瓦版2010.8.24第18号

週刊スローライフ瓦版 (2010.8.24 第18号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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このメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ
ジャパンと何かのご縁を頼りにお送りしております。
初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いいただ
ければ幸いです。
コラム<火曜日の鐘> 川島英樹(せたがや文化財団)
~~~ 「世田谷のジョーシキ」
わが世田谷の区立中学校は、明日から2学期。今日が、夏休み最後の日で
ある。あれっ、と思う方も多いかもしれないが、夏休みを短くは雪国の学校
では、そんなに珍しいことではない。しかし、世田谷の冬休みは普通の長さ
であって、単に授業時間を増やすためである。
教室にエアコンを入れることと引き換えに、数年前から定着した。小生を
含め、夏休みにノスタルジックな思い出を持つ向きには、評判よろしくない
が、保護者の支持という錦の御旗の前に、イマドキの世田谷っ子にはフツー
のこととなった。
一方で、同時に導入された授業時間1コマを2分間増やして、52分にする
という制度はすでにない。1日10分、1週1時間、年間にすれば20数時間の
授業時間が増やせるという計算式は、いつのまにか引っ込められた。
こうした中学生活を経て、世田谷人の「常識」が型作られていく。

■街角から畦道から ————————————————–
炎暑 佐藤義孝(NTTインテリジェント企画開発㈱特別参与)
「炎暑」と言う言葉を初めて聞いた今年の夏。だが、まだまだ油断は出来な
いと気象庁!新潟にお盆の里帰りをここ何年かやっていない。何年か大渋滞
に巻き込まれ、加えて1000円高速では家内の許可は下りようもない!そこで、
今年は草津に友人とのお盆のゴルフが成立!行き帰りにかの「八ッ場ダム」
の現場を通ることになった。同乗4名で中止か継続かの採決をとってみた。
結果は全員「継続賛成」。理由は「ここまで色々出来ているのに中止はない
よね」とのこと。確かに、天を突くような架橋が何本も完成していた。湖水
が満たされれば絵にもなろうが、このままでは異様な風景としか言いようが
ない。反対の方々は一度現地に行って見られては如何!ところで帰りはお盆
の最終の日曜日の夕方。なのに普段の日曜日よりもスイスイと帰宅となりま
した。色々と不思議なお盆を体験しました。
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学会コラム<緑と絆の木陰> 増田 寛也(野村総合研究所 顧問)
~~~~~ ゼロ・サムゲーム
今年の夏は暑い。どこに行ってもとにかく暑い。岩手で12年間暮らしていた
お陰で、私の身体が北国仕様になっているせいばかりではなさそうだ。
日本だけではなく北半球の大半が暑いという。山火事の煙でモスクワの赤の
広場一帯がかすんでいる。一方で、南半球は異常な寒さ。アルゼンチンのブエ
ノスアイレスでは凍死者が2ケタにのぼっている。
北半球が暑くて南半球が寒い。夏が猛暑で冬が厳寒。トータルではプラス・
マイナスがゼロ。もし、この異常気象がゼロ・サムゲームであれば、あまり心
配はない。苦あれば楽あり。トータルでチャラ。たまには今年のような年もあ
るさ、で終わり。むしろ、猛暑は消費を刺激し、日本経済の救世主となる。
ところが地球の温暖化は年々進む。世界の平均気温はこの100年間で0.7度、
日本では1.1度も上昇している。そして今年に至ってはなんと2度以上の上昇を
記録中という。にもかかわらず、温暖化ガスを25%以上削減する目標は実現の
目途は立っていない。
私は自転車の愛好者。自転車はスローな乗り物で、下り坂は楽ちんだが登り
坂で苦しむ。出発地に戻ればトータルでチャラ。いつもの夏なら少々の暑さで
も平気で乗り回すが、さすがに今年は先月以来ご無沙汰である。
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「KDDI」から・・・
庶民が「根付」で、その粋を競い合った江戸文化。現代のケータイストラップ
にも通じるものがあります。
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「たかおか屋」から・・・
粋と艶。時間がゆっくり流れる民謡行事「越中八尾 おわら風の盆」。
一足お先にそんなお祭りを味わえる品々を用意してみました。
http://www.takaokaya.jp/news/2010/08/20-140248.php
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■まち・むらニュース ————————————————
