瓦版2016.1.26 第295号

季語でいえば「春待つ」季節でしょうか。2月の「さんか・さろん」(16日)

は、暮らしの中で紡ぐ「和」を考えます。「心葉」主宰の丸山薫さんの教室

です。ひとときのスローライフを楽しみましょう(詳細は編集室便りで)


・・・・・・



コラム<火曜日の鐘> 早野 透 (桜美林大学教授)

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気候変動とスローライフ


私は、この3月で、桜美林大学を定年退職する。定年? いやはや朝日新聞

記者から大学の先生に転職して6年、ついに70歳になってしまったのです。

いま、私にとって最後の期末テストの採点におおわらわ。去年、パリで開か

れたCOP21で、気候変動をめぐるどんな議論をしたのかを出題した回答を読

みながら感慨ひとしお。

「産業革命前からの気温上昇を2度以下に抑える」

  「今世紀後半には温室効果ガスの排出を実質ゼロにする」

先生の教え方がよかったのか、みんなちゃんとできてるな。しかし、これら

の課題、いったいどうやって実現するのかな。改めて心配になる。学生諸君は、

これから50年は、生きて社会を担っていく。ぼくらではない、きみたちの仕事

なんだ、パリの合意を実現していくのは。

そうか、よぶんなエネルギーを使わないスローライフこそ、気候変動を防ぐ

カギではないか。そんなふうに思いを巡らせると、われらのNPOこそ、自分

たちの生活趣味ではなく、世界の課題に取り組んでいるのではないか。



学会コラム<緑と絆の木陰>


     中村桂子(JT生命誌研究館館長) やっぱり気になります



今年初めてですが、早や年明けから3週間もたっていますので、御挨拶は抜

きにして、今年もよろしくお願いいたします。

世の中全体の動きはどうにもならないので、せめて身の回りだけでもという

気持で生命誌を進め、スローライフにも加わってきました。どうにもならない

と思いながらも、この国はなんとか許容範囲で動いているという納得があった

からです。最低限、平和という原則を守り、あまりにもひどい格差はつけない

社会です。けれども急速にそれが崩れていますから、毎日が落ち着きません。

でたらめと言いたくなる言葉を並べ立てるのを聞いていると、落ち着かないの

を通り越して恐くなります。

性善説で、少しでもよいところを探すという生き方をしてきましたが、一方、

人間誰もがとんでもないことができるという例は(戦時がそうです)あるわけ

ですから、恐いのです。「テロとの闘い」というリーダーの言葉を聞きながら、

テロは闘うものではなく、なくす努力をするものではないかと思うのですが、

流れは闘いの方向です。

今年もよろしく、と申しながら変なことを書いてしまいました。でも今年が

正念場のように思えるものですから。



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【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej

鹿児島県指宿市「そら豆かん」。日本一のそら豆産地、指宿のそら豆を材料に

したようかん。風味を活かすため、皮ごとペースト状にして使っています。

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■街角から畦道から


竹内 義昭 カズコさん(46)


愛犬ボンド君は、先週の瓦版掲載の翌日、眠るように静かに息を引き取った。

カズコさんに話したところ「残酷なことね。かわいそう」と、一応まともなこ

とを言う。


カズコさんがボンドに会ったのはほとんどないのだが、まるで自分が飼ってい

たかのような口ぶりだ。ボンドは我々の居住区の2階に住まわせていて、足が

悪いので散歩にも出かけず、1階にいるカズコさんのところに顔を出したのは

この4年間でほんの2、3回しかないのに。


そもそもカズコさんは戌年なのに犬が苦手らしい。ボンドと対面したとき、恐

る恐る頭をなでるが、舐めようとすると手を引っ込めてしまう。ペットセラピ

ーには向いていない。



■まち・むらニュース


・静岡県熱海市 「あたみ桜 糸川桜まつり」


1月上旬?2月に咲く寒桜の一種。明治初めに熱海にもたらされた「あたみ桜」

は、市制40周年の昭和52年に熱海市の木に指定された。同じ枝に早期と後期の

二段構えに咲くため、一ヶ月以上も花が楽しめる。

開催期間:?2月14日(日)(ライトアップは17:00?23:00)

場所:糸川遊歩道(熱海市銀座町、中央町の境)

