瓦版 2021.12.7 第596号

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今回の「瓦版」にも、「スローライフ・フォーラムin十津川」の感想が届いて

います。今回掲載しきれない原稿は次週とさせてください。地震があったり、

新たなコロナ株が心配ですが、スローライフの繋がりは強く、熱くです。

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コラム<火曜日の鐘>   吉田俊実(東京工科大学名誉教授)

 

映画「ボストン市庁舎」

 

市民に語りかけるAさん、「社会には確かに不平等があり、システムと方針

にも問題があります。私たちはそれを正したいんです」、Bさんも「もしどう

してよいのか分からなかったら、番号は○○、私に電話するか、通りで私を見

かけたら声をかけてください」。

こんな人たちが身の周りにいたらさぞかし心強いでしょうね。これは、ドキ

ュメンタリー映画の巨匠F.ワイズマンの最新作「ボストン市庁舎」が映し出

したボストン市行政の一端で、Aさんはボストン市役所職員、Bさんはウォル

シュ市長その人。

民主主義における市民と行政との関係はこうなんだ!と感激していたら、11

月のボストン市長選の結果、新ボストン市長に36歳のアジア系女性市議M.ウ

ーさんが選出される。あれ?あの頼もしいウォルシュ前市長は?と思ったらバ

イデン政権の労働長官に抜擢されていた。かの国の政治家の層の厚さは羨まし

く、ただ、ため息でした。

 

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>  坪井ゆづる(朝日新聞論説委員)

 

谷瀬の吊り橋で考えた

 

谷瀬の吊り橋を渡った。怖かった、面白かった、そして考えた。

全長297m。まず、揺れの大きさに驚く。上下より、左右に振れる感じに、び

びる。30mあたりで、もう戻ろうかと思った。でも、せっかく来たのだ、行く

ぞ、と己を奮い立たせて進む。前から男の人が来る。それも、ガシガシと力強

く。おい、やめろ、もっとゆっくり歩けよ、と心の中で叫ぶ。そのとき、眼下

の川面が目に入った。高さ54mを実感する。足がすくむ。

次は若い一団だ。なんと巨漢の女性がいる。しかも彼女は早足だ。すれ違い

ざま、肩が触れる。振り落とされる恐怖感を抱く。目をつむる。

おどおどと、片道6分ほどかけて往復した。怖いけど絶景だった。今から思

えば、風も心地よかった。これなら片道100円くらいの通行料は取れると思っ

た。小山手修造村長に申し上げたら「村道だから無理です」と即答された。

でも、あれだけ多くの観光客が橋を渡り、少しずつ傷めてゆくのに、維持経

費を一銭も落とさない(お土産は買うかもしれないが)のは、どうにも納得で

きない。橋を地域の非営利組織の所有にしたら料金を徴収できないか。その場

合は住人や配達業務の人には通行証を渡せばいいなどと、いまも夢想する。

せめて目立つ募金箱を置き、改修費への協力を呼びかけてみたらどうだろう。

 

 

 

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和歌山市「和歌山みかん飴」。有田産のみかんをつかった飴です。みかんのペ

ーストが中に入っていて、柑橘の酸味と甘みがバランスよく楽しめます。

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■街角から畦道から

 

行ってよかった  大原興太郎(三重県津市 三重スローライフ協会)

 

谷瀬の橋を渡ったりしながらも十津川温泉に早く着いてしまったので、玉置

神社へ出かけてみたら往復25kmほどもあって驚きました。翌日の熊野経由の帰

りもナビ通りにいったら、これまでの車好きの人生で通ったこともないような

崖っぷちの道路で忘れようもない経験となりました。肩、背中、腰がガチガチ、

それでも今回がんばって行ってほんとによかったと思います。

何度かお聞きしている中村桂子さんのお話もまた新鮮でしたし、学びが多く、

大きな収穫でした。これも裏方さんがあってのこと、改めて御礼申し上げます。

配布させていただいたDVD「祈り天空に満ちて」への寄付もありがとうました。

 

 

フォーラムに参加して  日根野谷風奈(奈良市 奈良女子大学)

 

