瓦版 2021.9.14 第584号

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9月の「さんか・さろん」は、あの長崎県雲仙市からです。雲仙市政策企画課

松下隆課長に、今の雲仙、これからの雲仙をうかがいます。この夏、災害にあ

ったばかりの雲仙です、応援しましょう。詳しくは編集室便りで。

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コラム<火曜日の鐘>  長谷川八重(スローライフ掛川)

 

「老衰死」を考える

 

一年前脳梗塞で倒れた母は、介護施設で84歳の誕生日を迎えました。その日、

施設医との面談を前にアクリル板越しの面会が許され、9か月ぶりに会った母

は痩せて表情が乏しくなっていました。医師からは飲み込む力と栄養状態、廃

用、終末期に備えた考え方が示されました。私はもう充分に介護をしたので、

後は一任したいと考えていましたが、医師は私の瞳の奥を観察していたように

一冊の本を貸して下さいました。

それはNHKスペシャル取材班による『老衰死』。ページを開いてみると優

しい言葉がつづられています。――自然の摂理の中で迎える老衰の最期。精一

杯生きて、やがていのちの火が自然と細くなって消えてゆく――。社会生活か

ら外れた母をどのように看取ることができるのか…これは母のことでもあり、

遺される私の心の問題でもあるのだと気づきました。

間もなく敬老の日。老いることの尊さを謙虚に考えようと思います。

 

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>   坪井ゆづる(朝日新聞論説委員)

 

自宅放置

 

前回(8/17)の休載はコロナ感染のため。約2週間の「自宅放置」を体験

した。東京都杉並区の状況を、ご参考までに報告する。

陽性が判明した14日から、外出制限が解かれた22日までの間、医師との直接

面談はなし。保健所からは3本の電話があった。

1本目は15日、「血中酸素の測定器を送るので、数値を体温などともに毎日、

送信して」「数値が93になれば要注意。いまは70でも入院できませんけど」と

言われた。ホテル療養という選択肢すら示されなかった。

自室隔離で家族との接触を避け、38度台の熱を市販の風邪薬で抑えていた18

日、2本目の電話が来た。「解熱剤をやめましょうか」と言う。そこで初めて

「発症から10日、最後の3日間が平熱なら療養終了」だと教えられる。もし重

症化したらどうしてくれるのかと憤りつつ、行政に打つ手がない現実を改めて

思い知る。仕方なく、19日から解熱剤を封印し、運を天に任せた。

3本目は22日夕。平温続きだと確認すると「きょうが療養終了日です」。理

由は「もう人に感染させないから」。「快癒したから」とは言わなかった。

家族の介助がなければ乗り切れなかった。あと、ゴム製の氷枕に救われた。

冷凍庫で凍らせるタイプより広範囲を冷やせるので、オススメだ。

 

 

 

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大阪市「つぶ昆」。昆布の旨味が凝縮された「ふりかけタイプの食べる調味料」。

和洋のジャンルを問わずに一振り。お料理のうまみがグンと深まります。

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■街角から畦道から

 

静岡茶飲み話①~お茶をテーマに 坂野真帆(静岡市 株式会社そふと研究室)

 

地域資源を活かした旅行業をしています。「観光立国推進基本法」の基本理

念、「住んでよし、訪れてよしの国づくり」に共感し、地元住民の暮らしの中

に息づく地域資源にフォーカスしてきました。ツアーでは、人と資源の関係性

を背景として紹介し、これを付加価値にファンづくりをしています。

県外の方に「静岡県といえば?」と聞くと、大体「お茶」か「富士山」か、

あとは「わからない」の答え。印象の薄い静岡県にあって知名度の高いのがお

茶と富士山、ならば弊社のメインテーマにと決めたのが10年ほど前のこと。

特にお茶は、茶畑に始まって湯呑みの中のお茶になるまで農商工サービス業、

あらゆる産業が関わります。“お茶を飲む文化”が弱いと言われる静岡県には

“茶づくりの文化”があります。さらには日本一の茶どころの消費の仕方も。

お茶と暮らす静岡人の日常には、ツーリズムのネタが満載でした。

※今回から5回、坂野さんの連載です。お楽しみに。添付写真もご覧ください。

 

 

大都市大企業を目指さない  川竹大輔 (高知市 スローライフ学会会員)

 

先週の丸岡一直さんのコラム「人生の第一目標」(都会の企業を目指すのは

誤りという内容)を読んで強く共感を覚えました。

地方の進学校といわれる高校では、修学旅行で滞在する東京では先輩たちの

職場を班に分かれて訪ねます。が、自分たちが暮らす地元に世界的にシェアを

もつ製造業の会社があることや、ITを活用したハウス野菜の農業で暮らしが立

つことを知らないままに卒業しているのが実態です。

僕は地方に暮らすことを選び、いま高知大学次世代地域創造センター専門員

(地域人材育成担当)として、若い人たちに「大都市・大企業」路線とは違う

生き方を紹介しているのですが、そういった実践はまだまだ乏しく、都会に地

方の人材を送る教育が主流であるように思います。

丸岡さんの文に触れ、同じような考えを持つ方がここにもいらしゃるんだと

心強く感じました。

 

