瓦版2010.9.14第21号

週刊スローライフ瓦版 (2010.9.14 第21号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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このメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ
ジャパンと何かのご縁を頼りにお送りしております。
初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いいただ
ければ幸いです。
コラム<火曜日の鐘> 山下 茂(明治大学公共政策大学院教授)
~~~ ビール水のすゝめ-2:ホンモノの「麦水」とは?
今夏はビールみたいで酒精ゼロの飲料が大流行。筆者と「ビール水」=「麦
水」の長く深い関係をご存知の方が、「麦水時代到来ですね!」と祝福してく
れる。
ま、喜ばしいが、実は、流行りの飲料は、筆者の愛するホンモノ「麦水」で
はない。あれらは苦味料、酸味料、香料、さらに甘味料まで混ぜ合わせている。
ホンモノの「麦水」や「麦酒」の原料は、麦芽、ホップ、酵母、水だけに限定
される。それが昔のバイエルンの王様が「ビール純粋令」で布告したルールだ。
あれらは「ビール」たりえないから、あくまでも「麦水」ではなく、「ビール
風味」の飲料に過ぎぬ。こういう厳密な商品知識をメディアが知らない。それ
で、ホンモノとマゼモノを一緒くたにしてランク付けなどという可笑しな特集
記事が大新聞に掲載されたりもする。我国「ビール」文化の未熟さは・・・。
■街角から畦道から ————————————————–
スローステイのすすめ 永田英雄(NPO法人 交流・暮らしネット)
日本の観光旅行は、日帰りや、1~2泊の宿泊旅行が主流である。一方で、
かねてから想いをかけていたところに、ジックリ滞在したい、という希望も
意外と強い。しかし、その実現を阻む大きな要因のひとつに、宿泊業界のサ
ービス提供形態や料金体系が、滞在型を前提にしていない点にある。
1週間、旅館の据え膳を食べ続けるのは、胃にも財布にも負担が大きすぎる
から、滞在型では、自炊もしくは素泊まりの「泊・食分離」が基本となる。
そのような実験に取り組んでいるのが「佐渡1週間ロングステイ」の試みだ。
関心のある方はこちらを⇒ http://www.slowstay.org/info_ivent.htm
30年ぶりのキャッチボール 野口 稔(ジャーナリスト)
8月26日に今年の4月に開催された氏神様である東大社の例祭の密着ルポと、
そのバックグランドを探った「第54回東大社式年銚子大神幸祭-総(ふさの)
国の原風景-」(夢工房)を出版した。銚子大神幸祭は20年に一度の開催で、
900年の歴史を持つ。経費3億円超、参加者3000人、観客21万人、往復60キロ、
3日がかりの千葉県東総地区最大級の例祭である。規模の壮大さだけでなく、
農民と漁民が手を携えながら伝統を守ってきた点で、ひときわ異彩を放つ。
写真を二男の玲が担当した。クライマックスの瞬間を捉えた玲は「親父、撮
ったよ」と駈け寄ってきた。「ナイスボール」。30年前、キャッチボールを
していた時に玲を褒めた。今回の玲の笑顔は30年前の笑顔そのものだった。
※東大社式年銚子大神幸祭の密着ルポ、8月26日に発売!
http://kitakamayu.exblog.jp/15021241/
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学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦(東京大学名誉教授)
~~~~~ スローライフは愛
愛に包まれた時の流れは、ゆっくりと流れる。幼き頃に母の惜しみない愛に
抱かれた時の流れは、ただ母と一緒にいるというだけで幸福なゆったりとした
過ぎ行く時となっていた。
私の通っていた幼稚園は、幼稚園なのに臨海学校があった。そのため母と別
れて、メランコリーな海辺の寂しげな宿で夜を明かした。子供心にこのまま母
に会えることもなく、死が訪れるのではないかという恐怖に怯え、まんじりと
もすることなく、海峡の彼方から聞こえる鴎の叫びに悩まされたことを想い起
こす。
愛は「精一杯」の人間の行為である。子供ながらに母が「精一杯」、私のた
めに生きてくれていると実感できたからこそ、母と一緒にいるだけで幸福だっ
たのである。
その母を、もう涙なくして見ることができない。年老い骨粗しょうで、歩く
ことさえ、ままならないからである。しかし、その母と生を共にする時間さえ、
現代社会は認めようとはしない。
スローライフとは愛という「精一杯」の行為で、時を充実させることである。
しかし、現代では「安息日」という「聖なる日」にさえ、仕事という名の「時
の意味」を奪う行為が押し寄せ、愛という行為の時間は惜しみなく奪われてし
まう。死の瞬間には間違いなく、人間は愛という「精一杯」の行為で、生涯を
閉じるのにも、かかわらずにである。
「きけわだつみのこえ」に耳を澄ませば、兵士が死の瞬間に叫ぶ言葉は、
「愛」を告白する言葉に決まっている。それは「お母さん」だ。
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「KDDI」から・・・
ハードな練習や無理に長い距離を走るのではなく、周りの景色を楽しみながら、
