週刊スローライフ瓦版 (2014.9.2 第224号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★9月13日が目前に。群馬県南牧村へお出かけ「さんか・さろん」。村の人口が危ぶまれる中で「ちびっ子の遊ぶ里」を村の人たちと語り合うスローライフ・フォーラム。知人友人に呼びかけてご参加ください。(「編集室便り」に)★★★★★コラム<火曜日の鐘> 斉藤 睦(地域総合研究所所長) ~~~ 地域おこし協力隊に注目 地域おこし協力隊という総務省の制度が2009年から始まっています。地方自治体が都市から人を受け入れ、農林漁業などの支援に入ってもらう制度です。 任期は1~3年。報酬は一人年間200万円、活動費200万円が上限。スタート時は隊員数89人、受入れ自治体数31でしたが、昨年は隊員978人、受入れ自治体318と、5年間で10倍の伸びです。 私がまちづくりのお手伝いをしている四国の小さな町にも、4月から都市部で通信業界に携わっていた男性、インテリアコーディネーターをしていた女性、海外を旅しカンボジアで学校づくりの手伝いをしていた男性が隊員として入り込んでいます。 皆30歳前後。それぞれ前職の経験を生かしつつ、悩みながらも知らない町で地域に溶け込み、役に立てる道を真剣に探っていて、感想や願いを聞いていると、ちょっと胸キュンとなるくらいでした。 国全体の人口が急減、大都市への人口移動が止まらないことが大問題の日本。逆の流れが作り出せるかどうかの試金石として、協力隊の動きが注目です。学会コラム<緑と絆の木陰> 坪井ゆづる(朝日新聞東北復興取材センター長・仙台総局長) 高齢化率35%からの出発 宮城県の津波被災地で最も早く集団移転がすすむ岩沼市玉浦西地区は、来春には約300戸、千人規模の街になる。震災前の6集落が1ヵ所に集約され、来夏には大型スーパーもできる。地名の玉浦は、移り住む人々が投票で旧郡の名称を復活させた。公園や街路には、旧集落ごとのシンボル樹を植える。神社の大銀杏が津波に耐えた旧長谷釜地区はイチョウ、旧藤曽根地区はゆかりのソネの木などだ。明るい話題の多い、復興の先頭を走るニュータウンだ。 同時にここは、最初からシルバータウンでもある。65歳以上の高齢化率は約35%で、市全体(20%)よりもかなり高い。子育て世代や経済力のある人は、すでに市中心部などで自立しているからだ。だから、同地区に住み始めた人たちは、移転で人生も街も再建する期待に胸を膨らませる一方で、不安も抱く。「公園の草刈りに出てこられる人はどれだけいるのか」「年配夫婦が建てた家が空き家になったら、子や孫は住んでくれるのか」。そんな思いは、ひとつの問いかけに行き着く。「この街をどうやって持続させていくのか??」 東日本大震災の被災地は未来の縮図である。何度も書いてきたこの言葉が、3年半過ぎたいま、いよいよ具体的になりつつある。 ▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej福島県西会津町「無添加おかゆ缶詰」。非常用にも常用にもストックしておくと安心で便利なプルトップ缶。奥川源流米で丁寧に手作りされています。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から 丸山 薫 (東京都新宿区在住) 土地の記憶数年ぶりに「新宿歴史博物館」を訪れました。平成元年に開館した区立の施設で我が家から歩いて2分の場所にあります。入口にある四谷見附橋高欄の展示が懐かしく、しばし眺めてから館内へ。出土された旧石器時代の土器からはじまり、中世、江戸、明治、大正、昭和初期、戦中戦後、そして平成…と写真や展示物の数々で新宿の移り変わりが学べます。途中には夏目漱石や坪内逍遥をはじめ、新宿区ゆかりの文学者たちの横顔も紹介されていて郷土資料が満載です。市電の復元も展示されて、新宿のデパートへ行くのに乗った都電の記憶がよみがえりました。この地に生まれ育った自分の歴史は、この地の歴史の一部に重なっている。そんな当たり前なことを考えながら、あまりにも身近にある「ふるさと」をあらためて大切に感じた午後でした。(新宿歴史博物館 http://www.regasu-shinjuku.or.jp/?p=104)■まち・むらニュース・東京都品川区 第19回「目黒のさんま祭り」を開催駅前にビルが立ち並ぶ中、昔からの暖かさを呼び戻す催し。きっかけはお馴染みの古典落語『目黒のさんま』。今は岩手県宮古市から6000匹の新鮮なさんま、徳島県神山町から1万個のスダチ、栃木県那須塩原市から大根、和歌山県みなべ町から備長炭が提供される。もちろん寄席も開く。開催日時:9月7日 10:00~14:00(終了予定)場所:目黒通り沿い、誕生八幡神社界隈(JR・地下鉄目黒駅東口)主催:目黒駅前商店街振興組合問合せ:目黒のさんま祭り実行委員長TEL090-3216-4149http://www.asahi-net.or.jp/~xq7k-fsm/sanma.htm・青森県弘前市 「あおもり10市大祭典in弘前」青森県から東北の元気を発信、観光振興と地域経済の活性化を目的に県内10市(下記の共催市)が連携。各市の祭り、伝統芸能、食文化、特産品、観光情報を集めて「あおもり」の魅力をアピール。~青森の熱き魂 ここに集結!~開催日:9月13日~15日 会場:弘前市駅前周辺主催:青森県都市共同観光振興特別対策事業実行委員会 共催:青森・弘前・八戸・黒石・五所川原・十和田・三沢・むつ・つがる・平川の各市問合せ:開催事務局(弘前市観光政策課)TEL0172-35-1128http://aomori10shi.jp/コラム<象さんの散歩> 地方議会は関心の外なのだろうか 先週、日本記者クラブで、片山善博・慶大教授の講演「人口減少社会と地方自治」を聴いた。