瓦版2015.10.6第280号

    秋。さまざまに、実りを手にする季節がやってきた。旅する、愛でる、

学ぶ、味わう。わが学会も、長崎・雲仙でフォーラムに集い、実りを

楽しむ。今月の「さんか・さろん」はお休み。雲仙で実りの秋を・・



コラム<火曜日の鐘> 丸岡一直(社会福祉法人二ツ井ふくし会理事長)

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  国の仕事。地方の仕事。



官房長官がテレビの画面で叫ばんばかりに語ります。「政府が全力を挙げて

取り組む」。何のことかといえば、豪雨や火山などの災害対策です。

奇異に感じます。災害の現場で必死に汗を流しているのはまず消防署、消防

団、市町村職員、警察。国は大きな川の管理をしているぐらいで、それも民間

の被災現場は管轄外です。政府機関の人間を見たことはありません。     

災害対応は地方の仕事ですから、それでいいのだと思います。「政府が全力」

といういい方は、あたかも国が救済や対策に懸命になっているという誤解を与

えていないでしょうか。

緊急時、政府の最大の役目は後顧の憂いがないように、すなわち財源を気に

して自治体の対策が及び腰になることのないよう「その心配は無用」と太鼓判

を押すことでしょうが、その声は聞こえません。

実態のないことを大声で叫んで、事実かのように思い込ませる。あっちでも

こっちでも、「オオカミ少年」を演じているかのようです。



学会コラム<緑と絆の木陰>


     坪井ゆづる (朝日新聞東北復興取材センター長・仙台総局長)


壁新聞



石巻日日新聞という地元紙が、震災翌日から6日間、壁新聞を出していた。

輪転機が水没したので、マジックペンによる手書きで、避難所など6カ所に貼

られた。その現物が宮城県石巻市の一角に展示されており、初めて見た。

見出しは、3月12日「日本最大級の地震・大津波」、13日「各地より救難隊

到着」、14日「全国から物資供給」、15日「ボランティアセンター設置」、16

日「支え合いで乗り切って」、17日「街に灯り広がる 電気復旧1万戸超す」。

記事は「南浜町、門脇町壊滅」「東松島、行方不明1千人近い模様」「女川

町5千人安否不明」といった悲惨なものが並ぶ。そのなかに「15日予定の公立

高校の合格発表は22日以降に延期」「ラジオ石巻(FM76.4)では連日午前8

時から午後7時まで避難者名簿を放送している」といった情報も盛り込まれて

いた。

社長が書いた原本を、5人の社員が写した。「だから号外の2文字も記事の

文字もそれぞれ違う。題字の枠も曲がっている」と、石巻日日新聞の武内宏之

常務が教えてくれた。つくった記者たちの伝える努力に拍手を送りながら、寒

い避難所でこれを読んだ人々は、どんな思いだったろうかと考えた。

まもなく震災から4年7カ月になる。



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【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej

青森県八戸市「八戸せんべい汁・鍋」。八戸地方に伝わる伝統のせんべい汁。

もっと全国に発信したいと、地元の市民ボランティアが生み出しました。

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■街角から畦道から


竹内 義昭 カズコさん(31)



カズコさんは、慎重である。私や妻の手を借りて、椅子から立ち上がったり

廊下の手すりにつかまって歩き始めたりする時、不安げに「これでいいかな?」

という。パジャマへ着替えるときも、私たちの指示に従って脱ぎかけたズボン

を膝まで下ろしながら「これでいいかな?」を発する。

40歳代の頃、毎週末ゴルフに行く父を車で送り迎えしていた彼女の運転ぶり

は「まるで神風のよう」と言われるほど荒っぽいものだった。それがこの1年

ほど、何をするにも「これでいいかな?」の連発なのだ。

動作の途中で、自分が何をしているのか、分からなくなっているのだろう。

「それでいいのだ」と応ずると、表情がやわらぐ。



■まち・むらニュース


・奈良県河合町 馬見フラワーフェスタ


5回目の秋の馬見丘陵のフラワーフェスタ。ダリアやコスモスなど約20万株の

花々が咲きあふれる。同時開催の「シェフフェスタin馬見」でピッツァなどの

ランチが楽しめて、ステージコンサートなどの催事も。

日時:10月3日(土)?18日(日)10:00?17:00

場所:奈良県営馬見丘陵公園(近鉄「池部駅」より徒歩2分)(入場無料)

問合せ:奈良県馬見丘陵公園館TEL0745-56-3851

http://www.pref.nara.jp/item/145060.htm



・秋田県大館市 きりたんぽまつり


秋田県を代表する「食のイベント」で、ことし43回目を迎える。大館で生まれ、

育てられ、守られてきた文化を次世代につなぐ催し。「本場のきりたんぽ」を

中心に様々なイベントが展開される。

日時:10月10日(土)?12日(月)10:00?19:00(最終日は16時まで)

会場:大館樹海ドーム(大館駅前からシャトルバスあり)

