瓦版 2022.2.22 第607号

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オリンピックが終わりました。パラリンピックはこれからですが、いろいろな

ことを考えさせてくれる大会でした。世界は問題が山積みで、戦争へ危機一髪

の状況さえ見られます。お互いをハグしあう選手たちの、心を学びたいです。

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コラム<火曜日の鐘>   斉藤睦(地域総合研究所所長)

 

七十二候

 

暦の七十二候(シチジュウニコウ)が届く、アプリをスマホに入れている。

暦には四季を立春、雨水、啓蟄といった24区分に分けた二十四節気がある。

中国・中原の気候がもとだから、日本の気候と少しずれる。七十二候は二十四

節気をさらに約5日ずつの3期に分ける。これも中国発祥だが、江戸期に渋川

春海ら暦学者が日本の気候風土に合うように改訂した。5日ごとのアプリを開

くたび、季節への日本人の細やかな心性に打たれ、思わず“日本ていいなぁ”

と思う。

因みに今は二十四節気・雨水の最後の候で、「土脉潤起(つちのしょう うる

おい おこる)」。意味は「雪に代ってしっとりとした春の雨が降り始め、冷た

くしまった土を徐々にうるおす」とある。私も雨の翌日、道すがらひとむらの

フキノトウを見つけ、土のほどけ方が実感できた。次候は24日からで「霞始靆

(かすみ はじめて たなびく)」。春の近づきに心がサワサワと動き出す。

七十二候を未来にどう残すか。気候変動を止めたい動機が、ここにもある。

 

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>   中村桂子(JT生命誌研究館名誉館長)

 

子どもの頃の思い出が壊される

東京ローカルの話です。「神宮外苑にある樹木1000本近くを伐採し、明治公

園3.4ヘクタールを削除し、秩父宮ラグビー場も移して、超高層ビルを建設す

る」。2月9日の東京都都市計画審議会で決まりました。突然の話にびっくりで

す。オリンピックの時は、国立競技場建設で外苑の景観が壊されることへの反

対運動が大きく動きました。建築家の牧文彦さんや作家の森まゆみさんなどが

出された、既存の競技場の改装提案は素晴らしかったのに、全く無視されまし

たけれど。今回は、日本イコモスが気づき、独自に調べてギリギリの2月7日

に意見書を出し、初めて表に出てきました。反対運動が起きないよう秘かに進

めたのでしょう。

明治神宮とその外苑は、東京という日本の近代化を象徴する街で、計画的に

緑の地域をつくり育ててきた唯一の場所です。百年後に豊かな緑になるように

と先人が植え、育てた美しい樹を、百年たったところで伐ることがどれほどバ

カなことか。歴史を無視する行為に涙が出ます。

東京からの転出者増加が象徴する時代の変化も分からず、目の前のお金の動

きしか見えない人たちなのですね。たまたま子どもの頃をこのあたりで過ごし

ましたので、故郷が壊れる実感もあって悲しいのです。世田谷で緑を大切にす

る活動をしている仲間と一緒に、日本イコモスの応援をしているのですけれど。

スローライフにとって、百年かけて育つ緑の大切さを意識することは大事です

よねと思いながら、嘆きを書きました。

 

 

 

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■街角から畦道から

 

「スパイスしもつcurry」完成

舟越隆裕(栃木県日光市 Mobile Cafe NIKKO 珈琲CoCom)

 

栃木県の郷土料理、大根・ニンジン・大豆・酒粕・鮭の頭などを材料に使う

「しもつかれ」はよくカレーと間違われます。ならばカレーにしちゃおう!と、

以前この瓦版で宣言していましたが、こんな感じになりました。

ベースは、大豆ではなく「ひよこ豆」のスパイスカレー。これに日光の地酒

「日光誉」の酒粕で香りとコクを加え、切り干しの大根と人参を加えてみまし

た。そして、鮭代わりに、栃木のブランド養殖魚「ヤシオマス」のスモークを

ポテトサラダにして、焼きパニーニに挟んで。これをカレーと一緒に食べると

いう仕組みです。

材料はほぼ伝統通り、見た目「しもつかれ」っぽく、なかなか旨いカレーに

なりました。自画自賛です!

写真をご覧ください。

 

 

東伊豆便り(4)

八百比丘尼像と椿  八巻史恵(静岡県東伊豆町 稲取温泉観光協会)

 

伊豆稲取港を見守る道祖神として、赤い鳥居に守られて「八百比丘尼(やお

びくに)」の石像があります。八百比丘尼は、人魚の肉を食べて不老不死とな

り、椿を植えながら全国行脚した伝説上の尼さんです。

椿の漢字は中国にない上、原種のヤブツバキは日本固有種で縄文時代からあ

るそうです。黒潮の沿岸が自生地とのことですが、当地の縄文時代は、10メー

トルほど海面が高かったので自生地は山中でしょう。

稲取の総鎮守の地祭では、口に椿の葉をくわえ、神様に息を吹きかけぬよう

神輿渡御を行うほか、各家の門前に椿の枝と笹を活ける風習があり八百比丘尼

と関連すると推測されています。椿の花を見るたびに、この伝説や長い歴史に

思いを馳せることが出来ます。

写真をご覧ください。

 

 

 

■まち・むらニュース

 

・島根県出雲市 一畑薬師 人形供養

 

目のお薬師さまとして有名な一畑薬師。毎年3月8日にはお人形の供養がおこ

なわれる。お人形の魂を抜くご供養のあと、焼却せずにていねいに処分。お人

形本体以外のガラスケースや雛壇などは各家庭で処理を。

日時:3月8日(火)11:00~12:30

場所・問合せ:一畑薬師 TEL0853-67-0111

供養料:小500円、中1,000円、大2,000円、その他大きさによって。

https://ichibata.jp/?p=3153

 