全国各地から様々な方が参加されていて、普段は交流する機会の無い方々と

お話しさせていただき、学生の私にとって貴重な経験となりました。緊張して

いたのですが、皆様とても気さくに話しかけてくださり、スローな雰囲気でと

ても温かいなと感じました。

奈良女子大学では室﨑千重先生のご指導のもと、谷瀬集落での活動に関わっ

ています。今回、他の地域でまちおこしに関わっている方々から「みんなに配

れるようなお土産があればいいのに」という意見や、「十津川はみんなで村を

盛り上げようと頑張っているのが本当にすごい!」というお話をお聞きしたの

で、参考にして今後の活動に生かしていきたいと思います。

 

 

男の子と会話して

川口 均(兵庫県神戸市 (一財)高度情報科学技術研究機構)

フォーラム参加者のなかに、子連れのご夫婦がいた。女の子は、パパの腕の

中で既にスヤスヤ。男の子は、今にもぐずりそうな感じ・・・。パネルディス

カッションが始まる前に、ホール内舞台裏にあるおもちゃがふと頭をよぎった。

ご両親と相談し、会場向いの廃校グラウンドへ、この子と一緒におもちゃ持参

で出た。

男の子「この村にはダムがいっぱいあるんだよ」、私「山の上の家の人、水

はどうしているんだろう」、男の子「川まで下りてきて運ぶんだよ。いや、ホ

ースで上まであげるのかな」ご両親が、小さな子に、村の特徴を説明している

んだと気づく。村の方との会話でも、伝統などいっぱい教えていただいた。こ

うして村の特徴が伝承されてゆき、村を良くするにはどうすべきかを、「自分事

として考える」人が増えるんだ、とつくづく感じた。

 

 

「高野槙」が香った  山田裕哉  (奈良県野迫川村「槙の匠」)

 

「むら」に生きる、をテーマに開催された今回のフォーラム。その「むら」

という場所に移住した私には、中村桂子先生が講演の中で話された「移住とは

大きな勇気と決心が必要です」という言葉にすごく共感しました。

会場のあちらこちらに私が手がけている「高野槙」をふんだんに使って頂き、

高野槙の魅力を多くの人に知っていただくことができたこと、特に、写真や映

像では伝えることのできない“高野槙の香り”をみなさんに実感して頂けたの

ではないかと、喜んでいます。

こういったフォーラムに参加させて頂くのは久しぶりで、数日前からワクワ

クしていました。沢山の人たちに「むら」の魅力、「高野槙」の魅力をお伝え

できる機会を与えて頂けたことに感謝しています。

写真をご覧ください。

 

 

「フォーラムを、十津川で」~故 山本 尚さんのこと~

松村憲一 (奈良県大和郡山市 スローライフ学会会員)

 

2018年、桜満開の奈良・吉野山で、私は山本さんと2人で夕食を食べていま

した。奈良県の「南部東部振興監」の職にあった彼は、「フォーラム、どこや

ったらできるかな」とつぶやきました。そして私の答を待つこともなく、「や

っぱり十津川村しかないよな」と。たぶんこの時から、「スローライフ・フォ

ーラム in 十津川」が始まりました。

その半年後、不治の病が見つかった彼は、2019年3月の「スローライフ・フ

ォーラム in 丹波篠山」に参加することを熱望していましたが、叶いませんで

した。満開の桜の下、彼は逝きました。

それから2年7ヶ月余。多くの方に参加していただいて「スローライフ・フ

ォーラム in 十津川」が行われました。地域振興を考え続けた彼が、折立の体

育館にきっと来ていたに違いない、と思っています。合掌。

 

 

 

■まち・むらニュース

 

・兵庫県丹波篠山市 子育てガイドブック「ささっこすくすくガイド」

 

子育て支援に関する最新の制度や情報、そして遊び場ガイドなどがこの一冊、

全60ページに掲載されている。ケガの応急処置やお父さんの育児、成長年齢に

よる遊びなど、市外在住者にも役立つ情報が電子ブックでもみられる。

発行・問合せ:丹波篠山市社会福祉課児童福祉課 TEL 079-552-1111

設置場所:市役所本庁・各支所、市内子育て関連施設など

https://www.city.tambasasayama.lg.jp/soshikikarasagasu/shakaifukushika/kosodate_kyoiku/3/4917.html

 

 

・東京都千代田区×青森県八戸市 第11回八戸圏域ファンミーティング

 

