


瓦版2025.4.8第732号室崎千重さんほか、7人のコラム掲載。

瓦版2025.3.25第731号 川島英樹さんらのコラムほか、続「ふるさと納税」廃止論など

週刊スローライフ瓦版 (2014.6.17 第213号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★きょう17日は、久しぶりの「さんか・さろん」。テーマは「福島を視つめて」です。ドキュメンタリー写真集『福島FUKUSHIMA土と生きる』の作者・大石芳野さんの写真と随想をどうぞ・・・。 (詳細は「編集室便り」に)★★★★★コラム<火曜日の鐘> 山下 茂(明治大学公共政策大学院教授) ~~~ 新暦・太宰も旧暦・業平も・・・ 今日は旧暦では皐月の20日。この日の前後では、旧暦だと在原業平の忌日が皐月28日、新暦では6月13日が太宰治の忌日(ただし桜桃忌は19日)のようだ。 太宰は、生涯に3度も心中事件を起こし、1度目は相手だけが死亡、2度目は2人とも生存、3度目の正直で遂に2人とも死亡という人だから、我が人生の先達として敬愛するわけにはいかない。 あんな人が世間では今も大人気。同じ墓地には、石見国の森林太郎=鴎外のお墓もあるのに、なぜ、太宰ばかりが…。 一方、業平さんもええとこの坊ちゃんで、詩才に溢れ、矢鱈に女性にもてたらしいが、昔々の御方だから羨ましくない。 先達たりうるかもしれないと『伊勢物語』をつまみ食いしてみた。アカン!ほとんど全てが男女間の睦み合いの話。しかも、お相手は何度も代わる…、我がスローな人生の先達たりえない。 手元にある情報源は、どうしてこういう人ばかり取り上げているのか? 良寛さんのようなスローライフの先達たちを紹介するつもりなのに、先月に続いて、またも憂鬱な結果になった。次回も…。乞う、ご期待なきことを……。学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦(東京大学名誉教授) 戦いの太鼓に踊らない 未来は誰にもわからない。この真理を肝に命じておく必要がある。未来への強迫に満ちた予測は、そもそも大衆操作のためのプロパガンダだと疑ったほうがよい。とりわけ戦いの太鼓が打ち鳴らされると、亀の甲羅に走る亀裂で吉兆を占うような素朴な未来予測による大衆操作が、大手を振って罷り通るようになる。 大衆操作は必ず生活実感を巧みに利用しようとする。空気よりも軽ければ、大空を飛行できるという実感を操作すれば、空気よりも重いと飛行できないと信仰させることもできる。しかし、1937年のヒンデンブルク号の爆発は、重いほうが安全で効率的に飛行できるという真理を雄弁に物語ってしまう。 とはいえ、大衆操作の効率を高めようと、世界のいたる所で戦いの太鼓が力強く打ち鳴らされている。戦いの太鼓に踊らされ、悲劇が開幕することを避けようとすれば、スローライフを実践することである。というのも、改革はスピードが大切だというデマゴーグに踊ることなく、冷静にスローに生活実感を批判して判断することが必要となるからである。 そればかりではない。未来は誰にもわからない以上、未来の選択はすべての社会の構成員の共同意志決定に委ねた方が間違いがないという確信が形成される必要がある。そうした確信の形成は、スローライフが織り成す人間の絆が条件となるからである。 ▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej秋田県美郷町「仁手古サイダー」。伝説の湧水“ニテコ清水の地サイダー。名水を愛し守るまちづくりの動きの中で、100年前の味を復刻しました。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から 田中晃司(日光市役所の“営業マン”) だけじゃない「日光」「地元が好き」ということで行政職員になり、20年が過ぎようとしています。この間、平成18年には市町村合併で全国3番目の面積となる新日光市となり、たくさんの貴重な地域資源を抱える市に生まれ変わりました。日光と聞くと、多くの方が世界遺産「日光の社寺」、特に日光東照宮をイメージしますよね。でも、豊かな自然や温泉、地域に根付く風習、独自の食文化、伝統産業など、世界遺産だけじゃない、多くの魅力が眠っています。この眠っている魅力を起こし、観光客の皆さんに触れていただくお手伝いをする・・それが日光のブランド戦略です。