瓦版2018.1.23 第397号

雪の冬の到来で、落ち着かない感じで週が明けましたが、わがNPO・学会は、
今週には役員会も開き、この一年を見つめます。2月20日の「さんか・さろん」
も増田寛也・学会会長から、年頭談「2018年を展望する」をうかがいます。
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コラム<火曜日の鐘> 斉藤睦(地域総合研究所所長)

Ora  Orade

今年度下期の芥川賞作家の本のタイトルを見て、宮澤賢治の『永訣の朝』を
改めて読み直しました。
24歳の若さで天上に逝こうとする最愛の妹トシ(詩では、とし子)。永遠の
別れの朝に、窓外に降るあめ雪(みぞれ)をとってきてくれないかと頼むトシ
の言葉に、鉄砲玉のように外に飛び出す賢治の様子に胸打たれます。
遠野市出身の受賞作家・若竹千佐子さんはトシの言葉に着想を得たであろう
タイトルを、ひらがなにしていますが、賢治はローマ字で表しています。
Ora  Orade  shitori  egumo
なんと率直で美しい地域オリジナルの言葉の響き。標準語でしか書けない私は
どこか欠落したものがあるのかもしれない。土地々々の言葉に感度を高めたい。
それもスローライフ運動のひとつの役目だと思ったことでした。

学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦 (日本社会事業大学学長)

72年という歳月

今年は不思議な年である。いくつもの「時」が終わりを告げる。「平成」は
今年が最後の年となることは運命づけられている。「平成」が最後を告げる年
は、明治になってから150年を数える記念の年でもある。
戌年生まれの私は、今年が年男である。第二次大戦の終戦とともに生まれた
私は、今年72歳を数える。したがって、この事実は、第二次大戦という悲劇が
幕を閉じてから、72年の歳月が経過したことをも意味する。
72年という歳月の流れは、不思議な意味を含んでいる。人生100年の時代が
到来したと騒いでいるけれども、仏陀は「心の迷いを抱えて100年生きるなら、
真理を知り、静かに1日生きるほうがよい」と説いている。というよりも、単
なる寿命よりも健康寿命のほうが意義があると考えたほうがよいように思われ
る。日本の女性の平均健康寿命は75歳で、男性が72歳である。私は遂に、今年
で平均健康寿命を超えることになる。
総務省の黒田武一郎自治財政局長は、見事な眼力で、悲劇の戦時期を挟んで、
明治からの150年の歴史は、72年目で二分されると指摘している。つまり、明治
から72年が経過すると、健康寿命が尽きたように、日本は泥沼のような戦争に
のめり込んでいく。その戦争が終わると、私が生を受け、72年の歳月が流れる
のである。
72年間という歳月の流れは、潮の変わり目を呼ぶ歳月の流れなのかもしれな
い。その潮の変わり目が、明るき光が点る方向へと向かってくれればと願うば
かりである。

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej
広島市「レモ缶ひろしま牡蠣」。広島牡蠣のオリーブオイル漬け。藻塩レモン
に漬け込んであり、お酒のつまみのほか、お料理にも旨みがたっぷりです。
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■街角から畦道から

竹内 義昭 カズコさん(145)

年が明けて初めてカズコさんに会いに行った。12月の月半ばの忘年会以来34日
ぶりの面会である。カズコさんを預かってもらってからの2年余、1週間か10
日に一度は通っていて1か月以上も間が空いたのは初めてのこと。

自分の体調不良で電車を乗り継いでの訪問が出来なかったのだが、年末から年
始にかけて、これではいけないと気ばかり焦って罪悪感すら覚えていた。施設
の近くに住んでいた時には多少無理をしてでも顔を見に行けたのが懐かしい。

同伴した妻が、例によって「この人だれ?」と問いかけると、恥ずかしそうに
「私の息子」と小声で答えた。心の隅にあった不安が吹き飛んだ。今年も元気
でいてくれそうだ。

■まち・むらニュース

・長野県飯山市 スノーシューフェス

靴につけて雪上を歩く道具スノーシュー。無料でいろいろなスノーシューを試
してみることができる国内最大級のイベントが開催される。ガイド付きツアー
や、地図読み講習会、アイスクリームづくりなどのプログラムも楽しめる。
開催日:2月3日(土)4日(日)
場所:なべくら高原・森の家 入場料は無料
主催・問合せ:なべくら高原・森の家 TEL0269-69-2888
http://www.iiyama-ouendan.net/news/2017/12/4927.php

・茨城県笠間市 かさまの陶雛?桃宴?

