瓦版2016.12.13 第341号

忘年会シーズンですね。わが会の来週20日の「さんか・さろん」も、そんな
おもむきで。ことし関心を寄せあった飯山を題材に“いいやまイヤー忘年会”
を・・。今回は18?20時とさせてください。 (詳細は編集室便りに)

 

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コラム<火曜日の鐘> 長谷川八重(NPOスローライフ掛川)
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おいしい宴

 

冬の遠州の郷土食と言えば、「イモ汁」です。自然薯を直径40cmもの大きな
すり鉢で擦って、出汁のきいた熱い味噌汁でのばし、ご飯に掛けてずるずると
すする。それを、何杯もおかわりし、余れば翌朝は山芋ステーキ。擦りたての
濃い芋は別にマグロと合わせて歯ごたえと香と楽しむ。
この“イモをやる”支度は男仕事。出汁の味やのばし方の拘り・それに合う
酒と友も凡そ家長が決めるのです。2002年の『スローライフ月間in掛川』でも
筑紫哲也さんをはじめ、ゲストの男性陣に調理して頂いたことを懐かしく思い
出しました。
先月の飯山市でも、大変おいしい宴を用意して頂きました。郷土食の笹寿司
・馬刺し・常盤ごぼう・いもなます… とくに海のない土地のハレの日の料理
「エゴ」は味よりも伝統文化としておいしく思えました。残念だったのが食べ
きれずかなりの量を残してしまったこと。食材の調達や調理をして下さった皆
さんに申し訳なく思っています。
飯山市近くの松本市で始まった「3010運動」(さんまるいちまる)は、宴の
乾杯から30分間は食事をし、お開きの10分前には再び席に戻り食べきる運動だ
と知りました。宴会の多い年末年始です。この運動を取り入れてみるのは如何
でしょうか。

 

学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦 (東京大学名誉教授)

 

死者からの贈り物

 

死者からの贈り物に私は胸を熱くした。数日前に新聞で訃報に接した奥野誠
亮氏から、故郷奈良の名物である大きな柿が贈られてきたからである。そこに
は故人の言い付けに従い、贈らせていただいたという心温まる言葉が添えられ
ていた。
奥野誠亮氏のご子息である奥野(藤原)正寛氏は、日本を代表する経済学者
である。光栄なことには私の友人でもある。私は奥野正寛氏に、お礼ともお悔
やみともつかぬ手紙をしたためた。その返信の便りに私は涙した。
最後の日に、誠亮氏は正寛氏が訪ねてくることを楽しみに待ち、別れた後に
やすらかに息を引き取られたとのことである。しかも、その便りには誠亮氏が、
いかに私のような者に心をかけて下さったのかが記されていた。
数か月前に私は、このスローライフ瓦版を読んで下さっている総務省事務次
官をも務められた嶋津昭氏に依頼されて日本倶楽部で講演をさせていただいた。
その時、前列に奥野誠亮氏の姿を認めて私は驚いた。講演が終了すると、良い
話だったとお褒めの言葉をいただき、ただただ恐縮するばかりであった。
しかし、103歳を超えた誠亮氏の体力は既に衰え、外出もままならぬ状態に
あったということを、正寛氏の便りで私は初めて知った。それにもかかわらず、
私の講演に行くことを数日前から楽しみにし、私の講演を聞いた印象を周囲に
話されていたとのことに、私は涙した。
私は恩知らずであった。死者からの真の贈り物は、素晴らしい柿に添えられ
た誠亮氏の温かき愛だったのである。

 

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■街角から畦道から

 

竹内義昭 カズコさん(91)

 

特養歴3年の友人の母親は、少しずつ元気になってきたという。カズコさんは
どうか、色んな面で少しずつ退化している。それでも、体力的にはかなり維持
出来ているような気もする。

 

週2回のリハビリや音楽療法、ペットセラピーなどが効果を上げていると思わ
れる。食欲も家にいた頃よりは「完食」が増えてきている。食べられることは
ある意味、元気な証拠ともいえる。

 

施設としては少しでも回復できるよう工夫をこらしているのだろう。要介護4
の人が「3」に改善するケースはあるとか。症状が回復して退所した人が何人
いたかを聞いてみたところ、開所以来20年の間に1人だけだそうだ。

 

■まち・むらニュース

 

・鹿児島県錦江町 「大根やぐら」ライトアップ

 

漬物用の寒干大根の生産は最盛期を迎える。収穫した大根が高さ7m、長さ50m
以上の大きな櫓に吊るされる風景はこの時期の風物詩。地域活性化事業として
地元自治会を中心にライトアップもおこなわれる。
開催日時:12月17日(土) 17時?20時 場所:錦江町宿利原農村公園周辺
問合せ:大根やぐらライトアップ実行委員会 TEL 0994-22-3036
http://www.kagoshima-kankou.com/event/51164/

 

・栃木県真岡市 サナギのクリスマスツリー

 

施設で飼育している蝶のサナギを飾ったクリスマスツリー。黄金色やエメラル
ドグリーンのサナギは展示中に羽化、成虫となって一緒にツリーを飾る。生き
た自然の造形の美しさを存分に楽しめる。
会期:?12月28日(水) 会場:井頭公園 花ちょう遊館
TEL 0285-83-3121(真岡市下籠谷99)
http://www.tochigiji.or.jp/event/7801/

 

コラム<象さんの散歩> カジノと大阪万博と・・・

 

「東京五輪」は東京都、政府、組織委員会の思惑が乱れて、計画の見直しが
相次ぎ、体制、いや旗をこそ一新すべきだ、と先週のこの欄で書いた。続けて
「大阪万博」を採り上げねばならない動きが出てきた。カジノ解禁法の成立が
目前で、それが大阪万博の2025年開催と密接に絡みあうからである。
カジノ法は、政権にとって、まさに賭け勝負の様相だ。国会終盤ぎりぎりに
衆参両院の審議とも最短で逃げ切る策をとった。安倍首相は、成長戦略の目玉、
と打ち上げるが、人心、国のあり方を根底から腐敗させていく。
それでも誘致を望む自治体がいくつか。大阪府・市も。松井一郎大阪府知事
は積極的で、カジノ施設呼び込みに大阪万博2025年誘致を絡ませ、「東京五輪
の次は・・」と打ち上げた。安倍政権も万博誘致とカジノ法に力を貸す。東京
五輪で国民総意をまとめきれなかったのに、さらなる難問のカジノと大阪万博。
大きく、強く、速く、の高度成長のファストな夢からいつ醒めるのか。
24日のクリスマス・イブに、安倍首相、菅官房長官が、維新の会の松井知事、
橋下徹氏と会うそうだ。このテーブルの上には「カジノ」皿と「大阪万博」皿
と、もう一つ、「憲法改正」皿が載っているのだろうか・・ <川島正英>

 

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