瓦版2010.8.31第19号

週刊スローライフ瓦版 (2010.8.31 第19号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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このメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ
ジャパンと何かのご縁を頼りにお送りしております。
初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いいただ
ければ幸いです。
コラム<火曜日の鐘> 早野 透(桜美林大学教授)
~~~ 「全共闘」の罪と罰
いつか君と行った映画がまた来る/授業を抜け出して二人で出かけた――
ユーミンの歌「いちご白書をもう一度」はなつかしいなあ。たまにカラオケな
んかに行くと、ぼくの数少ない持ち歌のひとつである。学園闘争の時代をうた
った歌だった。
8月21日、東京で「全共闘の罪と罰を問う」というシンポジウムがあって、
わたしはその司会役を務めた。宮台真司という気鋭の学者が「全共闘の闘いは
北イタリアの小さな村で始まったスローフード運動と相通じている」と発言し
た。こんなところでスローライフの話が出てくるとは思わなかった。
宮台氏は、まっしぐらに経済成長を追いかけた体制に反逆したのが全共闘の
バリケードであって、スローライフもまたそうなんだという趣旨である。そう
いえば、のちにイタリアで先進国サミットが行われたときに、グローバリズム
反対の激しいデモが起きた。それもどこか関係があるかもしれない。
■街角から畦道から ————————————————–
ネットの海とクラシック 綿貫涼子(東京・高輪)
先日渋谷のCD店の閉店が話題になりましたが、私自身もここ数年、家で聴
く音楽は、もっぱらインターネット・ラジオです。さまざまなジャンルのサ
イトがあり、パソコンとスピーカーをつなげば、24時間無料、CMも少なく
快適なのです。なかでも最近のお気に入りがOTTAVA(オッターヴァ)
というTBSのクラシック専門チャンネル。くつろぎながら聴くのに絶妙な
選曲で、「クラシックって、こんなに心地いいんだ」と再発見し、すっかり
とりこに。耳なじみの有名な曲と、きいたこともない名の作曲家の魅力的な
曲が一緒になってネットから流れ出てくる感じは、パソコンの向こうに数百
年分の膨大な量の音楽が海のように広がっているような錯覚を起こさせます。
ネットとクラシック、実はとても相性の良い組み合わせなのではないかと最
近思っています。
街の顔の移り変わり 中村友子(ライター 千葉市)
テレビのニュースや情報番組で、食べることを取り上げない日はありません。
特に商店街の賑わいが紹介されていると、移転したいと思うほどに気持ちが
そそられます。私が住む千葉市中央区もかつてはいろいろな商店が並び、賑
やかでした。ふかし饅頭に行列ができ、露店に腰をすえ日がな一日話し込ん
でいる楽しそうな顔がありました。生活の匂いがあり、人の温かみがありま
した。しかし、次々に店舗が閉鎖すると、活気のあった街の顔は、大きな市
の公共施設に姿を変えました。商店街や保存が望まれる建築物を維持してい
くことは、そんなに難しいのでしょうか。消えていく風景は、心に映写して
おくしかないようです。風景が様変わりすることは新しいものを受け入れる
ことでもありますが、古きものを維持する暮らしも大切だと思います。町並
みを変える権力を持つ人たちへ、どうか日々の暮らしの細部へ入り込んでく
ださい。そして、人が作り上げてきたぬくもりを感じ取って欲しいものです。
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学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究館館長)
~~~~~ 紬茶会での緊張とゆとり
先日紬茶会にお招きをいただき本当にゆったりした気持を味わいました。染
織作家の志村ふくみさん、洋子さん母娘が、御自身の作品である紬を楽しみな
がらのお茶会を考えられたのです。
面倒なお約束には疎いのですが、それでも紬は本来日常着であり正装ではな
いと位置づけられてきたことは知っています。
でもしっかり織られた糸が見せる光は、落ち着きの中に美しさがあり、お茶
の集いにふさわしいと言ってよいように思います。恐らく志村さんもそう思わ
れたのでしょう。京都の嵯峨「厭離庵」という藤原定家ゆかりのお寺で緊張と
ゆとりとが混り合ったすてきな一時を楽しみました。
スローライフについて考えているといろいろな側面が見えてきますが、この
「緊張とゆとりとの適度な組合せ」もその一つかなと思いました。
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猛々しい寅年の残暑が続きますが、来年は落ち着いた年になると言われる
卯年。スローライフな皆様に来年の干支「兎」の新作をご紹介いたします。
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■まち・むらニュース ————————————————
・函館市 新幹線時代に向けた「道南の魅力」新発見・再発見フェア
道南18市町が函館市に集合、北海道新幹線の平成27年度開業のPRで、地域
の観光資源など道南の魅力を情報発信するイベント。特産品120種類の販売
と抽選会やステージイベントも実施。イカール星人などご当地キャラクター
が登場したり、青森県の観光や縄文文化遺跡に関するパネル展も開催。
9月4日(土)10:00~15:00 五稜郭公園、五稜郭タワー・アトリウムで
http://www.oshima.pref.hokkaido.lg.jp/ts/tss/sinkansen/index
問い合わせは、北海道渡島総合振興局新幹線推進室(0138)47-9431
・秋田県にかほ市 「絵描きツアー」を企画・・
絵になる、身になる、好きになる「にかほ市」をキャッチフレーズに体験型
ツアーを募集。日本夕陽百選や日本渚百選に認定されていて、絵になるまち
「にかほ」を強調、市のふるさと宣伝大使で洋画家の五島まさを氏を講師に
絵になるスポットを巡り、絵画の指導を受けながら実際に描く。
10月9日(土)~10日(日)。定員 は20人。宿泊費 9500円(1泊朝食と
