瓦版2013.6.25第163号

週刊スローライフ瓦版 (2013.6.25 第163号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★ことしのわが学会活動は、奈良の「むら」を採りあげた。「さんか・さろん」も、来月から4回続けて奈良シリーズ。東京・日本橋の「奈良まほろば館」で“奈良の魅力・むらの魅力講演&交流会として。内容は「編集室便り」に。★★★★★コラム<火曜日の鐘> 斎藤睦(地域総合研究所所長)~~~ ジビエ料理はスローなフード 八ヶ岳の麓にジビエ料理を掲げるオーベルジュがあって、気になっておりました。イタリアの農家民宿で頂いた鹿、猪、兎などのジビエ(野生鳥獣料理)の味が忘れられなかったからです。たまたま食文化の研究会に出たら、講師がこのオーベルジュのシェフでした。農水省は農作物の鳥獣被害は年240億円に上るといいます。被害対策で獲られた鳥獣のうち食材として活用されるのは、ほんの数%。売れないからと山に放置された死骸が野生動物の餌になる悪循環が生まれているそうだ。「食肉加工場の整備、料理法の普及、商品開発など、やることは満載だが、食べれば誰もが「美味しい」と高評価のジビエ料理。時間をかけて普及していきたい」とシェフはいう。地域の個性創出にもつながるジビエ料理。農水省も普及の支援している。そういえば、イタリアでは野生猪の生ハムがもっとも高価で美味しかった。日本のジビエ料理に注目したい。 学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究館館長) この経済学者は道徳哲学者でもあるのですね 机の上にアダム・スミス著『道徳感情論』があります。アダム・スミスと聞けば反射的に『国富論』と浮かび(日本の試験のパターンです)、近代経済学の基礎をつくった人というだけの知識でそれ以上のことを知ろうなどとは思いませんでした。株を上げたり下げたり、あまり品がよいとは思えないことをする人たちを生み出した親玉くらいの認識しかなかったからです。 でも、近年あちこちで経済学の方が紹介して下さるお話はどこか違う。そこで文庫版登場を機に手にしてみました。 700ページ近い大著であり、読みこなすのは無理でしょうけれど、でも、第一篇第一章が「共感について」であり、それが「いかに利己的であるように見えようと、人間本性のなかには、他人の運命に関心をもち、他人の幸福をかけがえのないものにするいくつかのプリンシプル(推進力)が含まれている」という有名な言葉で始まっていることがわかりました。 すべてがここから始まれば、改めてスローと言わなくてもすむのにと思った次第です。▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej 兵庫県豊岡市「コウノトリお米めん」。“コウノトリ育む農法”で知られる 豊岡市。できたお米が麺に。小麦アレルギーの方に喜ばれています。△△△△△△△△△△△■街角から畦道からトルコの軍艦「エルトゥールル号」の物語が映画化される 冨田博文 (NPOエルトゥールルが世界を救う 理事) みなさんは、日本とトルコは、実はとても縁が深いことをごぞんじでしょうか。今から120年前の1890年9月16日、その事件は起こりました。オスマン・パシャを団長とするトルコの使節団を乗せた軍艦エルトゥールル号が、明治天皇への謁見を終えて帰国する途中、和歌山県串本町大島の沖合で座礁、沈没。乗組員618名全員が、暴風吹き荒れる夜の海に投げ出された日本海難史最大の事故でした。真っ先に救出活動に当たったのが、貧しい漁村に暮らす海の男たち、女たち。 生存者は69名。村人は衰弱し体温が低下するトルコ人遭難者を裸で暖め、自分たちの日々の食糧にも乏しい中、村中の食糧を提供。まさに、奇跡の救出劇でした。また、収容された遺体は、棺に納められ、丁重に埋葬されました。トルコへ帰国した69名は、心温まる日本救出劇を人々に語り継ぎ、トルコ共和国では、物語を小学校の教科書に載せ、後世に語り続け、それ故、すべてのトルコ人が『エルトゥールル』のことを深く心に刻み、遠く離れたアジアの果て、極東の日本に思いを馳せてくれているのです。物語の映画化の話が進んでいます。今後その経緯を情報発信したいと思います。http://ertugrul.or.jp/==== PR ====米粉のまち・胎内市から・・・ロイヤル胎内パークホテルの「カフェBAUM」でいただける米粉のスイーツは、食用花の飾りがかわいらしい手の込んだもの。新緑ドライブもかねてどうぞ。http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/29553547.html=======■まち・むらニュース・東京都 日本語セリフでつなぐオペラ「セヴィリアの理髪師」 美しいイタリア語の旋律を、日本語のセリフでつないでいく演劇融合オペラが杉並区の[座・高円寺2]で上演される。イタリア語で歌っているのに自然に物語を感じとることができる、と好評の第3弾。