週刊スローライフ瓦版 (2013.11.26 第185号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★バンザイ、です。奈良でのフォーラム「『むら』に暮らす」を23・24日、無事終了できました。きょうの「瓦版」は、奈良フォーラム特集で現地編集・現地発信です。次週号もフォーラム参加者からの寄稿をよろしくと期待しつつ・・。★★★★★コラム<火曜日の鐘> 長谷川八重(NPOスローライフ掛川)~~~ 私も「むら」で暮らしました 「スローライフ・フォーラム むらに暮らす」が11月24日吉野川の源流・川上村で行われました。近隣3村の「むらおこしプロジェクト」の中間発表や、基調講演・パネルディスカッションと多彩で、中でもスローライフ学会学長の神野先生が時間と戦う欲深い現代人を語った『パパラギ』が話題を呼びました。 私は司会とスタッフを兼ねての4日間、宿泊は熊野街道にある130年の宿『朝日館』に泊まりました。古いとは聞いていたものの行ってびっくり!(画像添付の)ぼっとんトイレで水道はお湯無し、風呂は薪です。深夜の入浴は寒くて途中退散。翌朝服を着たまま洗髪しようとして暗い階段を落ちました。フンダリケッタリ!日頃の便利さに飼いならされた自分に気づきました。しかし3泊もすれば要領を得た行動ができて、逆に薪のお風呂の柔らかさや釜戸炊きご飯の味が分かってきます。美味しい惣菜の原因は出汁ではなく水が良いのだとも教えられ納得。過剰な便利さの中でボケていた五感が、徐々に冴えてくる実感がありました。 ディスカッションでもトイレを例に“世界基準の設備が話題になっていましたが、一方で「人間は水と食とエネルギーが有れば暮らしていける」と語られた人間力、パパラギ…。私自ら体で考える「スローライフ」な時間でした。 学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦(東京大学名誉教授) パパラギと「村人」 奈良に向け旅立つ前夜、伊藤忠彦総務大臣政務官の『パパラギ』を読んで、涙の止まらないほど感動したという話に言い知れぬほど心を動かされた。この感激した伊藤大臣政務官との体験談から、私は「スローライフ・フォーラムin水源地のむら川上」の基調講演の口火を切った。『パパラギ』は今から100年ほど前、サモアの酋長がヨーロッパを訪れた時の体験を、サモアの住民に語った話をまとめた書物である。ヨーロッパの「パパラギ(文明人)」は「時間」を理解せずに、安息を愛する時間を虐待しているとサモアの酋長は驚いている。 私は時間と自然を敵だと見做して、それを破壊して生きようとする「パパラギ」に対して、「時間」と「自然」を友達だとして生きる人々を、「村人」と呼ぶと、「村人」を定義した。「村人」は自然と生命の生活のリズム、つまり太陽のリズムに従って生活をするけれども、その生活のリズムを「悠悠」という。 人間と自然との「生命の共同体」、それが「村」だ。村では人間とともに、「生命の蓄積」である森と、「生命の流れ」である川が、「村人」と共に参加して、寄り合いという「村の自治」が営まれる。「森・水・人―悠悠」、それが村の暮しだ。 十津川、野迫川、川上の三つの村がいつまでも「村」でいて欲しいと願いながら帰路についた。なぜなら「スローライフ・フォーラム」が開催された三つの村は、日本人の心のオアシスだからだ。▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej長崎県長崎市「ちくわの孫」。名産のちくわを1ミリの薄さにして、乾かしたおつまみです。スローライフ・フォーラム逸品展で子供達にも大好評でした。△△△△△△△△△△△■街角から畦道からスローライフな朝 社頭文吾(佐賀市在住 スローライフ学会会員) 旅といえば宿、それも温泉必定、客室のバス・トイレは別というのが、我が家の宿選びの鉄則でしたが、それを完全に超えたのが、今回、奈良県での「スローライフ・フォーラムin水源地のむら川上」参加でした。喧騒の大阪を経由してたどり着いた宿は、熊野街道のほぼ中央、創業130年を超える宿、朝日館。まさに街道宿場町の宿、土地の段差を利用した吉野造り。玄関から2階に上がると長い縁側廊下の大正ガラス越しに広がる日本庭園。旅籠と言った方がふさわしい、谷合いの宿。静かな空間に熟睡した朝の冷たい空気がまた気持ちをシャキッとさせてくれる。山のエネルギーを感じる宿。おかみさんの「また来てください」に、ハイと即答。撮ってきた写真を整理しながら、朝の散歩で見た銀杏の黄色と青い空、吉野川にそそぐ朝日を思い出しています。================= PR =====米粉のまち・胎内市から・・・「健康&美ing 米粉料理教室」が開かれました。米粉を使ったシチューやマフィンをクッキング。あらためてヘルシーな米粉について知りました。http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/34953483.html=======■まち・むらニュース・札幌市 第12回ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporoを開催 ミュンヘンとの姉妹都市提携30周年を記念して、2002年に初めて開催された「ミュンヘン・クリスマス市」を今年も開く。 札幌大通公園にクリスマスの雑貨や工芸品、ホットワイン、ドイツ料理などの屋台が並び、特設ステージでコーラスやゴスペルなどクリスマスの雰囲気溢れるコンサートやクイズ大会が開催される。雪が舞う幻想的なイルミネーションロマンチックな雰囲気である。期間:11月29日(金)~12月24日(火)会場:札幌大通公園2丁目、札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)詳しくはこちらを・・ http://www.sapporo-christmas.com/ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo実行委員会(011)211-2032・鹿児島県 「薩摩ゆかりの地ツアーin東京」を開く 近代日本の礎を築いた明治維新からまもなく150年。 