週刊スローライフ瓦版 (2014.2.4 第194号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★ 今週の瓦版も期せずして青森フォーラム特集となった。スローライフ学会の 活動の“2014年GOは今月の「さんか・さろん」からです。増田寛也会長 に「2040年、地方消滅」(「編集室便り」参照のこと)を語っていただく。★★★★★コラム<火曜日の鐘> 斉藤睦(地域総合研究所長)~~~ これが津軽! まだまだ、スローライフ フォーラムin 青森で行きたい。やはり、出会った人たちのメッセージが忘れがたく。会合当日の雨を悔しがった地元企画集団代表の杉山陸子さん。「みなさんを大雪に会わせたかったのに。でもこんなときは、倍返しで明日必ず大雪になるはず」(本当は、津軽弁)。雪で申し訳ないではなく、雪が降らなくてごめんなさい。これが津軽人魂か。 神野学長の“所有欲求は豊かさで満たされるが、存在欲求は幸福で満たされるの深遠。プログラムの合間にかかった津軽弁ジャズがまた泣けるほどかわいい。サウンド・オブ・ミュージックの「私の好きなもの」だけど、“バラにたもすがる 雨コのしずく ちゃっぺ(猫)のひげコと きがきが(キラキラ)の星コ ぬくだまる てげし(手袋)と 茶色の袋っコ みんなわーの 大好きだもの。 まるで津軽弁のために作った歌のようだけど、原語の正訳。すべてに津軽を感じさせたいとの心意気、が、お・も・て・な・し。学会コラム<緑と絆の木陰> 増田寛也(野村総合研究所顧問) 青森で素晴らしい女性に出会った 「ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」 石川啄木は上野駅で、一人そっと郷里岩手県の南部の言葉に耳をそば立てていたのだろう。方言だからこそ伝わってくる郷里の様子。東北人にとっての方言の重さがわかる。「雪、祭り、方言」をテーマに開催された青森でのフォーラム。方言を隠す傾向のある東北人の中で、「津軽弁の日やるべし会」代表として、臆することなく堂々と津軽弁を操る伊奈かっぺいさんのオープニングトークに、この地域で暮す人々の意地とプライドを見たような気がした。 今回のフォーラムではまちづくりについての本質的な議論が多かったように思う。「雪」を天が与えた神々からの(又は祖先からの)手紙であるという捉え方と、一方で、地域にとっての厄介ものであるという捉え方。「祭り」を「地域資源」として捉え、昔からの型を大事にしたい人々と、外からの観光を重視したい人々。ねぶたのような都市型の祭りにはこの対立は宿命である。いずれも正解であろうが、こうした問題提起と議論を皆で行ったことに今回のフォーラムの意味があったように思う。 そして、まちづくりの主役として女性が輝いていた。商店街・女性部の伊香佳子さん、司会をした市役所の渡邉希さん等々。皆さんとても控え目であり、かつ、パワフルであった。フォーラムの関係者に心から感謝するとともに、青森市の今後に期待をしている。▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej福岡県田川市「ルミエキューブ」。日本古来の健康建材「しっくい」の臭いを吸着する働きを活かした消臭材。太陽に当てると臭いが消え何度も使えます。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から へそ曲がりズーズー弁考 益子亮介(札幌市・根曲がり工房職人)伊那かっぺいさんのトークを聞きながら、そう、これが東北人なんだわ~、と懐かしさを伴う共感を覚えました。「津軽は南部と違う。弘前は津軽だが少し違う。秋田や岩手とは違う。隣の町と同じは嫌。俺たちはコレで行く」・・・共通項を見つけて連帯するとか流行の活動が苦手で、違いを強調して自己主張するひねくれた性格の持ち主が多い。これこそ東北人の共通項でしょう。その昔、大和朝廷に恭順しない「まつろわぬ民」が割拠するエゾの地で使われてきた言葉。それは、世の中で交わされる建て前ばかりのコミュニケーションとは対極の「本音を囁きあって強い者を揶揄」したり「情けない現状を嘆く」などの時の言語としてピッタリで、それは仲間以外には通じない、からこそ良いのであります。いわば、すし屋の符丁、宇宙人のテレパシーのようなもの。 だから、よそ者には判らないままでよいのです。秋田県北の田舎で生まれ育った私にも津軽弁はさっぱり判りません。子どもの頃、秋田弁で言ってました。「チガルハ、ツガウ」。意味は「津軽は違う」です。ひょっとしてズーズー弁は仲間か否かを識別するための排他的なツールなのではないでしょうか。もしそうであるなら、その特性を活かして、より濃密な人間関係を希求する若者にアピールする手立てがあるのかもしれませんね。例えば「人生がさっばりうまぐいがね者んが気持じをしゃべっだり慰めあっだりする津軽弁教室」なんてのが案外流行るかもしれねっすね。ともかく、「他所とは違うのが良い」という信条を「歩くこと」とともに私的スローライフの基礎に加えて帰った青森への楽しい旅でした。http://n-stock-walk.net ================= PR =====米粉のまち・胎内市から・・・特産の米粉を使った「焼きドーナツ」、市内の老舗「梅月堂」が売り出して、新たな名物に。米粉使用でヘルシー、さらに揚げていないのでおすすめです。http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/36541321.html=======■まち・むらニュース・東京都中央区 半島のじかん2014「半島の台所」企画展が開かれる半島とは三方を水に囲まれた陸地で、日本に23の「半島地域」がある。