瓦版2019.9.10 第481号

会員諸兄姉の随想コラム「街角から畦道から」が楽しい。連載ものもいくつか。
長編の竹内義昭さん『カズコさん』が大好評だったが、いま、舟越隆裕さんの
『カフエおやじへの道』も。さて、どなたか、お次の番をいかがですか・・

 

・・

 

コラム<火曜日の鐘> 吉田俊実(東京工科大学教授)

レイシズムと教育

 

週刊ポスト9月13日号に特集『韓国なんて要らない!』を組んで出版した小
学館が「配慮に欠ける記事を掲載した」として謝罪した。しかし、謝罪という
体裁をとっているものの、どうも本当に悪いとは思っていない文言。ツイッタ
ー上では「まともに謝罪文も書けないのか」とさらに落胆の声。小学館の漫画
や図鑑で育った人たちは本当にがっかりしたのだ。
いったい、どうしちゃったのだろう?大手出版社がヘイトスピーチを率先す
るなんて。教育現場にいる私は教育面からその理由を考えたくなるのだが、最
近、ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
を読んで驚いた。イギリスの公立中学では「シティズンシップ・エデュケーシ
ョン」が一年生から導入され、レイシズムについて学ぶ機会があるそうだ。
ちなみにイギリスの中一は11歳。「教育」なんぞに頼らなくてもまっとうな
人権感覚を身につける人もいるが、小学校に「道徳」なんて科目を入れるなら
「市民教育」のほうがよっぽどグローバル人材育成に役立つはず。
あ、性教育を教える科目は「ライフ・スキル」。納得です。

 

学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦(日本社会事業大学学長)

 

夏の想い出

 

夏は私のお気に入りの季節である。生命が踊り出す季節だからである。もち
ろん、人間の愚かな行為で創り出された現在の猛暑は耐え難い。とはいえ、夏
の恵みである深い緑に抱かれると、至福の時を過すことができる。
しかし、今年の夏は夏の醍醐味を味わうどころではなかった。母が大腿骨を
骨折し、その介護に追われたからである。もっとも、介護の負担は私よりも妻
に重くのしかかる。愚痴の一つこぼすわけではない妻が、あまりにも哀れなの
で、思い切って金沢を訪れることにした。妻が金沢には訪れたことがなく、金
沢への旅を心待ちにしていたからである。
金沢の夏は猛暑であった。宏大、幽邃、人力、蒼古、水泉、眺望の六つを兼
ね備えた庭園すら、巡ることが難事業であった。しかし、旅の宿は金沢その地
ではなく、金沢の奥座敷といわれる「まつさき温泉」にとった。そこは深い緑
に覆われた別天地であった。しかも、深き緑が清らかな水と美しき調和を演出
していたのである。
緑に抱かれた池の水面には夏の花、すいれんが静かに美しく咲いていた。し
かも、夕闇が迫ると、煌びやかなライトアップではなく、日本庭園に相応しい
ほんのりとした灯がともる。その幻想的な光景に見とれる妻の横顔を眺めなが
ら、私は命が救われる思いがしたのである。

 

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■街角から畦道から

 

栗生尚子(兵庫県宝塚市) 宝塚便り‥ちょっといい話

 

20数年音信不通だった留学生と、思いがけないことでメールのやり取りが出来
た。40年程前に家族の一員となった彼。大学を卒業、社会人となりお互い忙し
くなり、便りのないのは元気と思いながら過ごして来た。
最近ふと我が家にいた留学生達はどうしているかと思い、インターネットで彼
の名前を探すと、まれな名字なのに何人もの同姓同名にヒット!
コメントを読むと、好きな映画は「カサブランカ」とある・・Davidと確信。
「カサブランカ」は何度も見るくらい好きだと言っていたのを思い出した。
メールを出すと、「繋がって凄い?!アメリカに来る予定は?」「日本に行っ
たら会いたい。From your bad bad bad American son」とユーモアな返信が来
て、それからはお互いの近況報告を。
家族一同再会を楽しみにしている。これもSNSのお陰、嬉しい出来事だった。

 

舟越隆裕(日光・珈琲CoCom)「カフェおやじ」への道(9)

 

ついに、グラインダーとエスプレッソマシンがやってきた。簡単にいうと、極
細に豆を挽き、高い気圧で一瞬にして濃厚なコーヒーを抽出する機械。そして、
カフェラテなどに使う、蒸気できれいに泡だてたフォームミルクも、これで作
ります。この一連の流れが、バリスタの所作のカッコよさの極みです。が、一
朝一夕にはいきません。当然ながら、カッコ悪いところからスタートです。
研修では、何度も試みたものの自力ではなかなか思うようにいかず、格闘する
こと2日間。やっとイメージしていた味にたどりつけました。
味に自信が出てきましたが、いつの日か、カッコいい姿もお見せできればと思
っています。・・・それは無理ですかね。 (続く)

 

■まち・むらニュース

 

・島根県雲南市 得する街のゼミナール まちゼミ雲南?街中がまなびの場!

