瓦版 2022.1.25 第603号

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先週火曜は、スローライフ学会会長の増田寛也さんから年頭所感をうかがう、

恒例の「さんか・さろん」でした。年明けの、いつもと同じ緊張と団らん。

きょうのこの「瓦版」にその感想がいくつか寄せられています。

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コラム<火曜日の鐘>  丸岡 一直(社会福祉法人二ツ井ふくし会理事長)

 

やまない大雪、青息吐息

 

大雪です。年末からやむことなく、連続的に。だれもかれも雪かき、除雪、

排雪に大わらわ。家の周りにはもう雪寄せのスペースがなく、持っている人は

軽トラ、なければ頼んで雪捨て場へ運ぶほかないのですが、おもな担い手のト

タン屋さんはすでに予約でびっしり。「早くても、来月だな」といつになくつ

れない。屋根に登れない高齢者から「なんとか紹介してもらえないか」と悲痛

な声が届いて、急いで駆けつけるボランティアに大忙しです。

秋田県的には、大雪の本場は県南部の大曲(いまは大仙市)、横手、湯沢周

辺などで、私のいる県北部はそれほど大雪になることはなかったのですが、向

かいのとうさんにいわせると「横手の雪が上ってきた」。その心は温暖化によ

って気象地図が変わり、大雪の雲が北に上がって来たのだと言いたげです。

オミクロンもさっそく到着して、いよいよコロナ騒動が押し寄せて来たので

すが、それどころにあらず。なにをおいても雪寄せです。もっとも、雪かきは

ほぼ屋外の個人作業ですから、その方が感染対策にもなっているのですが。

写真もご覧ください。

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>  中村桂子 (JT生命誌研究館名誉館長)

 

体を持つ人間が生きているのではありませんか

 

「さんか・さろん」での、これからのまちづくり、つまりどのように暮らし

ていくかという話し合いで、「ディジタル」と「スローライフ」との関係が話

題になりました。ここで浮かび上がるのが、身体性だと思います(相変わらず、

人間は生きものであり自然の一部であるとしてのことです)。

あまりの効率主義で急ぎ過ぎの現代社会では、生身の人間が悲鳴をあげてい

ます。そこで、「スローライフ」は、生きものの時間・自然の時間で動く暮ら

しを提案しているのだと私は受け止めています。そのような暮らしをしながら、

遠くにいる孫と画面を通してのおしゃべりを楽しんだり、オンラインで仕事を

広げたりすることはあれこれやって行く。これがこれからの生き方、つまり、

ディジタルはあくまでも手段でしょう。

身体性を基本に置くと、いわゆるエッセンシャルワークの重要性が明確に見

えてきます。今、一番知恵が必要なのはここでしょう。知識はディジタルでな

んとかなりますが、知恵(理性も感性も含みます)は人間そのものでなければ

発揮できません。これこそ大事で、まず食、健康、遊びと学びなど暮らしの基

本を確実なものにすることへの挑戦が、今求められています。考えやすくて、

やりやすくて、お金にも近づきやすいディジタルに浮かれていると、とんでも

ないことになるのではないかと危惧します。

若い方に、是非本質のところに挑戦して欲しいのです。そうしたら充実感、

幸せ感が得られること請け合いですから。

 

 

 

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■街角から畦道から

 

変わらなければ   乾 正博(兵庫県神戸市 (株)シン・エナジー)

 

「さんか・さろん」で、地域をどうするか、国が決める?若者が悩んでいる、

などが話題になった。私は皆が与えられる世界で、暮らしすぎたと感じている。

だからこれからは「変人」の時代。こじつけだが「変わる人」のこと。世阿弥

がいうように、変わらなければ人ではない。同じ考えにこだわらず、少し変で

も未来に役立つ変わったアイデアを考えよう、話し合おうと思う。

増田さんの話で、数字の話もあった。日本は変化を抽象化して豊かに暮らせ

る構造を開発した国である。例えば、文字や宗教もそうだろう。しかし、西洋

化が激しく進んだことで、数値が絶対という考えが蔓延している。偏差値もそ

の一つ、学歴も。ドイツでは、現場で働いている人を尊敬をこめてマイスター

と呼ぶ、日本はどうだろうか。

 

