瓦版2012.4.3第101号

週刊スローライフ瓦版 (2012.4.3 第101号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会=======★★★★★ようやく春の訪れ。東京は桜はなやかですが、北海道も彩りゆたかにあふれる季節。今月の「さんか・さろん」は、その北海道から溌剌の論客を招きます。多田健一郎副知事。くわしくは編集室だよりの「お知らせ」でどうぞ・・・★★★★★コラム<火曜日の鐘> 長谷川八重(NPOスローライフ掛川) 春は自転車に乗って・・ 桜の花が開き、いよいよ春本番ですね。先日、静岡県遠州地域の5市1町が連携、『ゆるゆる遠州サイクルツーリズム』(自転車の旅)を開催しました。 2日間をかけて。初日は小笠山山麓特有の緩やかな起伏を120km・70kmと走行するロングライト。2日目は地元サイクリストがテーマを決め、選りすぐりの場所や美味しい食をルートで繋いで案内するガイドサイクリングでした。 国内では未だ珍しいのですが、西欧の観光地では、こんな自転車の旅が観光商品として確立しているようです。この日、7つのコースの中で、私は「里の春」を食べて走るレディースコースのガイドを担当、昼食での農家のお母さん方の思わぬもてなしに大満足。行く先々で交流が生まれ、有意義な時間でした。 第1回目の昨年は地震の影響で中止になり今年は第2回目。自転車普及先進国といわれる台湾と韓国の招待客からは、日本人の自転車マナーの良さを誉められ、また専門家からは「継続と積み重ねによって洗練されていくことが大切です」とのアドバイスを頂きました。学会コラム<緑と絆の木陰> ~~~~~ 神野直彦(東京大学名誉教授) 「桃源郷」旅日記 春の扉の前で花吹雪が舞うように、私を乗せた飛行機は、一陣の春風に煽られて着陸に失敗した。再度の試みで八丈島に降り立つと、無事を喜ぶ伊藤宏先生の頬笑みが出迎えてくれた。凍てつく冬の寒さを溶かすような伊藤先生からの熱き便りに誘われて、私は八丈島での二日間にわたる講演を引き受けた。 私の講演に耳を真剣に傾ける島の人々の眼差しは、柔和で慈愛に溢れていた。「ありがとう」と呟くような暖かな瞳に囲まれて、私は素直に生きる島の人々のスローライフを垣間見た気がした。 島の歴史を積み重ねたような美しき玉垣石に囲まれた、緑の小道を縫っていくと、紀の国から海流で流れ着いた流木で建てられた、素朴だけれども優雅な館が、緑のシダの海に浮ぶように佇んでいた。その風情ある館で受講者達が、別れを惜しむ宴を催してくれた。 一期一会というけれども、初めて出会った人々と、これほどまでに心を許し合った記憶はない。島の女流陶芸家の「経済の話で癒されたのは初めてです」という優しき言葉に、乾いた私の心さえも癒されてしまう。 中国政府の依頼で最貧地域の財政を建て直すため、湖南省武陵源を訪れると、この世のものとは思えない美しき景観に驚く。いみじくも帰国した日に立ち寄った茨城県立美術館の「武陵桃源」という山水画を眼にして、武陵源こそ桃源郷だという事実に気づかされた。桃源郷とは陶淵明の『桃花源記』で、武陵源の漁民が迷い込み、そこで歓待を受けた理想郷だったからである。 私が歓待された八丈島は、武陵源に勝る美徳の桃源郷だ。帰路の機内から眺めると、青き海も恩返しをせずにはいられないかのように、白波を優しく島へと送り届けていた。■瓦版100号におもう 田嶋義介(島根県立大学名誉教授、山口県光市) 100号到達、おめでとう。写真が入るようようになって、見栄えがしますね。 中村桂子(JT生命誌館館長) 100号おめでとうございます。私も自分の仕事の中で、100になった時、99と 変らないんだけれど、でも違うと思いました。区切りっていいですね。次の 出発としても。ちっとも役に立たないお詫びの気持と共にお祝いです。鈴木裕子(湯河原町教育委員会社会教育課) 先日は、映画会ありがとうございました。また、瓦版100号おめでとうござい ます。これからも愛読させていただきたいと思います。佐藤昭子(キノコのママ 福島県西会津町) 100号おめでとうございます。スローライフ目指して、脱サラ農業田舎暮らし 11年目が四月から始まります。 岩﨑雅幸(シンカンドゥ主宰) スローライフ瓦版100号の登頂のような達成、101号の新年のような新たさ、 どちらも、おめでとうございます。週1度の瓦版、月1回のさんか・さろん で、筑紫哲也さんの「スローライフ、緩急自在」、増田寛也さんの「がんば らない宣言」に触れるたび、私は、40才過ぎにナポレオンの「余の辞書に 不可能の文字はない」から自ら造文した「不可能なことはできない」を思い 返します。20、30代と我武者羅に生きてきた私にとって、肩から力が抜け人 心地、一段落のきっかけでした。けれども、それを口にすると会社組織では 消極的との誹りもありました。 最近、類似するもので、五木寛之著『下山の思想』が本屋に並んでいます。 同様に、同じころ霊媒師と称する韓国の盲目の老婆に、私のこれからの人生 は「坂道を下るがごとく余計な力いらずに生きていけ、お金に困らない」と 占い言われたことを思い出します。その後、食を詰めることもなく、「ゆっ くり、ゆったり、ゆたかに」暮らしてきました。 4月からは、101号となる瓦版と同様に、私を取り巻く環境も変わり、改めて の一歩、入念にいかねばならないようです、「できることをする」ことで!■まち・むらニュース・三重県伊賀市 「NINJAフェスタ2012」を開く伊賀上野での春の恒例イベント「伊賀上野NINJAフェスタ」。伊賀上野の町並みを散策しながら、忍者修行を体験する催し。土・日・祝日には、忍者に変身できる「忍者変身処」や「手裏剣道場」などの忍者体験道場がオープン。 日時:4月から5月6日までの主に土・日・祝日 10:00~17:00 開催場所:伊賀市街地。 