 

 

■まち・むらニュース

 

・兵庫県丹波篠山市

<目撃情報を募集中>みんなで探そう!「市の鳥」大調査

 

「生物多様性ささやま戦略」が策定され、市民により構成される「森の学校復

活大作戦」では、今後の生物保全の取り組みがおこなわれている。今回は「市

の鳥」に選ばれたツバメとカワセミが調査対象。市内で見かけたら、市役所に

報告を。情報はまとめられて「いきものマップ」がつくられる。

調査対象:ツバメの巣・カワセミ

実施期間:9月30日(木)まで(4月1日以降に発見したものが報告可能)

問合せ・調査参加方法:丹波篠山市役所環境みらい部農村環境課 TEL079-552-5013 https://www.city.tambasasayama.lg.jp/soshikikarasagasu/nomiyakokankyoka/biodiv/17068.html

 

 

・静岡県掛川市 栗焼酎Project 2021 栗拾い大作戦

 

掛川は全国でも有数な栗の産地。プロジェクトを立ち上げた地元の有志が、下

草刈りから栗拾い、鬼皮剥きをしてつくる里山栗焼酎「自ら」。地域の資源を

再発見し、活用・再生させて里山の保全を目指す。皆で楽しみながらの焼酎造

りは13年目をむかえる。栗拾いにあなたも参加してみませんか。添付写真もご覧ください。

開催日時:9月15日(水)、21日(火)、29日(水) 6時~7時

会場:ゲンベイ農園(掛川市上垂木448付近)

問合せ:かけがわ栗焼酎プロジェクト事務局

TEL090-7850-9477(佐藤)   https://fb.me/e/2rURbM24v

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

オペラを観た

 

新国立劇場での藤原歌劇団のオペラ『清教徒』をどうですか、とのお誘い。

コロナ事態。緊急事態宣言下。それに、愛知県常滑市で音楽フエスが問題化し

ていた。妻・宏子ともども大いに迷ったが、出かけた。

やはり、尋常でなかった。空席が多い。主役以外の出演者の黒いマスク姿。

休憩の待合室でワインもビールもなし。拍手はいつものようだが「ブラボ-」

はなし。友人の日本オペラ振興会役員から「大部隊のオーケストラ、合唱団が

練習で毎日の検温など異常な神経を使い、想像を超える苦労だった」と。

舞台は、壮絶な愛情もので、この『清教徒』プログラムの読み物には「政治

ドラマの影に・・」のタイトルがついている。主君のお妃を救出するために、

結婚式を目前に自らの花嫁を置き去りにしてゆく政治性をもつ物語である。

世間は自民党総裁選挙を目前に。はなばなしいのは結構だが、岸田文雄候補

は「森友学園問題の再調査」の発言を変更、河野太郎候補は「原発は当面は再

稼働」へと方向を転換した。『清教徒』とのあまりにもの落差・・<川島正英>

 

 

 

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「奈良県十津川村」から・・

キノコの季節となりました。「上湯川きのこ生産組合」ではぷりぷりの美味し

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  9.11

 

あの日、私は滋賀県守山市で商店街活性化のワークショップをしていました。

皆さんとのお疲れ様会で居酒屋に入ると、賑やかなはずの店が静まり返り、誰

もがテレビを見ています。「どしたの?」と言ったきり、私もくぎ付けになり

ました。この夜は興奮し「私は何をすればいいの」と夫に電話。「取りあえず、

寝なさい」と言われたのを覚えています。あれから20年が経ちました。

https://noguchi-tomoko.com/post-8128/

 

 

 

■編集室便り

 

▽9月の「さんか・さろん」は雲仙市から

 

雲仙市はスローライフ学会自治体会員、今回のスピーカー松下隆さんは個人会

員でもあります。2008年鳥取でのスローライフ・フォーラムから各地のフォー

ラムに熱心に通われ、2015年雲仙市でのフォーラムも担当いただきました。

 

今回は「つながる」という大きなテーマで話されます。地域コミュニティ、防

災、広域連携、多拠点居住、関係人口、ワーケーション。いまや個人と個人、

地域と地域、都市と地方が、新しい多様な繋がりを創り、支え合う時代です。

雲仙市はどんなことをされているのか、お話の中から「つながる」ことの普遍

的な意味合いを見出したいものです。

 

松下さんから「雲仙市についての質問をどうぞ」とのこと。お申込みの際にひ

とこと添えてください。

 

  • 日時:9月21日(火)19時から Zoomで
  • テーマ:「“つながる”雲仙」
  • 講師:長崎県雲仙市総務部政策企画課

課長 松下隆さん

一般の方 2000円 スローライフ学会会員 1000円

スローライフ学会会員 参加し放題3000円/年

学生さんは無料です。

  • 詳しくはこちらから↓

https://www.slowlife-japan.jp/2021/09/12/%ef%bd%93-46/

 

 

 

 

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/

中島プレス工業有限会社

https://www.nakajimapress.jp/

 

 

 

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最後までお読みくださって、ありがとうございました。

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シェアオフィスのため「スローライフ学会」宛ですと届きません。