・北海道 「北海道生物多様性保全計画」を策定
今年は「国際生物多様性年」であり、10月には名古屋で生物多様性条約を締
結した国々が集まるCOP10が開催されます。
北海道では、「生物多様性」の保全という観点から、これまでの自然環境を
守る取組をまとめなおした「北海道生物多様性保全計画」を策定しましたの
で、お知らせします。詳細につきましては、こちらをご覧ください。↓
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/hokkaidotayousei.htm
・和歌山県 丸の内で世界遺産・高野山の魅力を体感
高野山真言宗総本山金剛峰寺と南海電鉄が、丸の内で『高野山カフェ』を開
く。僧侶による写経体験、仏像講座やプチ修行があり、「丸の内ハウス」内
の9店舗が精進料理の要素を 取り入れた本格的な料理を提供する。9月1日
(水)から12日(日)まで。新丸の内ビル7階「丸の内ハウス」で。
問い合わせは(社)和歌山県観光連盟 わかやま喜集館(TEL:03-3216-8000)
・鹿児島県 スローライフの「かごしま暮らし・交流セミナーin大阪」
「豊かな自然」「おいしい食材」「南国浪漫の歴史と溢れる人情」のスロー
ライフに恵まれた鹿児島県への移住に関心はありませんか。都市圏居住者を
対象に、行って良し住んで良し、の魅力を伝える「かごしま暮らし・交流
セミナーin大阪」を開く。定員40人。9月5日(日)12:30~17:00
大阪ふるさと暮らし情報センター 5階セミナー室
大阪市中央区本町橋2-31 シティプラザ大阪5階 TEL:06-4790-3000
申し込み方法は鹿児島県ホームページ(http://www.pref.kagoshima.jp/)
「かごしまへの移住・交流」に。 鹿児島県企画課 099-286-2349
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コラム<象さんの散歩> 「一億総危険化」のテレビ番組
~~~
先週号のこの欄で「地方の時代映像祭」に受賞したテレビ作品について書い
た。いいドキュメンタリーだった、と。今回は、対極の話を採り上げねばなら
ない。22日のフジテレビのバラエティ番組が放送を中止した。40mの滑り台か
らプールへ。タレント3人が怪我をしたからだという。
だが、危険は、いまや、この番組だけのことではない。しかも、演じる側の
問題というより、観る側が危ないのだ。番組そのものの必要性、社会性が問い
直されねばならない。意味のないお笑い、楽屋ばなし、仲間うち話、おふざけ。
その番組のねらいが何なのか、掴めないものがあまりにも多い。
未来が危ない。テレビも気づいていないはずはあるまいが・・。大宅壮一の
「一億総白痴」論を思い浮かべつつ、ひとこと。 ∧ 川島正英 ∧
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「日光『食』の研究所」から・・・
蕎麦の産地・日光には、手打ち蕎麦を食べられるお店が100店以上あります。
そこで今、夏に収穫する「夏蕎麦」が旬です。
つつるるるるるるr~~~~~~~~といかがですか。
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コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと> その15
~~~ 暑さ和らぐ・・・
昨日=23日は「処暑」、24節気では暑さが収まるそうです。「立秋」が「暦
の上では秋」とされますが、24節気は古代中国の発祥ですから、判定基準地点
は昔の華北地方でしょう。北緯40度の内陸部です。我国なら盛岡あたりで、や
っと暑さが和らぐ・・、在東京の我々は、処暑の後も、辛抱、辛抱・・。
仏国革命暦では現行暦8月下旬から「実り月」(フリュクティドール)。葡
萄が実るという意味で、この時期は林檎やマロニエなども実ります。現行の耶
蘇旧教の暦では、8月15日が「聖母マリアの昇天」の日とされていますが、こ
の頃から日が短くなったことを実感し、農業地帯では冬に備え始めます。
そして、葡萄酒を造る時期が待ち遠しくもなります。まだ暑さが残っている
のに・・、呑み助という人種は、何処の国でも、まったく・・。
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 悲しい麻布十番祭り
~~~
東京・港区、麻布十番商店街で、3日間で60万人の人手といわれる恒例のお祭
りがありました。住民として何が悲しいかって、人に街がのっとられること。
人混みでメインの道は歩けません、裏道に行けば、そこは浴衣姿で地べたに座
り込み屋台フードを食べる若者の群れが占領。駅はトイレを使う人の列で改札
までたどり着けず。地元に永く住むあるおばあちゃんは「3日間が終わるのを
じっと待つの・・」とため息です。これはいったい祭りなのでしょうか?