開演10分前よりオペラについてのレクチャーもおこなわれる。 日時:7月13日(土)・14日(日)15時開演 会場:座・高円寺2(JR高円寺駅北口より徒歩5分) 入場料:全席3500円 企画・制作:ミャゴラトーリ♪オペラフォーラムすぎなみ 問合せ:miagolatori@gmail.com TEL:090-8087-5656(担当:首藤)・長野県 信越トレイル開き ~加藤則芳メモリアル~信越トレイルのトレッキングのはじまりを告げる“トレイル開き”のイベント。前夜祭では地元の野菜をたっぷり使った郷土料理が楽しめるほか、日本を代表するバックパッカーであり、作家でもある故・加藤則芳の写真パネルが展示される。信越トレイルの構想から立ち上げ、全線開通5年目を迎える現在まで指導にあたった加藤則芳メモリアルとしての開催となる。 日時:7月6日(土)・7日(日) 会場:長野県飯山市戸狩温泉地区 申込先:信越トレイルクラブ事務局 TEL0269-69-2888 詳細:www.s-trail.net/コラム<象さんの散歩> 東京都議会議員選挙、その空しさ~~~ 首都東京の議会選挙が終わった。新聞の見出しを拾えば「自民完勝。公明も。民主第4党。共産倍増。みんな善戦・・」に要約される結果であった。 安倍政権は、参院選挙の前哨戦だと唱えた。経済政策を最優先に持ち込んでアベノミクスをはやしたてた。新聞、テレビも複雑な論議を避けた。 東京が抱える難問題は争点に上らなかった。災害に強いまち、子育て支援、行政改革の徹底・・、きれいな大文字公約は並ぶが、築地市場移転の二転三転、東京新銀行にまつわるうやむや、都独自の認証保育所の制度化、都営地下鉄と東京メトロ統合問題、何よりも、それぞれ政党が曖昧にしている猪瀬直樹知事との関係をどう考えるのか、東京オリンピックの招致に都民の総意を結集できるのか。肝心の東京都政の問題が、選挙公報でもほとんど見られない。 投票率は43.50%。前回より10.99%下げたのも当然のことだろう。 空っぽの地方政治を見るのは淋しい。1960年代、東京都議会解散事件があり、また「東京に青空を」と革新都政を掲げて美濃部亮吉知事が登場した。むしろ東京の動きが国の政治を揺り動かしたのだった。懐かしい。 ∨ 川島正英 ∧コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> プロポーズ・ブランコ~~~見晴らし抜群の高台にあるブランコ、気持ち大きく晴れやかに、思い切り漕げば大空に飛んで行きそうです。地域起こしのワークショップでここに訪れた時、「こんなところでプロポーズされれば、必ずOKしちゃいそう!」という話になりました。長野県豊丘村の普通の公園にあるブランコ、地元の人はあまり気づかないかも知れませんが、恋の聖地としてこれから売り出せますよ~~。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=214==== PR ====「日光『食』の研究所」から・・・いま、日光では地元夏野菜がたくさん出回っています。インゲン豆をベースにした野菜たっぷりスープのご紹介。冷製でもおいしいです。http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-239.html=======■編集室便り □7月の「さんか・さろん」は 奈良シリーズ<奈良の魅力・「むら」の魅力>の第一回 「スローライフ・フォーラムin奈良」メモ point④としてここに紹介 奈良は、「都」だけでなく「むら」もすばらしい、魅力あふれている。山、 森、空、水・・。祭りも民俗も、食も暮らしも。そのすばらしさを語り合 いたい。東京で。「スローライフ・フォーラムin奈良」が、11月23・24日 に奈良県川上村で開かれる機会に、プレ・イベントととして「奈良の魅力 “むら”の魅力」のタイトルで講演&交流会を4回に分けて催す。 このフォーラムは「南部地域産業復興推進大会in水源地のむら~紀伊半島 大水害からの復興に向けて~」の一環として開く形となる。・「さんか・さろん」開催日 7~10月の第3火曜日 19時~21時 スローライフ学会の毎月の勉強・交流会「さんか・さろん」に 「奈良・まほろば館」のお客さまにも呼びかけて。・会場 東京・日本橋(三越デパート前)の「奈良・まほろば館」で。・参加者 一般・スローライフ学会会員 60人・主催 奈良県・NPOスローライフ・ジャパン・資料代等 1000円 <テーマと語り手>①7月16日:「 “むら”の詩情と慕情~奈良県十津川村、野迫川村を歩く~」 二つの村のすばらしい自然を村のワークショップの成果とも結 びつけながら。 阪口弘子氏(十津川鼓動の会)、角谷喜一郎氏(野迫川村長) (NPOから増田寛也、川島正英、野口智子ら)②8月20日:「地球の水・日本の水・奈良の水」 尾田栄章氏(NPO法人渋谷川ルネッサンス代表) 元建設省河川局長。