瓦版 2022.3.29 第612号

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先週のこの欄は、桜の季節の訪れで賑やかでした。そう、いま、一年の計をは

かる時期。わがNPO・学会でも、先週の役員会でこの瓦版は、従来通りと確認。

「さんか・さろん」の新しい六ヶ月の講師なども決まりました。ご期待を。

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コラム<火曜日の鐘>  斉藤 睦(地域総合研究所所長)

 

既視感

 

27年前のことになる。阪神淡路大震災、2か月半後の神戸市を仕事仲間と訪

ねた。現地の人々の邪魔にならぬように、食料は持ち、市役所の友人から被災

地生活の大まかをヒアリングの後、自転車で街を動き回った。

崩れ落ちた繁華街のビル群。燃え尽きた商店街。崩壊した住宅地。学校で、

体育館で、校庭で、教会で、人びとは避難生活を送っていた。家族、友人、知

人の尋ね人の貼り紙で埋め尽くされた入口。床には毛布、衣類が置かれ、プラ

イバシーを隔てる段ボール囲いはまだなく、体育館よりはプライバシーが保て

ると校庭にはテントがひしめいていた。下水道は復旧していなく仮設トイレが

ようやく増え、排せつ物にボカシをかけるルールができたところだった。お弁

当配布時には壊れていない自宅に住む人々も加わり、長い列ができていた。

なぜ、それらをまざまざと思い出したか。連日のウクライナの街の崩壊と避

難民の様子に接したからだ。誇大妄想にかられたリーダーの暴挙にしろ、地球

の軋みにしろ、私たちは本来いつだって日常が崩れ落ちる危険と隣り合わせだ。

だとすれば、だからこそ、なんでもない日常は宝物。ウクライナの映像に既

視感を覚え、いざという時を心の奥底にしっかり抱えながらも、桜が美しい春。

 

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>   坪井ゆづる(朝日新聞論説委員)

 

「撃つな」と「68」

 

ロシアの侵略は許せない。民間人への無差別攻撃は「戦争犯罪」であり、即

時停戦あるのみだ、という大前提を踏まえた上で、以下の話を書く。

ウクライナの徹底抗戦は当然だ、という世論にいささか違和感を抱く。誰も

がロシアに「撃つな」と叫ぶが、ウクライナには「撃つな」と言わない。18~

60歳の男性は避難せずに祖国のために戦うことや、彼らが「英雄」と称賛され

ることに異を唱える意見は聞こえてこない。

しかし、戦争は「人殺し」だ。私たちは「撃たれたら撃ち返せ」と学んでき

たのだろうか。殺したくない、と思う人は多いはずだ。連行されても命あって

の物種だと白旗を挙げたい人もいるだろう。40万都市のマリウポリでも、投降

すれば救えた命が増えたに違いない。だが戦地から、そんな声は届かない。

一方で、武器を手に反撃する人々は、戦わない人を卑怯者、臆病者と罵しっ

ていないだろうか。自分は後者になると思いつつ不安になる。

あえて言えば、現在の風潮は結果が問われる政治の責任を捨象しすぎていな

いか、失政が国民に犠牲を強いている側面を忘れていないか、と思えるのだ。

「追記」 これが第3次世界大戦の始まりだと唱える人から聞いた話。

第1次世界大戦の開戦日は1914年7月28日。19+14+7+28=68。

第2次世界大戦は1939年9月1日で、同様に19+39+9+1=68。

そして今回の2022年2月24日も、足し合わせると・・・・。

 

 

 

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej

神奈川県横浜市「ラムボール」。ラム酒が効いた生地をチョコレートで包んだ、

元町スイーツの代表格。外国人が多く住む横浜山手ならではお菓子です。

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■街角から畦道から

 

まずは、できることから

舟越隆裕(栃木県日光市 Mobile Cafe NIKKO 珈琲CoCom)

 

私のキッチンカーでカップなどを仕入れている、環境に配慮したテイクアウ

トグッズを扱う専門店が、ウクライナ支援のカップスリーブ(紙カップカバー)

を企画したとのこと。全額がウクライナ大使館に寄付されるというので、早速

購入しました。

ウクライナカラーのブルーとイエローのスリーブは、なんと、広島平和記念

公園の折り鶴を配合した再生紙だそうです。自然素材なので、色は鮮やかでは

ありませんが、コーヒー片手に平和に思いを馳せましょう!