主催・問合せ:本場大館きりたんぽまつり実行委員会TEL0186-48-7400

http://tanpofes.com/outline/



コラム<象さんの散歩> 初秋の富士を仰ぎ続けた旅


先週、富士吉田市へ出かけた。二人の妹と、そのパートナーと、妻・宏子と、

三夫婦そろって。遅めのシルバーウイーク。富士山麓への旅だった。

宿は、山梨県側からの富士を真正面に見上げる忍野地域の小高い山林にあり、

絶好の富士見台だった。しかも、窓からはいくつかの細い道筋のほかは見渡す

かぎりの松の樹林と裾野原である。雲や霧はさまざまに姿を変え、多様多彩な

模様を描くが、富士は悠揚せまらず、どっしりと構えたままである。

三日間、ゆるゆると。富士浅間神社では、高い高い巨木の杉、ヒノキの群。

花の都公園では、一面にひろがる黄花コスモス、向日葵、百日草、インパチエ

ンス・・。逆に、忍野八海では、大勢の外国人観光客に悩まされたほか、雨傘

を買いに走った。旅の間の天気は、地元の人が「久しぶりに晴天に恵まれ」と

いう経過だったが、半日は猛雨に。その夜も窓が激しく叩きつけられた。

そもそも、この旅は、下の方の義弟の80歳を祝う会。富士が雨の向こうに隠

れて「傘」を使う場をセットしてくれたのも、粋なはからいなのかも。

翌日、陽が昇るにつれ、雲が富士の中腹でさまざま変化しながらだんだんに

姿を消してゆく。すばらしい眺望。そして、山中湖上の遊覧船から真正面に見

上げた富士は、雄大で、美しく、こころ満たされて・・  ∨ 川島正英 ∧



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「奈良県十津川村」から・・

秋深まる十津川村の温泉と紅葉を楽しむお得な方法があります。路線バス運賃

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 飯山の時間

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北陸新幹線が開通し、長野県飯山まで1時間40分で行けるようになりました。

交通の便が良くなると、とかくまちの様子がガラリと変わるものです。出かけ

てみると、棚田はゆたかに輝き、映画『阿弥陀堂だより』に出てくるお堂回り

にはコスモスがひっそり揺らぎ、千曲川はあくまでもゆったりと。丁寧に人と

付き合う人情に触れて、飯山の“ゆっくり時間”に湯あみをした思いでした。

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=332



■編集室便り


◇“雲仙フォーラム”

<10月31日・11月1日>

お早くお申し込みを!


★雲仙フォーラムのチラシができました。こちらから↓

http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=287


NPOスローライフ・ジャパン、スローライフ学会が協力するフォーラム、

「雲仙市市制施行10周年記念事業 雲仙の地方創生を語り合う」の

内容をお知らせします。秋の行楽シーズン。早めのご参加申込みを!



【10月31日(土)】


○分科会(15:30?17:30)

第1分科会『自然・暮らし』アドバイザー:早野 透(桜美林大学教授)

雲仙市の恵みを活かした仕事と暮らしのあり方を考えます。


第2分科会『逸品・じげもん』アドバイザー:野口智子(ゆとり研究所所長)

雲仙市の資源や特産品を活かした取組みについて考えます。


第3分科会『ちびっ子・若者』アドバイザー:斉藤 睦(地域総合研究所所長)

地域の子育てと若者への応援策などについて考えます。


第4分科会『交流・連携』アドバイザー:田嶋義介(島根県立大学名誉教授)

全国各地との交流や近隣市との連携のあり方について考えます。



【11月1日(日)】


○全体会(9:30?12:30 会場:雲仙市ハマユリックスホール)



基調講演 増田寛也(野村総合研究所顧問、スローライフ学会会長)

  テーマ「雲仙の未来像 ?山と海と若者と?」


パネルディスカッション

コーディネーター:増田寛也

  パネリスト:中村桂子(JT生命誌研究館館長、スローライフ学会副会長)

  里見 晋(長崎県副知事)

  金澤秀三郎(雲仙市長)


みなさま、ご予定ください。まずは早めに航空便を手配されることをおすすめ

します。指定の時間にご参集いただけましたら、現地の交通は事務局のマイク

ロバスで送迎します。


★詳しくはこちらから↓

内容について

http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=285

交通について

http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=284&req_uid=4



◇スローライフ・ジャパンへのメールを送るときのお願い。



このスローライフ瓦版は、メールマガジン専用のアドレスからお送りしてい

ますので、このメールに返信していただいても事務局には届きません。

スローライフ・ジャパン、スローライフ学会、この瓦版への投稿などは

こちらまでお願いします。↓



□スローライフ版・IT塾 ——————————————–


Q:外出先などでデータを渡すとき、手元にUSBメモリがない場合、デジカ

メに入っているSDカードは使えるんでしょうか? <編集室:篠原伊佐武>



A:デジカメで使われているSDカードはそのままパソコンで認識することが

できますので大丈夫です。撮影した画像が見られなくなることはありません。

ただし、デジカメの管理ファイルなども入っているので、SDカード内のフォ

ルダやファイルは移動、削除しないようにしましょう。



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クオリティライフから・・・

オーブンいらずの、やさしい天然酵母パン教室です。10月15日(木)19:00?。

今回は、懐かしいコッペパンを揚げて、スパイスで大人の味に仕上げます。

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。


鹿児島県

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岩手県遠野市

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和歌山県紀の川市

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奈良県吉野郡十津川村

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日本テレネット 株式会社

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アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

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株式会社サンクス・ツー

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最後までお読みくださって、ありがとうございました。

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ご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、

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