


瓦版2025.4.8第732号室崎千重さんほか、7人のコラム掲載。

瓦版2025.3.25第731号 川島英樹さんらのコラムほか、続「ふるさと納税」廃止論など

週刊スローライフ瓦版 (2011.12.27 第88号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会=======★★★★★「災」の年が暮れてゆきます。ことしも、ご投稿、ご愛読、それぞれに、ありがとうございました。来春は、100号の記念すべき週を迎えます。学会も、編集室もいっそうよろしく、とお願いしつつ・・・★★★★★コラム<火曜日の鐘> 丸岡一直(社会福祉法人二ツ井ふくし会理事長)~~~ 新年へ、希望つなげて 5月。大都市にも高齢化の現実が迫り、人々が深刻な恐れを抱いているのだと実感した。東京であったフォーラムに出席する機会があったためだ。北の野は、もうどっぷりとその現実につかっている。とすれば、どこかでその接点を見つけ、双方にメリットをもたらす手立てがあるのではないか。新年の課題を見つけることができた。 12月。被災地支援のため三陸へ移り住み、活動を続けるNPOの若者がやってきた。仕事はいろいろあるのに、ボランティアがめっきり減って手が回らなくなっているという。旺盛だったボランティアにも、事情はあるだろう。まして、この寒さである。ここは、雪と寒さに慣れているわれわれの出番ではないか。年明けから具体化をはかる。 「生きる意味」を問い続けた1年。いくつもの宿題を抱えたことを幸いとして、新しい年を迎えたい。みなさん、よいお年を。 学会コラム<緑と絆の木陰> ~~~~~ 坪井ゆづる(朝日新聞論説副主幹) 「東京の理屈」 日本自治学会(11月末、岡山市)で、次のようなやりとりがあった。 東京在住の学者 「放射能で汚染された瓦礫や除染した土は、東電福島第1原発に持って行くしかないでしょう」 福島民報・鈴木久論説委員長 「それは東京の理屈ですよ」 虚を突かれた。汚染されたものは、福島県内に置くしかない。漠然と、そう思い込んでいたからだ。昼食時、鈴木さんと話した。彼は言った。「庭に車が突っ込んできて、遊んでいた子どもたちを轢き殺した。なのに『車を撤去して運ぶ先がない』といって、車を庭先に放置する。そんなことが許されますか」 だが、現実は厳しい。政府は、来春には帰還困難区域の線引きをする。原発周辺が指定されるのは確実だ。それは住民に対して、もとの生活に戻れないという宣告であり、そこに汚染土などの中間貯蔵施設を設けるための行政手続きの一貫でもある。しかも、中間貯蔵という名前の永久貯蔵場所になる可能性が高いことを、多くの国民は何となく感じ取っている。 こんな「東京の理屈」を疑問に思うか、思わないか。クリスマスの装飾とジングルベルに浮かれる街で、自問自答する。■街角から畦道から ————————————————遠北 剛(広島市・可部夢街道まちづくりの会) 恒例 年末の「第九」 昭和21年12月31日、広島の町にベートーベンの交響曲第九番「合唱付き」が響いた。純音楽喫茶「ムシカ」の店主・梁川義男さんの手に入れた昭和4年生まれのレコードからだった。広島駅前から猿猴橋町一帯は、いち早く復興した闇市の町であった。ショバを巡ってのテキ屋と博徒のヤクザとの争いは、東映映画「仁義なき戦い」のシリーズとなって、全国に紹介された。 バラックの並ぶ闇市の奥まった一角に「ムシカ」がある。店には市内の文化関係のほとんどが出入りしていた。詩人の峠 三吉は、毎日4~5時間滞在、原爆市長の浜井信三も常連の一人、芸術家、音楽家、政治家、学生もここでは単なる音楽ファンの一人に過ぎない。 どこから聞きつけたのか、約30席の店内は満員になった。店内に入りきれない人は、ガラスに耳をつけ、白い息を吐きながら聴いていた。雪が帽子の上にうっすらと積もるころ、第九は市民の心に温かい灯をともした。 その日から60余年後、所を変えて、今宵も広島の小さな喫茶店で、2代目3代目の音楽ファンが第九で正月を迎える。村井良江(イラストレーター 新潟市) 絵を教えるのではなく 幼稚園から高校生までいろいろな年齢の子たちと絵を描く教室を始めて3年になります。今月はクリスマスカードを描くことにしました。ちょっと一工夫して、みんなが来る前に部屋のいろいろなところにクリスマスの小物を飾っておきました。「この部屋の中から気に入ったものを1つ選んで描きましょう」ジャンケンで勝った人から順番に。 描くことを考えると好きなものでもなかなか決められません。「ゆっくり、じっくり選んでね。一人が選ぶまで、みんな待っていてあげてね」。お母さんに連れられて早く来た子どもたちと、準備であせっていた私の時間がゆるやかになります。絵本を読んだり世界の絵画を見せたり…。 スローライフを子供たちにも・・。心の固さがとれて一気にのびのびとした絵が描けました。■東日本大震災におもう渡辺 均(総合市場研究所代表取締役 さいたま市) 喪中の書状に反省 私は、地域活性化のアドバイザーとして10年前に気仙沼大島で講演を行いました。その時、現地で応接していただいた小野寺暁一さんに、私が父を亡くした喪中の書状を送りました。