瓦版 2021.12.14 第597号

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今週も十津川フォーラムの感想が届いています。12月21日は「さんか・さろん」

です。“よさこい”について。全国に広がった巨大な祭りという印象ですが、

実は・・というお話をうかがいます。詳しくは「編集室だより」に。

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コラム<火曜日の鐘>  斉藤睦(地域総合研究所所長)

 

旅がくれるもの

 

スローライフ・フォーラムin十津川。NPOとして二年ぶりのフォーラム。

オンラインではなく、直に先生方にお目にかかりお話を聞き、笑い声に接し、

ともにお食事をする。二年ぶりですから、なおさら“謦咳”に触れる喜びがこ

み上げます。

さらに胸に響いたのは、参加者のみなさんとの夜なべ談義。関西で障碍のあ

る方たちの店6店を開いている人。首都圏に住みながら縁があった四国のまち

への移住相談に力を注ぐ人。退職後に静岡県に移住し町の無名の人々の生涯を

掘り起こす東京育ちの人。地域おこし協力隊で十津川に住み始めアメリカ人の

夫を呼び寄せる人。そしてもちろん、十津川村民。55の集落に55もの異なる盆

踊りを持ち、なおかつ堅い十津川村民を誇る意識。温泉と高野槇の香り、満天

の星空の下。なんと、多くの人々がそれぞれの生きる現場での“声”で胸襟を

開いてくださったことか。

コロナ禍が奪っていた「旅がくれるもの」。土地の匂い。出会いで聞く人々

の声。旅でしか味わえない数々を二年ぶりに味わって、人間には旅が必要です。

 

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>  神野直彦(東京大学名誉教授)

 

「神野塾」

 

忸怩たる驚きに出会った。十津川村でのスローライフのシンポジウムで、多

くの人々から亡き内橋克人のFEC自給圏による地域おこし運動を引き継ぐべき

だと迫られたからである。宇沢弘文先生の遺志を占部まりさんが継いでいるよ

うに、内橋さんの思想を継ぐ運動を起こそうと呼びかけられたのである。

FEC自給圏とは食糧、エネルギー、ケアを自給できる地域社会を意味してい

る。地域社会とは人間が生まれてから死ぬまでの包括的生活機能を備えた生活

細胞だという思想に裏打ちされているといってよい。地域社会を「儲かる社会」

にすることが、村おこしであり、町おこしであると信仰されている現在では、

異端の思想を継承するようにとの思想である。そうした異端の言葉が、次々と

発せられることは、私にとって新鮮な驚きであった。

しかし、そのように迫られても、私は既に世事を捨てた隠居の身であり、忸

怩たる思いに沈むだけである。とはいえ、老骨に鞭打ってでも、二人の偉大な

ジャーナリスト、筑紫哲也と内橋克人の思想を語り継ぐことぐらいの使命は果

さなければなるまいと、十津川村からの帰り道、「幻の五新線」の跡を追いな

がら考えた。

たまたま私が理事長を務める人生百年構想財団から、次の社会のグランドデ

ザインを語り合う、「神野塾」を開くことを要請されていた私は「神野塾」の

開催を引き受けて、二人の思想を語り継ごうと、立ち寄った西吉野の賀名生

(あのう)にある南朝の「皇居」で、コーヒーを啜りながら、心に決めた。「皇

居」から振り放け見れば、「五新線」の夢の跡である高架橋があり、横に眼を

遣ると、賀名生の隣りは神野(こうの)であった。

 

 

 

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej

長崎県雲仙市「サッカーストライカーもなか」。サッカーボールをかたどった

最中には、粒あんが詰まっています。サッカーの街・国見町のお菓子です。

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■街角から畦道から

 

フォーラムに参加して  大山皓史(東京都 スローライフ学会会員)

 