「日光は行ったことあるし」「日光は、あれだけだよ」から、「日光にまた行ったよ」「日光は、あれだけじゃないよ」と、多くの皆さんに語っていただけるまちを目指し、今夜も、日光連山に沈む夕日を見ながら日光の地酒を楽しみます。 坂野真帆(静岡市 そふと研究室) 「人」は大事な地域資源です一年ほど前、友人が日経プレミアシリーズから『ロジカルな田んぼ』という本を出しました。本のオビに「稲オタクが考えた面白すぎる農法!」とあるように、彼が、田んぼがある地域の気候風土、自然循環のなかで試行錯誤を繰り返し取り組む、独自の有機農業について書かれた本です。しかし、農業専門書ではありません。そこには「仕事・稲作。趣味・稲作。特技・稲作」という肩書どおりに生きる彼の日常がわかりやすく綴られているため、人生指南、ビジネス指南書としても好評を得ているようです。(本人にその意図はなさそうですが)何はともあれ、読後は彼の田んぼを見たくなる。彼のつくったコメを食べたくなる。何より彼に会ってみたくなる。そこで、田植えの忙しさが一段落するのを待って、その「彼」静岡県藤枝市の稲作農家、松下明弘さんに会いに行くツアーを企画しました。地域資源を活かした旅を提供する旅行社として、日頃からつくづく「いちばんの地域資源は“人”」だと感じていますから、彼を逃す手はありません。きっと満足度の高い(そして、爽快な)ツアーになること請け合いです。・・・そふと研究室 http://soft-labo.net ■まち・むらニュース・長崎県雲仙市 「ジャカランダフェスタ」を開くジャカランダは中南米原産の亜熱帯性の植物で、世界三大花木のひとつ。島原半島の雲仙国立公園西麓の小浜温泉に昭和40年代に植えられ、今では大樹に育って雨の季節の風物詩となっている。気品溢れる紫の花が海辺に一斉に咲き、夜にはライトアップされた幻想的な景色が広がる。開催日:6月30日まで場所:小浜温泉ジャカランダ通り周辺(長崎空港、JR諫早駅よりバス)主催:ジャカランダフェスタ実行委員会 問合せ:小浜観光協会0957-74-2672http://www.obama.or.jp/themes/top/pdf/jacaranda_festa_2014.pdf・高松市 「瀬戸内海国立公園指定80周年記念フォーラム」へどうぞ・・1934年、日本初の国立公園に指定された瀬戸内海には自然とともに暮らす人々の営みが独自の文化や伝統を形成している。今回の記念フォーラムは、演出家宮本亜門氏の基調講演「美の海廊、瀬戸内海」のほかパネルディスカッションなどがある。知られざる魅力を伝え、世界から称賛されるともいわれる催し。参加の申し込みを受付中である。日時:7月13日(日)13:00~ *締切は7月4日(定員になれば終了)会場:サンポートホール高松大ホール(JR高松駅から徒歩3分)問合せ・申込み:瀬戸内海国立公園指定80年記念式典実行委員会事務局TEL 087-834-5650 http://setonaikai80.com コラム<象さんの散歩> なぜだか紀州づいた三週間・・ 紀州・和歌山。わがふるさと、である。父母は、みかんの里・有田で生まれ育った。私も小学1年と中学3年間を有田で過ごした。その紀州、ここ数年はごぶさたしていたが、続けさまに三回も訪れる風の吹き回しとなった。 先月末、母の33回忌に有田市保田へ。称名寺のお墓で、お参りをすませた。父の生家近くを歩いて驚く。田も畑も残っているが、ビニール囲いの野菜と花の畠がわがもの顔に。草の畦道や小川は姿を消し、両方向通行の舗装道路に。建売り住宅が並び、塀高く・・。わがふるさとも都市化の例外でなかった。 その有田市から書類が届き、地籍調査の説明会に来てほしい、と。市の山林に父名義の土地が残っていたそうだ。先週末に出かけて話を聞いてきた。 もう一つ、わがふるさとよりはるか南下した那智勝浦町色川集落へ。これは奈良県十津川村谷瀬の視察団に便乗させてもらって勉強に。山深い棚田の里の色川は、40年前に都会から農的生活を求める人が住み始め、地元と心の交流もうまく運び、いまやIターン人口が40%を超えた。わがNPOの「むら」づくりの新しい活動を展開する上で参考になるだろう、と考えたからだ。 おまけに、先週は「紀友会」も開かれた。これは東京で。在京紀州人の親睦の会だが、“紀州二世”を自称する私ももちろん参加・・ ∨ 川島正英 ∧================= PR =====「奈良県十津川村」から・・・夏休みに十津川村へ来ませんか。「名前は聞いたことあるけれど、どこ?」