瓦版2012.5.15第107号

週刊スローライフ瓦版 (2012.5.15 第107号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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きょうは「さんか・さろん」の日。わが国のスローライフ文化を歪めてきた
「下請け」社会について、このままにしておいていいのだろうか。わが学会
会員の赤峰民生さんから話をうかがい、みんなで語りあいましょう。
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コラム<火曜日の鐘> 長谷川八重(NPO法人スローライフ掛川)
~~~ 被災したペットたち
多摩川の堤防沿いにある東京都「下水道局浅川水再生センター」の一角には、
東日本大震災で被災したペットが30頭ほど暮らしています。犬や猫を連れて、
都内に避難している被災者を支援するため、義援金の配分を受けて5つの構成
団体と都が「東京都動物救援センター」を開設しました。獣医師の指導の下で
手厚く飼育されるこの仕組みは、三宅島噴火の際の島民避難に伴って行われた
活動が基になっています。
掛川「猫サポーター倶楽部」で訪ねました。犬舎2棟と猫舎1棟。猫の一室
には外気を取り込む大きな窓とダンボールで組まれた登り台や小部屋があり、
作業の合間には、猫4匹とボランティアさんが遊ぶ「ふれあいタイム」も設け
られています(写真添付)。えさの調合も一匹づつ計算され、食事が済めば器
は消毒液に。犬舎も同様です。一棟では、福島で飼主の手を離れ彷徨した犬が
新しい飼い主さんを待っていました。
これほど整った環境ならば家庭にいるよりむしろ幸せ?と勘違いしてしまい
ますが、飼い主と離れたり主人を失ったままのペットのストレスは非常に強い。
様々な思いを抱えつつ、センターは9月末には閉じられます。
ボランティア募集・支援物資・寄付金・譲渡の情報などセンターのHP
http://www.tokyo-doubutsukyuen.org
学会コラム<緑と絆の木陰>
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中村桂子(JT生命誌館館長)
心ある専門家を生かすにはどうすればよいのですか
このところ、建築家とお話をする機会が多くなりました。東日本大震災で破
壊し尽くされた東北の暮らしをどう建て直すかに関心を持つと、具体的にそこ
に関わる方たちの考え方が大事に思えるからです。震災後すぐに、以前から交
流のあった伊藤豊雄さんから隈研吾さんや妹島和世さんたちと話し合って「帰
心の会」を作り現地の声を反映したまちをつくることに力を尽くしたいという
メールをいただきました。そして、現地に「みんなの家」を建て、それこそみ
んなで話し合っているというお話もありました。でも一方で、復興計画の線引
きは、どこでどう引かれているのかわからない形で進められているともおっし
ゃるのです。
スローライフは、地域の人々の自律とそれを応援するさまざまな専門家があ
って生まれるものと思っていますので、東北のまちにこの方たちのすばらしい
考え方と技術が100%生かせるとよいのにと願っているのですが、こんなに
きちんと活動していらしてもダメだとしたら、どうすればよいのでしょう。阪
神の時は残念ながらできなかったので今度はとおっしゃっているのに。
自分のできる小さなことで社会に関わるのを原則にしていますが、こんなお
話を聞くとなんとかならないものかなあと思います。
■街角から畦道から
被災犬の素性? 竹内義昭(ジャーナリスト・東京都杉並区)
我が家に福島の被災犬がやってきた。雑種のオスで、原発事故の約1か月後に
避難区域で保護したものの、1年近くたっても飼い主がわからないとのことで、
里親として預かることになったのだ。推定年齢10歳以上。横浜のボランティア
宅に連れてこられたのだが、ヘルニアを発症したため昨秋に手術を受け、その
まま入院生活を送っていた。おまけに寄生虫フィラリアにも感染している。
芸は食事をもらうときの「おすわり」だけで、お手もできない。「こらっ」と
いうといたずらをやめるところをみると、しょっちゅうおこられていたらしい。
なにしろ、名前もわからない。福島でどんな生活をしていたのか、じっくり引
き出してみるつもりだが、東京弁の話しかけに戸惑っているに違いない。
「ろくしゃく」と「孫振る舞い」 竹ヶ原 公(青森県十和田市)


先日、私の祖母が鬼籍に入りました。齢93歳の大往生でした。その葬儀の際、
町内の方々に「ろくしゃく」という役目を担っていただき、墓地まで行列を行
ないました。30年程前に祖父を見送るときに同じ儀式をした記憶があったので
すが、すっかり忘れていました。青森県でも街中ではこのような儀式はなく、
周辺の農村部にしかなく、ますます省略しつつある傾向だと葬儀の専門家から
伺いました。人と人のつながり‥。生まれたときに近所の方と親戚と「孫振る
舞い」という行事をやってもらった覚えがあります。若いときは面倒だなと考
えましたが、今では地域のつながりはこうして築き上げていくものだと気づか
されました。

■まち・むらニュース
・三重県 全国から俳句ー「食の一句」を募集

第18回の全国俳句は、山海の幸、郷土料理、おふくろの味など「三重の食」
をテーマに俳句を募集する。また、特別企画として、「東北応援の一句を同時
募集。応募期間は、5月16日~10月18日(当日消印有効)
詳しくは http://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/2012040138.htm
問い合わせ 三重県環境生活部文化振興課(電話059-224-2176 )
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米粉のまち・胎内市から・・・
先日他県へ帰省した際、友達へのお土産に私の大好きな『ショコラ胎内』を買
って持って行ったところ、初めての食感と味にとても感動してくれました!
http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/6907932.html
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「日光『食』の研究所」から・・・
大室地区にできた『木もれびの里 箏路』にいってきました。この地区では
たかお神社を中心に、地域活性化中。蕎麦も湧水も、とっても美味です。
http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-170.html
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クオリティから・・・
ワイン、睡眠、腰痛・肩こり、自然食など健康に関するお役立ち情報満載の講
座はクオリティ「MercuryAcademy」にて!!
