瓦版2012.5.29第109号

週刊スローライフ瓦版 (2012.5.29 第109号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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6月の「さろん」は、昼間の“校外見学に。パナソニックセンター東京へ。
推薦人のわがNPO理事・菊池賢児さんは、松下電器システム創造研究所所長
だった人。すてきな企画に感謝です。詳細は編集室だよりでどうぞ・・
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コラム<火曜日の鐘> 早野透(桜美林大学教授)
~~~ 「宇宙生命」を想った朝
みなさん、金環日食はごらんになりましたか。わたしは近くの公園にのこの
こでかけて薄雲の空を裸眼で見上げてみました。「おじさん、目を悪くするよ。
これ、使いなよ」と周りの子どもたちが日食メガネを貸してくれました。
リングがくっきり見えた。宇宙の神秘ですね。考えてみたら、原発の代わり
の太陽光発電だとか風力発電だとか、すべてはこの太陽の恵みなんですね。手
塚治虫の長編漫画「火の鳥」の「未来編」は、西暦3404年、地球が死にかかっ
て、人類は5つの地下都市に住んでいるという話でした。生と死を超えた「宇
宙生命」を描いて少年のぼくたちをわくわくさせました。
ずっとのち、わたしは「スローライフ」に出会って、どこか「宇宙生命」を
感じたのです。そんなことを想った金環日食の朝でした。
学会コラム<緑と絆の木陰>
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神野直彦(東京大学名誉教授)「担雪填井(たんせつてんせい)」
追憶にひたれるのは、生きている証しだ。そう言い聞かせながら、私は連合
の元事務局長だった草野忠義さんの「お別れの会」で弔辞を捧げた。
草野さんは私にとって、兄のような存在だった。草野家は日田の名家である。
若き日に泊めていただいた草野家は、重要文化財に指定されている。日田の鵜
飼いが灯す幻想的な漁火の追憶にひたりながら、草野さんの愛した「担雪填井」
という言葉を噛み締める。
担雪填井とは禅宗の教えである。雪を担いで、井戸を埋めても溶けてしまい、
むなしい努力なのだけれども、そうした無駄な努力こそ大切なのだというスロ
ーライフの神髄を諭している。
日田とスローライフの追憶は、筑紫哲也さんの追憶に結びつく。しかし、生
き残った者のひたる追憶は、いつも悲しい。
追憶を明日への糧に変えるには、自然に抱かれることだ。私は「お別れの会」
のあった週末を、仕事場と称している軽井沢の山小屋で過ごした。
野鳥のさえずりで目覚め、山小屋を一回りすると、卯月に刈ったばかりの笹
が、もう芽を出している。笹の生命力に感動していると、紫色の小さき野花が、
笹の間から顔を出して、私の心を和ませてくれる。
小さき野花なのに、皐月には咲くはずのないリンドウのように凛としている。
これはリンドウの狂い咲きだと思いたくなる。そういえばリンドウの花言葉は、
「あなたの悲しみに寄り添う」だった。
■街角から畦道から
「人づくり」研究-母校で 鈴木庄一(設計衆団LN代表 静岡県掛川市)
我が母校である小学校からゲストティーチャーの依頼を受けて、昨年と今年、
6年生の授業を2回ほどやらせて頂いた。「人づくり」研究ということで、市
の教育委員会が2年間指定した小学校である。校長先生をはじめ、教師たちは
子供たちに「人づくり」をどのように学んでもらおうかと頭を悩ませたことだ
ろう。研究主題は『自分が好き みんなが好き 原谷が好き』。(原谷は地域
名称)。3段階に広がる「好き」がそのまちを活気づかせるだろう。私自身も
上京、修業を重ねた後、地元に戻り、この生まれ育った地で一級建築士事務所
を営んでいる。やはり、原谷が好きであった。「好き」という言葉に無理して
理論を論ずる必要はなくて、生まれ育ったところが居心地よいのは当たり前の
ことである。何年にも渡りその環境を体全体で受け止めてきたからだ。そして、
ここまで成長させてくれた、この地の方々に感謝することを忘れてはならない。
最後に、次世代を担う子供たちに、まずは「自分のことが好きである」という
ことを大切にしてもらいたい。
日光と東京スカイツリー 舟越隆裕(日光まるかじり塾)
東京スカイツリーのグランドオープンは、久々の明るい話題ですね。日光と
東京スカイツリーは東武鉄道で結ばれているだけでなく、実は、いろいろな縁
があるのです。日光東照宮の五重塔は、塔の中心の柱が4階部分から吊り下げ
られ、地面から少し浮いた状態の「心柱(しんばしら)」構造。これで地震や
風に耐えています。先の東日本大震災の際も大きく揺れたそうですが、被害は
ありませんでした。実は、この構造が、東京スカイツリーにも応用されている
のです。江戸の「技」が平成へ、未来へ・・・夢がありますね。また、東照宮
五重塔の建つ周辺は、奇しくも標高634m、これまた縁を感じずにはいられま
せん。これらのことから、日光東照宮五重塔内部の特別公開が始まりました。
今まで公開されたことがない金色に彩られた心柱などがご覧になれます。日光
の歴史的建造物と世界一のタワーの不思議な縁に触れてください。
■まち・むらニュース
・山梨県富士河口湖町 「“生きるチカラ サマーキッズキャンプ」予約開始
昨年は富士山のふもとの「森の楽園」で行ったキャンプを、今年は富士五湖で
唯一河口湖にある無人島の「湖の楽園」に。NPO法人河口湖自然楽校が私有地
「うの島」を所有している鵜の島神社と、自然体験を目的とした野営地として
使用する契約を交わし、この島を管理運営することになったため。無人島とは
いえ、幼児から高齢者まで安全に安心して自然が満喫できるよう環境を整備。
期間は7月25日~8月31日。1泊2日から何泊でも参加可能。定員は60名。
詳しい申込み方法は http://www.workshopresort.com/kizzukyannpuへ。
NPO法人河口湖自然楽校:0555-73-4116 E-mail: info@ks-gakkou.org
「清水国明の森と湖の楽園」URL: http://www.workshopresort.com/
・長野県 豊かな自然の中で自分再発見の「安曇野暮らしセミナー 」
連続テレビ小説「おひさま」の舞台となった信州安曇野は、アルプスに育まれ、
豊かな自然と田園風景である。道の傍らの道祖神、暮らしに息づく屋敷林など
歴史や文化を学びながらのセミナー。安曇野紹介、信州ふるさとづくり応援団
の活動、Iターン者による安曇野暮らし体験談、就労状況とIターン就職など
を議題に、質疑応答もあって、個別相談会も行う。
日時:6月9日(土) 午後1時~4時 参加は無料
場所: 認定NPO法人ふるさと回帰支援センター(有楽町2-10 東京交通会館6F)
《お申込》NPO法人ふるさと回帰支援センターtel. 03-6273-4401
http://www.furusatokaiki.net/
《問合せ》NPO法人信州ふるさとづくり応援団安曇野支部tel.0263-81-1325
http://npo-furusato.way-nifty.com/azumino
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米粉のまち・胎内市から・・・
