4月の「さろん」はアフターコロナを皆で考えました。

新年度の活動がはじまりました。

4月19日は第117回の「さんか・さろん」。3名の方がスピーカーとなって「アフターコロナ〜それぞれの立場から考えてみる〜」をテーマにお話しいただきました。

 

まずは3人の方がそれぞれのご意見を。

①野木 武さん :京都府京丹後市(株)野木源(のぎげん)代表。「海なし県と思われがちな京都、平成の合併で京丹後市となり県の最北端で米中心に農業を営む。地元の方と“一人で悩まないで皆で一緒にやろうよ”精神で持続可能な社会を探り続けている。コロナ禍では当初米が売れず大変だったが、巣ごもり需要でネット販売に救われた。客層も販売の仕方も変わった。国からは大規模農業化を言われるがそれは違うと思っている」手には酒屋さんとタッグを組んで造られた日本酒「米人」を。心が熱くなるお話に京丹後にいきたくなりました。

②宇都野淳さん:栃木県那須塩原市企画部市民協働推進課オリパラレガシー担当。「日光に近く海抜1900mの高原もある地。コロナで延期が続いたオリンピックだが、当市ではオーストリアのトライアスロン、パラ選手を受け入れた。リアルな交流は無理なので、地元の子どもたちがオンラインで繋がりパラ選手をずっと励まし続けた。障がいがあっても頑張る選手と子ども達との絆が深まり、今でも交流が続いている」また、近所の閉校した小学校では、コロナ禍でも草取りなど奉仕活動が続ているとのお話もありました。地域は強い!

③吉田俊実さん:東京工科大学名誉教授。専門は言説分析、メディア批評など。「アフターコロナ/アフターウクライナということで考えてみた。同時的に起こった2つの事象の共通点はICT(情報通信技術)の新たな可能性。良い面と悪い面がある。暮らしの中でオンライン化が加速、一方でフェイク情報の拡散も。またコロナもウクライナの惨事もともに『例外状態』。こういう時に乗じて何か起きないように皆で注意したい」コロナ禍とウクライナの問題を引き寄せてのお話、確かにと思いました。

 

参加者からのお話もたくさん。「マスクする日常、マスクコミュニケーションが子どもたちに与える影響が心配」「農業について、食育から子どもたちの教育の中へどうやって取り入れて行くかが大事」「コロナ禍の中で探しものをしている”哲学的な支柱”を」「巣ごもり生活が続くなかで、新たに地域活動をはじめた」「グローバルも大事だがローカルも大事、ローカルのトップリーダーはどうか」「子育てをしながら、毎日の小さな決断を真剣に考える」「コロナ禍で身近な人の大切さを感じた」「コロナ禍を通さなければ見えてこなかったことがある。差別や偏見に注意するようになった」「これからは家族農業が主になるのでは、地域・村をベースに考えてみては」などなど。

いずれにしてもこれからは"スローライフ”がキーワードになるのでは、と考える夜となりました。32人の方がご参加でした。

※スローライフ学会新会員募集中です。"さんか・さろん"参加し放題が格安です。皆様のご参加お待ちしております。