瓦版2014.3.18第200号

週刊スローライフ瓦版 (2014.3.18 第200号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★きょう18日、この「スローライフ瓦版」が200号を迎えました。うれしい春です。さらに、きょうの「さんか・さろん」は、“逸村逸品がテーマです。「編集室便り」にも書いたように、新しい挑戦。これも、うれしい春です。★★★★★コラム<火曜日の鐘> 斉藤睦(地域総合研究所長) ~~~ スタンで体操 先生がいつも「宿題」を出し、それを巡って議論できるのが面白く、月イチのグローバル経済勉強会に出ています。先月の宿題が「〇△スタン」。数年前、アメリカのジャーナリストが『リッチスタン(Richstan)』を出しました。 純資産1億ドルから10億ドルの大金持ち(リーマンショック後2倍に増えています)たちの政治志向から子育ての悩みまで分析した書物で、スタンは、パキスタンやウズベキスタンの国名に因んだ洒落。ニューリッチの独特のライフスタイルを「仮想国家」として捉えたのが話題でした。 これにならって自分の理想の「〇△スタン」を考える宿題だったのですが、勉強会仲間が出した「国家像」に笑わせられたり、考えさせられたり。例えば「コウレイシャゲンキスタン」ではボランティア活動ポイントシステムがあって、高ポイントの特典は益々元気になる野外活動で、ポイントが少ない要介護高齢者には高度な介護ロボットが貸与されます。 なるほど。私の「スローライフスタン」でも偶然ポイントシステムを考えてまして、高ポイントの人は夕日を長時間眺められる絶景ポイントを教えてもらえます。「スタン」の思考実験は心と頭の体操になって、お奨めです。学会コラム<緑と絆の木陰> 坪井ゆづる(朝日新聞東北復興取材センター長・仙台総局長) 「3.11」 4年目へ 「3.11」3年の厳しさを、当日の朝刊1面に「植民地」という言葉を用いて書いた。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11022458.html で、4年目はどうなるのか。そのヒントを求めて、阪神・淡路大震災の復興に携わった元兵庫県復興本部総括部長の話を聞いた。 自力再建できた人をうらやむとか、被災者間の気持ちのズレが表面化し、仮設住宅の運営が難しくなる。一方で、仮設は出たけれど仕事が元通りにはならず、金銭的にも精神的にも追い詰められる例も出る。兵庫県は『こころのケアセンター』を15カ所つくったが、相談件数のピークは4年目だった。 阪神のときの兵庫県の高齢化率(65歳以上)は約13%だったが、いま岩手は27%、福島25%、宮城22%。そのうえ過疎地だ。老人にも復興を担ってもらおうと、阪神では『高齢者語りべ・昔の遊び伝承事業』をやり、両親が働いている間、子どもたちの相手をしてもらった。1日2千円で、4年間でのべ2670人が参加した。 こんな事例を紹介しながら、最後にこう言われた。「高齢化も過疎化も全国で直面している課題。老いても、できる範囲で仕事をして感謝されるというのは、豊かな生き方でしょう。その先例を被災地でつくりませんか」。 ぜひ、実現させたいと思う。▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej熊本県人吉市「ムラのかあさんレシピ集」。農家レストラン“ひまわり亭”での郷土料理伝承塾の記録をまとめたもの。すぐに作りたくなるものばかりです。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から 吉田俊実(東京工科大学教授) 私の「北のまほろば」・・3 神野講演を聞き「方言禁止」を思う 青森のスローライフフォーラムは、神野直彦さんの基調講演から始まった。 ・・・「何か外在するものを所有したいという“所有欲求”が満たされると、 人間は“豊かさ”を実感します。それに対して人間と人間、人間と自 然が触れ合うということをすると、つまり“存在欲求”が満たされる、 触れ合いによる欲求が満たされると“幸せ”を実感するんですね」 おそらく、「スローライフ」の理念とも言えるお話であった。近代の産業化社会は「持つこと、所有欲求」(having)を重視してきた。その結果、「存在欲求」をないがしろにする傾向にあることは間違いない。存在欲求が満たされ、幸せを実感する生き方、すなわち、スローライフを送るにはどうしたらいいのだろう。 人々が、村を、町を離れ、過疎化に歯止めがきかない地方の現実。経済的な理由が大きいであろうことは想像できる。しかし、もっと大切なことを見逃してはいないか。存在欲求を満たすためには、人間と人間、あるいは自然と人間とが触れ合うことが大切であり、それが「幸福感」につながるのであるならば、たとえば、自分を育んできた「ことば」を否定されることは「存在」(being)そのものを損なうことにならないだろうか。 