首都圏の人たちに、東京に点在している薩摩ゆかりの地を訪ねてもらい”5年後の明治維新150年 には、『本場』鹿児島訪問をすすめる。薩摩ゆかりの地を巡る東京ツアーである。バスツアー編;12月14日(土)・12月23日(月・祝)まち歩き編:12月17日(火)・12月20日(金)問い合わせ:鹿児島県観光交流局かごしまPR課かごしまふぁんネット担当 e-mail:kagopr-su@pref.kagoshima.lg.jp 電話:099-286-3048 コラム<象さんの散歩> フォーラムで「感謝のことば」~~~ フォーラムの最後の謝辞を引き受けた。三つのことを話した。 まず、テーマの「むら」に暮らす、への思いを。「むら」を仮名書きとしたのは、行政区画としての漢字の「村」よりもさらに小さな根源の集落を意識したから。暮らし、文化とかおつきあいの原型の集落は、その「村」にまだ残ってはいるが、どんどん消えていく。日本がこわれていくと感じる。 第二。フォーラムは、「むら」の未来像を高いレベルで語り合った。十津川、野迫川、川上の三つの村の苦悩とがんばりに対して、あとちょっぴり具体的な提案があれば、という思いだが、国のレベル、世界のレベルでの政治、文化の流れも交えて、「むら」の生きる道を深く考えていただける内容だったと思う。 第三。このフォーラムは、奈良県南部の元気を出そうイベント「なんゆう祭」でしめくくりを受けもったが、ふさわしい内容だと自負する思い。川上村の新しいプロジェクトのシンボルは竜である。竜に因む四文字熟語に「画竜点睛」ということばがあって、これは、画竜点睛を欠く、と否定的に使われることが多い。しかし、きょうのパネル討論は、立派に仕上がった。欠けるところなし。 もっと語りたかったが、時間の余裕なし。ホールを囲んだ山々の紅葉が、わが想いを代弁して伝えてくれた。感謝、感謝、深謝・・。 ∨ 川島正英 ∧コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> フォーラム裏仕事(1)~~~奈良県・川上村でのフォーラムが終わりました。このブログは帰りの新幹線で書いています。いつも思うのですが、シンポジウムなどのステージ上のことはそれまでに積み上げたことの、最後のてっぺんに掲げるもので、そこに至る裏仕事というか、表にでないことがいろいろ山ほどあるほど、表舞台はおもしろくなります。そんな話を何回かに分けてお伝えしましょう。先ずは「逸品展」。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=236==== PR ====「日光『食』の研究所」から・・・週末に開催したそば祭りで、「日光“食の研究所」は、みんなで開発した「蕎麦娘焼き」(そばこやき)を売りました。みごと完売、好評でした。http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-263.html=======■編集室便り11月23・24日と奈良県川上村で「なんゆう祭」の一環として開かれた「スローライフ・フォーラムin水源地のむら川上」は、お天気にも恵まれて紅葉が美しく、さわやかで心温まるひと時となりました。遠来の方々、足を運んでいただき、ありがとうございました。そして奈良県南部の方々、川上村の方々、お疲れさまでした。楽しかったですね~、これからもよろしく♪取り急ぎの写真だけですが・・ご報告です。↓http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=191□おもてなしの「こころ」に「こころ」打たれました・・今回のフォーラムにかかわる出張は、逸品展の展示が2日間ということもあり、木曜日から現地入り、後片付けが終わる月曜日まで4泊5日の長丁場でした。宿泊は昔ながらの風情がある朝日館という旅館。おかみさんをはじめ、旅館の皆さんには大変よくしていただき感謝の気持ちでいっぱいです。中でも感動したのは最後の夜のこと。宴会の最後にワインを飲もうという話になったもののオープナーがなく借りに行ったら、おかみさんが「せっかくワインを飲むのなら」と、わざわざタンスの奥の方にしまってあったワイングラスの箱を出して、きれいに洗って貸してくれました。こちらが持ち込んだワインなのにここまでしてくれるとは・・。恐れ入りました。また川上村に来たら泊まりますね! □全国の逸村逸品、川上に集結!2回目の逸品展は47都道府県から集まった100点を一斉に展示。どれだけの方に見ていただけるか不安もありましたが、地元の方々やフォーラムに来られた大勢の方々が訪れ、思い思いに楽しんでいました。来場された多くの方から、「これ、売ってくれませんか?」と聞かれましたが、「今回は展示だけなので、それぞれの出展者にお問い合わせください」とお伝えるしかありませんでした。事務局の丸山薫さんが中心になって集めた「逸品」を評価してくださったのはうれしい限りでしたが、その場で出展された方へつなげられなかったのは課題です。次回は青森。なんとか改善できるよう考えていきたいものです。 (レポート/篠原伊佐武)□スローライフ版・IT塾 ———————————————奈良県川上村の山深い旅館でパソコンを立ち上げてみたんですが、インターネットがつながりませんでした。いつもは無線LANを使っているんですが・・。 ▼公衆の無線LANは、カフェや空港、東海道新幹線など様々な場所で使うことができます(月額契約が必要な場合もあるので注意が必要です)が、場所が限られてしまいます。スマートフォンをお持ちであれば、テザリングという機能でパソコンにインターネットをつなげますが、それもスマートフォンが電波をキャッチできている場合に限ります。アンテナが立っていないと、残念ながらインターネットを使うことはできません。