「目的」と「手段」と   大山皓史(東京都港区 スローライフ学会会員)

 

増田寛也さんの「コロナ後を見据えたまちづくり」というテーマに惹かれ、

「さんか・さろん」に参加。社会は急速にデジタル化しているが、デジタル技

術は人間がより良く生きる目的のための「手段」である、適切な「目的」設定

が重要と増田さんは言う。

そのとおりだと思うが、例えばマネーも人間がより良く生きるための「手段」

であった筈である。しかし私達はマネーに縛られ振り回されている。コロナ後、

より良い社会を作り、より良く生きるという「目的」をどのような価値観で形

成し「手段」を活用するのか。

それは国主導でなく、一人ひとりが主体的に考え、その実践として生活の場

である地域社会から作り上げていくものではないだろうか。

 

 

 

■まち・むらニュース

 

・奈良県吉野町 鬼火の祭典キャンペーン「鬼フェスin Yoshinoyama」

 

金峯山寺の節分会は「福は内、鬼も内」と唱え、全国から追われてきた鬼を迎

え入れて平伏させる「鬼火の祭典」だ。これに合わせて宿泊施設に鬼が登場し

たり、鬼の夜店、鬼の夜会など、吉野山一帯が鬼一色になる。

開催期間:1月29日(土)~2月6日(日)

場所:金峯山寺を中心に吉野山一帯

問合せ:吉野山観光協会 TEL0746-32-1007

https://www.kinpusen.or.jp/info/2022/in-yoshinoyama.html

 

 

・北海道網走市 網走流氷観光砕氷船「おーろら」

 

流氷がやってくる海、オホーツク海。厚さ1mもの氷の海原を、バリバリと砕

きながら流氷観光砕氷船「おーろら」がすすむ。この時期に姿を見せる、野生

のアザラシやオオワシなども見ることができる。事前予約がおすすめ。

運行期間:4月3日(日)まで 一日4~5便 所要時間は約1時間

乗船場所:道の駅流氷街道網走 料金:大人3,500円、小学生1,750円

問合せ:道東観光開発 TEL0152-43-6000

https://www.ms-aurora.com/abashiri/about/

 

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

画竜点睛を欠く

 

先週の「さんか・さろん」は楽しかった。まず、十津川村フォーラムの懐古。

野口智子さんの報告も参加者の感想も上々で。恒例の増田寛也さんの年頭展望

は、いつもの柔らかで的を射た論調。質問も続々、いい雰囲気で進む。

象さん、最後に締めくくりを、と思いつつ、発言。だが、神戸とみ子さんと

眼が合って、話は8年前の群馬県南牧村へ。「ちびっ子の遊ぶ里」フォーラム

を開き、そのとき、自民党代議士の福田達夫氏がきてくれて面談、「すばらし

い若手代議士」といったが、やはり総務会長になったね、とまったく関係のな

い感想までをひとこと。そのあと、流れが乱れたことを反省した。

“画竜点睛を欠く”という諺を思いおこしたり・・・ <川島正英>

 

 

 

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「奈良県十津川村」から・・

谷瀬で「干し芋作り」が大詰め。集落で収穫した約50キロのサツマイモを、蒸

して、皮をむいて、切って、干して。一週間ほど寒風に晒せば、ねっとり甘い

干し芋の完成。奈良女子大の学生さんも助っ人に駆け付けてくれたそうです。

写真もご覧ください。

 

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  「つらいよ」

 

『男はつらいよ』『家族はつらいよ』山田洋次・作の映画を、週末のテレビで

見ました。寅さんはもちろん、リリーもタコ社長もつらい。「家族」の方でも

高齢者はつらい、嫁もつらい。大笑いしながらも「つらい」と言葉にするのは

いい、と思いました。「大丈夫!頑張ろう!」はもうやめて、素直に弱さを見

せて「つらい」と声に出しましょう。今、本当に「みんなつらいよ」ですもの。

https://noguchi-tomoko.com/post-8372/

 

 

 

■編集室便り

 

▽本日の「火曜日の鐘」大雪の話題で

 