みんなで楽しく走るのが「街ラン♪」。参加者募集中です。
http://www.au-runrun.jp/weekday/index.php
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「たかおか屋」から・・・
実は富山は日本有数の「ご当地ネクタイ」王国。富山の名物は何だって首に締
めちゃいます。立山連峰、ホタルイカ、コロッケ・・・。
http://www.takaokaya.jp/news/2010/09/10-163333.php
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■まち・むらニュース ————————————————
・北海道宗谷 新ブランド「稚内おおなご」を売り出す
稚内市のオオナゴは、日本一の水揚量を誇る。標準名をイカナゴ、稚内以外
の地域でコオナゴ、メロウド、カナギなどと呼ばれる。水揚げの90%以上が
養殖ハマチなどのエサ用に出荷、地元での消費も進んでいなかったが、地元
有志が「稚内オオナゴ研究会」を発足させた。オオナゴ料理の試食会などを
実施、稚内おおなごブランド化へ活動を始めた。稚内市内でフェスタを開催、
札幌市内の道産食品セレクトショップや札幌駅構内北海道どさんこプラザで
「おおなご製品」を販売、学校給食の食材に採用されるなど、取組は着実に
進む。問い合わせは、道庁宗谷総合振興局農務課(0162)33-2957
http://www.souya.pref.hokkaido.lg.jp/ss/num/hukakatikojo_pro
・福岡県 「第8回まちづくりに関する提案」の募集
~夢とアイディアがまちを変える~というスローガンのもと、「まちづくり、
地域振興、観光、景観、環境、子育て」など多分野においてのアイディアを
募集します。応募形式も自由。最優秀賞賞金10万円。9月30日応募締切。
詳しくは建設コンサルタンツ協会九州支部 「夢アイディア企画」係
http://www.jcca.or.jp/kyokai/kyushu/dream/recruit.html
・鹿児島県 「かごしま暮らし・交流セミナー」のご案内
「鹿児島の魅力」「移住・交流や就農・就業」など情報を提供するセミナー
「かごしま暮らし・交流セミナー」を、東京`ふるさと回帰フェア2010東京
会場で開催します。どなたでも。定員40名・参加費無料。鹿児島県であな
たのスローライフの実現を。9月23日(木・祝)12:30~17:00
早稲田大学早稲田キャンパス10号館101教室で。
主催 鹿児島県企画課政策推進班 099-286-2349
申込みはhttp://www.pref.kagoshima.jp/「かごしまへの移住・交流」から
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コラム<象さんの散歩> 小沢征爾さんも富士山も、早く英姿を
~~~
先週は、松本へ。わが家の年中行事「サイトウ・キネン」最終日。小沢氏の
がん克服後の復帰公演が、腰痛悪化で、代役を下野竜也氏に託す展開に。
小沢氏は7分間の曲を指揮、下野氏が予定曲をこなしたあとには拍手の嵐。
複雑な思いが渦巻く。小沢氏に、短いが感動しました。がんばりに感謝。早い
復帰を祈る・・。下野氏には、代役ご苦労さん。小沢さんの期待に応えたね。
また聞きたい・・。こんな嵐は初めて。高く、長く、何度も波打った。
それにしても、イスに腰を預けての指揮は痛々しい。小沢タクトは、やはり
銀髪と両手と、体も宙に舞う、あの姿、躍動と迫力がなくては淋しい。
松本からの帰路。中央道を車で、富士がずっと眼前に。冠なし。異常気象の
せいかどうか。ともかく、富士が白雪を戴かぬは淋しい。 ∧ 川島正英 ∧
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「日光『食』の研究所」から・・・
我らが日光市には、25軒のナスを作って出荷している農家さんがあります。
毎朝5時にパートさんと収穫作業をして、採れたてのナスを出荷しています。
http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-48.html
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コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと> その18
~~~ 革命暦の年末は・・・?
先般(その16)、稲の花を話題にしたら、「ウチのバケツで栽培中の稲に咲い
た花です」と写真+メールを頂いた。持つべきものは愛読者。おー、こんな姿
かたちなのかアー・・・と感激。猛暑の中、バケツの稲の豊かな実りをお祈り
する。
猛暑を話題にすると疲れるから、異国の話にしよう。瓦版第14号(7月27日)
で、仏国革命暦では年末に補充日を置き、日数の調整をしたことを話した。秋
分の日が歳首だから、今回はこの土曜日から5日間が年末調整期間になる。
革命暦では、その期間を「サン・キュロット」の祝日と呼び、キュロット
(=支配層の衣装)無し=労働用長ズボン着用の民衆に年末の休暇をつくった
らしい。葡萄の場合は、そろそろ収穫期だから、酒造りの関係者までが休めた
とは思えないが、民衆の暮しぶりをよく考えた意義深い年末調整法だと思いま
せんか!