人間もその一部である自然、風土、ことば、その肯定こそが「存在欲求」を満たすための前提にある。「存在」そのものを肯定する力を、地域は育んできたであろうか。「方言禁止」、また「共通語教育推進」政策を振り返ってみることも、「存在欲求」への回路を拓くためには必要かもしれない。 ================= PR =====米粉のまち・胎内市から・・・「米粉のチュイール」新登場。チュイールとはフランス語で瓦のこと。薄く焼いたサクサククッキー。アーモンドとココナッツの2種類。中条駅で買えます。http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/37564469.html=======■まち・むらニュース・宮城県仙台市 「みやぎ水産加工品復興フェア」を開催震災後初めてとなる水産加工品品評会が先月行われ、企業や高校を含む198の出展から農林水産大臣賞など21の賞が決まった。まだ復興の途中だが、まずは地元に届けたい、と復興フェアを開く。スイーツ感覚のかまぼこ「どらぼこ」や「牡蠣の潮煮」「金のさんま」など、宮城の海の幸が並ぶ。日時:3月21日~27日 10時30分~19時場所:クリスロード商店街食材王国みやぎ地産地消市場(仙台市青葉区中央)問合せ:宮城県水産業振興課 電話022-211-2931http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/suishin/hukkoufea-pr.html・鹿児島県霧島市 「霧島郷土芸能の夕べ」昨年5月から定期的に開いてきた「霧島郷土芸能の夕べ」の今年度最後の開催。勇壮な響きの九面太鼓と、華麗な舞の神楽が体験できる。会場は、アコースティックサウンドの豊かな響きで、「奇跡の音響」と称される音楽専門ホール。日時:3月29日 20:30開演(20時開場)会場:みやまコンセール (入場無料・先着順)主催:きりしま郷土芸能の夕べ実行委員会問合せ:霧島市観光協会 電話0995-78-2115https://www.city-kirishima.jp/modules/page059/index.php?id=242コラム<象さんの散歩> マスコミが加担した“犯罪 小保方晴子と佐村河内守と。敬称抜きで書かせてもらいたい。彗星のように登場、偽りの手腕で世の注目と尊敬の眼を惹きつけ、ほどなくその手中の業績が自らの作でないと撤回に至る。小保方は、理化学研究所のユニットリーダーとして、生物学の常識を覆す「STAP細胞」の公表で世界に衝撃を与えた。佐村河内は、「現代のベートーベン」を演じて代作の交響曲を世に広めた。妻宏子は「人騒がせ。同じ構造ね」という。むしろ犯罪と呼びたい。 だが、この罪は、一人ぽっちでは犯せない。そもそも「虚栄の罪」を成り立たせたのは、生身の人間不在の「会見場」と呼ぶマスコミの舞台ではなかったか。新聞・テレビが一斉に、同じ内容、同じ賞賛を流し続けた。ヒロイン、ヒーローを演じてくれる格好の主役を得た。かっぽう着の実験作業姿、サングラスに杖で歩く姿も絵になる。疑問符なしの絶賛物語・・。 かつて、新聞記者は、発表ものや共通記事は好まず。疑いの眼も強かった。何か他社と違う特ダネを探した。いまや、そんな姿勢を感じとれない。 後追い、検証をしない、他と違う興味心も不審を追う眼も持たず、の姿勢。“罪”が明らかになってからも、共通会見を待ち続けている。新聞、テレビが罪に加担しているとの意識の欠落。まったく歯がゆい。 <川島正英>==== PR ====「日光『食』の研究所」から・・・先回紹介した春キャベツメニュー、もうひとつ去年のブログからご紹介します。「春キャベツのお手軽手巻き」これならたっぷりキャベツを食べられます。http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-225.html=======コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 「おいしい那須暦」~~~ 栃木県那須町の住民グループが、8年間作り続けている暦があります。土地の素朴な料理や、農産物、農作業、伝統、自然などを、季節を追いながら365アイテム数え上げ、それを絵にしてあります。素人絵がほのぼのしていて、根強い人気。地域資源を確認しながらたくさんの人が関わるので、まちおこしの手法として各地で紹介すると「うちでもやってみたい」と声が上がります。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=252■編集室便り □きょう18日の「さんか・さろん」は『逸村逸品』を語り合いましょう ↓ http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=203 わがNPO、学会のことしの課題の一つは、スローライフ活動の具体的な 表現として、すばらしい「逸村逸品展」を提案していくことです。 