送った後、気仙沼はかけがえのない方を亡くした方々ばっかりで、年賀どころではないと考え、深い自責の念に駆られました。 早速お詫びの書状。つい毎年の常習を思慮なく繰り返したこと、この日常性自体を考え直さなければいけない、というのが3・11ではなかったのか、と。 ご返事は、気持ちをいただきました、という文面と、亡父への冥福の言葉が添えられて。何とも言えない温かい風を送っていただきました。 のりしろをギリギリまでそぎ落とし、効率や収益を求める構造の上に成り立つ危うい社会、日本。小野寺さんに、そして被災地に、どのように向き合うか、それはそのまま自らの生き方を考え直すこと、これを自らに問い、考え、実行したい。 地球温暖化を阻止し、人と人の温暖化を促進しよう!!■まち・むらニュース ————————————————佐賀県 佐賀城本丸歴史館など元旦から開館 佐賀県らしい歴史や文化を懐かしみ、楽しむイベントを満載、県立博物館・美術館、九州陶磁文化館、名護屋城博物館、佐賀城本丸歴史館、宇宙科学館を元旦から開館する。なかでも、佐賀市にある佐賀城本丸歴史館では「本丸冬の響き」と題して、1月3日まで、にぎやかなイベントを用意。元旦に華を添えるのは、琴・尺八の先生による「春の海」などの生演奏。2日には書き初め、玉すだれとコマ回しの実演があり、3日は赤ちゃんの健やかな成長を願って、畳の上でのハイハイレース。このレースの参加者は午前・午後の各先着50人で募集中。企画展「古鏡礼讃-その様式美と精神-」も開催。ほかにも、毎年恒例の工作体験「凧作り」や、百人一首・けん玉・福笑いなど昔ながらのお正月遊び、お殿様やお姫様気分を味わえる子ども着付など。佐賀城本丸歴史館(年末29日から31日までは休館)「本丸冬の響き」佐賀県HP http://sagajou.jp/event/kokuchi.php?n=181━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━「たかおか屋」から・・・ 高岡市出身の漫画家、藤子・F・不二雄。氏の人気キャラクター「ドラえもん」の「ひみつ道具」が今年ほど欲しいと思った年はありませんでした。http://www.takaokaya.jp/news/2011/12/25-102014.php━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━「日光『食』の研究所」から・・・日光『食』の研究所の新逸品として、日光産野菜を使った「おやき」を開発中。おやきの皮は、日光の「そば」をPRすべく「そば粉」と「米粉」です。http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-149.html━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━クオリティライフから・・・表参道で玄米菜食のお店だからといって、女性向けということではありません。「メタボおじさん×玄米菜食プロジェクト」がfacebookで始動しました。新年からあなたもご一緒にいかがでしょう。http://nfs.tamana-shokudo.jp/?p=597━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━コラム<象さんの散歩> 師走に癒やされた舞台三つ~~~ この一週間に三つ、スローライフな舞台を楽しませてもらった。 まず、せたがや文化財団の「せたがやジュニアオーケストラ」の第2回定期演奏会。世田谷区民会館で高校生から小学3年まで90人近くが、金聖響指揮でビゼー「アルルの女」、ベートーベン「運命」を熱演した。財団勤務のわが息子・英樹が担当している。京都まで遠征したりのがんばりの成果あり。裏方も、よくやった、ね。 さんか・さろんの「黒坂黒太郎コカリナコンサート」。いつもの会場は熱気にあふれ、すばらしい音色。不思議な生命力をもつ樹木と日本の手の技から生まれた楽器。筑紫哲也も番組でたびたび応援していたという話も出て、懐かしい気持ちの音楽会。この催しは、わがNPO理事の丸岡一直さんが秋田杉と木工職人さんをコカリナに結びつけたご縁で実現した。丸岡さん、ありがとう。 そして国立能楽堂の「狂言の会」。瓦版創刊号のこの欄で、能舞台に登場の尾田榮章さんを紹介したが、こんどは狂言「舎弟」に。旧建設省河川局長を想像もできない。まさに、感服のほかござらん。 妻は「こころ洗われる」を繰り返した。それぞれ趣を異にするが、メッセージ性が強く、「災」の年の癒やし・・ ∧ 川島正英 ∧コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと>その83~~~ なぜ、西洋耶蘇教暦に切り替えたのか?(その下の巻) 実は、この改暦の話を12月7日の「天声人語」が取り上げた。しかし平成22年3月の「さんか・さろん」で筆者が話題にしていることは明確なので、新聞の受け売りだと誤解しないでほしい。あっちの方が後なのだ。 