、ニジマスの「3倍体」のマスです。「3倍体」というのは・・・。http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-124.html━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━クオリティライフから・・・私たちのお店「たまな食堂」で、この夏大人気の“わかやまポンチ。紀州梅シャーベットを中心に、7種のフルーツが味わえる美しいスイーツです。http://nfs.tamana-shokudo.jp/?p=213━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━コラム<象さんの散歩> 異変つづきのわが夏休み~~~ わが家の夏休みは、二度に分けることが多い。後半のは、サイトウ・キネン・フェスティバルに合わせて小澤征爾音楽を楽しみ、信州をどこか旅する。 ことしの「松本音楽祭」は、小澤征爾さんが病気療養から復帰して初めて。また熱情のこもったタクトに加えて、新しいものへ創造へ絶えず意欲的な挑戦を試みる指揮が魅力であり、ことしも期待は大きかった。バルトークのオペラ「青ひげ公の城」。松本のあと、中国へ渡る演目でもあった。 ところが・・。旅出の前々日に訃報。高校時代の親友逝く。日大商学部教授。ときに飲み交わした。いい本があれば読後感もつけてすすめてくれた。 通夜が小澤さん指揮の日。旅に出る前に自宅で眠る彼を訪ね、「葬儀には戻る。許してくれ」と頼んで・・。が、小澤さんが体調急変でタクトを振れず。許さず、だろうか。でも、翌日、葬儀に出て、松本へのトンボ返りしの車窓で山なみと白雲が二つの異変とも忘れさせてくれた。そして彼と約束できた。 彼の命日には、小澤音楽を聴きつつ信州ワインを飲む、と。∧ 川島正英 ∧コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと>その66~~~ なぜ、グ暦移行時に日数が削られたのか? ノストラダムス大予言が「ハズレ」た原因になったグレゴリオ暦だが、何故あの時点でユリウス暦から脱するという決定がなされたかは、筆者の調査能力ではよく分からない。まさか、ノ氏の予言をハズレにするためではなかろう。 特に分からないのは、グ暦に移行する時に、何故、日数を削ることまでしたのかだ。ユ暦は、要するに、閏年の設定が多過ぎて、百年単位で見ると、次第にお天道様との関係がずれていくことが問題なのだから、「今後は閏年の設定法を変更する」とだけ決めることで十分だったはずではないか? 日数を削ったのは、耶蘇教の重要な行事の日程か何かの都合なのだろうと推測するが、イエスの降誕節や復活祭の日取りは変わったのか?そのあたりは、筆者が利用できる程度の情報では解説されておらず、いまだによく分らない。 コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 海女のトコロテン~~~鳥羽市相差(おうさつ)は日本で現役海女さんの一番多いところ。今も120人が潜っています。そのお一人の民宿に泊りました。「潮に流されないように、海草につかまりながら岩ガキを獲るんだよ」。元祖キャリアウーマンのお話に、都市部の女性は圧倒されます。一方、朝いただいたトコロテンは、たくましい海女さんが作る天草スイーツ。なんだかホッとする、かわいい優しい味でした。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=120■編集室だより 29日は、この71号の編集作業の日。忙しくしながらも、平行して、ラジオが民主党の代表選挙の実況放送するのに耳を傾けていた。 スローライフ活動は、地方政治・行政と、より深くかかわるとして、中央の政治、また政局とも関心なしですまされるはずもない。「瓦版」編集室でも、だんだんに、感想から意見、論評まで口数がふえていくばかり。 結果は、まずまず。「小沢」「鳩山」支配下の総理でなくてよかった、との見方で編集室は一致した。とにかく、71号「瓦版」が、順調に、落ち着いて組み上げることができて、めでたしめでたし、でしょう。 (川島)△講演会、研修会を承ります! 「スローライフとは何か?話をしてほしい」 「価値観やライフスタイルを変えるワークショップをお願いできますか」 大震災後、こんな問い合せが増えています。新しい暮らし方、また仲間を 見つけたい、ということかもしれません。私たちも考えたい、学びたい。 どんな内容の会合にするか、も含めて予算に合わせて対応します。 お気軽にご一報ください。 (03-5312-4141)△ボランティアスタッフ募集! NPOスローライフ・ジャパンの事務作業をお手伝いしていただける方を探 しています。アルバイト料をお支払いできない、とても虫のいいお願いでは あるのですが‥。データ入力や資料の発送など簡単な仕事ですが、お手伝い していただければとても助かります。ぜひご一報ください。 =======■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。鹿児島県 http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html岩手県遠野市 http://www.city.tono.iwate.jp/鳥取市 http://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1196922905996/index.html佐賀県小城市 http://www.city.ogi.lg.jp/日本テレネット株式会社 http://www.nippon-tele.net/クオリティ株式会社 http://www.quality.co.jp/アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社 http://www.edi.ne.jp/株式会社サンクス・ツー http://www.thanks2.jp/=======最後までお読みくださって、ありがとうございました。このメールマガジン、あるいは当団体へのご意見、ご質問はこちらへこのメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフジャパンとのご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いください。今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメールアドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。この「週刊スローライフ瓦版」、バックナンバーをアップしています。まだご覧になっていない方、こちらからご覧ください。http://www.slowlife-japan.jp/modules/mailmagazine/details.php?blog_id=2=======Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会〒160-0002東京都新宿区坂町21 リカビル301TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 http://www.slowlife-japan.jp/