写真をご覧ください。

 

 

『若造、古民家に住む(1)~これからよろしく~』

堀口治香(長崎県雲仙市 雲仙市地域おこし協力隊)

 

はじめまして。2019年より、東京都から島原半島の雲仙市に移り住み、地域

おこし協力隊として活動しています。今年の2月に、標高200mのところにある

築63年の日本家屋に引っ越して暮らしはじめました(しかも直しかけの)。

実は、自分は今までアパートにしか住んだことがなく、日本家屋どころか一

軒家で寝起きするのは初めてです。住み始めて1ヶ月ほどですが、たくさんの

カルチャーショックを感じています。とても広いし、鳥の声や雨の音は近いし、

なんだか外との境界があまり無い家です。

引っ越した経緯も含め、この驚きと素敵とカオス(!?) をみなさまと共有でき

れば幸いです。拙い報告ですが、これからよろしくお願いいたします。

添付写真は、まだ契約もしていない頃の写真です。

 

 

 

■まち・むらニュース

 

・奈良県吉野町 吉野水分神社お田植祭

 

桜の名所、吉野山の上千本にある吉野水分(よしのみくまり)神社で、700年前

から毎年続いている神事。里に水を行き渡らせる「水分」の神が祀られている

この地で、五穀豊穣を願いおこなわれる。吉野山に春を告げる祭事だ。

開催日時:毎年4月3日 13時から

場所・問合せ:吉野水分神社境内  TEL0746-32-3012

http://www.yoshinoyama-sakura.jp/temple/t_mikumari.php

 

 

・宮崎県西都市 西都花まつり2022

 

2000本の桜と、30万本の菜の花のコントラストが美しい。週末には、春神楽を

はじめ、古墳太鼓の演奏なども行われる。コロナウイルス対策で、夜のライト

アップおよび、出店での酒類の販売はない。

開催日時:3月29日(火)~4月4日(月) 10時~18時

会場:西都市西都原古墳群(西都原御陵墓周辺)

主催・問合せ:西都花まつり実行委員会 TEL0983-43-2111

https://www.saito-kanko.jp/news-cate/2022hanamatsuri/

 

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

「地方分権」に衝撃の訃報

 

先週、朝日新聞の死亡欄で、衝撃の訃報が二日続いた。地方政治、地方分権

の分野を代表する二人の学者・論客を失った。西尾勝氏と新藤宗幸氏。

西尾さんは、東京大学名誉教授。地方分権推進委員として委員会をリード、

その膨大な報告書をまとめた。地方制度調査会長をはじめ、地方政治の多くの

分野で中核の役割を果たし、何より自治体の首長や政策マンを育てた。

新藤さんは、立教大、千葉大の教授。新聞、テレビ、また多くの著作を通し、

先進的で市民感覚の地方政治を説き続けた。象さんは、ともに中国旅に。

お二人とも、日本行政学会理事長と日本自治学会会長をつとめた。地方政治

の分野で先駆的な役割を担った。日本の学会にとって痛恨の極みだ。

象さんにも。象さん、そもそも生涯の学究テーマとして「地方政治」を選び、

いろいろに学ぶ。同時に、地方政治の担当記者としても。当然に、お二人とは

大変なおつきあいを。最先端の政治をうかがう。新聞への寄稿もお願いする。

そして、杯を交わした。  限りなく悲しい。淋しい  ・・・<川島正英>

 

 

 