さて大蔵省は、初めての予算編成をするうちに、明治6年は閏月があるため1年=13ヶ月だと気がついた。月給制になった官吏の給料をひと月多く払うことになるが、その分多く税金を徴収するわけにはいかない。これは困った! そこで生まれた「名案」が耶蘇教暦への移行だ。だから、無理しても、バタバタと決着させたのだ。昨今でも予算編成に困ると、その場しのぎの小細工で切り抜けることはあるが、まあ、大隈さんがその先駆者だったとは・・・。 という次第だから情けない。そのうえ政府は、旧暦を生活暦として使うことまで否定した。恥の上塗りだ。そんな新暦を快く思わないのは当然では・・・。コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> いつものクリスマス~~~「津波の映像に、強いストレスを感じた時は視聴をお控えください」と警告の出る、特番のテレビを見ました。あらためて感じる恐怖です。一方、我が家の外は六本木ヒルズ・けやき坂のイルミネーション見物の賑わい。この違和感はなんでしょう・・。私たちはまだまだ震災の中にあるのに。いつも通りのおめでたいクリスマス、この様子こそ被災地の方にはストレス映像に映るはずです。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=138■編集室だより <年明けの「さんか・さろん」は3月まで予定を考えています>「さんか・さろん」 は、毎月「第3火曜日」に、会員と応援団が集う楽しい交流広場として、大切に続けたい。いまのところ・・・・1月17日 ― 2012年のスローライフ・ジャパン 新年メッセージ(増田寛也) 鳥取県智頭町などでの“むらづくり(川島正英) 日光フォーラムについて(野口智子)・2月 ― お休み。というより2月101112日の「日光フォーラム」を 「さんか・さろん」の拡大版にしたい。・3月21日 ― この日に限って“水曜日の開催。20日が春分の日というこ とで、やむを得ず。 特別番組みで映画会を開く。スウェーデン生まれの女性監督 作品の「幸せの経済学」を2回上映。 岩波新書「分かち合いの経済学」の著作もある神野直彦先生 の小講演も。会場、その他はあらためて。 ◆さんか・さろん「~スローライフ・ジャパン2012年のあれこれ」◆1月17日(火)19時~20時30分 終ったあと、希望者で新春パーティも・・。◆参加費一般2000円、スローライフ学会会員1000円◆申込みは NPOスローライフ・ジャパン へ 1月16日までに。 TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 メール =======■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。鹿児島県 http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html岩手県遠野市 http://www.city.tono.iwate.jp/鳥取市 http://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1196922905996/index.html佐賀県小城市 http://www.city.ogi.lg.jp/日本テレネット株式会社 http://www.nippon-tele.net/クオリティ株式会社 http://www.quality.co.jp/アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社 http://www.edi.ne.jp/株式会社サンクス・ツー http://www.thanks2.jp/=======最後までお読みくださって、ありがとうございました。このメールマガジン、あるいは当団体へのご意見、ご質問はこちらへこのメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ・ジャパンとのご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いください。今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメールアドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。この「週刊スローライフ瓦版」、バックナンバーをアップしています。まだご覧になっていない方、こちらからご覧ください。http://www.slowlife-japan.jp/modules/mailmagazine/details.php?blog_id=2=======Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会〒160-0002東京都新宿区坂町21 リカビル301TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 http://www.slowlife-japan.jp/