週刊スローライフ瓦版 (2014.10.21 第231号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★きょうの「さんか・さろん」は、先月のお出かけ「さろん」のおさらい版です。南牧村「ちびっ子の遊ぶ里へ」フォーラムの写真や感想文、また長谷川最定村長からいただいた便りなども題材に、あらためてのわいわい談義・・。★★★★★コラム<火曜日の鐘> 山下 茂(明治大学公共政策大学院教授) ~~~ 「津波防災の日」に先人を偲ぶ、ただ・・・ あと2週間ほどで官暦11月5日の「津波防災の日」。そんな記念日あったかな? あるのです。3年前から。でも、どうして、その日?と言う人もいるでしょう。 それは、人間の知恵で津波被害を減災した経験を語り継ぐ日です。由来は、濱口梧陵「稲むらの火」ですが、一般の年表の類の記載を見ると、あの津波を起こした南海地震は「安政」年間の出来事で、旧暦で11月5日に起きているからです。 ただ、あれは、西暦では1854年の12月24日でした。ですから、気象条件は現行官暦の11月初旬とは全く違う。温暖な和歌山であっても、津波にさらわれた人々が海中でどんなに辛かったか。避難できた人々も寒風に晒されて…。 あの年はペリーが再来し、3月に不平等条約を締結。米欧列強が押しかける国際的な人災に加え、6月に近畿で、さらに11月に東海から南海まで大地震で甚大な被害を受けました。そうした惨事が続いたため、天皇陛下が代替わりしないのに「嘉永」から「安政」に改元しています。改元は11月27日(旧暦)でした。 ありゃ? それなら南海地震は「嘉永」年間に起きている。なんで「安政」なのか?あの津波は不平等条約と同じ「嘉永」7年の出来事です。「嘉永」という呪われた元号を重視すべきです。大切な教訓の話をいい加減に扱ってはいけません。学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究) 美しいスローライフを 先号に兵庫県豊岡市コウノトリの郷公園の飼育ゾーン特別公開の記事がありました。実は先日、同じ兵庫県の県立有馬富士公園へ行ってきました。JR宝塚線(福知山線)の三田駅(お肉の三田です)から車で15分、有馬温泉に近い緑の美しいところです。 そこにできた新宮晋さんの「風のミュージアム」を訪れたのです。新宮さんは、関空の国際線出発ロビーにある「はてしない空」という作品でも知られる風の彫刻家です。 鉄でできた大きな彫刻が、感じられないほどの微風で静かに動く様子は美しいです。15個ほどのさまざまな彫刻が広い緑の中に散在して静かに動いている中を歩いていると風を見たり感じたりできて楽しいです。 実は新宮さんは、今「呼吸する大地」という風車エネルギーでの自給自足の村を提案していらっしゃいます。応援団としてその実現を楽しみにしているところです。美しいスローライフですよね。 ▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej石川県金沢市「ちょイモ」。金沢の加賀野菜の中でも最も有名なサツマイモ「五郎島金時」をプチ焼きイモに。丸かじりできる手軽な健康食です。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から 小林美智子(長野県飯田市在住) 南牧村の熱気が何よりのおもてなし 「群馬県は遠い」なんて思い込んでいましたが、調べると、なんと長野県境の村。思ったより近い南牧村に、どんな生活があるか知りたくて参加しました。先ずは、道の駅へ。商品棚に並ぶ手づくりの品々から「この村で生きていくんだ!」という住民の皆さんの意気込みを感じました。集落の散策では、飯田の過疎地とは違う建物の造りに、文化の違いを感じました。地域独自のものに触れると、そこに旅した意義を感じて嬉しいですね。会場から、ちびっこちゃんも含め地元の皆さんの熱気と、この村が大好きな思いが伝わって来ました。この想いは、来訪者にとって何よりのおもてなしです。帰りがけに、地元の方が「こんなにこの村が注目されているんだから、俺たちにとってはチャンスだぞ」なんて、数人で話しておられるのが印象的でした。■まち・むらニュース・鹿児島県 地域力冊子「鹿児島で暮らそう!」県内各地の地域を元気にする取組を“地域力という視点でまとめ、鹿児島の魅力を紹介する冊子が作られた。食、農林水産業、地場産業、歴史・文化など充実した地域資源が紹介されている。配布場所:鹿児島県庁、県民交流センター問合せ:鹿児島県企画部地域政策課 TEL099-286-2424http://www.pref.kagoshima.jp/ac01/pr/koryu/kanren/torikumi/kagoshimadekurasou1.html・兵庫県姫路市 姫路城内堀で和船を運行国宝、そして世界遺産でもある姫路城の内堀は、江戸時代和船が往来していたとされている。その和船を復元し、普段は見ることのできない角度からお城や石垣をながめながら、姫路城ならではの歴史的空間が楽しめる。期間:~11月30日までの土曜・日曜・祝休日時間:9:30~15:30の間40分間隔 乗船料:一般1000円、小学生500円乗り場:姫路城内堀乗り場(好古園東側武者溜り)問合せ:観光交流推進室 TEL079-287-3652http://www.city.himeji.lg.jp/info/events/_11343.0.893197.article.html コラム<象さんの散歩> 秋晴れの稲刈りと里めぐり この週末、まさに雲一つなき快晴に恵まれた。暦の上の秋になってから台風が続いたりしただけに、地元で「朝はことし一番の冷たさ」といったお天気も、遠くの山のまばら紅葉もうれしく、長野県なべくら高原旅は快適だった。 