詳しくはこちらからどうぞ→http://mercuryacademy.jp/
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コラム<象さんの散歩> 「運転免許証の返上」でおもうこと・・下
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ついに返上。近くの警察署へ。ものものしい書状が渡される。「申請による
運転免許証の取り消し通知書」。もう一つ意外なおまけがつく。顔写真と千円
で、“身分証明”カードをつくってくれる。運転免許証が身分証明に通用して
いたところでは、この「カード」を見せればこれからもOKというわけだ。
何たる融通無碍ぶり。そもそも運転免許証が身分証明書の代わりに使われる
ことが不可思議だと感じていた。銀行をはじめ、身分証明に国民健康保険証や
パスポート、そして運転免許証が役だつ。不自然きわまりない。
国民一人一人の身分を何で証明するか。どういう番号を振るのか。国の機能
を動かすべき大切なシステムのはず。年金の番号では、社会保険庁が信じられ
ない拙速、杜撰ぶりを見せてまだ日は浅い。いままた税・社会保障の一体改革
の名のもと「総背番号制」が論議の場に。だが、戸籍制度をベースに、等しく
固有番号を振った住民基本台帳制度はどうするのか。長い検討と準備を重ねた
もっとも基本的な仕組み。不備があれば、徹底改革すればいいではないか。
あれこれ、50年の「とも」と別れて、おもうこと多し。 ∧ 川島正英 ∧
コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと>
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====== 今週はお休みです ======

コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 見せてくれる店
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といっても、商品を売らんかな‥ではありません。鉢植えで育ててきた花が、
いよいよ咲かんとしているので道行く人に見せたくて飾ってくれる。または、
商品をまるでアートのように鑑賞させてくれる。店名もオシャレに見せてくれ
る。といったことです。こういう店が多いところは、人もゆっくり歩きます。
ただ物を売るだけの店が並んでも、人は歩かないということですね。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=157
■編集室だより
□スローライフ・ジャパンの理事会へご意見をどうぞ・・
今週末にNPOスローライフ・ジャパンの理事会を開きます。
この瓦版についてはもちろん、「さんか・さろん」とか、会の
活動の全般にわたって、ご提案とかご意見をぜひぜひ。
(16日水曜日までにいただければありがたいです)
□学会コラム執筆陣の坪井ゆづるさんが東北の第一線へ
<緑と絆の木陰>のライター・坪井ゆづるさんが朝日新聞社
の人事異動で東京から仙台へ転進されます。論説副主幹から
東北復興取材センター長兼仙台総局長へ。6月1日付です。
NPOスローライフ・ジャパン理事は変わらず。コラム
の執筆も続けていただきます。これからもよろしく。
(同じコラムの執筆仲間である中村桂子さんから編集室へ、
次のような便りあり。おことわりなしで使わせてください)
『普段、関西にいるからでしょうか。スカイツリーでわき、
またオリンピックをやりたいと言っている東京がおかしく
見えるのです。そしてその力が東北も動かすのかと思うと
・・・。坪井さんの活躍に期待です。 中村桂子 』
□5月の「さんか・さろん」は、現代日本へのスローライフの提案
〔テーマ〕めざそう、人間回復のものづくり
〔ゲスト〕…赤峰民生さん(推薦:篠田伸夫さん)
赤峰さんは、建設業の専門紙の記者として建設現場を見聞き、さまざま
な問題提起をしてきました。日本の下請け構造とは2次、3次どころで
なく、11次下請けまであるとのこと。この複雑怪奇な下請けシステムは、
欧米やお隣の韓国にもない日本独特の仕組みです。問題視されながらも
解決に至っていません。
日本の建設業界の下請け構造をなくし、もっと豊かな仕事のスタイルを
構築する方法とは…。赤峰さんの主張は「下請け構造は必ずなくせる。
ファストでない質の高い仕事システムをつくりだし、もっと人間らしい
働き方ができる日本をめざそう」というもの。熱いお話をうかがう。

○日 時…きょう15日(火)19時~20時30分(18時40分受付)
○場 所…平河町Mercury Room (千代田区平河町1-4-5平和第一ビル6階
クオリティ㈱ 会議室)
○ゲスト…赤峰民生さん(スローライフ学会員、全国仮設安全事業協組
企画広報部長)
○主 催…スローライフ学会
○参加費…会員1000円、一般2000円(学生500円、講師の紹介1000円)
※終了後、希望者で懇親会を行います。会場は当日お知らせします。
○申込み…090-7433-1741野口まで
□新年度の会費をお願いします。新会員も募集中です。
スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・
神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)です。
スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、全国で
スローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。
年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」
などで交流したりできます。既会員の方は下記の口座へお振り込みください。
【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会
※4月~3月の年会費のため、昨年度中途のお支払いの方も、新年度は新たに
お振込いただきたく、よろしくお願いいたします。
※個人名以外の口座でお振込の場合、確認できませんのでご一報ください。
新しく入会ご希望の方は、こちらからお申し込みください。
【入会フォーム】
http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=6
□ボランティア募集
NPOスローライフ・ジャパンの事務作業をお手伝いしていただける方を探
しています。アルバイト料をお支払いできない、とても虫のいいお願いではあ
るのですが‥。データ入力や資料の発送など簡単な仕事ですが、お手伝いして
いただければとても助かります。ぜひご一報ください。
【問い合わせ先】

■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。
鹿児島県
http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html
岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/
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最後までお読みくださって、ありがとうございました。
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