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 地元で愛されないもの
~~~
ことばは続きます。「地元で愛されないものが、来訪された方々に受け入られ
るはずがない!」山梨県富士吉田市での商店街逸品運動のカタログに掲げられ
たコピー。これを商店主たちが考え決めたとき、アッパレと思いました。話題
をつくるために奇をてらった逸品デビューが多い中、こんな`憲法を掲げた
逸品運動はブレません。「富士山逸品」の開発が今年も進んでいます。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=68
■事務局からのお知らせ
△9月21日(火)19時「さんか・さろん」へご参加を・・
遠く富山県からお二人のゲストをお迎えします。
利賀ふるさと財団理事長・中谷信一さんと富山県地域振興課・有沢徹さん。
全国的に知られる利賀村の村おこしについて、キーマンとして活躍してきた
中谷さん↓からのお話をうかがう貴重な機会です。
http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/jinzai/charisma/mr_nakatani.html
11月12・13・14日に開催の「スローライフ・フォーラムinとなみ野」について
も語り合います。
どなたでも参加できます。ご希望の方はこのメルマガにReメールでどうぞ。
詳しくはこちらを↓
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=98
△「瓦版」の自画自賛。きょうは変わったものを・・ <川島>
先週、「最近気になる川島正英さんのコラムについて一言」という“投書
をいただいた。断りなく採り上げさせてもらって恐縮だが、こんな読後の感想
を寄せてもらえるのは、瓦版認知度が高くなった証左でしょう。私も編集室の
一角に席を置くが、それを自画自賛したい。ほんとうにありがたい。
さて、投書は、要約して次の三点について異論あり、と。①若者のマナーに
ついての見解…、これっておもしろいですか?(事務局の評価はどうなんでし
ょう? ②…スローライフを語るときは、懐古主義・保守主義=スローライ
フにならないよう気をつけなければならないと思うのですが…③いつの時代に
も「最近の若者は・・・」という話はあるようです…。そんなことにいちいち
目くじらを立てるようなおっさんにはなりたくないなと思います。
私の答え。まず、②と③について。異論なし、です。スローライフは、懐古
とか保守とかに縁もゆかりもありません。また若者すべてを一刀両断に切って
しまうのもよろしくない。あのコラムの趣旨は「地下鉄マナー」をただすこと
であり、保守回帰にも若者切捨てにもつながらないと考えています。
だが、文章がつたなくて、真意をお伝えできていないかもしれない。そこで
①の問題。事務局評価はともかく、むしろ読者、会員のみなさんの感想、意見
をいただければ、と考えます。この欄での賛否両論・・、楽しいでしょうね。
△自画自賛その2。佐渡へのスローステイを記事が「瓦版」にまた登場・・
瓦版の第8号に「佐渡で1週間ステイ」という実験事業をレポートした興味
ある記事が載った。「街角から畦道から」へ永田英雄さん(NPO法人 交流
・暮らしネット)の寄稿文。翌9号瓦版に、加藤雅喜さん(湯河原げんき隊)
から元気な一文。そして、今号で永田さんの関連レポートが・・。
「街角・畦道」欄でははみだす事業内容を、この欄で紹介しておきます。
■「佐渡1週間ロングステイ・モニター」を募集中
自炊ができる民宿や古民家か素泊まりの温泉旅館でゆっくり1週間滞在。
□宿泊料は食事代を除き、6泊素泊まりで2万円~3万円の特別価格。
□モニターは、新潟~佐渡間の往復船賃(お1人4640円)が無料に。
■「スローステイ倶楽部セミナー」を、月替わりテーマで連続開催中!
日 時:第1回 9月25日(土)14時~16時まで
会 場:東京表参道・新潟館ネスパス(入場料無料)
①佐渡1週間ロングステイ その1「配流された有名都人とその史跡」
②Slowstay in 千葉夷隅(いすみ市、勝浦市、大多喜町、御宿町)
■詳細は⇒ http://www.slowstay.org/info_ivent.htm
△筑紫哲也賞「作文コンクール/神話・民話を読み継ぐ」の入賞作品集をネッ
ト上(e-book)で公開中!
◆「上巻」→ http://www.slowlife-japan.jp/web_vol1/flipviewerxpress.html
◆「下巻」→ http://www.slowlife-japan.jp/web_vol2/flipviewerxpress.html
△スローライフ学会へのお誘い
スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・
神野直彦、会長・増田寛也)です。
楽しくスローライフについて多くの分野から学び語り合います。また、全国
でスローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。
年会費5000円。会員は自動的にNPOのサポート会員となります。会員に
なっていただけれんば、この「瓦版」に記事を出したり、「さんか・さろん」
などで交流したりできます。「学会便り」や、各種ご案内もお届けします。
また、学会申し込みはこちらから↓
http://www.slowlife-japan.jp/modules/liaise/index.php?form_id=5
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■いつも応援していただき、ありがとうございます。
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
KDDI株式会社
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株式会社ダイイチ
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