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「奈良県十津川村」から・・

世界遺産熊野古道「小辺路トレイルジャーニー」の動画。プロトレイルランナ

ー横山峰弘さんの走りにご注目ください。自然や暮らしの中を気持ちよく走る

姿は、見ているだけで爽快です。https://www.youtube.com/watch?v=u88Q-yd1v2Q

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  母の生家が消えた

 

数か月ぶりに千葉の実家に行くと、母の生家の古い家が消え、更地になってい

ました。住んでいた母の甥が亡くなったため、その息子さんが処分したのです。

近くに住む母は、自分が生まれ育った家が壊される様子を毎日見ていたのでし

ょう。「しょうがないよね」と97歳は柔らかく笑います。昔はすぐ近くまで海

があったまち、更地には、貝殻の混じった砂土が広がっていました。

https://noguchi-tomoko.com/post-8536/

 

 

 

 

■編集室便り

 

 

▽4月からの「さんか・さろん」プログラムです。

 

皆様からのご希望を入れながら、6か月分の予定が出来ました。詳細は、後日

ホームページに載せますが、取り急ぎご予定いただきたくお知らせいたします。

タイトルなどは仮です。

 

4月19日(火):「アフターコロナについて語ろう!」

・数人の方にご意見を発表いただき、みんなでワイワイ語り合いましょう。

 

5月17日(火):「ワインでまちおこし。自治体ワインの先駆け、池田町のいま」

・北海道池田町町長 安井美裕さん

 

6月21日(火):「再生可能エネルギーで持続可能なコミュニティを」

・シン・エナジー株式会社代表取締役社長 乾 正博さん

 

7月19日(火):「選挙に見る、いまの日本、これからの日本」

・朝日新聞論説委員 坪井ゆづるさん

 

8月16日(火):「おでかけ・さろん」

・コロナ禍の様子を見ながら、皆さんから希望の多い場所・人を訪ねます。

 

9月20日(火):「全く新しい森林アスレチック、“空中の村”の挑戦」

・奈良県十津川村「空中の村」 ジョラン・フェレリさん

 

 

▽新年度の会費をお願いします。

 

スローライフ学会会員の方は4月からの会費をお願いします。

まだ会員でない方は、ぜひご参加ください。「スローライフ瓦版」に投稿でき

るほか、「さんか・さろん」などの割引があります。どなたでも会員になれます。

 

・年会費は、5000円。(2022年4月~23年3月)

・会員は「さんか・さろん」参加費一回1000円です。ただし、3000円お支払い

いただければ、何度でも参加できます。

なるべく5000円+3000円=8000円を、下記の口座へお振込みください。

それ以外は「さろん」その都度のお支払いとなります。

 

・スローライフ学会員以外の方の「さろん」参加は一回2000円、学生は無料です。

 

【振込先】

ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会

 

※他金融機関からのお振込みの場合は

店名:〇一九(ゼロイチキュウ)店、預金種目:当座、

口座番号:0595293、スローライフ学会    まで。

 

 

 

▽増田寛也さんの「さろん」YouTubeでどうぞ。

 

1月18日114回の「さんか・さろん」、増田さんのスピーチ部分のYouTubeです。

テーマは「コロナ後を見据えたまちづくり」

こちらから↓

https://www.youtube.com/watch?v=edhxJYu8lXE

 

文字でのまとめはこちらからどうぞ。↓

https://www.slowlife-japan.jp/2022/03/19/%ef%bd%93-99/

 

 

▽堀口治香さんの連載にご期待ください。

 

今号から始まった、長崎県雲仙市からの『若造、古民家に住む』。地域おこし

協力隊でありイラストレーターでもある堀口さんです。若者らしいみずみずし

い原稿とともに、彼女のほのぼのしたイラストを拝見できるかもしれません。

お楽しみに!

 

 

 

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/

中島プレス工業有限会社

https://www.nakajimapress.jp/

 

 

 

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最後までお読みくださって、ありがとうございました。

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