陶器のまち・笠間に、一足早い華やかな「春」がやってくる。笠間焼の陶雛を
中心に、作家たちやギャラリー、飲食店が作り上げるひな祭りだ。さまざまな
陶器のお雛様に出逢えるほか、my陶雛づくり体験や、ひな祭りメニューも。
会期:23日(火)?3月4日(日) 場所:市内各所
主催・問合せ:(一社)笠間観光協会 TEL0296-72-9222
http://www.ibarakiguide.jp/db-kanko/kasama_hina.html

コラム<象さんの散歩>

「もり・かけ」に加えて「スパ」も

年末年始、話題をさらう事件が目立った。相撲界。貴ノ岩事件から日馬富士
の引退、貴乃花親方の理事解任。セクハラ、無免許運転事件も出てきてテレビ、
新聞、雑誌に、もう結構、というほど報じられた。が、真相は謎のまま。
今週に始まった通常国会は、違った形の事件の真相究明の場となる。予算案
の後ろに、ご存知「もり・かけ」が控えているのだ。さらに大きな疑問のある
『スパコン詐取事件』が出てきた。国立研究開発法人「新エネルギー産業技
術総合開発機構」をめぐる事件。東京地検特捜部が経産省職員から事情を聞き
始めたが、億がつく融資とか助成、政権のどこかにからみつきそうだ。
「もり・かけ」事件は、領収書、会談メモの記録隠しと、流行語にまで押し
上げるほどの「忖度」とに守られて持ち越されてきた。『スパ事件』もさらに
あいまいなままだ。政治とか政策をただす視点からの解明が弱い。
新聞記者の経験からいえば、問題が発生したら、情報源近くの政治家か役所
の人か、さらに事件担当の記者を通じて警察や検察の人から情報を得ようと努
める。朝も夜も働きかける。正義感、責任感を揺さぶってニュースに。
情報源の迷惑にならない形で世間に知らしめるのだ。阿吽の呼吸。そういう
有力政治家、高級官僚がいなくなったのか。そこへ近づく道が閉ざされたのか。
情報源への夜討ち朝駆け、と呼ぶ取材が懐かしい・・ <川島正英>

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 外国人目線

和歌山県紀の川市の地域おこし協力隊が市民と共に、外国観光客向けイラスト
マップを作るワークショップを開いています。外国人目線で見たら何が興味深
いのか?と、みんなでウロウロ歩きました。屋根の鬼瓦、小さな祠と紅葉、古
墳、剪定した庭木、イチジク畑、田んぼの氷。もし自分が遠い国からやってき
たら・・の目線で見ると、普通のことが急に面白くみえてきました。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=449

■編集室便り

▽2月20日(火)の「さんか・さろん」は
増田寛也会長のお話です。

毎年この時期に増田さんからお話をいただきますが、
今年は内外に問題山積み、どんな指針を出されるのか?

ご期待ください。どなたでも参加できます。
お誘い合わせてどうぞ。

・日 時:2月20日(火) 19時?21時
・講 師:増田寛也さん(スローライフ学会会長・野村総合研究所顧問)
・テーマ:「2018年を展望する」
・会 場:クオリティKK・会議室マーキュリールーム
(千代田区麹町3?3KDX麹町ビル6F・地下鉄「麹町駅」すぐ)
http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html
・会 費:会員1000円、一般2000円(学生500円)
・申込み:メール
TEL 03-5312-4141 まで

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
和歌山県紀の川市
http://www.city.kinokawa.lg.jp/
奈良県吉野郡十津川村
http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
奈良県
http://www.pref.nara.jp/
雲仙市
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飯山市
http://www.city.iiyama.nagano.jp/
出雲市
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日本テレネット株式会社
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アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
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