八戸圏域ゆかりのゲストが様々なテーマで語る会。今回のテーマは「UIターン

de農家」。ゲストは県内唯一のホップ農家、Uターンの田沼義行さんと、地域

の食材を使ったお菓子の製造・販売をおこなっている、Iターンの川名美夏さ

ん。Zoom視聴での参加も可能だ。

日時:12月11日(土)15:00~16:30

会場:八戸都市圏交流プラザ8base(エイトベース)日比谷OKUROJI内

参加費:1,000円(ドリンク、デザート付) 定員10名

問合せ:デーリー東北新聞社地域ビジネス局 TEL 0178-80-7095

https://8base.jp/eventlist/11/

 

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

ギネスブックものだね、奇跡だね

 

象さん、大切な十津川フォーラムに出られなかった理由として「骨折で、リ

ハビリを必要とする」としか書いていなかった。実は、いま、慈恵医大の病院の

一室にいる。昨年夏も、胆石で入院した病院。テレビ塔と増上寺を眼の前にし

ている。

ここでのリハビリ第一日目にびっくり仰天。私のリハビリ担当者3人のうち

のひとり、言語聴覚士の山田実李(みのり)さんから、生年月日を問われて、

「昭和8年5月29日」と答えた。ややあって、彼女が「私も同じ8年5月29日

生まれなんです」と。続けて「私は平成8年なんですけれども・・・」。

これは奇遇なんていうものではない。私には奇跡としか思えなかった。

彼女は、美空ひばりが私と同じ誕生日であることも知っていた。<川島正英>

 

 

 

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プすると景品交換所でおみやげがもらえます。景品がなくなり次第終了です。

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  それぞれのフォーラム

 

「フォーラム」の意味を紐とくと、公共広場とか公事を論じる場所、共通の興

味を持つ者が集まる場所とあります。ただ、毎回思うことですが、「スローラ

イフ・フォーラム」においては、参加者の興味は多様、そこでの話題も多彩で

す。感想とならば、皆がそれぞれに違う想いがあり、総合して「よかったね」

ということに。事務局としては、そんな一口に語れないフォーラムが自慢です。

https://noguchi-tomoko.com/post-8269/

 

 

 

■編集室便り

 

▽12月21日は、高知から「よさこい」のお話。

 

いまや全国各地のイベントで「よさこい」が当たり前に踊られます。そもそも

高知発祥の“よさこい祭り”はやがて“よさこいソーラン”となり全国のまち

おこしに貢献してきたとか。「よさこい」がどんな経緯で広がり、どんな役割

を果たしてきたのでしょう。

 

講師に高知大学次世代地域創造センター専門員(地域人材育成)川竹大輔さん

をお迎えし、「“よさこい”は、全国にどう広がり、どんな役目を果たしたか」

についてお話しいただきます。

 

川竹さんは『よさこいは、なぜ全国に広がったのか』(リーブル出版)の著者。

写真をご覧ください。

 

もと朝日新聞記者、三重県津市議会議員、橋本大二郎高知県知事特別職秘書、

安芸市助役という経歴の川竹さんが「よさこい学」を説く。お楽しみに!

12月21日(火)19時からzoomで。ご予定ください。

 

 

▽「練馬大根たくわん漬け」予約販売始まりました。

 

「スローライフ旬」の店からの逸品は、希少な地域野菜「練馬大根」のまる

まる一本たくわん漬けと東京野菜漬物のセットです。品物が届くのは2月で

すが、まずはご予約を!

 

  • 詳しくはこちらから↓

https://www.slowlife-japan.jp/2021/09/16/%ef%bd%93-44/

 

 

▽年会費・参加費について

 

  • 「さんか・さろん」の予定をこちらに掲載しています。

https://www.slowlife-japan.jp/2021/10/04/%ef%bd%93-42/

 

この「さんか・さろん」予定をご覧になり、新たに会員になろうと思われた方、

これからの入会は年会費が3000円となります。これまで年会費はいつの入会で

も5000円でしたが、変更となりました。

 

このたび新入会の方は年会費3000円と「さんか・さろん」参加し放題で3000円、

合計6000円を下記にお振込みください。

 

「さろん」はその都度のお支払いも可能です。

1回ごとの参加費は会員1000円、一般2000円。

 

また学生は入会せずとも無料となります。

 

【振込先】

ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会

※他金融機関からのお振込みの場合は

店名:〇一九(ゼロイチキュウ)店  預金種目:当座

口座番号:0595293 スローライフ学会 まで。

 

 

 

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/

中島プレス工業有限会社

https://www.nakajimapress.jp/

 

 

 

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