昨年11月の奈良県川上村、今年1月の青森市でのスローライフ逸品の展示 会は、47の都道府県すべてから募って、100アイテムの作品を揃えたことが 注目を集めました。各地からの参加者の大変なご協力を得ました。 こうした展示会で、逸品を手に入れたい、一方で販売したい、といった声 を耳にしました。また、その品物が生まれるまでの地域でのストーリーや物 が地域に与える影響をもっと知りたい、という声も聞きました。 そこで、今回の「さろん」では、試みに、実際の逸品、写真をお見せしな がら「逸品のストーリー」紹介をいたします。(話し手・野口智子) <内容例> 岩手県遠野市の積木の絵本“だれがどすた?” 長野県大鹿村“山塩” 栃木県那須町“おいしい那須暦 三重県鳥羽市菅島“伊勢海老の干物” 三重県鳥羽市菅島“伊勢海老の干物 奈良県野迫川村“高野マキ” 和歌山県海南市“やさしいたわし 徳島県上勝町の木製椅子型レゴ“てるぺん”……など。 これらの逸品物語を題材にしながら、スローライフ逸品を見出し、育てていく 意味合い、喜びときびしさ、楽しみを語り合い、さらに新しい「逸村逸品展」 のつくり方についてご意見、お知恵をいただきたいと考えています。 ○とき・・・3月18日(火)19時~21時 ○会場・・・クオリティKK・会議室マーキュリールーム (千代田区麹町3丁目3 KDX麹町ビル6階) http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html ○主催・・・スローライフ学会 ○参加費・・会員1000円、一般2000円(学生500円、講師紹介1000円) ○参加ご希望の方はこちらへご一報ください。 ↓ 090-7433-1741(事務局長:野口携帯) ご参加、お待ちしております。 <編集部:丸山 薫>□スローライフ版・IT塾 ——————————————–Q:大学生や社会人など新生活が話題になる季節になりました。パソコンでテレビを見ることってできるんでしたっけ。パソコンで見れるならわざわざテレビを買わなくてもいいですからね。<編集室:篠原伊佐武> ▼A:テレビを見るためには、テレビチューナーが必要です。USBに差して使える小さなものもありますので外出先でノートパソコンから見ることもできます。ちなみに、そのパソコンは、インターネットにつながってなくても大丈夫です。<EDI:藤井頼暁>==== PR ====クオリティライフから・・・花粉の季節にぴったりの、喉、鼻、すっきりお茶「惷香茶」はいかがですか。ユーカリ葉、紫蘇葉、菊花、甜茶、桂皮などでできています。750円。「 たまな食堂」内の「たべもの商店」にて販売中です。http://nfst.jp =======■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。鹿児島県 http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html岩手県遠野市 http://www.city.tono.iwate.jp/日本テレネット株式会社 http://www.nippon-tele.net/クオリティ株式会社 http://www.quality.co.jp/アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社 http://www.edi.ne.jp/株式会社サンクス・ツー http://www.thanks2.jp/=======最後までお読みくださって、ありがとうございました。このメールマガジン、あるいは当団体へのご意見、ご質問はこちらへこのメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ・ジャパンとのご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いください。今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメールアドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。この「週刊スローライフ瓦版」、バックナンバーをアップしています。まだご覧になっていない方、こちらからご覧ください。http://www.slowlife-japan.jp/modules/mailmagazine/details.php?blog_id=2=======Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会〒160-0002東京都新宿区坂町21 リカビル301TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 http://www.slowlife-japan.jp/”