瓦版 2022.7.12 第627号 中村桂子さんのコラム掲載

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恐ろしい事件の後の選挙、今後の日本をつくづく考えます。そんな総括を、

こんどの「さんか・さろん」で坪井ゆづるさんにお願いしましょう。また、

8月に予定の「お出かけさろん」は秋に延期いたします。ご期待ください。

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コラム<火曜日の鐘>  斉藤睦(地域総合研究所所長)

 

動揺

 

銃撃によって、元総理が選挙応援演説中に命を落とす。いったいこの事件を

どう受け止めればよいのか、動揺しています。

容疑者の動機はある宗教団体に母親が傾倒し、家庭が破壊され、その団体と

元総理に深い関係があると思い込んでの犯行と聞きます。政治信条・国家ビジ

ョンに基づくものではなく、個人的私怨でした。

認知症という病状があります。かつてはボケといわれました。現実を現実と

感じる“認知機能”が衰えることで起こります。まさか平和な日本で、選挙期

間中に個人的恨みでの銃撃事件が起こるなど想定外であり、SPが対象者をす

ぐ守る行動も忘れているとすれば、それは平和ボケ認知症なのでしょう。

凶悪さのただ中にいつもいると思いながら生きることは不可能だし、かとい

ってボケであり続けることも許されない。いったいどうやってこの現実の認知

のバランスをとればよいのか。動揺は続いています。

 

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>   中村桂子(JT生命誌研究館名誉館長)

 

格差も戦争もない社会

 

武力と金力で他を制圧した者が勝者となるという社会へとどんどん傾斜して

いく様子に、そもそも人間はこんなにさもしい存在なのだろうかと問いたくな

り、ホモ・サピエンスとしての暮らしの始まりである狩猟採集時代に眼を向け

ています。7万年ほど前に言語をもつなどの認知革命があり、人間独自の暮ら

しが始まりました。この時にアフリカを出た私たちの祖先はほぼ世界中に広ま

りましたのでそれぞれの土地に合った暮らし方がありますが、共通する基本も

あります。主として日本の縄文時代と現存の狩猟採集民の研究を合わせて見て

いくと、興味深いことがいくつか見えてきます。

その一つに戦争があります。これまでに発掘された6000体ほどの縄文人骨の

うち、殺傷痕があるのは15体で、そのうち弓矢による殺傷と思われるものは10

体とされます。この数字は、突発的な殺傷はあったとしても、集団間の争いは

なかったことを示していると考えてよいでしょう。武器や防具、防御施設をつ

くった形跡がまったくないことからも、9000年間続いた縄文時代には、戦争は

なかったと思われます。階層社会でなかったからだろうと分析されています。

現代社会の影響のない現存狩猟採集民の生活も同じです。どちらにも格差と戦

争がないのですから、それがホモ・サピエンス本来の生き方と考えてよいので

はないでしょうか。そこからこんなに外れたのはなぜか。考えなければなりま

せん。

 

 

 

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埼玉県越谷市「越谷ふあり」。サクッ、フワッの食感おせんべい。一つ食べた

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■街角から畦道から

 

富士下山ハイキング   坂野真帆(静岡市在住 そふと研究室)

 

先日、久しぶりの募集型ツアー「開山直前の富士山へ!須走・冨士浅間神社

特別参拝と富士下山ハイキング」を実施しました。天気予報を眺めては、心配

し通しでしたが、異例の早さの梅雨明け。当日の行程も絶妙なタイミングで進

み、気懸りだった小富士でのご来光も、これ以上ないというほどの景色に出会

えました。

樹林帯からぱっと開けた小富士へ出ると、雲海の静岡県側、薄紅の山梨県側、

オレンジに染まりつつある富士山頂と、それぞれの方角に美しい景色があり、

刻々と色合いを変化させていきます。ついに、御正体山から真っ赤な太陽が顔

を出し、山中湖を照らし始め、富士山には虹がかかりました。

写真もごらんください。

 

「よさこい」と青野さん

川竹大輔 (高知市在住 高知大学次世代地域創造センター)

 

