週刊スローライフ瓦版 (2014.12.2 第237号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★師走入り。総選挙の“騒音も重なって慌しさは格別です。わがNPO・学会は、毎年暮れには「さんか・さろん」で、人並みに回顧と展望をしています。ことしは忘年会もかねて、の声も・・。いかがでしょうか(あと編集室便りに)★★★★★コラム<火曜日の鐘> 山下 茂(明治大学公共政策大学院教授) ~~~ 芭蕉翁、鳥獣、人物・・・先達よ、いずこに 明日は、旧暦なら神無月12日で、松尾芭蕉翁の忌日だ。奥の細道で俳句を詠んで歩いた人だから、スローライフの大先達ではないか? いろいろな土地の風土や人情を味わいながら、折々に適する季語を織り込んで、人々の心に訴える17文字を組み上げる。まことに充実した、なんとスローな、羨ましい! ただ、芸術面は筆者の手に余る。翁の暮らし方だけを参考にしたいが、まず気になるのは、どうして、あんなに長い間、ろくに賃労働に従事せずにいられたのか? だ。賃労働をしたのは江戸の用水工事の現場くらいのようだから、芭蕉=隠密説が当たっているのかも知れない。それでは筆者の先達たりえない。あかん! 舞台裏を明かすと、それで一旦は芭蕉翁を諦めて、もっか人気沸騰の『鳥獣人物戯画』の中に凡獣・凡人の先達がいないか探索した。以前に高山寺で入手した縮小複製版『戯画』4巻を通覧してみた・・・ が、あきまへん。 鳥獣でも闘いの場面が多く、遊戯というより、賭け事を楽しんでいるように見える。どの場面も先達たるには、ちと? だ。着想はよかったのに・・・残念! また、次回だ。学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦(東京大学名誉教授) 人生の贈りもの 私は今日、右眼の手術を受けた。この原稿は、東大病院の病室で書いている。手術は13時から開始された。終了したのは14時半である。付添ってくれた妻は、終了が予定より遅れたので気を揉んでいたようだけれども、成功したとの説明に安堵していた。 私は明日、退院をすると、明後日に北九州に旅立たなければならない。「高齢社会をよくする北九州女性の会」の30周年記念式典で、富安兆子さんに頼まれて、樋口恵子さんとともに基調講演をしなければならないからである。その日は福岡で一泊すると、東京に戻り、「年金の日」の記念シンポジムに参加する。今年から11月30日を「年金の日」と定め、私は社会保障制度審議会の年金部会長を務めているからである。この日程を眼帯をつけたまま、顔を洗うことも洗髪も禁止され、5分ごとに4種類の目薬を定時に投与しながら乗り切らなければならない。それが問題である。 朝日新聞の夕刊に「人生の贈りもの」というコラムがある。このコラムで12月8日から、私を取り上げて頂けるとのことで、入院するまで3日ほどインタビューを受けていた。病魔のために中途半端な人生を送ってしまった私にとって、入院した時こそ、静かに熟慮することのできる安息の時であった。私の人生にとって入院は「人生の贈りもの」だったのかもしれない。そう思いながら隻眼で窓を眺めると、喧噪の大都会に林立する摩天楼の灯りを、静寂の夜の帷が包み始めていた。 ▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej福島県喜多方市「会津どっとテキスタイル」。会津伝統の“ゆきんこ柄”を現代風のドット柄にデザインした布。喜多方の女性グループの企画です。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から 竹内義昭(東京都杉並区) カズコさん――老々介護の現実 (2)92歳の誕生日、デイサービスに出かけたカズコさんは、誕生祝いをしてもらったようだ。シクラメンの鉢植えと職員一同からのお祝いカードを貰ってきた。食卓の上に飾ったら「これどうしたのかしらね」という。いくつになったの?と聞くと、毎度のことではあるが、「かなりの歳だね。60か70かな」という。息子の私が70過ぎだと教えても、自分はもっと若いという。生年月日は「大正5年11月21日」と正確に覚えているのだが。三、四年ほど前から食事に何を食べたかも思い出せなくなっている。それでも、この日の我が家の夕食は赤飯とタイの刺身にバースデーケーキにした。本人にその意味はわかっていないけど。■まち・むらニュース ・長野県八峰村 ふたご座流星群と闇を浴びるツアー星の名所八ヶ岳山麓、小海町の山中で開かれるツアー。ふたご座流星群は三大流星群のひとつで、冬の天体ショーの代表格。今年のピーク日時に合わせての開催となる。真っ暗闇に包まれながら、流れる星を浴びてみませんか。開催日:12月13日~14日(集合は13日15時小海線小海駅)参加費用:12000円(1泊2食付)、13日のみの参加は1000円申込み:小海町ブランド推進協議会八峰村(担当:渡辺均)090-8749-9214 メール:kuma4104@gmail.com ・宮本旅館TEL0267-93-2432http://koumiokosi.jimdo.com/特集/ ・宮城県仙台市 2014 SENDAI光のページェント仙台が「杜の都」から「光の都」へと変貌する光のページェント。国内最大級のクリスマスツリーが電飾に輝き、サンタさんが乗ったページェントカーが街を走る。また「るーぷる仙台号」に乗れば、光のトンネルをバスの中から満喫できる。