週刊スローライフ瓦版 (2014.8.12 第221号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★前にお知らせしたように、8月「さんか・さろん」は夏休みとさせてください。そして9月の「さろん」を、お出かけ「さんか・さろん」として、9月13日に群馬県南牧村で、と企画中です。(編集室便り、HPをお読みください)http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/★★★★★コラム<火曜日の鐘> 長谷川八重(NPOスローライフ掛川) ~~~ 富士山さんぽ 夏山シーズン。富士山頂では短い夏を争って、登頂者の渋滞が起きているようです。静岡県民の私でも、そこは遠い遠い別世界で、眺めるだけ状況でしたが、このたび私たちNPOスタッフが『頂上を目指さない 富士山さんぽ』というガイドブックを出版し、中腹や下山の楽しみ方を提唱します。 本は、五合目以下の森を中心にピクニック編・ハイキング編・トレッキング編として全10コースを設定。それぞれスタートからゴールまで目安となる時間配分や、適期、みどころなどが写真や図解で丁寧に記載されています。例えば江戸時代前から修験道の行者によって歩かれた「村山古道」コースは、標高差500m・距離9kmを6時間で出発点に戻れる周回コース。しっとりと苔むした人の往来が少ない細道は5月中旬から11月が適期である、と。 著者の鈴木渉さん(37才)は、富士山中腹の美しさに魅せられて山岳ガイドに。活動や生き方が今年元旦の朝日新聞“脱主流派宣言に紹介され話題を呼び、今回の出版に「スローライフの活動で多くの人との出逢いや学びがあった。緩急自在な富士山で“緩に振ったスローな提案をしたい」そうです。 いまや、登山ブームと世界文化遺産登録で活気づく富士山ですが、“日本一を制覇するとは違った価値で、ガイドブックを片手に壮大さに抱かれる喜びを私も体験しに行こうと思っています。学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦(東京大学名誉教授) 迷い道 六月には梅雨のない北海道を訪れてみたい。そういう妻の言葉に誘われて、束の間でも梅雨の都会を抜け出そうと、妻と二人で六月の北の大地を目指した。しかし、愚かな人間は異常気象を創り出し、梅雨無き北の大地から、澄み渡る青空を奪っていた。雨雲が垂れ込めた暗き空に覆われて、北の大地は19日間の連続降雨にむせび泣いていたからである。 不思議なことに、旅行の目的である中札内村の庭園巡りを楽しんだ時には、奪い取った夢を返してくれるかのように、優しい陽光が微笑みかけてくれた。ところが、勝手知ったる「六花の森」に妻を誘ったところ、老いたるヘンゼルとグレーテルのように小さき森の迷い道に足を踏み入れてしまった。 私は焦った。というのも、静脈瘤に苦しむ妻は、長時間の歩行には耐えられないからである。どうにか迷い道を抜け出し、「お菓子の家」のような「十勝野フロマージュ」で、優雅なアイスクリームの甘さを口にすると、小さき森の緑と水の旅情が心を洗い清めてくれた。 この雨を道連れとした旅行を、幸福の瞬間と回顧する妻に、その理由を尋ねると、スクラップの作業をする手を休めずに、「迷い道と旅の宿」と応える。何のスクラップかと覗き込むと、古びたスクラップブックには、これまで二人で泊った旅の宿のパンフレットが大切そうに集められていた。それは迷い道を歩むような二人の人生の証しのような気がして、心を熱くした。 老いたるチルチルとミチルのように、幻でもよいから、「青い鳥」を探す旅に、二人でまた出かけよう。かすんでいく妻の後ろ髪を眺めながら、そう自分に言い聞かせた。▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej福岡県田川市「土漆喰植木鉢手作りキット・エコポ」。漆喰土と、つなぎの稲わらを混ぜて、好きな形の植木鉢を作るセット。自然な雰囲気が素敵です。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から 人形寺祥弘 (兵庫県淡路島) 兵庫県ボランティア派遣に参加しました。昨年12月に続き、淡路島から900km余り離れた宮城県七ヶ浜町を訪問、ここでは花壇づくりや、玉ねぎ植え、ジャガイモの収穫などをお手伝いしました。少しは涼しいと期待していましたが、暑さは関西と同じで本当に大変でございました。仕事の後で差し入れのトウモロコシを戴きました。美味しかった。翌日に女川町を訪問、あの東日本大震災の津波被害は新聞テレビでは何回も見ていますが、被災地の現場で生の状況を見て、言葉がありません。自然災害の恐ろしさ。3年4ヶ月経過した今も、多くの方が仮設住宅で不自由な生活をされておられる。頑張ってください、としか申し上げる言葉がありません。出来るだけ早い復興をとお祈りしてまいりました。12月には、お餅つきでまたお伺いすることになると思います。■まち・むらニュース・山形県小国町の体験ツアー「YAMAMORI TRAVEL8」県内の森林を舞台に、その山の植生を学び、その土地を象徴する樹木を使ったものづくりを体験する。今回は小国町針生平を舞台に、地元のマタギから土地の歴史を聞き、一緒に散策、ブナ材を使った木工ワークショップも行う。山や森との新しいかかわり方が楽しめる。日時:8月30日 9時~16時場所:小国町「白い森交流センターりふれ」に集合(JR米沢駅から米坂線で)参加費:5000円(保険、昼食、体験教室参加費など含む)主催:LCS 問合せ:小国町 高橋/TEL 090-4524-8629応募方法:lcs_contact@yahoo.co.jp までメールにて。https://ja-jp.facebook.com/events/752474964795191/?ref=22・宮崎県高千穂町 夏の高千穂峡でライトアップ日本神話ゆかりの地、神々が住まう町・高千穂。