という方、一度ご確認ください。奈良県南部にある日本で一番広い村です。詳しくはこちら http://totsukawa.info/joho/event/where_totsukawa.html=======コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> なれ寿司30年もの~~~ 和歌山県新宮市で、30年前の「サンマのなれ寿司」をいただきました。熟成しきった寿司には形がありません。どろりとしたお粥状のものが、お猪口に少量出てきました。恐る恐る、食べるというより舐めると、ほんの少しで口中に濃い旨みと品の良い酸味が広がりました。おいしい!怖がったことを反省です。お猪口の底まで舐めつくし、究極の発酵食品に最敬礼でした。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=266■編集室便り●さんか・さろんは、「福島を視つめる」。今日の「さんか・さろん」は、NPO理事・大石芳野さんです。写真集『福島FUKUSHIMA土と生きる』を拝見しながら、大石さんの想いを語っていただきます。詳しくはこちらから ↓http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=206○と き・・・6月17日(火)19時~21時○会 場・・・クオリティKK・会議室マーキュリールーム (千代田区麹町3丁目3 KDX麹町ビル6階) http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html 地下鉄麹町駅の近く。 新宿通りに面して麹町4丁目交差点から半蔵門寄り徒歩1分。 ○講 師・・・大石芳野(おおいし・よしの)さん 東京都出身。写真家。NPOスローライフ・ジャパン理事。 日本大学芸術学部写真学科を卒業後、ドキュメンタリー写真に携わり、 今日に至る。戦争や内乱、急速な社会の変容によって傷つけられ苦悩しな がらも逞しく生きる人びとの姿をカメラとペンで追っている。○主 催・・・スローライフ学会○参加費・・・会員1000円、一般2000円(学生500円、講師紹介1000円)○当日の参加も受け付けます。参加ご希望の方はこちらまで。 TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 090-7433-1741(事務局:野口携帯)●新しい年度、平成26年度の会費をお願いします。 新しい会員も募集しています。お誘いあわせてどうぞよろしく。 スローライフ学会は、NPOスローライフ・ジャパンが運営している学会 (学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子) です。スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、 全国でスローライフまちづくりをすすめる同士とのつながりです。 年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」 などで交流したり。会費は下記の口座へお振り込みください。 【振込先】 ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会 三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会 ※このスローライフ瓦版は、会員以外の方にもお送りしています。 これからもお気軽にお付き合いください。□スローライフ版・IT塾 ——————————————–Q:CDドライブなどの周辺機器を買うと、かつてはドライバというCDがついていて、その都度インストールしていましたが、先日ハードディスクを購入したときは入っていませんでした。最近の機器はいちいちインストールしなくても大丈夫なんですか? <編集部:篠原伊佐武> ▼A:かつては、周辺機器を買ったときに、機器を認識させるためのソフトウエア(ドライバ)をインストールするためのCDがついていました。しかし、最近の周辺機器にはあまりついていません。USB端子などに機器をつなげれば、自動的に認識できるようになったからです。ただ、中にはインターネットからダウンロードしてインストールしなければならない場合もありますので、機器を購入したらマニュアルを確認してください。