瓦版 2021.9.28 第586号

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先週の神野直彦さんのコラムに載っていたテレビ番組「追悼 経済評論家・内橋

克人 未来への遺言」に対して、この瓦版に感想が寄せられました。再放送され

ます。9月30日(木)NHK総合 00:24~00:49※水曜の深夜です。

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コラム<火曜日の鐘>  吉田俊実(東京工科大学名誉教授)

 

FEC自給圏とスローライフ

先日亡くなった経済評論家・内橋克人さんの追悼番組を観た(9/23 NHK総合

10:00~10:30)。本学会学長の神野直彦先生がご出演、解説をされていた。高

度成長期から現在に至るまでの日本経済が人間中心ではなく、いかに市場中心

で動いていったのか。いや~鮮やかでしたが、感心してばかりはいられません。

その結果として、非正規雇用の増加とマジョリティ化しつつある貧困層の現状

は、内橋さんの予測通り。

内橋さんが提唱したのは、FEC自給圏構想。 F=Food(生産・加工・販売)、

E=Energy(循環型再生エネルギー)、C=Care(福祉・医療・介護)を地域で

自給自足し、人間と人間、人間と自然が共生する社会を実現する。これぞまさ

に「スローライフ」。

あ、A=Artを加えて欲しい。「人はパンのみにて生きるにあらず」ですもの。

Artはやりがいと楽しさばかりか、創る人、観る人、共にコミュニケーション

能力を高めます。FACE自給圏、スローライフ学会のスローガンにもなりそう。

いかがでしょうか。

 

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>   増田寛也(東京大学大学院客員教授)

 

繊維ゴミで作られた葉書

日本郵便では大量の紙を取り扱っている。そこで少しでも環境に優しい紙質

に切り換えようと、来年の年賀葉書約18.3億枚はFSC森林認証を獲得した森林

からの紙とし、通常葉書も来年以降の印刷分は全て同様の紙を使うことにして

いる。他にも取り組むべきことはないかと思っていたところ、一般社団法人サ

ーキュラーコットンファクトリー(CCF)と知り合うことができた。この団体は

オーガニックコットンを日本で広めた渡邊知恵子氏が代表となり、繊維から紙

への循環型システムを確立しようと、繊維ゴミの配合率50%以上の紙や配合率

70%の和紙の開発を行なっている。

日本では年間約28.5億枚の服が作られるが、半分以上は売れ残り、新品のま

ま廃棄されているという。世界的にも繊維ゴミは全体の14%を占めており、近

年、ファッション業界で大量廃棄が問題視されている。しかし、服はボタンや

ファスナーなどの分別が難しく、混紡生地もあるため、繊維のリサイクル率は

17.5%と低いレベルに留まっている。一方で紙の回収率は85%、古紙利用率は

67%と繊維よりずっと高い。そこで繊維から紙への循環型システムを作ろうと

いうのである。

先日CCFで作成した葉書をいただいたが、デザインも素晴らしくとても書き

やすいものだった。日本郵便では、小・中・高校生に対し「手紙の書き方体験

授業」を行なってきたが、この葉書を使って行えば手紙文化だけでなく環境学

習にもつながっていくだろう。さっそく、日本郵便もCCFのパートナー会員と

なった。今後も知恵を出しあっていきたい。

 

 

 

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej

香川県坂出市「だし醤油」。元祖「だし醤油」は、うどんどころ香川で生まれ

ました。特にそのパッケージの紙パックは、誕生時には画期的なものでした。

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■街角から畦道から

 

コラムに感銘  佐藤政直 (北海道美唄市在住)

 

先週のメルマガ、とても感動しました。神野学長のコラムは圧巻でしたね。

偉大なジャーナリスト・内橋克人からはじまり、生と死と不条理へとダイナミ

ックなお話を、あの少ない文字数で・・・。あまりに感銘を受けたので、嬉し

くなってメールしました。どうぞ、ひきつづき、宜しくお願いいたします。

 

 

静岡の茶飲み話③ ~品種にこだわって

坂野真帆(静岡市 株式会社そふと研究室)

 

実はお茶にも米や野菜と同じように、品種があります。農水省に登録されて

いるのは約80品種。未登録を加えると100種類を超えます。とはいえ全国で生

産される茶葉の70%以上が「やぶきた」です。静岡市の篤農家・杉山彦三郎が

お茶の“品種”の存在に気づき、全国から種を集め試験栽培するなかで、丈夫

で多収性のあるスーパー品種を見つけます。藪を開墾した畑の北側から発見し

たため「やぶきた」の名が付きました。ときに1908年のこと、他の品種は長く

この「やぶきた」のブレンド材料程度の市場価値でした。

ところが近年、特性や産地、作り手など、お茶に個性を求める飲み手が増え、

品種にスポットライトが。コロナ禍のいま、わが社では「お茶のオンラインツ

アー」をしていますが、先日は、20種類もの品種茶を栽培する農家から中継し、

事前にお客様に送った5種類のお茶を、画面越しに一緒に淹れて飲み比べ。品

種ごとの味や香り、色の違いなどを比べながら、好みのお茶投票も。5つそれ

ぞれに「これが一番好き」という方があり、お茶は嗜好品だな、とつくづく感

じました。写真をご覧ください。

 

 

■まち・むらニュース

 

・島根県出雲市 立虫神社秋祭り

 

江戸時代前期に洪水の影響から、斐伊川の中洲に鎮座していたのが万久千神社

境内に遷された立虫神社。農作物の豊かな収穫などを、氏神さまに感謝と祈願

する秋祭。御神前には、海川山野のたくさんの収穫物が供えられる。

開催日:10月2日(土)、3日(日)