「たいない『食』のわいわい会議」に初めて参加。米粉料理や商品などを有名
にするには、どうしたらよいのか、みんなで知恵をしぼりだして来ました。
http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/7566925.html
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「日光『食』の研究所」から・・・
栃木の魅力と特産品を提供する、初のアンテナショップ「とちまるショップ」
東京スカイツリータウン・ソラマチ店がオープンしました。
http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-172.html
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コラム<象さんの散歩> 「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」
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先週は、椎川忍氏の「緑の分権改革」を書いた。スローライフのこころが通
じ会う、と。今週は「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」について・・。
これは、細川護煕氏が理事長に就き、25日に設立されたばかりの財団法人で、
この日、細川さんはじめ、宮脇昭、倉本聡、ロバート・キャンベル氏ら数人が
記者会見した。「3・11」をうけた国民運動として気宇壮大である。
まず、長さ300kmに及ぶ防潮堤。万里の長城が引き合いに出されたその堤は、
がれきと残土で積み上げる。被災者の深い想いがこもり、一方で引き受け手に
難渋しているがれき処理への新しい提案でもある。そして、緑。宮脇昭さんが
各地で展開してきた広葉樹の森づくり作戦を活かす。タブノキやカシなど災害
に強い。また緑景観を再生させる。スローライフのこころ存分に。
記者会見のあと、細川さんと立ち話。「何はともあれ、やきものの世界から
世俗の社会へのカムバックはよかった」と感想をひとこと述べ、がれきの問題
などでは話し合いたいこともあり、と伝えておいたが・・ ∧ 川島正英 ∧
コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと>
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====== 原稿をいただいたときに掲載します ======

コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> きもの稽古
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私がきものをよく着るのが「着付けを教えて」とよく言われます。好きで着て
いるだけで教える資格などありません。でも常々、きものを着るのに、学校も
資格もいらないだろう!と思ってもいたので、有志で稽古を始めました。近所
のおばちゃんから教わるって感じです。それにしても、アメリカ文化に占領さ
れた日本は、つくづくきもの文化は遠くなりにけり、なのであります。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=159
■編集室だより
□6月の「さんか・さろん」は パナソニックセンター東京見学
〔テーマ〕スローライフな暮らし方には技術の支えも重要
~あなたの自由時間を増やす最新技術を体感!~
わがNPO理事の菊池賢児さん(地域風景研究所代表)から推薦いただき、
「パナソニックセンター東京」を見学します。エコナビをはじめ省エネと
か創エネの技術体験展示などなど、パナソニックの最先端技術を詳細な説
明で楽しく学び、技術に支えられたスローライフな暮らしを体感します。

今回は午後の開催となります。集合時間にお気をつけください。

○日 時……6月19日(火)15時45分~17時45分(15時30分に下記受付へ)
○集 合……パナソニックセンター東京・受付(りんかい線国際展示場駅
寄りの入口側)http://panasonic.co.jp/center/tokyo/
○主 催……スローライフ学会
○参加費……会員1000円、一般2000円。(学生500円、講師の紹介者1000円)
※終了後、希望者で簡単な懇親会を行います。会場は、当日お知らせします。
【申込み】6月18日(月)までに下記へ。
NPOスローライフ・ジャパン
電話 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554
【詳しくはこちらから】
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=146
□新年度の会費をお願いします。新会員も募集中です。
スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・
神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)です。
スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、全国で
スローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。
年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」
などで交流したりできます。既会員の方は下記の口座へお振り込みください。
【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会
※4月~3月の年会費のため、昨年度中途のお支払いの方も、新年度は新たに
お振込いただきたく、よろしくお願いいたします。
※個人名以外の口座でお振込の場合、確認できませんのでご一報ください。
新しく入会ご希望の方は、こちらからお申し込みください。
【入会フォーム】
http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=6
□ボランティア募集
NPOスローライフ・ジャパンの事務作業をお手伝いしていただける方を探
しています。アルバイト料をお支払いできない、とても虫のいいお願いではあ
るのですが‥。データ入力や資料の発送など簡単な仕事ですが、お手伝いして
いただければとても助かります。ぜひご一報ください。
【問い合わせ先】

■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。
鹿児島県
http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html
岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/
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最後までお読みくださって、ありがとうございました。
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