原稿にある、「雪下ろしの主な担い手のトタン屋さん」について、なぜ?と

筆者の丸岡一直さんにうかがったところ、丁寧なお返事が届きました。

 

~昨日も雪の始末に追われました。まだ目標の半分ぐらいですが。おかげで

12月以降、ほぼ毎日、接骨院通いです。

さて、なんでトタン屋さんが雪かきをするのか?正しくは板金業の人たちで

す。住宅の屋根や外壁などの施工をする。仕事はめっきり減っていますが、屋

根に登るのはお手の物なので、いつしか、雪おろしを頼まれることが多くなり

ました。

行政は主に道路の通行確保。住民はそれぞれ自宅の除雪、排雪を行いますが、

手に余る人は業者を頼む。トタン屋さんばかりではなく、大工、工務店、建設

関係、その他人手があって、除雪機、トラックを所持する人はみな頼まれて、

この冬のように大雪になると手が回らず、頼んでもなかなか来てもらえない状

況です。仕事の少ない冬場で、格好の副業になっている面もあります。~

 

とのことでした。雪のない土地ではわからないご苦労ですね。

ありがとうございました。

 

 

▽2月、3月の「さんか・さろん」をお楽しみに。

 

  • 2月15日(火)19時 東京から

「イタリア・アグリツーリズモに学ぶものは」

工藤裕子さん[中央大学法学部教授]

公共政策学、公共経営論専攻。イタリアの行財政や地域の持続可能な発展など

を研究。長年独自でイタリア・アグリツーリズモを企画、好評を得る。『イタ

リア料理大全―厨房の学とよい食の術』の監修・監訳者。イタリアの美味しい

話も。スローライフ学会会員。

 

 

  • 3月15日(火)19時 静岡から

「静岡のお茶と富士山をオリジナルツアーで発信」

坂野真帆さん(株式会社そふと研究室代表取締役)

地域の魅力を形づくる地域資源を、独自の切り口で紹介するツアーを企画販売

している。富士山は「頂上を目指さない富士山」コースをシリーズ化。お茶は

茶どころ日本一・静岡県の茶づくり文化を多面的に紹介している。現在はオン

ラインツアー実施中。スローライフ学会会員。

 

 

▽フォーラムをYouTubeでどうぞ

 

昨年、11月20・21日開催の「スローライフ・フォーラムin十津川」が、

YouTubeでご覧いただけます。

 

前半は中村桂子さんの基調講演、後半は増田寛也さんのコーディネートのパネ

ルディスカッションです。そのほかは、ホームページからもご覧ください。

 

フォーラム前半

https://www.youtube.com/watch?v=sSwMPDOiMZ4

フォーラム後半

https://www.youtube.com/watch?v=tI7ewfRkmUo

 

分科会の様子

https://www.slowlife-japan.jp/2021/12/15/%ef%bd%93-71/

 

視察の様子

https://www.slowlife-japan.jp/2021/12/15/%ef%bd%93-72/

 

 

▽昨年12月の「さんか・さろん」YouTubeでどうぞ

 

12月21日113回「さんか・さろん」

川竹大輔さん:高知大学次世代地域創造センター専門員(地域人材育成)

「“よさこい”は、全国にどう広がり、どんな役目を果たしたか」

ゆっくりご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=biw_B4dnIXw

 

 

▽年会費・参加費について

 

  • 「さんか・さろん」の予定をこちらに掲載しています。

https://www.slowlife-japan.jp/2021/10/04/%ef%bd%93-42/

 

この「さんか・さろん」予定をご覧になり、新たに会員になろうと思われた方、

新入会の方は年会費3000円と「さんか・さろん」参加し放題で3000円、

合計6000円を下記にお振込みください。

 

「さろん」はその都度のお支払いも可能です。

1回ごとの参加費は会員1000円、一般2000円。

 

また学生は入会せずとも無料となります。

 

【振込先】

ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会

※他金融機関からのお振込みの場合は

店名:〇一九(ゼロイチキュウ)店  預金種目:当座

口座番号:0595293 スローライフ学会 まで。

 

 

 

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/

中島プレス工業有限会社

https://www.nakajimapress.jp/

 

 

 

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