地方議会の機能回復の必要性も論じられ、議会の政務活動費などの例示に、久しぶり、片山さん流「日本を診る」思いだった。 地方議会のお粗末な事件が続く。東京都議の女性議員へのセクハラ野次事件、兵庫県議が政務活動費の使途を追及されて号泣した事件、愛知県の稲沢市議が中国杭州の空港で覚せい剤の所持の疑いで逮捕、裁判に至った事件・・。 その政務活動費が、新聞・テレビで、あらためて問題化している。自治体が議会議員に報酬、期末手当とは別に支給。2001年度に制度化されて、全国平均が議員一人、年420万円に。鳥取県のほかは領収書の添付も必要としない。 だが、市民サイドの反応は鈍い。セクハラ野次にも号泣会見にも「リコール」の運動が起きない。政活費問題も、このまま通り過ぎて行く気配だ。 1965年の「東京都議会・自主解散」の暦史から50年。都議の収賄容疑逮捕が相次ぎ、リコール運動が起きた。都民の旋風、熱風。議会は、議会解散へと逃げ込んだ。都政を大きく揺さぶり、2年後には「東京に青空を」の美濃部都政を生み出す原動力となった。その政治への関心はいまいずこ・・。 来年は第18回統一地方選挙だが、議会改革の展望は暗い。 ∨ 川島正英 ∧================= PR =====「奈良県十津川村」から・・「ふるさと納税」で十津川村を応援してください。寄附金による税額控除など、詳しくは財政課までお問い合わせ下さい。電話:0746-62-0903http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/contents/1404450534462/index.html=======コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> ちびっこ増やし隊~~~ 奈良県川上村にこんな名前のグループがあります。そんなに力の入った集まりではありません。子供のいる女性たち、男性たちがゆる~く繋がって「まあ、楽しくやろうよ!」と活動しています。この人たちに合うと、田舎暮らしは楽しい、子供がいるとさらに楽しい、というのが伝わってきます。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=277■編集室便り□南牧村フォーラムへどうぞ!村の人々、村外からの参加者、みんなで語り合い、考えるフォーラムです。是非ご参加ください。●テーマ:~みんなで語り合う スローライフ・フォーラム~ 南牧村を「ちびっ子の遊ぶ里」へ●日 時:9月13日(土)13時30分~(13時受付開始)(17:10閉会予定)●会 場:南牧村活性化センター●参加費:無料 ●主 催:南牧村、商工会新事業開発検討実行委員会、NPOスローライフ・ ジャパン、スローライフ学会、桜美林大学早野研究室●内 容:1)基調講演:「むら・まちの未来を考える」 講師:増田寛也 2)テーブルトーク 5つのテーマに分かれたテーブルで話し合います。 3)まとめトーク●交 通:JRと高速バス(東京から)の利用が便利です。決められた時間の 電車、バス乗車の参加者は村のバスがそれぞれピックアップして 村内視察があります。●参加申込:スローライフ・ジャパンまで 電話:03-5312-4141 メール:テーブルトークのテーマ、交通の時刻表など、詳しくは↓http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=214□日本記者クラブ「人口減少問題」研究会で、第4回は「地方自治」の論点から。これまでこの研究会は、第1回『ストップ「人口急減社会」』増田寛也さん。第2回『歴史人口学の視点から』上智大学教授・鬼頭 宏さん。第3回『「増田レポート」をめぐってー「農村たたみ」と田園回帰―』明治大学教授・小田切徳美さん。8月27日の第4回は『人口減少社会と地方自治』のテーマで慶應義塾大学教授片山善博さん(元総務大臣、元鳥取県知事)が話されました。人口問題についてのは――。 地方が消滅しそうだという話は受け入れざるを得ない。しかし日本創成会議の発表後、総務省では中核都市、国交省ではコンパクトシティなどの政策が、即、出たことから、各省の政策の露払いとして出てきたようにも見える。平成の大合併の前には、町村の財政破たんがクローズアップされた。その後、合併すれば救われるという政策が出て、皆、合併した。その時と同じ状況にあるのではと思う。合併しても救われず、今回も消滅自治体に入っているところがある。むしろ、合併しなかったところが元気だ。それなのに検証しないまま、また新しいことを国はしようとする。政府も悪意でやっているわけではないが、甘い言葉で再び誘う。だます方も、だまされる方も悪い。自治体は、国が提案する政策とお金のパッケージに手をあげてきただけだ。今回も、国の政策がまずありきなら同じこと。一番大事なのは、自治体自身が考えることだ。自分で問題点を出し、処方箋を出すことだ。–このほか、教育委員会のあり方にも触れ、「地域が独立して地域教育をすれば、子供たちに地域の誇りが育ち、東京ばかりを目指さない」という印象深い発言もありました。(事務局・野口智子)□スローライフ版・IT塾 ——————————————–Q:パソコンのキーボードを掃除する方法ってありますか? ▼A:昔は、キーを取り外して掃除することもできましたが、最近のキーボードはあまりそのようなことができない構造になっています。埃が溜まっていたら、ノズルで空気を吹き付けるエアダスターを使ってみてはいかがでしょう。食べ物などのシミがある場合は、石けんや台所の洗剤を少し含ませて固く絞った布で拭くとある程度綺麗になると思います。強い力でゴシゴシとするのではなく、やさしく拭いてください。細かいところは爪楊枝などをあてて拭くと意外と綺麗になりますよ。