 

市内のお店の人たちが講師。プロのコツや情報、専門的な知識を教えてくれる。
酒蔵での日本酒あれこれ、古民家カフェでの焙煎体験、花屋さんでのフラワー
アレンジ、銀行での資産形成セミナーなど32種のゼミが受講料無料。
開催期間:?10月5日(土)(申し込み制)  場所:市内全域店舗
主催・問合せ:雲南市商工会 TEL 0854-45-2405
https://www.unnan-kankou.jp/contents/news/1794

 

・静岡県裾野市 秋のフラワーフェスタ

 

富士山2合目、標高1250mの広大な地に咲きほこる3万株のダリア、16万本の
コスモス、30万本のマリーゴールド。ここは天空の花畑と呼ばれ、世界遺産・
富士山との競演が楽しめる。
開催期間:?10月6日(日) 入園料:大人1300円、子ども・シニア850円
場所・問合せ:遊園地ぐりんぱ TEL 055-998-1111
http://www.tenku-hanabatake.com/

 

コラム<象さんの散歩>

 

「黒き蝶」

 

昨日まで4日間、2回目の夏休みをとって、妻・宏子と伊豆・河津の山の家
へ出かけた。台風15号が東京直撃、の情報を聞きながら。でも、息子・英樹が
夏休みを合わせてくれたので、その運転でドライブを。天城高原、下田、松崎、
稲取を巡ろう、ということに。雨に降られることもなく、快適だった。
この河津で、夏の床の間の掛け軸は、絵ではなく、決まって一つの俳句を。
「 炎天の しづけさ きはむ 黒き蝶 桂堂句 」
桂堂。岳父である。朝日新聞の業務担当常務で、陶器と俳句に味わい深い作品
を遺した趣味の人でもあった。この句、誕生日が8月13日の宏子を詠み、書家
にお願いして軸に。夏の河津では、この句に登場する黒き蝶の舞も楽しめる。
今年も会えるか。この夏、初めは雨模様の日が多く、後半は猛暑続きで変則
に。東京のわが家の庭も蚊が少なく、生き物に異変ありだった。だから、河津
の朝、真っ黒い蝶が現われて感激した。その後、アゲハ蝶も舞った。
だが。日曜日の夜。台風15号が関東へ。河津町に直撃。わが山の家も停電。
翌朝の庭は雑然で、背の高い花は倒れ、木の葉一面に。折れて飛ばされた木の
枝もあちこちに。そして。天城越えの道路が浸水で車両通行止めの箇所あり。
帰京の朝、どこかへ立ち寄ることはあきらめて、家で待機することに。
出発前のしばらく、庭へ。彼女が、舞っているではないか。よくぞ、あの台
風に耐えたなあ。来年、また、きっと、といいつつ・・ <川島正英>

 

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「奈良県十津川村」から・・
来年1月26日(日)10時スタート、第44回十津川温泉郷「昴の郷」マラソン大
会への参加エントリーを開始しました。募集は1月3日まで。詳しくは役場産
業観光課 0746-62-0004、または「ランネット」で検索を。
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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> かたつむりの哲学

 

「竹田かたつむり農園」、雲仙市国見町と島原市有明町に畑を持つ農園。大量
生産、大量流通に適したように品種改良された野菜でなく、その土地在来の
固定種の野菜を種から育て、種を採り、という種どり農家です。「ゆっくりと
確実に持続性のある農業をしたい。カタツムリの渦は循環を表しています。」
と農園のロゴマークを説明する竹田竜太さん、真理さんのお話を聞きました。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=534

 

■編集室便り

 

▽9月の「さんか・さろん」は「世界都市農業サミット」のお話。

今月の「さろん」は11月に練馬区で開催される世界都市農業サミットについて、
妻木里恵さん(練馬区世界都市農業サミット担当課)と斉藤 睦さん(地域総
合研究所代表、NPOスローライフ・ジャパン理事、練馬区専門調査員)から説
明いただきます。

 

詳しくはこちらから
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=386&req_uid=4

 

サミットのホームページはこちら
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kankomoyoshi/nogyo/summit.html

 

・日 時:9月17日(火) 18時?20時
※18時からです。ご注意ください。

 

・タイトル:ご期待ください!「世界都市農業サミット」

 

・講 師:妻木里恵さん、斉藤 睦さん

・会 場:クオリティソフト株式会社東京本部・会議室マーキュリールーム
東京都千代田区麹町3-3-4 「KDX麹町ビル」6階
※麹町4丁目の交差点から見える「成城石井」の並びにあるビル。
有楽町線 麹町駅 1番出口より徒歩1分/半蔵門線
半蔵門駅2番出口より徒歩8分
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・会 費:会員1000円、一般2000円(学生500円)
※どなたでも参加できます。

 

・申込み:メール TEL 03-5312-4141

 

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
奈良県吉野郡十津川村
http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
奈良県
http://www.pref.nara.jp/
雲仙市
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/
飯山市
http://www.city.iiyama.nagano.jp/
出雲市
http://www.city.izumo.shimane.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
丹波篠山市
https://www.city.sasayama.hyogo.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
シン・エナジー株式会社
https://www.symenergy.co.jp/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
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