


3月18日は農楽里ファーム・遠藤夏緒さんの「さろん」。

鞆はいま、の「さろん」盛況でした。

6月18日の「さんか・さろん」は建築家・梅沢典雄さんによる「伝統木構造の復権」のお話でした。私たちはただ漠然と「木造はいい」とは思っていますが、もっとしっかりそれを知る、良い機会となりました。単に木ならばいいのか?といえばやはり“木材も地産地消”日本の木を使おう、しかも工法も日本古来のやり方をすればその技術も守れる、というお話。以下抜粋です。
「どうして伝統木構造が衰退したか。ひとつは明治政府の日本近代化政策で西洋の建築を学んで、伝統工法を無視した。その結果、建築基準法から伝統工法はなくなった。和服が生き残っているのは、着てはいけないとの法律がないから。建築基準法は基準法以外の方法では建てられない」
「伝統木構造というのは日本の木を使って、職人さんが手作りで木組み構造で造ったもの。世の中の木造住宅といわれるものは、ヨーロッパ材や集成材がほとんどで日本の無垢材を使っていない。構造が木組みではなく金物を使い、職人ではなく、工場で作って持ってくる。構造や技術が西洋の伝統文化で、日本の伝統文化技術ではない。内部に木を使っているという“木造”」「日本の伝統的な木造建築をできるようにすることは、地産地消で日本の林業・森林を守ることになる。いまは高気密・高断熱ではなく、空気が通り抜ける健康にいい家に、みんながこだわるようになってきている」
「ローテク、ローエネルギー、ローコスト、そして地域の文化に根ざして百年以上持つ住宅建築技術を日本は持っていた。それが絶滅寸前であることに気づき、伝統木構造の住宅に関心をもち、普及にぜひ、手を貸していただきたい」ただ建築費用が安いから、業者がすすめるから、決める。ではなく、その家に住んでから、木の香りで清清しく、アレルギーや湿気も少なく、長く長く持ち、ニコニコ健康に過ごせる。なおかつ日本の森林と伝統技術が守れる、ということを考えれば高くはない。そういう希望を面倒でももっともっとみんなが出していかなくては、と思った夜でした。
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