 

・鹿児島市 流しびな

 

健康と幸せを願う女性のための神事「流しびな」。穢れ災いを人形(ひとがた)

にうつして川に流す伝統行事だ。園内の清流に身代わり雛を流す春の催しで、

初節供をむかえる女児をはじめ、子どもたちの大切で雅な時間だ。

日時:2月27日(日)10:30~12:00

場所・問合せ:仙厳園 曲水の庭 TEL099-247-1551

料金:1人2,500円(入園料は別途)

https://www.senganen.jp/2020/01/nagashibina/

 

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

感激の観劇

 

先週、日生劇場で、松本白鴎の「ラマンチャの男」を観る幸運に恵まれた。

象さんには、昨年末の骨折・手術という事情あり。そもそも、外へ出て歩いた

のは、ことし初めて。息子・英樹がお膳立てしてくれての快気祝いだった。

この舞台は、超豪華版。白鴎さんの“持ち舞台”、今回で1300回を超えた。

しかも、そのファイナル公演。いやがうえにもの高ぶり。すばらしかった。

感激が、もう一つ。英樹が高校生のときに、やはり日生劇場で松本白鴎の

「ラマンチャの男」を、両親、つまり私と妻・宏子に連れていってもらって観

劇した、という。わが記憶にまったくなし。だが、うれしい話。

ところが、この舞台、悲しい話もついてきた。翌週から、急遽、休演日が出

た。コロナらしい。感激の気持ちは変わらないが・・・<川島正英>

 

 

 

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「奈良県十津川村」から・・

Facebookページ「十津川情報 発信局 遠いぶんだけ あったかい ? 十津川村へ

let’s go ?」というのを覗いてみてください。旅館の私的なブログですが、村

の様々な情報が毎日細やかにあげられています。

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  コーディネーター講座

 

市民の方が、ちょっとした催しを開くとき、ミーティングをするときなどに、

なんだかどうも現場が上手く回せない、ということが多々あります。「どうぞ

皆さん、リラックスして忌憚のないご意見を」なんて台詞を、進行側が緊張し

てこわばった顔で言ってもダメ。場の雰囲気作りや話の進行には、コツがあり

ます。そんなことに目覚めていただく特訓?講座を、雲仙市で行いました。

https://noguchi-tomoko.com/post-8446/

 

 

 

■編集室便り

 

▽オンライン研修、イタリア・アグリツーリズモについて

 

2月15日の「さんか・さろん」のスピーカー工藤裕子さん企画のイタリア

アグリツーリズモが2月23日(水)~3月1日(火)で開催されます。

時間は毎日17時30分~22時くらいまで。お料理実習などの時間も。

明日から開催ですが、一日だけの参加も可能。

(オンライン開催 1日18,000円、5日以上60,000円)

ご興味ある方は、スローライフ事務局にご一報ください。

詳しい資料をメールいたします。

 

▽3月はお茶と富士山の話題

 

次回の「さんか・さろん」は静岡から。

日時:3月15日(火)19時からzoomで

テーマ:「静岡のお茶と富士山をオリジナルツアーで発信」

講師:坂野真帆さん(株式会社そふと研究室代表取締役)

地域の魅力を形づくる地域資源を、独自の切り口で紹介するツアーを企画販売

している。富士山は「頂上を目指さない富士山」コースをシリーズ化。お茶は

茶どころ日本一・静岡県の茶づくり文化を多面的に紹介している。現在はオン

ラインツアー実施中。スローライフ学会会員。

 

ご予定ください

 

▽増田寛也さんの「さろん」YouTubeでどうぞ。

 

1月18日114回の「さんか・さろん」、増田さんのスピーチ部分のYouTubeです。

テーマは「コロナ後を見据えたまちづくり」

こちらから↓

https://www.youtube.com/watch?v=edhxJYu8lXE

 

 

▽昨年12月の“よさこい”の「さろん」はこちらから

 

12月21日113回「さんか・さろん」

川竹大輔さん:高知大学次世代地域創造センター専門員(地域人材育成)

テーマは「“よさこい”は、全国にどう広がり、どんな役目を果たしたか」

こちらから↓

https://www.youtube.com/watch?v=biw_B4dnIXw

 

文字でまとめたものもどうぞ↓

https://www.slowlife-japan.jp/2022/02/03/%ef%bd%93-88/

 

 

 

▽瓦版にご投稿を

 

地域の話題、日常の気づき、町の逸品紹介など、この「スローライフ瓦版」

にご投稿ください。スローライフ学会会員の方でしたら、どなたでも。

「街角から畦道から」が投稿欄です。300字くらいで、メールでお寄せ下さい。

写真も一枚添付できます。

 

 

▽フォーラムをYouTubeでどうぞ

 

昨年、11月20・21日開催の「スローライフ・フォーラムin十津川」が、

YouTubeでご覧いただけます。

 

前半は中村桂子さんの基調講演、後半は増田寛也さんのコーディネートのパネ

ルディスカッションです。そのほかは、ホームページからもご覧ください。

 

フォーラム前半

https://www.youtube.com/watch?v=sSwMPDOiMZ4

フォーラム後半

https://www.youtube.com/watch?v=tI7ewfRkmUo

 

分科会の様子

https://www.slowlife-japan.jp/2021/12/15/%ef%bd%93-71/

 

視察の様子

https://www.slowlife-japan.jp/2021/12/15/%ef%bd%93-72/

 

 

 

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/

中島プレス工業有限会社

https://www.nakajimapress.jp/

 

 

 

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