


瓦版2025.1.28第727号 神野直彦さんら、8人のコラム掲載。

瓦版2025.01.14第726号 斉藤睦さんのコラムほか、「ふるさと納税」廃止論など掲載

週刊スローライフ瓦版 (2012.11.13 第133号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会=======★★★★★11月20日の「さんか・さろん」をお休み、というのは、すでにお知らせいたしましたが、12月の忘年会含みの「さんか・さろん」はどうすればいいのか。楽しい、いいアイデアが浮かんだら、ぜひ一報、相談に乗ってください・・★★★★★コラム<火曜日の鐘> 早野透(桜美林大学教授)~~~ 近くの商店街をぶらつく たまに時間ができて、近くの地蔵通り商店街をぶらつく。八百屋はオヤジ一人の店で、トマトが美味しいと評判である。いつも昼頃売れ切れになるので、明日行くから取っておいてと頼むとそうしてくれる。オヤジが自分で市場に仕入れにいくから、どの野菜も美味しい。「このカナダ産の松茸、買っていきなよ」「一山2800円か。手が出ないなあ」「でも国産だったら1万円するよ。カナダは美味しいよ」「今年は1回も松茸食べてないなあ。清水から飛び降りて買おうか」「うん、2500円にまけておくよ」。スーパーではこういう会話がない。魚屋は刺身が新鮮、肉屋には馬刺しがある。パン屋は食パンがうまい。水晶のアクセサリー店で、ヒマラヤ産の岩塩を売っている。「現地でついでに仕入れてきたんだよ」と店主。昔の東京の匂いのする商店街は、スローライフそのものである。学会コラム<緑と絆の木陰> ~~~~~ 神野直彦 (東京大学名誉教授) ひとりでは無理なスローライフ 暖房の温もりが恋しい頃に開けた軽井沢の山小屋を、暖房が欠かせなくなる頃に閉める。山小屋を開けている間、私は暇さえあれば、そこにたったひとりで潜り込み、スローライフを決め込む。 孤独でも自然に抱かれると、恐怖感が消え、詩人になれる。静かに心を澄ますと、自然が呟く「詩」が聞えてくる。それは自己の内部の声となって、詩として口遊むことができるようになる。 でもスローライフは忙しい。食事の準備に、後片付けと、人間が生きるための作業をすべてひとりで完遂しなければならないからだ。 山小屋の下の道にタクシーが止まり、妻が降り立ちて歩き始める姿を見つけると、私の心は時めく。まるで「谷間の百合(le lys dans la vallee)」の若きフェリックスのようだ。妻が山小屋を訪れると、「エルミタージュ田村」で二人だけの晩餐会を催す。 「エルミタージュ田村」のシェフは、東京大学の近くにあった「ル・リス・ダン・ラ・バレ(谷間の百合)」のシェフをされていた、有名な田村良雄さんだ。訪れる度毎に、まるで違った魔法がかけられたような逸品の料理が並べられる。私がひとりで作る料理とは、偉い違いだ。 しかも、マダム久美子と呼ばれる奥様が、雨降れば傘をもちて、車まで迎えにきてくれ、優しくもてなしてくれる。エルミタージュ(隠者の庵)の名に相応しい、森の中の水上勉の旧別荘で、マダム久美子とゆっくりと交す素敵な会話は、いつも二人の心を癒してくれる。帰りの車が見えなくなるまで、零下にも近くなる軽井沢の寒空のもとで、見送ってくれるマダム久美子を見ながら、私はスローライフはひとりでは無理で、人間の絆が必要なのだと改めて悟った。■街角から畦道からダンディーな横顔 村山恵美子(北海道名寄市 農業) 提出したエッセイが入選、表彰式に招いていただいたことがあった。懇親会には舞妓さんまでいて驚いた。しかし、私のような田舎者に立食パーティーは無理、もう座りたい。華やかな会場をそっと抜け出した。禁煙志向の強まる中、ロビーの片隅にソファーと灰皿があった。先客がいた。審査委員長だ。ちらっと目が合い目礼した。「このごろは、なかなか吸えるところがないですなぁ」と煙を吐き出しながらおっしゃるので、「はい。まるで犯罪者です」と答えると、「まったくだ」とくすくす笑うので私も笑った。 その方は作家藤本義一氏である。4年前の初夏、新緑が雨に濡れる京都新島会館。ベージュのスタンドカラーのスーツにあの美しい白髪。藤本氏の訃報を知り、煙草がよく似合っていたダンディーな横顔を思い出した。 遅ればせながら氏の著書を初めて読んでいる。新百合ヶ丘生まれの映画 武重邦夫(映画プロデューサー)KAWASAKIアートセンター劇場ロビーで不思議な光景に出合いました。11月からの「39窃盗団」と、正月12日から始まる「父をめぐる旅」のポスターが肩を並べて掲示されていたのです。公開時期が離れている2作品が一緒に並べられているのは異例ですが、多分、地元の新百合ヶ丘生まれの映画だからでしょうね。アートセンタースタッフの意欲に感激しました。2作品に共通するのは、スタッフすべて日本映画学校OB、そして、しんゆり映画祭の市民スタッフであること。また、2年前に急逝した野々川千恵子さん(前・劇場デレクター、前・映画祭委員長)が双方の企画プロデユーサーに名を連ねていること。生前に観て欲しかった・・仲間の気持ちが伝わってきます。「39窃盗団」の監督・押田興将氏は映画学校ゼミでの教え子、「父をめぐる旅」の近藤正典監督も私の横浜5期の教え子です。ぜひ、皆さんに観て戴きたい。■まち・むらニュース・佐賀県鹿島市 「たび旅かしま2012秋」の参加者を受け付け中深まる秋を感じるドライブや旅行へのお誘い。秋の有明海の意外な楽しみや、秋の高原の恵み、この時期限定の収穫グルメなどの体験プラン。星廼公園(ほしのこうえん)での「高原で遊ぶ半日!朝摘みの秋野菜のピザ作りとアウトドア体験」鹿島のスイーツ巡りと、秋の限定酒『ひやおろし』のラベルづくりを体験できる「『とっておきの味』を巡るプチ散策」そのほか、囲炉裏や土間がある古民家でジャムづくり、かまど炊きなどを体験する「秋の味覚の収穫体験と農家体験」、日本一の干満差を持つ有明海で楽しく実験の「女性気象予報士と学ぶ有明海の秘密とお天気教室」、プロのカメラマンに教わる「鹿島の秋を撮る撮影術講座第2弾」など。開催期日や所要時間、参加料金などは「たび旅かしま2012秋」で・・http://kashima-kankou.com/2012_Autumntabitabi/tabitabikashimatop.html━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━米粉のまち・胎内市から・・・市内の米粉グルメが掲載されている「米粉ぐるめ食べ歩きMAP」、この度、新規メニューや新たに参加した店舗を載せリニューアルしました。