今回は「半島と食」をテーマに開催。各半島の産物の販売も。同時開催の「デザインサロントーク」では、半島の魅力や食を活かした地域活性化の取り組みなどが語られる(2月15日に開催。先着順)。日時:~2月25日 午前10時~午後8時(入場無料)会場:松屋銀座7階デザインギャラリー1953 中央区銀座3-6-1主催:日本デザインコミュニティー・国土交通省問合せ:03-3567-1211 http://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/chisei/hj2014.html・鳥取県用瀬町 「雛がたり」の朗読会毎年旧暦3月3日に行われる用瀬町の流し雛「もちがせの雛送り」。全国から訪れる観光客に「音のお雛様」のもてなしをと、お雛様にまつわるエッセーや春の小品が朗読される。「お雛さまコンクール」では、エッセイのほか絵手紙や短歌も募集(締切は2月20日必着)。来年は入賞作品をまとめた本を出版。日時:4月2日午前 会場:流しびなの館ふれあいホール(鳥取市用瀬町別府)詳細は、雛がたり実行委員会HP http://yaotani.biz/hinagatari 問合せ:八百谷(やおたに) 070-5055-5646 までコラム<象さんの散歩> 雪の青森、和傘が似合う~~~ 青森へ出かける準備で、悩みの一つは傘を持っていくかどうか、であった。雪が舞えば一興と、持たずに出た。思いがけず、暖かくて雨に・・。 二週間前に準備で訪ねたときは美しい雪景色だった。そこで、青森への一つの提案を思いついていた。「雪の青森、和傘がよく似合う」のキャッチコピー作戦。青森へ冬に訪れる人に、傘を持たないでいらっしゃい、と呼びかける。街の要所に傘たてのボックスを備えておく。客は雪が降れば使い、行く先近くのボックスに返す。傘は、雪を背景におくのだから、和傘でなければならない。 しかも、この絵柄は「ねぶた」デザインでいきたい。ねぶた祭り、ねぶた凧の情感を、雪の季節にやってくる客にも伝える風物詩となるだろう。 この作戦を、分科会のあとの交流会で語るかどうか、中締め役、という絶好の機会をもらったが・・。「田酒」を痛飲、ラッセラーラッセラーとはね回ったからか、酔った。話がもつれて中途半端に。かつてない不覚、痛恨の極み。 だから、酒はしばし敬遠。妻・宏子が青森で吟味、買ってきた――おきな屋「薄紅」、チャンドラの林檎リーフパイ、まささんのアップルパイを帰宅して味わっている。そう、「雪の青森、りんご菓子もよく似合う」∨ 川島正英 ∧写真は、交流会でみんなが“ラッセラー”とはねているところです。==== PR ====「日光『食』の研究所」から・・・奥日光で「雪灯里(ゆきあかり)」開催。2月28日まで。午後5時~9時頃。日光湯元ビジターセンター横園地で。問合せ:奥日光湯元温泉雪まつり実行委員会 電話:0288-62-2570 http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-273.html=======コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> ~~~ いいな、方言。その2青森のフォーラムで、方言を地域資源として考える分科会に参加した私ですが、驚いたのは「ワ・ラッセ」という会場にあった自動販売機。これが方言を話すのです。「あったげ飲み物どんだべ」と勧められ、つられて買えば「釣りっこ忘れねでの~」と、世話までしてくれます。一本のコーヒーでなんだか心まで温くなり、東京弁の自販機より、やっぱり方言はいいなあと思ったわけです。■編集室便り □2月「さんか・さろん」は 増田寛也会長から「人口問題」を・・ 新年初顔合わせは、青森フォーラムにくっつけて“拡大版”と呼ばせて もらったが、今月の「さんか・さろん」から本格活動開始です。 毎年恒例の増田会長の新年あいさつも、本格的な課題を。いま、日本の ほとんどの地域が直面していながら、展望が開けていない、深刻な人口 問題を採りあげていただく。 この課題は、中央公論の昨年12月号に「壊死する地方都市」という題で 特集され、増田さんが問題提起し、対談もつとめ、朝日新聞の論壇時評 などでも絶賛を受けたものである。 この課題は、昨年の奈良フォーラム、さらに先の青森フォーラムでも、 増田さんから問題提起、パネル論議されたという経緯もあった。 ○とき・・・2月18日(火)19時~21時 ○会場・・・クオリティKK・会議室マーキュリールーム (千代田区麹町3丁目3 KDX麹町ビル6階) 地下鉄麹町駅の近く。新宿通りに面して麹町4丁目交差点から 半蔵門寄り徒歩1分。「成城石井」のビル左隣り建物。 ○主催・・・スローライフ学会 ○参加費・・会員1000円、一般2000円。(学生500円、講師の紹介者1000円) ○申込み・・NPOスローライフ・ジャパンへ。03-5312-4141 □スローライフ版・IT塾 ——————————————–Q:タブレットを購入し、インターネットをしようとしましたが、LANケーブルを繋ぐところがなく困っています。どうやったらインターネットを見れるんでしょうか。<編集室:野口智子> ▼A:ご自宅に無線LANの環境があればインターネットに繋ぐことが出来ますが、なければ繋ぐことは出来ません。インターネットを無線で送受信できる機器(ルーター)を設置すれば、自宅内、無線の届く範囲であればどこでもタブレットでインターネットを楽しむことが出来ます。無線LAN機能のついているノートパソコンでも同じように自宅のどこでもインターネットが出来ます。ちなみに、ルーターは5000円以下で買えます。