第3回世界水フォーラム事務局の事務局長を ボランティアで務める。主な著書に『セーヌに浮かぶパリ』 (東京図書出版会)『みちのくに徹する』(山海堂)など。 雑誌『河川』に「“記紀と続記”の時代を『水』で読み解く」 シリーズを連載中。③9月17日:「世界遺産――紀伊山地の霊場と参詣道の神秘と深美と」 五條良知師(金峯山修験本宗 総務部長) 日本の修験道、また吉野の桜についても語り手として第一人者。 全日本仏教青年会の前理事長。④10月15日:「さあ、源流の里へ~吉野川水源地のむら『川上村』~」 栗山忠昭氏(川上村長) 「大会」、フォーラムの会場地・川上村。日本で「川上村」と 名づけられた村は、いまや、千曲川の長野県川上村と、ここ と二つしか残されていない。ここには源流の里の自然・文化・ 民俗・さらに水・温泉・・、すべてがあって、美しく、楽しい。 名物村長の話を聞き、みんなで語り合う。 ※「まほろば館」のサイトでも紹介されています。 http://www.mahoroba-kan.jp/course.html#458 お申し込みは、まほろば館でもできますが、 いつものようにNPOスローライフ・ジャパンにお申し込みください。 ひとりでも多くの方のご参加をお待ちしております。 □平成25年度の会費のお振り込みがまだの方へ‥。 お手数ですが、お振り込みをお願いいたします。新会員も募集中です。 スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・ 神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)です。 スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、全国で スローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。 年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」 などで交流したり。会費は下記の口座へお振り込みください。 【振込先】 ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会 三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会 ==== PR ====クオリティライフから・・・「たまな食堂」のfacebookページはこちら。毎日のメニューが楽しめます。ぜひ「いいね」を押して、あなたのタイムラインにおいしい写真を。http://qwebm.quality.co.jp/mail/u/l?p=HuON3ohVv2kZ=======■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。鹿児島県 http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html岩手県遠野市 http://www.city.tono.iwate.jp/日本テレネット株式会社 http://www.nippon-tele.net/クオリティ株式会社 http://www.quality.co.jp/アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社 http://www.edi.ne.jp/株式会社サンクス・ツー http://www.thanks2.jp/=======最後までお読みくださって、ありがとうございました。このメールマガジン、あるいは当団体へのご意見、ご質問はこちらへこのメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ・ジャパンとのご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いください。今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメールアドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。この「週刊スローライフ瓦版」、バックナンバーをアップしています。まだご覧になっていない方、こちらからご覧ください。http://www.slowlife-japan.jp/modules/mailmagazine/details.php?blog_id=2=======Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会〒160-0002東京都新宿区坂町21 リカビル301TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 http://www.slowlife-japan.jp/——————————————————————————–“