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=64
■スローライフ便り
△読者のみなさんからのお便りが、私たち編集室を元気づけてくれます。
今週は、北海道名寄市・村山恵美子さんから「秋風に稲穂が揺れて・・」の季
節感とともに、深い味わいの励ましでした。転載させていただきます。
盆が終わるのを待っていたかのように蒸し暑さが消え、北海道は秋風です。
湿度がぐっと下がり爽やかな風に色づき始めた稲穂が揺れています。
いつも興味深くメルマガを拝見しております。 都会に暮らす皆さんがスロー
ライフについて真摯に向き合い、その良さを見直し伝える活動を様々されてい
らっしゃるのに、大規模化、効率一辺倒で突き進んできた私たち北海道の農民
は、「これでいいのかな?」という暮らし方をしています。
機械を背負っての草刈や草むしりが大変だ。暇がない。と、畦や農道、屋敷
周りなど、除草剤を撒きまくっています。
化学の力で雑草は一本残らず死滅、つんつるてんの畦は根っこすらなくなっ
て雨が続くと簡単に崩れます。なんだか、木を切り山のてっぺんまで畑を作る
お隣中国のようですね。

そんなわけで、貴学会からのメルマガを拝見するにつけ日本人の原風景と呼
ばれる田んぼで米を作っている私は考えさせられています。
ホタルは無理だとしても、せめて、キリギリスや赤とんぼ、イトトンボが住
める環境を残しておきたい、と。
自分に何ができるだろう、と高くなった空を見上げるのです。

メルマガ、これからも楽しみにしています。
北海道名寄市 村山恵美子
■事務局からのお知らせ
△9月の「さんか・さろん」は、富山で開くフォーラムについて、参加するか
どうかは別にして、大いに語り合おう、というサロンとします。
秋の美しい「となみ野」について、観光庁「観光カリスマ」と富山県庁の人か
らも説明を受けたあと、企画の中味で自由論議をお願いしたいと考えます。
とにかくもの“たたき台“です。サロンに参加して仕上げていただければ・・
「スローライフ・フォーラムinとなみ野」たたき台
11月12(金)・13(土)・14日(日)富山県砺波市・南砺市で。
テーマ・富山の時代―「住まう」を考える。
「散居村」や「合掌造り」の伝統文化をもつ“となみ野(南砺市・砺波市)
を舞台に、ゆっくり・ゆったり・ゆたかに暮らすスローライフ時代、つまり富
山新時代にふさわしい「住」を考える。
また全国のまち・むらの人たちとの交流によって“となみ野の可能性を探り、
外への発信につとめる。
<全体会> 14日(日)砺波市「チューリップ四季彩館」
日本を象徴する「住風景」をつくってきた“となみ野。散居村や合掌造りは
伝統文化が息づく日本の住まいだが、それを促してきた自然、また支えてきた
技術・祭事・味など暮らし、それに風景とがひびきあって、すぐれた住環境を
保つ。スローライフ時代にあって、「定住」「二地域居住」「ロングステイ」
「地域観光」「人間復興」も含めた『住』のあり方を考える。
13時30分開会→キイノートスピーチ→シンポジウム→16時30分解散
<分科会>
12日(金)Ⅰ:利賀分科会 南砺市利賀
「地域の魅力と活力が交流をつくりだす」(合掌造り・演劇むら・瞑想の里・
蕎麦などを素材に)
13日(土)Ⅱ:井波分科会 南砺市井波
「美しく楽しく過ごす知恵と技と祭りと」(木彫・石畳・味などを素材に)
Ⅲ:砺波分科会 砺波市
「散居村の景観と暮らしを守りきれるか」」(散居村・水なども素材に)

分科会は、ほぼ13時30分:集合→地域散策・視察→16時:シンポジウム
→18時30分:懇親夜なべ談義→宿泊→翌日解散
<パネリスト>全体会は次のような構成でお願いずみ。
〔基調スピーチ〕神野直彦(東京大学名誉教授)
コーディネーター 増田寛也(野村総合研究所顧問)
パネリスト・石井隆一(富山県知事)
・丸岡一直(元秋田県二ツ井町長)第1分科会コーディネーター
・斉藤 睦(地域総合研究所所長)第2分科会コーディネーター
・坪井ゆづる(朝日新聞論説委員)第3分科会コーディネーター
△スローライフ学会へのお誘い
スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・
神野直彦、会長・増田寛也)です。
楽しくスローライフについて多くの分野から学び語り合います。また、全国
でスローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。
年会費5000円。会員は自動的にNPOのサポート会員となります。会員に
なっていただけれんば、この「瓦版」に記事を出したり、「さんか・さろん」
などで交流したりできます。「学会便り」や、各種ご案内もお届けします。
また、学会申し込みはこちらから↓
http://www.slowlife-japan.jp/modules/liaise/index.php?form_id=5
△この「スローライフ瓦版」に広告を出しませんか。
「瓦版」はスローライフに関心のある人、そして私たちのNPOとご縁のある
方へお送りしているメールマガジンです。
多彩なコラムや地域の情報を盛り込み、毎週火曜日の発信ですが、幸いにも好
評で会員さんも増えつつあります。広告協賛という形でご協力いただけると幸
いです。ご検討ください。
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