


瓦版2025.1.28第727号 神野直彦さんら、8人のコラム掲載。

瓦版2025.01.14第726号 斉藤睦さんのコラムほか、「ふるさと納税」廃止論など掲載

週刊スローライフ瓦版 (2014.7.15 第217号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★きょう15日の「さんか・さろん」は、浦聖冶さんの登場です。和歌山県串本町でのトルコ軍艦の遭難救助から始まる「日本・トルコ友好物語」。その映画化に応援団長で頑張る浦さんから平和への想いを。(詳細は「便り」でどうぞ)★★★★★コラム<火曜日の鐘> 早野透(桜美林大学教授) ~~~ 地方創生本部ができるとか 台風8号が日本列島に相当な爪痕を残した。いまはこんな映像も記録されるのか、南木曽町の土石流はほんとにすごい、怖い。 安倍内閣は、こんど地方創生本部というのをつくって、そこに大臣も置くらしい。先般、この欄でも触れた、896自治体が消滅危機にあるという「増田リスト」は「増田ショック」ともいわれ、これからの人口減、地方の衰微は、集団的自衛権うんぬんどころではない、この問題こそ国家の命運にかかわるものとしてようやく政治にも認識されてきたらしい。 わたしは政治記者として田中角栄さんの番記者をしていたから、「地方再生」にはずっと関心を持ってきた。しかし「列島改造」の手法ではなかなかうまくいかず、「スローライフ」の思想が必要だと思い直して、その活動に参加してきた。 いま私が在職している大学で、早野ゼミは5年越し、群馬県南牧村に夏合宿に通い、スローライフ体験をしている。その南牧村が増田リストの「消滅危機」市町村のNO1になっているのは、さあ、どうしたものか、胸が痛む。学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦 (東京大学名誉教授) スローライフの時代へ 階段を昇る時には、エネルギーを使う。ところが、階段を降りる時には、筋力を使う。階段の脇にエスカレーターを設置する時には、若者のためを考えるのであれば、昇りのエスカレーターを設置すればよい。エネルギーの節約になるからだ。 しかし、高齢者のためを思うのであれば、降りのエスカレーターを設置する必要がある。なぜなら筋力の衰えている高齢者にとって、階段を昇る時よりも、筋力を使う階段を降りる時のほうが危険が多いため、サポートを必要とするからである。 降りる時には、昇る時とは逆転した現象が生じる。人口の推移をみれば、近代を迎えると、まるで急峻な階段を昇るように、人口が急増する。ところが、それが反転し、急峻な階段を降りるように、人口が急減しようとしている。 しかし、昇る時と降りる時とでは、逆転現象が起きるという真理を忘れてはならない。確かに、明治維新で近代を迎えると、人口が急増するとともに、東京へ東京へと人口が集中する。人口過剰な地方から押し出されるプッシュ要因が働くからである。しかし、人口が急減する局面でも、同じ現象が生じるわけではない。というよりも、逆流現象が生じ、地方への人口の分散化によって、多心型の地帯構造となると考えるべきである。 ライフスタイルも同様だ。人口が急増している局面では、走り抜けるようなファストライフが支配的となる。しかし、人口が急減する局面では、スローライフが支配的となる。つまり、階段を降りる時のように、落ち着いて、ゆっくりと、階段を踏み外さないように、一つ一つの階段の段を踏みしめて生きていかなければならないのである。▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej群馬県南牧村「しそ巻き」。今最盛期の青紫蘇の葉で独得の甘辛い味噌を巻き、油で揚げたお惣菜。夏の塩分補給やビールのつまみにもぴったりです。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から 田中晃司(日光市役所・宣伝マン) 時の流れを楽しむ極上の空間男体山の噴火で堰き止められて出来た「中禅寺湖」。明治時代から昭和初期にかけて、湖畔には欧米各国の大使館別荘が建てられ、夏には多くの外交官の避暑地として賑わい、現在でもフランスやベルギー大使館別荘が残っています。繁華街から少し離れたところにひっそりとたたずんでいる旧イタリア大使館別荘は、イタリア大使館別荘記念公園として再整備され、一般公開されています。知る人ぞ知る公園ですが、美しい周辺の森、静かな中禅寺湖の波の音、旧大使館別荘1階廊下にあるソファから眺める景色等々、ゆったりとした時の流れを体感できる素晴らしい施設です。さらに数年後には整備中の旧英国大使館も完成する予定で、楽しみがまたひとつ増えます。明治時代の外交官気分に浸れる奥日光で、今年も涼みながら、ゆっくりと夏の一日を過ごしてみたいと思います。