場所・問合せ:立虫神社(出雲市斐川町)TEL0853-72-9412

http://www.mankusenjinja.jp/wp-content/uploads/2021/09/b47b52950cc4780eeff4ae75e4360af2.pdf

 

 

・宮城県石巻市 第40回全国豊かな海づくり大会~食材王国みやぎ大会~

 

漁業の振興と発展を目的に、毎年都道府県持ち回りで開催される大会。昨年か

らの延期でおこなわれる今大会のテーマは「よみがえる豊かな海を輝く未来へ」。

豊かな漁場をもつ宮城。東日本大震災からの復旧・復興を一層進めるとともに、

震災時の支援への感謝を発信する。

開催日:10月3日(日)

会場:式典行事/マルホンまきあーとテラス(石巻市複合文化施設)

海上歓迎・放流行事/石巻市水産物地方卸売市場石巻売場、石巻漁港

主催・問合せ:第40回全国豊かな海づくり大会 宮城県実行委員会

TEL022-797-6440

https://www.miyagi-umidukuri.jp/guide/index.html

 

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

『ジャガイモの会』

 

先週に開いた「さんか・さろん」。すばらしい会合になった。最初に私から

松下隆講師の紹介をひとこと。経歴、実績を山盛りに語るべきなのだろうが、

褒め言葉なしで「ジャガイモ青年」を、と。すばらしさは聞けばわかるはず。

期待に違わず、雲仙のこれからを一直線に、大胆に、熱が込められて。

返す質問も、ぴったりの呼吸。雲仙へ講演で訪れたことのある中村桂子さん

(JT生命誌研究館名誉館長)、長崎県副知事も務めた藤井健さん(首都高速

道路代表取締役専務)はじめ、いずれも核心に触れ、密度の濃いやりとり。

私から「地方政治を論じ合い、深く、すばらしい内容だった」と。

この日のメンバーは熱かった。もっと「まち・むら」の現実と、すばらしい

夢を語り合いたい。ときどき集う『ジャガイモの会』を提案をしたい。

終わって、遅い夕食。だが気分は爽快。中秋の名月・・8年ぶりの満月。

庭に出て、活けたススキを眺め、お月見団子を楽しみつつ・・<川島正英>

 

 

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「奈良県十津川村」から・・

昭和初期の生活体験はいかがですか?かまどでご飯を炊いたり、五右衛門風呂

を沸かしたりできる自炊施設。「山の家 入谷」場所は大字上湯川、大人一泊

4000円です。お問合せ:電話080-2516-8297 入谷活性化協議会まで。

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  雲仙の力

 

雲仙温泉の名物「湯せんぺい」屋さんでは今まで通り、店主がニコニコと手焼

き実演を。温泉旅館の料理長は、畑で様々な在来種の野菜、ハーブなどを栽培、

これからお客様をご案内できるように、と張り切ります。地域おこし協力隊は

方言をイラストやYouTubeで楽しく紹介。8月豪雨で被害はありましたが、温

泉同様に、みんなの元気も勢いよく湧いています。さすが雲仙、と思いました。

https://noguchi-tomoko.com/post-8151/

 

 

 

 

■編集室便り

 

▽「さんか・さろん」10月からのプログラム(zoom利用)です。

ご予定ください。またこの機会にご入会も。

 

詳しくはこちらから↓

https://www.slowlife-japan.jp/2021/09/14/%ef%bd%93-42/

 

  • 10月19日(火)19時 奈良県から

「奥大和を語る」

米田 学さん 奈良県知事公室次長(南部東部振興・移住交流担当)

「十津川村を語る」

小山手修造さん 十津川村村長

※11月のフォーラムの予習となる「さろん」です。

 

  • 11月21日(日)10時 奈良県十津川村

「スローライフ・フォーラムin十津川村」での「基調講演」「シンポジウム」

十津川村へ実際に出かけるか、zoomで参加いただくか。ご選択を。

※この回は曜日・時間ともに特別ケースです。20日からぜひ泊りがけで。

 

  • 12月21日(火)19時 高知市から

「“よさこい”は、全国にどう広がり、どんな役目を果たしたか」

川竹大輔さん 高知大学次世代地域創造センター専門員(地域人材育成)

 

  • 1月18日(火)19時 東京から

「コロナ後を見据えたまちづくり」

増田寛也さん スローライフ学会会長、東京大学大学院客員教授

 

  • 2月15日(火)19時 東京から

「イタリア・アグリツーリズモに学ぶものは」

工藤裕子さん 中央大学法学部教授

 

  • 3月15日(火)19時 静岡から

「静岡のお茶と富士山をオリジナルツアーで発信」

坂野真帆さん 株式会社そふと研究室代表取締役

 

 

■年会費・参加費について

 

この「さんか・さろん」予定をご覧になり、新たに会員になろうと思われた

方、10月以降の入会は年会費が3000円となります。これまで年会費はいつの

入会でも5000円でしたが、変更となりました。

 

10~3月に入会の方は年会費3000円と「さんか・さろん」参加し放題で3000円、

合計6000円を下記にお振込みください。

 

「さろん」はその都度のお支払いも可能です。

1回ごとの参加費は会員1000円、一般2000円。

 

また学生は入会せずとも無料となります。

 

【振込先】

ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会

※他金融機関からのお振込みの場合は

店名:〇一九(ゼロイチキュウ)店  預金種目:当座

口座番号:0595293 スローライフ学会 まで。

 

 

 

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/

中島プレス工業有限会社

https://www.nakajimapress.jp/

 

 

 

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