週刊スローライフ瓦版 (2013.9.24 第176号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★奈良での「逸村逸品展」に“スローライフ逸品をどうぞ・・、の呼びかけに、全国各地から届きはじめています。さまざまな地域から多彩な逸品が楽しい。引き続き募集中です。自薦他薦を問いません。巻末の編集室便りを参考にぜひ。 ★★★★★コラム<火曜日の鐘> 川島英樹(せたがや文化財団)~~~ 信号無視の心得。 明治の人である祖父は、車がなければ、信号を気にせず、道を渡る人だった。その頃マジメな小学生だったぼくは、たぶん口を尖らせて、文句をいった。 「交通ルールを守らなかったら、みんなに迷惑がかかるじゃない!」祖父は「迷惑はいけない」と断ったうえで、少しも動じることなく返した。 「では、お前は信号が青なら、車が走って来ても渡るのか?」 「ルールに頼ってばかりじゃなく、自分の目で見て考えなさい」この言葉は、ぼくの中で、祖父が米国旅行から帰ってきた時にもらした「あんな国だと分っていたら、絶対戦争なんかしなかった…」と繋がっている。 平成のぼくたちに向かって来るのは車ばかりではない。放射能のように、目に見えない輩までいる。国家や地球環境の大事から、職場や家庭の些事まで、コントロールできない困難な問題ばかり。東京オリンピックが何とかしてくれるような代物ではない。 決まりごとや慣習、まして時の空気など盲信することなく、自分自身で知り、考え、ささやかでも行動する。お彼岸に、昭和の人である、ぼくは心得る。学会コラム<緑と絆の木陰> 坪井ゆづる(朝日新聞東北復興取材センター長・仙台総局長) スーパー公務員 「スーパー公務員」と呼ばれる人に会った。ひとりは「ローマ法王に米を食べさせた男」。石川県羽咋市職員の高野誠鮮さん(58)。過疎・高齢化に悩む集落を、ブランド米づくりで立ち直らせた。その手法が圧巻だ。 集落の名は神子原(みこはら)。これを「神の子といえばイエス・キリスト」と見立てて、ローマ法王に米を献上することを思い立ち、挑戦し、成功した。その米で、4合で3万3千円の超高級日本酒をつくって、外国人記者クラブで試飲会を開くなど、話題づくりで人気に火をつけた。天皇や米国の元大統領にも食べてもらおうと試みて失敗したのだが、淡々と乗り越えたところが痛快だ。彼曰く、「できない理由を考えない」「『だれが責任をとるのか』は、責任をとらない人の常套句」。 もうひとりは、ヤミ金融対策に取り組んだ滋賀県野洲市職員の生水(しょうず)裕美さん。国に先んじた現場の対応で法律づくりをリードした。市役所では、税金や給食費、水道料などの滞納情報に各課横断で対応する制度をつくり、縦割りの弊害を払拭した。彼女曰く、「現場が国の仕組みを変える」「私のモットーは『失敗は失敗と思わなければ失敗じゃない』」。 とてつもなくパワフルな二人に、元気をもらった。▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej和歌山県紀の川市の「桃ジャム」。ブランド桃として知られる「あらかわ桃」を使用。“生でもジャムでもおいしい”桃農家のお母さんたちの手作りです。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から シニア記者が大槌町職員に 田嶋義介(島根県立大学名誉教授) 東日本大震災で被災した岩手県大槌町で、新聞社のシニアライターを終えて町職員になった但木汎(たたきひろし=67)さんの話である。但木さんは、今春まで朝日新聞の北上支局で8年余のシニアライターをつとめた。 大槌町は1200人を超える犠牲者を出し、400人以上が行方不明。町長ら職員40人も含まれていた。復興へ動き出したが、町民の約4000人がまだ仮設住宅に暮らしている。但木さんは、壊滅的打撃を受けた三陸沿岸部の大槌町を中心に、北上市から車で片道2時間をかけて取材、町の人から信頼を得ていた。 碇川豊大槌町長から「町の情報発信力を強めたいので、手伝ってほしい」と請われ、即断、町職員に。町の出来事を取材、HPに載せ、月2回広報紙を編集して発信する。犠牲者の亡くなり方などを遺族から聞き取り、今後への教訓を引き出す「生きた証し」プロジェクトにも関わり、残業続きの日々だ。※大槌町の地図と旧大槌町役場に立つ但木さんです。================= PR =====米粉のまち・胎内市から・・・米粉発祥の地・胎内市の米粉イベント「米粉フェスタinたいない」を、今年も開催します。第3回目です。かわいいポスターとチラシができました!http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/33092979.html=======■まち・むらニュース・三重県 いよいよ伊勢神宮の「第62回式年遷宮」20年に一度、社殿を建て替え、装束や日用調度品を新調して、神さまにお遷り願うわが国最大といわれるお祭り。1300年の歴史を有するこのお祭りを通して伝統・文化の継承だけでなく、あらためて自然との共生、環境問題など先人の叡智を学ぶ機会になる、と公式サイトで知らせている。日程:10月2日(内宮)5日(外宮)交通機関:内宮<近鉄>宇治山田駅バス15分 外宮