初日は「蛍の宿をまもる会」の稲刈り作業を。45人の参加。私は、鎌で刈る姿勢は長持ちしないと自覚、稲束運び、はざ掛けの側に回った。作業の進むにつれて汗ばむ。温泉で汗を流し、恒例の懇親会。地元集落の人たちも一緒で。こころづくしの野菜料理をいただき、飯山銘酒「北光」を楽しんだ。 翌日。4つのグループに分かれ、原風景を歩いたり、歴史文化に触れたり。私は寺を巡り、来春に開通の北陸新幹線「飯山駅」を観る欲張ったコースを選んで飯山の里の秋を満喫した。孫代わりのコウスケ(五つ)が、味わい深いお説教も聞かせてくれた称念寺の上人さんに「お坊さんと初めて会った。何するの・・」と遠慮なし。上人さんも笑顔で「合掌です」と。 建設急ピッチの飯山駅前の広場では、点々20本近いブナを植樹する準備中だったが、妻・宏子は「100年たてば飯山駅はブナの森の中・・」と夢見心地。 最後に「菜の花公園」へ。「朧月夜」のモチーフのこの公園。小高い丘で、春には桜の巨木越しに、800万本ともいう菜の花畠を下って千曲川が望める。この菜は、野沢菜。いま、一面の緑の畑だが、それがまた趣きをもつ。 夜の懇親会での足立正則市長との話は別の機会に書く・・ ∨ 川島正英 ∧================= PR =====「奈良県十津川村」から・・11月9日(日)谷瀬の森山神社の祭礼で、昔ながらの餅まきがあります。吊り橋を渡り、秋の「ゆっくり散歩道」を歩き、のどかな集落の催しに・・・。詳しくは十津川村観光振興課 電話 0746-62-0004=======コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 空き家考~~~ 地方の人口対策として、各自治体は空き家バンクを設け移住者獲得に必死です。役場は空き家の不動産屋と化し、あらゆる手段で都市の人を呼び込もうとしています。でも、この空き家の扱いは、都市部の賃貸物件のように簡単にはいきません。「仏壇があって年に数回墓参りに戻るから貸したくない」、「シャワートイレでなければ借りたくない」双方、ここは少し譲ってと思うのですが‥。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=284■編集室便り□群馬県南牧村の長谷川村長からフォーラムの感想が届きました。 こうしたご意見もふまえて、本日の「さろん」は「南牧村フォーラム」の振 り返りです。<みんなで語り合うスローライフフォーラム、 南牧村を「ちびっ子の遊ぶ里」へを終えて> 南牧村長 長谷川最定NPOスローライフ・ジャパンから突然のお話があり、人口減少問題が俄かに浮上してきた中、急なスケジュールではあったが、チャンスと捉え、村と共催によるフォーラムを開催することを決めました。「増田寛也氏」を迎えての事業であったが、あえて近隣の市町村にも案内はせず、村民と増田氏、村民とスローライフ関係者との真剣な語り合いの場として開催しましたが、県内外の村長、議会議員等行政関係者も20名ほど参加をいただき、自由参加の村民も200名と人口減少問題の関心の高さがうかがえ、熱心な内容の濃い語り合いとなりました。参加した村民からも他地域、多世代の中で話せてよかったとの声も多く、一方通行の講演会や画一的なフォーラムよりも、肩書のない、自由に発言できる場こそが必要だと実感しました。「消滅可能性自治体」第1位に挙げられ、「高齢化率」第1位の本村であるが、ワーストではない、村民も悲観的に受け止める必要もない、みんな真剣に考えているし、元気に生活をしている。いわば「ご長寿村」でもある。今後も人口減少は止められないが、子育て世代を中心とした働き場の確保を最重要課題として、人口構造は必ず変えられるとの信念のもと、地域住民と一緒に人口減少問題に正面から、そしてどこまでも明るく取り組んでまいります。 ———————————————-写真なども見ながら、南牧村の抱える普遍的な課題を考えます。テーブルトークという形で展開された「ちびっ子万歳」「さきがけ政策」「仕事おこし」「空き家活用」「東京とスクラム」というテーマは、さらに議論を深めなくてはならないもの。フォーラムのときにアドバイザーとして参加した方々の感想、そして各地からの参加者のご意見をもとに話し合いましょう。○日 時・・・10月21日(火)19時から。○会 場・・・クオリティKK・会議室マーキュリールーム (千代田区麹町3丁目3 KDX麹町ビル6階) http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html 地下鉄麹町駅の近く。 新宿通りに面して麹町4丁目交差点から半蔵門寄り徒歩1分。 ○主 催・・・スローライフ学会○参加費・・・会員1000円、一般2000円(学生500円)○当日の参加も受け付けます。 参加ご希望の方は、野口携帯(090-7433-1741)まで。サロンの内容はこちらでご確認ください。http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=221□スローライフ版・IT塾 ——————————————–Q:ノートパソコンのキーボードにお茶をこぼしてしまいました。電源を切って水を拭きましたが、大丈夫か心配です。 <編集部:野口智子> ▼A:まずはノートパソコンをひっくり返して残っている水を出し、ティッシュペーパーなどをキーボードの隙間に入れて水を吸収してみて下さい。キーボードから入った水は、徐々に内部に浸透して基板が腐食したりショートすることがあります。電源を入れずに扇風機などに当てて2~3日放置してみて下さい。ただ、基板に水がかかると腐食により確実に寿命は縮まりますので、お茶などは普段から近くに置かないように心がけましょう。