■まち・むらニュース ・福岡県柳川市 夏限定のお堀めぐり「灯り舟」北原白秋ら多くの文人を輩出している柳川は、詩情豊かな城下町。赤レンガやナマコ壁の倉の風情、水上あんどん、螢灯りを舟で楽しむ夜のお堀めぐりは、昼間とは一味違った幻想的な雰囲気の中、ゆったりと時が流れる。開催日時:7月18日~8月31日 19:30集合・19:40~20:40場所:御花北門乗船場(柳川市新外町1、西鉄柳川駅からバス)料金:大人1600円・小人800円問合せ:柳川市観光案内所 TEL0944-74-0891http://www.yanagawa-net.com/akaribune.html ・宮城県気仙沼市 第63回気仙沼みなとまつり 震災の年に一度だけ中止になった気仙沼の一大イベント。当地の方言で<一緒に参加しませんか>を意味する「はまらいんや」の踊りがあり、湾内での打ち上げ花火、灯篭流しなども。船上での太鼓演奏は港町に相応しい迫力です。開催日:8月2日・3日場所:市内田中前大通り、内湾会場ほか主催・問合せ:気仙沼みなとまつり委員会 TEL0226-22-4600http://www.kesennuma.or.jp/minatomatsuri/index.htmlコラム<象さんの散歩> 群馬県南牧村の二人のお坊さん 先週は、群馬県南牧村へ。早野透、野口智子、篠原伊佐武さんと。わがNPOが出かけたいとの打診に。南牧村は、増田寛也理事の「ストップ・人口急減社会」提言では急減市町村のNo.1である。当然に増田さんは行きたい。いや、そんな問題が出る前から、いつもフォーラム開催が話題に。NPO熱烈会員・神戸とみ子さんの居城で、強いお誘いが続く。一方、早野理事の桜美林大学研究室の毎年の夏休み合宿地であり、NPOのお出かけ「さんか・さろん」と合流で、とか。 ひっくるめて、どんな形かのフォーラムを、と持ち込んだ。村役場としては、担当課が、規模は、予算は、対象は・・、問題をいくつかクリヤーせねばならない。長谷川最定村長は、担当者も立ち合わせ、意見を出させた上で「静かに考えてみましょう。そして結論は早く出しましょう」と悠揚迫らぬ。もともとご住職とうかがったが、なかなかの政治家像を感じとらせてもらった。 黒瀧山不動寺を訪ねた。山岳信仰の霊場。険しい場は敬遠、瀧神の瀧と大杉などを楽しみ、ご住職・長岡良圓さんとお目にかかった。子どもたちに向けて描いた「和顔愛語」は何とも可愛い。座禅省略でお願いした警策でのピシリはさすが鋭い。印象深かったのは、鐘の音。1mはあろうか、つかせてもらった。切り立った山々の深い木立にこだましていく。鐘は、戦艦陸奥の羅針盤を合鋳してつくった。「だからこそ、むしろ世界平和の音色を、と思っていた。なぜ、また戦争の方向へ・・」と噛み締めるように語る長田さんであった。 お盆を前にして、こころ洗われる思いの南牧村歩き・・ ∨ 川島正英 ∧
================= PR =====「奈良県十津川村」から・・・「十津川村情報のブログ」下記のURLに、いろいろなブログが集まっています。書道教室の話、商品情報などなど、読むと十津川の素顔に触れる感じです。http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/contents/1191377121890/index.html=======コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 久慈のおいしい味・人・こと~~~ 旅先で女性一人で飲み屋さんに入ったとき、ほっとできて、お店の人もお客さんもいい人で、地元のものが本当においしい・・となるとそれだけで、「このまちいいな」と思います。さらに、まちを散策して、なるほどと思ったり、笑ったり、そんな時間があるとなおさらです。岩手県久慈市、先日うかがって、ここは“あまちゃん”だけでない、魅力多いところと実感しました。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=270■編集室便り□ 7月15日さんか・さろんは、 「エルトゥールル号」の映画化によって 日本・トルコの友好物語を見直す 講師の 浦 聖冶さんから「ひとこと」NPO法人エルトゥールルが世界を救うは、2012年6月に正式に設立し約2年の活動で現在会員数が750名になっています。このうち17名がトルコ人で、7名はトルコ国内、5名が日本、そして5名がその他の国に住んでいます。2014年4月には映画エルトゥールル(仮称)製作委員会に対して1000万円の寄付をしました。映画の制作に協力するという当NPOの第一段階の目的は完了し、今からはより多くの人に映画を見てもらうことを目的とします。