忍者変身処は上野ふれあいプラザ2階(伊賀鉄道上野市駅3分) お問い合わせ:伊賀市商工労働観光課 電話 0595-43-2306 詳しくはこちら http://www.city.iga.lg.jp/ctg/922002/922002.html━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━米粉のまち・胎内市から・・・4月4日は米粉の日です。胎内市では米粉用米の種まき体験、べえべえ料理教室、べえべえ・米粉料理の試食会等を行う「米粉すく~る春の教室」を開催します。http://www.tainai-city.com/hp/komekonohi.pdf━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━「日光『食』の研究所」から・・・『5秒でくりやま』これってなあに???それは、下記サイトにGO!日光市の山里、栗山地域の「地域おこし協力隊」が作成しました!!グルメ情報も満載です!!5秒でくりやま→ 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乞い願わくは、そうした各国・各地の暦法に共通する要素が多くあってほしい。それらを活かして、特定宗教の信奉者でなければ納得し難い部分は除去した世界共通たりうる暦法を生み出したいものだ。 そんな期待を抱いて、いろいろな暦法を眺めると…、実は絶望的な状態だ。宗教行事なら各国・各地バラバラでよい。問題は、お互いに共通していないと困る国際的な事柄を仕切る暦だ。せめて、一年の始めくらいは、特定宗教の意味づけを離れて、万民共通に祝賀できる時にならないものだろうか・・・。 コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> ワカメの全身~~~よく食べていても、その全体を知らない物は多いです。先日、生まれて初めてワカメの全身を確認しました。さらに、いつも使っている部位ではないところも含め、ワカメ全身のお料理にチャレンジ。先生は地元の女性たち。「おもしろ~い」「おいしい~」と、私は何回叫んだことか。すっかりワカメ博士になって、山ほどのワカメをしょって、鳥羽市答志島から帰ってきたのでした。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=151■編集室だより 4月の「さんか・さろん」は、 北海道副知事・多田健一郎さんから聴く 「陽光と花園と若者がまぶしい北海道」 ————————————————– 多田健一郎さんは、宮崎県出身、東京大学法学部卒業。 自治省・総務省の俊才官僚であるが、地域へ出れば、 現地の課題と積極的に取り組む。静岡県で市町村課長 として伊豆半島の観光に新機軸を出し、香川県で環境 部長・政策部長としてあの産業廃棄物の豊島問題解決 の糸口をつけた。いままた、環境とか食、文化、観光 など新しい試みを感じさせる道行政に懸命である。 ————————————————– ◆タイトル「北海道はフロントランナー」(仮) ◆4月17日(火)19時~20時30分 ◆参加費一般2000円、スローライフ学会会員1000円、学生500円 ◆申込みは NPOスローライフ・ジャパン へ 16日までに。 TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 メール ※講演のあと、別会場で「多田さんを囲む会」も開きます。■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。鹿児島県 http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html岩手県遠野市 http://www.city.tono.iwate.jp/日本テレネット株式会社 http://www.nippon-tele.net/クオリティ株式会社 http://www.quality.co.jp/アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社 http://www.edi.ne.jp/株式会社サンクス・ツー http://www.thanks2.jp/=======最後までお読みくださって、ありがとうございました。このメールマガジン、あるいは当団体へのご意見、ご質問はこちらへこのメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ・ジャパンとのご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いください。今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメールアドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。この「週刊スローライフ瓦版」、バックナンバーをアップしています。まだご覧になっていない方、こちらからご覧ください。http://www.slowlife-japan.jp/modules/mailmagazine/details.php?blog_id=2=======Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会〒160-0002東京都新宿区坂町21 リカビル301TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 http://www.slowlife-japan.jp/—————————————————————————————————————————————————————-“