http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/19680697.html━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━「日光『食』の研究所」から・・・野菜の甘味が増す季節。ホウレン草を使った、ルーを使わないカレーの丼です。「野菜たっぷりカレー丼」を、レシピ集からご紹介。http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-205.html━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━クオリティライフから・・・「たまな食堂」のシェフが自ら仕込んで実際にお料理で使っている塩麹のおすそ分けを開始。工場の大量生産品との違いを、舌で確かめてみてください。詳しくは https://qweb.quality.co.jp/mm.cfm?mm=1053&url=5421━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━コラム<象さんの散歩> Rukkoの結婚式~~~ Rukko。四年ほど前まで、わが会で事務をとっていた。会員でご記憶の方も多いのでないか。いや、本当の名は、れっきとして春山「薫子」さん。勝手にRukkoと呼ばせてもらっていたが・・。先週、こんどは姓が変わった。 結婚式に招かれて、祝辞を、という次第に。お二人の門出に一つだけ注文を出すことにした。「スローライフ・ホームづくり」である。 まずスローライフとは、を説明。その活動手伝いの彼女の仕事ぶりについて、手際よく順序よく積み上げていく事務能力は苦手らしい。掃除・洗濯・炊事といった家事能力も得意でなさそう。が、その場の雰囲気をうまくつくりあげていく気配りはすばらしい。勉強会、食事会などの会合をふわっとした空気で包み、客人に評判がいい。お父さん、お母さんともに音楽家という家庭に育った感性のゆえだろう。この上ない「スローライフ・ガールズ」だ、と。 妻と一緒に招かれたので、昨年、金婚に達したことを紹介して、あくせくもあったが、こころを「ゆっくり、ゆったり、ゆたかに」つとめたおかげだ、と話した。「お二人もスローライフ・ホームづくりに50年頑張って、ゴールド・メダルをとって。じいさん、ばあさん応援団の期待です」と。∨ 川島正英 ∧コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 臭水~~~「くそうず」と呼びます。石油の層が地表近くにあるため、油が自然に染み出して、池や川は黒くなり、臭いました。その原油を「臭水」と呼んだそうです。新潟県胎内市黒川の地名はそこからとか。昭和30年代まで石油を産出していた地には、現在、記念館が建っていますが、驚くことに今も臭水が湧いています。思いがけずハイレベルな自然観察をしてきました。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=185■編集室だより□今年度の会費をお願いします。新会員も募集中。スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)です。スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、全国でスローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。 年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」などで交流したり。会費は下記の口座へお振り込みください。【振込先】ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会※4月~3月の年会費のため、昨年度中途のお支払いの方も、新年度は新たに お振込いただきたく、よろしくお願いいたします。※個人名以外の口座でお振込の場合、確認できませんのでご一報ください。新しく入会ご希望の方は、こちらからお申し込みください。【入会フォーム】http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=6■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。鹿児島県 http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html岩手県遠野市 http://www.city.tono.iwate.jp/日本テレネット株式会社 http://www.nippon-tele.net/クオリティ株式会社 http://www.quality.co.jp/アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社 http://www.edi.ne.jp/株式会社サンクス・ツー http://www.thanks2.jp/=======最後までお読みくださって、ありがとうございました。このメールマガジン、あるいは当団体へのご意見、ご質問はこちらへこのメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ・ジャパンとのご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いください。今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメールアドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。この「週刊スローライフ瓦版」、バックナンバーをアップしています。まだご覧になっていない方、こちらからご覧ください。http://www.slowlife-japan.jp/modules/mailmagazine/details.php?blog_id=2=======Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会〒160-0002東京都新宿区坂町21 リカビル301TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 http://www.slowlife-japan.jp/