先週のスローライフ瓦版「象さんの散歩」に、ソフトバンク役員・青野史寛

さんのお名前が・・。青野さんは30年前に札幌で始まった「YOSAKOIソーラン

祭り」を初期から応援してくださっています。「元気な若者がおまつりで活躍

する姿を見るのが楽しい!」と各地の「よさこい」に足を運び、祭り会場でご

一緒すると自分にも気さくに声をかけてくださいます。「よさこい」を大学時

代に経験したメンバーが、社内部活動として「ソフトバンクよさこい部」を立

ち上げたときは、この若手社員の社内横断的な動きを側面から支援されていま

した。

この6月、3年ぶり開催となった札幌の「YOSAKOIソーラン祭り」で、「ソ

フトバンクよさこい部」の“地方車(じかたしゃ)”に笑顔の青野さんを見つ

けました。いつも忙しそうな「あおちゃん」先輩の語るスローライフも、機会

があればお聞きしてみたいと思います。

 

 

ふるさとを求めて⑤「伝統文化」が生きているところ

中谷美南子(東京都三鷹市在住 「飯山 蛍の宿を守る会」事務局)

 

飯山市奈良沢地区は、オリンピック選手も輩出したスキーのジャンプ台のふ

もとに広がる集落だ。奈良沢には「奈良沢大天狗」という有名なお祭がある。

目玉は、選ばれた若い衆が躍る「大天狗の舞」。長さ2.5メートルもの太い松

明を、火の粉を巻きながら豪快に振り回す。火傷も厭わず果敢に舞うその姿は

圧巻。地区の小学生男子が舞う「薙刀の舞」、はたき天狗と弓天狗が舞う「天

狗の舞」などもある。

ある年この「薙刀の舞」を奈良沢の息子の友達が舞うと聞き、私たちも東京

からかけつけた。夕方、お祭りが始まったときには緊張した面持ちだった子ど

もたちが、夜が更けるにつれてどんどん自信をつけ舞に入り込んでいく姿が頼

もしい。そして「いつかは大天狗を」と語り合い、伝統が脈々と引き継がれて

いく場面を目にした。

こうして私たち一家は、「帰省」できる、「ご縁」ができる、「成長」でき

る、「驚き・発見」がある、「伝統文化」が生きている――そんな“ふるさと”

を飯山市に得たのだった。  (おわり) 写真もご覧ください。

 

 

■まち・むらニュース

 

・島根県出雲市 出雲神楽定期公演~日御碕(ひのみさき)神社

 

神楽の起源は、神さまを楽しませるために舞うことといわれる。天照大神を主

祭神とする日御碕神社の拝殿を舞台に、出雲の郷土芸能「出雲神楽」の定期公

演がおこなわれる。出演は市内の9つの神楽団で、それぞれ2演目を舞う。

開催日:11月まで月2回、夕刻から  場所:日御碕神社拝殿

料金:大人3,500円、小学生2,000円(夕食付プランも有)

申込み・問合せ:(一社)出雲観光協会 TEL0853-31-9466

https://www.izumo-kankou.gr.jp/trip/11014

 

 

・和歌山県海南市 ブルーベリー摘み&エビジャコづくしランチ

 

美しく穏やかな港町の大崎地区にある、住民発のまちづくり拠点「げんき大崎

館かざまち」。今年もブルーベリーを畑で摘んでの食べ放題体験が実施される。

そして、かざまち夏の体験メニュー、大崎名物「エビジャコ」の素麺とかき揚

げのランチは先着12名限定。

開催日:7月16日、30日(土)

問合せ・参加申込:げんき大崎館「かざまち」TEL&FAX073-494-6233

https://www.facebook.com/GenkiOsaQi

 

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

それでも「七夕さま」を

 

安倍さんの悲劇、参議院選挙の与党圧勝・・・大きなニュースが続いたが、

ここでは、わがマンションの大切な「七夕さま」を。

毎年と同じ形で、近くの藪から竹を切りだし、マンションの待合室に飾り、

短冊も用意した。にぎやかに。「円安が落ち着きますよう」「ウクライナ戦争

が早く終わるよう」「コロナがこれ以上にならないように」などは、みんなの

願いだろう。「素敵な日常を過ごせますように」といった謙虚なものも。

毎年と同じく、プロ野球球団の優勝、家族や孫の健康、進学やテストでの願

いなどが多い。「富士登山を無事に」「おてんきねえさんになりたい」「医学

部へ受かりますよう」「けんだまがうまく」「素敵な彼氏が・・」なども。

米寿を過ぎた象さんの願いは、この七夕後継者が現れてくれること。今回、

2歳の“友”が手伝ってくれた。「七夕さま」ありがとう・・<川島正英>

 