懇親会付)。問い合わせは秋田県にかほ市企画情報課0184-43-7510
詳細:http://www.furusatokaiki.net/event/2010/10/2010100901.html
・岐阜県高山市 「就農体感ツアー」を募集
雄大な山並み、清流、田園風景と温泉に恵まれた高山市は、日本一広い都市
であり、また農業は、日本一の生産量を誇る「ほうれん草」はじめ「夏秋ト
マト」など高冷地野菜が全国的なブランドになっています。この農業に見て、
聞いて、学ぶ機会。高山市で農業をしたいと考えている方に向けた企画です。
場所は岐阜県丹生川・高山地域。 期間は9月4日(土)~5日(日)。
定員は各回15名(定員になれば締切り)。費用は1万円程度(宿泊代実費)
詳細:http://www.furusatokaiki.net/event/2010/09/2010071702.html
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コラム<象さんの散歩> 東京・地下鉄マナー③
~~~
世紀末とも思わせる猛暑が続く。地下鉄に乗って、ホッと涼しさを味わう。
だが、ときには、寒さをまで感じる。一つは、若き女性の服装。下着まがいの
ファッションが目立つ。そう、デザインも色彩もちぐはぐ、美の感覚から遠い。
日本らしさ、伝統とか、分相応さはどこへ消えてしまったのか。
嘆かわしい地下鉄マナー。しかも、この乱れは、暑さしのぎの類ではない。
季節を問わない。いや、地下鉄だけでもない。文化に及ぶ。
もう一つは、過剰低温サービス。なぜ、そこまで寒く・・。これは、経営・
管理側の問題。エコ政策にも逆行する。私は、夏、地下鉄に乗るときも上着を
離さない。実は、夏だけ、トラさん腹巻まで着用している。 ∧ 川島正英 ∧
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古民家を生かした、粋な家屋のハーブカフェ。素敵な笑顔が、ハーブの香りと
ともに、お出迎え。トイレだけでも嫌な顔一つしない。こんなお店があります。
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コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと> その16
~~~ 稲にはどんな花が咲く・・?
さて、官暦8月の末日、「夏」の終わりだが、旧暦では明日=「二百十日」
が重要。何の意味か?この頃は稲の開花期ゆえ、特に台風に注意せよという警
告らしい。同時に震災記念日でもある。ここは万事、油断や手抜かり無きを期
そう。
稲の花となれば我が民族の命の源だが、実は、筆者は、この歳になっても、
まだ見たことがない。我が子達が小さかった頃、稲を見せるために、農村地帯
を車で巡ったが、田圃ではシンプルな草が水面から空に向けて伸びているだけ。
いつ、どうやって、お米ができるのか十分には説明してやれなかった。
そのとき、子供達はあちこち飛び跳ねるカエルに気をとられて、父親が困る
ような質問はなかった。それをいいことに油断して、今日まで、重要な問題を
放置していた。ニッポン人として恥ずかしい!どんな花なのか・・?
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> ところてん`だけ店
~~~
正確にいえばラムネもありますが、メニューはこれだけのところてん屋さん。
長崎県雲仙市千々石(ちぢわ)、開店は夏だけ。店で煮て、湧き水でよおく冷
やしたところてんを、おばちゃんが「コン♪」と突いてくれます。酢醤油と柚
子胡椒でツルツルリ~。ああ、熱中症が飛んでいく。品揃えの多い大型店にと
かく皆走りがちですが、こういう`だけのお店も、存在感があるものです。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=65
■事務局からのお知らせ
△「瓦版」編集室が大騒ぎの引越しでした。
わが「瓦版」というより、NPOスローライフ、またスローライフ学会の
事務局ひっくるめての移転です。猛暑の中、膨大な資料・書籍と闘いながら
ほぼ落ち着くべきところへ。
会員や読者のみなさんのお出かけ大歓迎・・。

新住所・新宿区坂町21 リカビル301(〒160-0002)
TEL5312-4141 FAX5312-4554

△9月の「さんか・さろん」は・・
前号の「瓦版」でもお知らせしたように、ちょっと趣向を変え、11月の
「スローライフ・フォーラムinとなみ野」について語り合いましょう。
すばらしい環境の“住、それを支える景観と技・祭・味、またまちづくり
などを題材に。話は民主党ごたごた後の日本の未来像にも及ぶかも・・
△スローライフ学会へのお誘い
スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・
神野直彦、会長・増田寛也)です。
楽しくスローライフについて多くの分野から学び語り合います。また、全国
でスローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。
年会費5000円。会員は自動的にNPOのサポート会員となります。会員に
なっていただけれんば、この「瓦版」に記事を出したり、「さんか・さろん」
などで交流したりできます。「学会便り」や、各種ご案内もお届けします。
また、学会申し込みはこちらから↓
http://www.slowlife-japan.jp/modules/liaise/index.php?form_id=5
△この「スローライフ瓦版」に広告を出しませんか。
「瓦版」はスローライフに関心のある人、そして私たちのNPOとご縁のある
方へお送りしているメールマガジンです。
多彩なコラムや地域の情報を盛り込み、毎週火曜日の発信ですが、幸いにも好
評で会員さんも増えつつあります。広告協賛という形でご協力いただけると幸
いです。ご検討ください。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=94
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■いつも応援していただき、ありがとうございます。
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