悠久な自然の、ゆったりとした時間の流れの中で、過酷な自然災害に遭って

も黙々と復旧に務め、また生きていくために本当に必要なものは何か、それを

自分たちで考え、そして自分たちで作り出す十津川村に生きる人たちの、自主・

自立の精神は、何とも逞しく素晴らしいと思いました。

ファストライフの世界は、地球規模で、気候変動問題や、貧富の格差拡大な

ど様々な問題を惹き起こしており、根本的な見直しを迫られていると感じます。

未来は、十津川村のような村落のライフスタイルの方が、生き延びることがで

きる、むしろ先進的なモデルの一つになるのではないか、と思いました。

 

 

420キロ走って  人形寺祥弘(兵庫県淡路市 スローライフ学会会員)

 

思い返せば2009年12月「島に学ぶ」というテーマで開催された「スローライ

フ・フォーラムin淡路島」の際に、3つの分科会の一つ「淡路分科会:限界集

落ではない、元気集落だ~物差しを持ち替えよう」のパネリストを拝命したの

が本会を知るきっかけでした。以来、青森市、雲仙市、飯山市、出雲市、丹波

篠山市、今回と多くのフォーラムに参加できて、本当に良かったです。

奈良県十津川村は淡路島の自宅から、片道約210キロ、往復420キロの道のり

でしたが、夫婦で参加し楽しいドライブができて良かったです。スマホで撮影

のお粗末な写真ですがお納めください。

人形寺さんからのシンポジウム写真です。

 

 

「空中の村」も体験   西川展子(和歌山県海南市 「げんき大崎」理事)

 

今回は、初十津川村訪問。フォーラム前に噂の「空中の村」に行きました。

自然の森の木を活かしたアスレチックみたいな施設ですが、本当に空中散歩し

てるみたいでめっちゃ楽しい!途中お茶をしたり、寝転がったり、トランポリ

ンみたいに飛び跳ねられるスペースがあったりと、子供連れなら1日中いたく

なるような場所でした。ぐねぐねしながらぴょんぴょんして、同行の夫に「揺

らすな!」って怒られたり。久しぶりに童心にかえって夢中になりました。今

回は時間がなく一瞬だけでしたが、寝転び空を見上げると気持ちよくって、あ

そこで寝てみたかったです。今度はお弁当持って、ゆっくり訪ねたいです。

写真をご覧ください。

 

 

 

 

■まち・むらニュース

 

・長野県飯山市 レストランかまくら村2022受付開始

 

人気のレストランかまくら村の予約が開始。雪でつくられた20基の「かまくら」

の中で、信州味噌仕立て、地産の野菜たっぷりの名物郷土料理「のろし鍋」が

食べられる。夜は満天の星空のもと、かまくら内に明かりが灯され幻想的な雰

囲気に。宿泊の他、日帰りプランもある。

期間:2022年1月21日(金)~2月27日(火)

WEB受付開始中(先着順)

問合せ:(一社)信州いいやま観光局 TEL0269-62-7003

https://www.iiyama-ouendan.net/special/kamakura/

 

 

・熊本県天草市 あまくさロマンティックファンタジー2021

 

市内7つの会場で開催するイルミネーションイベント。牛深ハイヤ大橋、大江、

﨑津の各教会、下田温泉足湯広場、白鶴浜海水浴場、などそれぞれの地域の個

性を生かしたイルミネーションが美しく、楽しい。

会場:本渡、牛深、御所浦、﨑津、大江、下田、高浜

会期・点灯時間:2022年2月14日(月)までの期間で、各会場によって違う。

問合せ:一般社団法人天草宝島観光協会 TEL0969-22-2243

https://www.t-island.jp/romantic-fantasy/

 

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

退院しました

 

象さん、腰の骨折で入院していたが、何とか年内の退院が叶った。この入院、

奈良県で長年取り組んできた「むら」の考察、その流れの中で実った「十津川

フォーラム」に立ち会わせてくれず。痛恨の思い。

それでなくても、わが家を離れての50日間。生まれて初めての悲しい辛い思

いもたくさんあった。何とか乗り切ったが、問題は、退院後も続く。腰の傷の

自己管理である。リハビリテーション。教科書も、方程式もない。

お正月は、大変だろう。年賀状の不義理など、例年と同じだからともかく、

肝心のリハビリ・スケジュールが、まったく五里霧中・・・<川島正英>

 

 

 

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「奈良県十津川村」から・・

谷瀬集落では、「ゆっくり散歩道」を彩るチューリップの球根を集落の皆が植

えました。観光客の休憩所「こやすば」では、かねてより計画していた囲炉裏

造り作業が始まりました。春に向けて、準備が着々と進んでいます。

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  スローライフって?