問合せ:熱海市観光協会0557-85-2222http://www.ataminews.gr.jp/event/208/



・岐阜県郡上市 「郡上本染 鯉のぼり寒ざらし」


染め上げられた鯉のぼりの染糊が、凍てつくような清流で洗い落とされる本染

伝統の作業。寒さの中、原色の鯉のぼりが鮮やかだ。ふるさと体験として、小

学生児童による色付け体験、寒ざらし糊落とし体験もおこなわれる。

日時:2月7日(日)11:00?12:00

場所:郡上八幡宗祇水付近、吉田川・小駄良川合流付近

問合せ:郡上八幡観光協会TEL0575-67-0002

http://www.nihon-kankou.or.jp/gifu/detail/21219ba2212024398



コラム<象さんの散歩> 廃棄物のトレーサビリティに弱い社会


捨てた「ビーフカツ」が食品売場に並んだ事件。かつてもホテル料理の偽装

表示、食品の産地偽造などがあり、また「赤福」「白い恋人」事件など世間を

騒がせてきた。偽装・偽造、さらに不正転売もあって、社会道徳が厳しく問わ

れるのは当然として、さらに食品の賞味期限へのアプローチとか、産業廃棄物

のトレーサビリティの問題とか、考えさせられる問題がいくつか。

食品の賞味期限・消費期限をどう見るか。厳密に決められ、厳密に守られて

いるのはいいが、日本人の消費性向から、必要以上に廃棄されているという。

そもそも「三分の一ルール」というのがあり、製造段階から三分の一は廃棄を

前提に造られるとか。わが国の食品の年間廃棄量は、お米の年間生産量に匹敵

するといわれる。偽装・不正転売とは別次元の食品の廃棄も問われた。

もっと考えるべきは、産業廃棄物のトレーサビリティ。今回の事件でも廃棄

された食品があまりに悠々とまかり通った。徹底して廃棄を見届けるシステム

はどうなったのか。香川県の豊島産廃事件などの時代から進歩は見られない。

その心構え、志があまりにも弱い、そこを見せつけられた思いである。

いやいや、原発では、使用期限を終えた後の捨て所も決めぬままに原子炉が

いくつも動いている現実。そこまで、思いは巡っていく・・  ∨ 川島正英 ∧



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「奈良県十津川村」から・・

「温泉療養効果体験キャンペーン」が好評です。温泉湯治モニター調査により

十津川村の温泉が健康に良いという結果が出たことを記念した催しです。特典

も多い。3月末まで。http://totsukawa.info/img/onsen_kouka_taiken.pdf

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 道の駅考

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全国1100近くある「道の駅」、暮らしに定着していますが、いくつか巡るとそ

れなりに大変だろうと感じます。千葉県南房総市と鋸南町の4つを回りました。

90年代にできた老舗は、農産物の一次加工売り上げが頼り。別のところはもっ

ぱら観光バス客へ花の販売。古い設備を持て余しているところも。そんななか

閉校した保田小学校を改修利用した新しい道の駅には、目からウロコでした。

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=347



■編集室便り


□ 2月16日の「さんか・さろん」は『暮らしを紡ぐ「和」』


丸山 薫さんとともに、暮らしの中の「和」を考え、語り合います。


丸山さんは「心葉(こころば)」という集いを主宰しています。日本の四季の

移ろいを衣食住の中で楽しむ「和のくらし」を提唱、それに賛同する女性たち

に自宅を開放して「おとなのままごと」教室を開いているのです。

楽しみ遊びながら「日本の美しいことがら」を学ぶ集いです。

「心葉」とは・・平安時代のことば。?大切な方に贈る品に添える心?


「おもてなし」に通じる「心葉」の実践は、利便性優先のライフスタイルでは

忘れがちな何かに気づかせてくれる、と丸山さん。暮らしの中で和のこころを

どのように活かしていこうか。「心葉」教室で学びあっているところを話して

いただきながら、みんなで考え、語る新しい試みのスローライフ勉強会、いや

お楽しみ会なのです。


○丸山さんのプロフィール

NPO法人スローライフジャパンでは「瓦版」編集同人。「逸村逸品」を受け

持つ。外では、ステージ、イベントの企画制作・広報・マネージメント業務。

木戸華寶師の華寿美会で日本文化の美意識(歳時記、仏教美術、有職故実)を

学ぶ。 NHK・BSデータ放送「七十二候/今日の旬」担当。

『暮らしを紡ぐ「和」』のタイトルで新聞連載も・・。


●日 時: 2016年2月16日(火)19時?21時

●会 場: クオリティKK・会議室マーキュリールーム

(千代田区麹町3―3KDX麹町ビル6F・地下鉄麹町駅からすぐ)

http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html

●参加費:会員1000円、一般2000円(学生500円)どなたでも参加できます。

●申込み:2月15日までに下記へ。

メールTEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554



◇スローライフ・ジャパンへのメールを送るときのお願い。



このスローライフ瓦版は、メールマガジン専用のアドレスからお送りしてい

ますので、このメールに返信していただいても事務局には届きません。

スローライフ・ジャパン、スローライフ学会、この瓦版への投稿などは

こちらまでお願いします。↓



□スローライフ版・IT塾 ——————————————–


Q:ワードで、段落の始めに1文字下げて入力したあと、改行すると、次の行

も1文字下がってしまいます。対策はありませんか。<編集室:篠原伊佐武>



A:改行するときにエンターキーだけを押していませんか。ワードでは、エン

ターキーは改行ではなく改段落の指示になり、行末でエンターキーを押すと、

段落が変わったと判断、次の行も1字下がってしまいます。改行するときは、

「shiftキー」と「エンターキー」を一緒に押してください。改行と判断し、

「1字下げ」を引きずりません。試してみてください。



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クオリティライフから・・・

たまな食堂麹町店は、この1月に開店1周年を迎えました。手作りマフィンも

大好評。最新情報をこちららでチェックのうえ、どうぞおこしください。

>>> http://qwebm.quality.co.jp/mail/u/l?p=Yb7bhC02t8sZ

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。


鹿児島県

http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html

岩手県遠野市

http://www.city.tono.iwate.jp/

和歌山県紀の川市

http://www.city.kinokawa.lg.jp/

奈良県吉野郡十津川村

http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html

日本テレネット 株式会社

http://www.nippon-tele.net/

クオリティ株式会社

http://www.quality.co.jp/

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/



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