日本・トルコ合作映画となる映画エルトゥールルは、トルコでもより多くの人に見て頂く必要があり、今後NPOの会員をトルコ国内にも増やして行きたいと考えています。映画は、今年の11月にクランクインの予定で、公開はエルトゥールル号からちょうど125周年にあたる2015年の末に全国の東映映画館で公開されることになっています。製作にあたる田中光敏監督の「利休にたずねよ」は、昨年のモントリオール映画祭で最優秀芸術賞を受賞しました。映画に是非ともご期待ください。○と き・・・7月15日(火) 19時~21時○会 場・・・クオリティKK・会議室マーキュリールーム (千代田区麹町3丁目3 KDX麹町ビル6階) http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html 地下鉄麹町駅の近く。 新宿通りに面して麹町4丁目交差点から半蔵門寄り徒歩1分。 (「成城石井」のビル左隣りの建物6階)○講 師・・・NPO「エルトゥールルは世界を救う」理事長 浦 聖治 浦聖冶さん:毎月のさんか・さろんの会場を提供してもらっている クオリティグループのCEO。 一般社団法人日本コンピュータシステム販売店協会(JCSSA)理事、 一般社団法人日本ナチュラル・フード協会 代表理事など多忙。 わがNPOスローライフ・ジャパン 理事も。○主 催・・・スローライフ学会○参加費・・・会員1000円、一般2000円(学生500円、講師紹介1000円)○申込み・・・ご一報ください。 TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 090-7433-1741(事務局:野口携帯)□ 中山間地フォーラム設立8周年記念シンポジウム 「はじまった田園回帰-『市町村消滅論』を批判する」7月13日(日)東京大学弥生講堂で。このシンポジウムは、増田寛也さんが発表した“消滅自治体”が挙げられた日本創生会議のいわゆる“増田リストに対抗し頑張ろう!という視点のフォーラムでした。小田切徳美氏(明治大学教授)から「市町村消滅論と田園回帰―日本社会の対抗軸」というタイトルの基調スピーチ。続いて藤山浩氏(中山間地域研究センター研究統括監・島根県立大学連携大学院教授)から、大変詳しいデータをもとにした「中国山地における『田園回帰』」の報告でした。その後、石橋良治氏(島根県邑南町長)から、子供と女性が輝くまちづくりの具体的な取り組みが、土屋紀子氏(匹見わさび生産者)からは、Iターンに至ったまでの話、本当の田舎暮らしのすばらしさなどの報告がありました。300人の会場は立ち見が出るほどの盛況、この問題の深さを象徴していました。「人口減少、消滅などと言われてあきらめてはいけない。現に、中山間地に移り住む人はどんどん増えている。若い女性や子供が居なくなるといわれている土地も、よくよく調べると今すでに増えているところが沢山ある。各自治体が自分たちでしっかりと現状を把握して、万能薬はない、と思いながらそれぞれの策を考えよう。田舎を“たたまない”と決意する者が、今後はもっとネットワークを強化していこう」このような趣旨のシンポジウムでした。(事務局・野口智子)□ 新しい年度、平成26年度の会費をお願いします。 新しい会員も募集しています。お誘いあわせてどうぞよろしく。 スローライフ学会は、NPOスローライフ・ジャパンが運営している学会 (学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子) です。スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、 全国でスローライフまちづくりをすすめる同士とのつながりです。 年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」 などで交流したり。会費は下記の口座へお振り込みください。 【振込先】 ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会 三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会 ※このスローライフ瓦版は、会員以外の方にもお送りしています。 これからもお気軽にお付き合いください。□スローライフ版・IT塾 ——————————————–先日、知り合いから「パソコンの動きが遅い」と相談を受けました。デスクトップパソコンでしたが、裏を見てビックリ。冷却用の空気を取り入れている穴に埃がビッシリと詰まっていました。埃を取り除きパソコンを起動してみると、サクサク動き出しました。熱がこもっていたことが原因で、掃除するだけで、パソコンの速度が大幅に改善することもあります。長く使っていて、調子が悪くなったらパソコンの後ろも気にかけてみましょう。