 

「スローライフは、田舎に移住して自給自足することですか?」先日この質

問に「それも一つの在り方ですけど、イコールではないと思います」と答えま

した。都会のマンション暮らしでもスローライフはできますし、田舎でもファ

ストライフの方はいます。その説明に一時間かかりました。フォーラムを開い

たばかりですが、今後も真摯にスローライフ運動を続けなくてはと思いました。

https://noguchi-tomoko.com/post-8279/

 

 

 

■編集室便り

 

▽12月21日は、高知から「よさこい」のお話。

 

いまや全国各地のイベントで「よさこい」が当たり前に踊られます。そもそも

高知発祥の“よさこい祭り”はやがて“YOSAKOIソーラン祭り”となり全国の

まちおこしに貢献してきたとか。「よさこい」がどんな経緯で広がり、どんな

役割を果たしてきたのでしょう。

 

講師に川竹大輔さん(写真)をお迎えし、「よさこい」が地域にどんな影響を

与えたのかなど、詳しくお話しいただきます。

 

 

 

  • 日時:12月21日(火)19時から Zoomで
  • テーマ:「“よさこい”は、全国にどう広がり、どんな役目を果たしたか」
  • 講師:川竹大輔さん

高知大学次世代地域創造センター専門員(地域人材育成)

 

もと朝日新聞記者(高松支局)、津市議会議員、高知県特別職知事秘書(橋本

大二郎知事)安芸市役所助役などを経て、現職。

著書に『よさこいは、なぜ全国に広がったのか』(リーブル出版)

 

  • 申込:12月18日(土)までにメールで slowlifej@nifty.com まで
  • 参加費:一般の方 2000円 スローライフ学会会員 1000円

スローライフ学会会員 参加し放題3000円/年 学生さんは無料です。

詳しくはこちらから↓↓

https://www.slowlife-japan.jp/2021/12/10/%ef%bd%93-68/

 

 

▽冊子寄贈のお申し出

 

「街角から畦道から」コーナーにご投稿の大山皓史様から、下記のご連絡があ

りました。ご希望の方はスローライフ宛ご一報ください。

↓↓

「今年の6月に東京図書出版から『心ゆたかな社会へ』と題した私見を小冊子

にまとめてみました。ご連絡いただければ、寄贈させていただきます」

 

 

▽「練馬大根たくわん漬け」の予約受付12月いっぱいです。

 

冬の「スローライフ旬」の店からの逸品、希少な地域野菜「練馬大根」のまる

まる一本たくわん漬けと東京野菜漬物のセットです。品物が届くのは2月です

が、まずはご予約を!

  • 詳しくはこちらから↓

https://www.slowlife-japan.jp/2021/09/16/%ef%bd%93-44/

 

 

▽年会費・参加費について

 

  • 「さんか・さろん」の予定をこちらに掲載しています。

https://www.slowlife-japan.jp/2021/10/04/%ef%bd%93-42/

 

 

このたび新入会の方は年会費3000円と「さんか・さろん」参加し放題で3000円、

合計6000円を下記にお振込みください。

 

「さろん」はその都度のお支払いも可能です。

1回ごとの参加費は会員1000円、一般2000円。

 

また学生は入会せずとも無料となります。

 

【振込先】

ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会

※他金融機関からのお振込みの場合は

店名:〇一九(ゼロイチキュウ)店  預金種目:当座

口座番号:0595293 スローライフ学会 まで。

 

 

 

 

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/

中島プレス工業有限会社

https://www.nakajimapress.jp/

 

 

 

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