 

 

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「奈良県十津川村」から・・

2年間開催を見送った、世界遺産熊野古道「小辺路」を活用したトレイルラン

ニング大会が10月16日(日)に開催となります。現在参加選手、ボランティア

スタッフを募集中。詳しくは http://kohechi-trail-j-totsukawa.com/

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  府中で食べたもの

 

どこかに出かけると、その思い出で一番濃く残るのは食べ物。私が食いしん坊

だからでしょう。今回の広島県府中市では、府中味噌入りのアイス、山帰来の

葉を使った柏餅、奈良漬けとおむすび、備後府中焼きというお好み焼き。お土

産に買った田楽みそ、アスパラ、鶏の佃煮も印象深い味でした。でも実は、そ

れを作った方、一緒に食べた人々の顔も美味しさのひとつ、といつも思います。

https://noguchi-tomoko.com/post-8808/

 

 

 

■編集室便り

 

▽7月19日の「さんか・さろん」は

坪井ゆづるさんです。

 

参議院選後、今回の選挙を振り返りながら日本の今後を語っていただきます。

坪井ゆづるさんは当NPO理事。朝日新聞論説委員、夕刊コラム「素粒子」担当。

歯切れのいい論評で知られ、選挙に向けての党首討論会でも質問役を・・。

・日 時:7月19日(火)19時~21時

・タイトル:「選挙に見る、いまの日本、これからの日本」

・方 法:zoomで

・参加費:スローライフ学会会員1000円、一般2000円。

・申込み:7月16日(土)までにメールでお申し込みください。

slowlifej@nifty.com

詳しくはこちらから

↓↓↓

https://www.slowlife-japan.jp/2022/07/07/%ef%bd%93-134/

 

 

 

▽映画「食草園が誘う昆虫と植物のかけひきの妙」劇場公開のお知らせ

 

スローライフ学会・副会長の中村桂子さんが名誉館長をつとめられる、JT生命

誌研究館の活動を伝えるドキュメンタリーです。研究館の屋上にある小さな庭

におとずれる、さまざまな虫たち、小さな生きものに目を向ける研究員たちの

日々の活動が描かれています。

連日上演後に、ゲストによるイベントトークがあります。

 

・日 時:7月23日(土)~29日(金) 10時開演

(全国の劇場で順次公開予定)

・劇 場:ポレポレ東中野 https://pole2.co.jp/intro

https://www.brh.co.jp/special/cinema/shokuso-en/

 

 

 

▽新年度の会費をお願いします。

 

スローライフ学会会員の方は4月からの会費をお願いします。

・年会費は、5000円。(2022年4月~23年3月)

・会員は「さんか・さろん」参加費一回1000円です。

ただし、3000円お支払いいただければ、年間何度でも参加できます。

 

なるべく5000円+3000円=8000円を下記口座へお振込みください。

年会費のみの場合は、「さろん」参加費をその都度お支払いいただくことにな

ります。

 

・まだ会員でない方は、ぜひご入会ください。「スローライフ瓦版」に投稿で

きるほか、「さんか・さろん」などの割引があります。どなたでもなれます。

 

・スローライフ学会員以外の方の「さろん」参加は一回2000円です。

同じくこちらの口座へお振込みください。学生さんは無料です。

 

【振込先】

ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会

 

※他金融機関からのお振込みの場合は

店名:〇一九(ゼロイチキュウ)店、預金種目:当座、

口座番号:0595293、スローライフ学会 まで。

 

詳しくはこちら

↓↓↓

https://www.slowlife-japan.jp/2022/04/06/%ef%bd%93-106/

 

 

▽8月の「お出かけさろん」は延期です。

 

8月に予定していた日光への「お出かけさろん」は、暑さとコロナへの心配か

ら秋へ延期させていただきます。詳しく決まりましたら、あらためてご案内さ

せていただきます。

 

 

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【たまな商店】今年もやります!千葉の農家めし。生落花生おおまさりの予約

受付開始です。自然栽培で育てられた梅津さんのおおまさりは滅多に市場に出

回らない完熟の生落花生が楽しめます。 https://tamana-shop.jp/oomasari/

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/

中島プレス工業有限会社

https://www.nakajimapress.jp/

 

 

 

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最後までお読みくださって、ありがとうございました。

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