初日はカウントダウンとともにケヤキ並木が一斉に点灯する。開催期間:12月12日~31日 17:30~23:00(31日は24:00消灯)会場:定禅寺通(東二番丁通~市民会館前)・・JR仙台駅より地下鉄南北線「匂当台公園駅」で下車、徒歩1分主催・問合せ:SENDAI光のページェント実行委員会 TEL022-261-6515http://www.sendaihikape.jp/コラム<象さんの散歩> 「語りべタクシー」 先月の三連休のとき、仙台を訪れた。目的の用向きが早く終わったので、話に聞く「語りべタクシー」に乗った。2時間1万円、3時間1万5千円などの遠出のコースを走ってもらう。運転手さんがガイド役をつとめる。 何を、語ってもらうのか。東北大震災の災害復旧ぶりを。宣伝文には、まだまだ知られていない被災地の現実を伝え、風化させないために、とある。仙台市内荒浜と、名取市閖上(ゆりあげ)を回って、あれこれと聞いた。 海へ近づくと、茶褐色に枯れた一面の野原、立ち枯れの飛び飛びの松の木、ぽつりぽつり取り残された空き家・・。防潮堤の予定地を示す新しい盛り土は何かそぐわない。被災地につきものの淋しい風景がここにも広がっていた。 両地区とも、小さなお社、お稲荷さん、新しい記念碑には、少し人だかりが見られた。掘っ立て風の小屋にも客がいた。何枚かの被災写真が貼り出され、海産物や野菜がいくつか売られていた。自家用車が何台か。横浜から観光バスの団体もあった。その人たちも、もちろん私も「見る」「聞く」だけである。 スローライフでない語りべタクシーの旅。考えさせられる。∨ 川島正英 ∧================= PR =====「奈良県十津川村」から・・十津川村は全国で初めての「源泉かけ流し宣言」をした村です。村内25施設、お湯を循環させず、薄めず「ほんまもんの温泉」だけが浴槽に溢れる温泉です。http://totsukawa.info/joho/totsukawa_onsen_gou/gensenkakenagasi.html=======コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> ゆうべし~~~ 「柚餅子」とか「ゆべし」と呼ぶ、クルミなどの入ったもちもちした甘いお菓子は各地にありますが、柚子の中身をくり抜いて、そこに様々な物を調合した味噌を詰めて作る、塩辛いお酒の肴になる柚餅子は珍しいものです。さらに、ここ奈良県十津川村谷瀬では呼び方も昔から「ゆうべし」と呼びます。蒸した後、2カ月干してようやく出来上がる伝統の味。その作業を訪ねました。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=290■編集室便り□12月16日の「さんか・さろん」ーことしを振り返り 来る年をおもう“忘年会”をかねて開きましょう、の声があがっているのは、実は、編集室内からです。青森、南牧フォーラムの思い出話もあるが、何より吊り橋のむら・十津川村へのわが学会・NPOの3年間の思い入れを語る(野口智子)もぜひ。それも、盃とともに。事務局に、青森の田酒、掛川の栗焼酎「自ら」が残っている、ということなのです。おつまみに十津川村の「ゆうべし」「たかな」もでるかもしれない。“飛び入り”も期待できるかも・・という次第です。もちろん「2014年の回顧と2015年の展望」一筋、もありでしょう。会員諸兄姉のご希望のままに、と考えています。ご意見をどうぞ・・。 □スローライフ学会自治体会員になって人口減少対策を!これまで個人会員の活動に重きを置いてきましたが、この秋から、自治体会員を募集しています。人口減少問題に立ち向かうには、スローライフの考えを広めていくことが大切。「まち・むらをちびっ子の遊ぶ里へ」をスローガンに、連携を深め、具体策を考えていきましょう。この考えに賛同いただく自治体からのご一報をお待ちします。◇年会費:50000円。◇自治体会員になると (1) 参加費割引があります。 (2) ホームページにバナーをつけられます。 (3) メルマガ「スローライフ瓦版」に記事を掲載できます。 (4) 記録・動画を見られます。 (5) 特別セミナーに参加できます。 (6) 年に1回、事務局が講師としてがうかがいます。 (7) さらなる展開のご相談に応じます。詳しくはこちらからhttp://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=222私たちは、人口減少に直面していながら、将来に向けた対策を考えて行動していく「まち・むら」を全力で応援します。ぜひとも、この機会にお申込みください。□スローライフ版・IT塾 ——————————————–Q:そろそろ年賀状を準備しようかとプリンタをつなげてみたところ、きれいに印刷できませんでした。ちなみにプリンターはインクジェット式で、インクはまだ残っているようです‥。<編集室:篠原伊佐武> ▼A:プリンタはしばらく使わないと目詰まりを起こして印刷がきれいにできない場合があります。そのようなときには、次のようなことを試してみましょう。まず、プリンターにヘッドクリーニングという機能があればトライしてみる。それでもダメなときは、インクカートリッジを取り外し、軽く振ってもう一度セットして30分ほど放置してみる。それでもダメなときは、インクカートリッジをセットする場所を水を含ませた綿棒で詰まったインクを溶かしてみてください。専用の洗浄液なども電気店などに売っていますので、店員に尋ねてみてはいかがでしょう。