国の名勝天然記念物に指定されている高千穂峡で、もっとも有名なスポットである真名井の滝が夏休み期間ライトアップされている。幻想的な夜の静寂の中、涼風が吹き抜けて暑さも忘れさせてくれる。開催日:~9月7日 日没~22時まで場所:高千穂峡、真名井の滝・玉垂れの滝(高千穂バスセンターから車で7分)問合せ:高千穂町観光協会 TEL 0982-73-1213http://takachiho-kanko.info/event/コラム<象さんの散歩> 広島・長崎では沈黙の「集団的自衛権」 日本列島をざわつかせた台風の合間を縫い、被爆69年の広島の平和記念式典と長崎の平和祈念式典が行われた。この一年、日本の平和、そして憲法を問い直して政治が策動、国民がこころ揺さぶられて、いっそうの注目を集めた。 田上富久・長崎市長は・・集団的自衛権の議論を機に「平和国家」としての安全保障のあり方についてさまざまな意見が交わされています・・被爆者たちが伝え続けてきた平和の原点がいま揺らいでいるのではないか、という不安と懸念が、急ぐ議論の中で生まれています・・日本政府には、この声に、真摯に向き合い、耳を傾けることを強く求めます・・と。被爆者代表は誓いの言葉で、集団的自衛権は「憲法を踏みにじった暴挙」とまで表現したのである。 安倍首相は、広島でも長崎でも、これにまったく触れず、被爆団体との会合でも、最後は「見解の相違です」と。「丁寧に説明する努力で必ず理解いただけると思う」と付け加える。ならばこそ、日本の多くの国民が注視する二つの式典は、最適の場であったはず。なぜの沈黙か。与党総務会、さらに一強多弱の国会も駆け足で、その国民と向き合わない構図が歯がゆい。 広島、また長崎での安倍首相のあいさつについて、冒頭の部分が年次を表す文言のほかはまったく同じ「コピペ」だとの声があり、被爆者団体からも長崎の式典後の首相との懇談会で「がっかり、びっくりしています」との批判まで出た。首相は、連日、数えきれないほどの会合に出て、講演、挨拶、祝辞など話す役回りである。だから、コピペのすべてを否定できない。といって、この挨拶は免罪であろうはずもない。沈黙より重罪かも知れない。∨ 川島正英 ∧================= PR =====「奈良県十津川村」から・・8月17日(日)「第16回昴の郷ふれあい物語」を開催。国の重要無形民俗文化財指定「十津川の大踊り」をはじめ、村内6地域の踊りが一堂に集まる盆踊り大会があり、餅まき、花火大会も。問合わせは観光振興課 TEL:0746-62-0004http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/contents/1375161024143/index.html=======コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 普通の家に泊まる~~~ 父、母、息子、娘、そんな家族が暮らすお宅に、先日2日間泊めていただきました。朝、茶がゆの香りと母息子の会話で、こちらもだんだん目覚めます。夜は、父娘が仲良く焼くたこ焼きを楽しませてもらいました。海辺の集落の、何も飾らない、普通の家庭の普段の暮らしが、珍しく、そしてなつかしく・・・。いつしか都会のストレスは消え、心が裸足で駆け出したのでした。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=274■編集室便り□9月13日は、お出かけ「さんか・さろん」へ!群馬県南牧村(なんもくむら)で、9月13日(土)に村の方々と集う催しを開催します。詳細はまだこれから村当局と相談ですが、日帰りでのミニ・フォーラム。久しぶりのお出かけ「さんか・さろん」でもあります。「これまでのフォーラムは遠くて行けなかった」「南牧村に一度行きたかった」という方にお勧め。スローライフ学会会員の神戸とみ子さんも皆さんのお越しをお待ちしています。こちらの役員からは、大石芳野(写真家)、川島英樹(せたがや文化財団)、坪井ゆづる(朝日新聞東北復興取材センター長・仙台総局長)、早野 透(桜美林大学教授)、増田寛也(野村総合研究所顧問)も繰り出します。高齢化や人口問題を抱える南牧村。みんなで考えれば知恵も湧くはずです。一緒に村の未来を考えましょう。ご予定ください。テーマ、時間、交通などの詳細は8月20日頃に決定します。詳しくは↓http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=212■佐賀でスローライフ逸品の話をしました。スローライフ学会員・社頭文吾さんのお招きで、佐賀へ行ってきました。昨年の奈良県川上村「スローライフ・フォーラム」に参加した社頭さんは、「逸村逸品展」を見て、展示した栃木県那須町の「おいしい那須暦」を、佐賀でも作りたいと思ったそうです。 「那須暦」にかかわった、事務局長・野口智子がその手法を伝授に・・・。↓http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=211このように、スローライフ逸品に関する研修をご希望の方は、ご一報ください。□スローライフ版・IT塾 ——————————————–Q:パソコンを買ったのですが、ワードやエクセルが入っていなかったようでファイルを開いて見ることができません。普段はメールなどで添付されているファイルを見るだけなのであまりお金はかけたくないです。何かいい方法はありますか。<編集部:丸山 薫> ▼A:ワードやエクセルが入っている「office」というソフトウエア(約3万円)を購入することが最も確実な方法ですが、もしも見るだけに限定するのあれば、「ワードビュアー」「エクセルビュアー」というソフトウエアがマイクロソフトから配布されていますので、それを活用すればお金はかかりません。ただし、編集はできません。画面上で見て、そのまま印刷するだけです。データを書き替える可能性がある場合は、通常のソフトウエアを購入することをおすすめします。