瓦版2017.2.28 第351号

わがNPOも、人並みに、いや、それ以上の年度末の多忙に追われています。
3月からの「さんか・さろん」は、新機軸で、会員諸兄姉の『私の仕事』を
語ってもらいます。まず、いつも埼玉から参加いただく小松崎いずみさんに。
「形状記憶加工技術」で注目を浴びる30人の仕事、また社会貢献の日常を。

 

・・

 

コラム<火曜日の鐘> 山下 茂(明治大学公共政策大学院教授)
~~~
麦酒についての長話・その5

 

今回は官暦2月末日に順番がきた。旧暦では如月の3日目で、格別の話題が
ないなあと案じたら、我が暦には「草木萌動」の候とある。そうか!「雨水」
も過ぎ、土も潤い、霞も立ち始め、天神様では梅祭り、もう春もホンモノなの
だ。
それなら我ら人間もノドを潤し、水分を採り入れて、新たな動きに乗り出さ
ねばならぬ。なれば、まずは…。で、また長話の続きだ。
「ビール系」の税率統一で、ようやく我が国の麦酒文化もホンモノになって
いく。方向を誤りないものとして我々の「生活の質」を高めるために、しつこ
く熟議しておくことが大切だ。
大手某社が昨年に打ち出した「〇〇づくり」は、〇〇と醸造地との差異に問
題有りだったが、最近は我が家の近隣では見当たらない。醸造所がない地域か
ら消えるのは歓迎だが、横浜や神戸などからも消えてはいないか?と懸念する。
ホンモノの「地麦酒」は末長く興隆させたい。麦酒との地縁に恵まれた方々は、
大いに地元産を愛好し、麦酒(+麦水)文化の質的向上に寄与し続けて下され!
ところが近時、小規模な醸造所の生む麦酒を「地ビール」ではなく、「クラ
フトビール」とか呼ぶことが普及している。表現に問題有り!でも、スペース
がもう無い、この話は次回に回して、ここは黙って、一杯飲み干すとしよう。

 

学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究館館長)

 

妖怪が徘徊して・・

笙野頼子さんが、新刊「ひょうすべの国」でTPPが招く未来を描いていま
す。ひょうすべは、「表現がすべて」の略で、恐ろしい未来を支配する妖怪で
す。農業が壊滅し、薬が買えなくなり、子どもが死ぬという、小説だからこそ
書けるフィクションの世界ですが、ここで指摘されている新自由主義への疑問
は私も共有します。
疑問をきちんと出せないために、トランプ大統領誕生というおかしな答が出
てしまったこの流れを変えない限り、本当の暮らしはできません。スローライ
フは、まさに本当の暮らしを求めているので、ギスギスしたことをしたくはな
いけれど、のんびりもしていられないという気になります。何をしたらよいの
かは、ちっともわかっていないのですが。

 

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静岡市葵区「みずとりのげた」。静岡市の地場産業である下駄が、職人技と若
手のデザインで、履きごこちにこだわり、また現代風にアレンジされました。
△△△△△△△△△△△

 

■街角から畦道から

 

竹内義昭 カズコさん・・101

 

春の気配を感じるようになったことで、今年の冬も無事に乗り切れた、と安堵
している。病気らしい病気をしたことのないカズコさんではあるが、認知症歴
10年余だけに、冬場のインフルエンザは大敵だからだ。

 

ただ、今年になって食事の摂取力が弱ってきているのが気がかり。食べやすい
ソフト食事が運ばれてきても、自力で食べようとしない。スプーンを持つよう
に促しても、何やら考え込んでいることが多い。こちらが口まで運ぶとパクリ
と食いつくのだが。

 

隣のテーブルでは介護職員が「眠らないで、口を開けて」と懸命に食べさせて
いる。これに比べれば、起きているだけカズコさんの方がましなのだ。

 

■まち・むらニュース

 

・鹿児島県薩摩川内市 きゃんぱく「プレミアムプラン」

 

きゃんぱくとは、鹿児島弁で「いらっしゃいませ」という意味の「きゃんせ」
と、「博覧会」を合わせた造語。地域特有の体験をプログラム化して提供、5
周年を迎える。温泉体験、郷土菓子作り体験、町なか散歩など8プラン。この
土地の風土と文化の恵みが体験できる。
期間:?3月19日(日)
問合せ・予約:きゃんぱく事務局 TEL0996-23-9889 https://canpak.jp/

 

・愛知県瀬戸市 第16回お雛めぐり

 

せともののまち瀬戸の街中をお雛さまが彩る。メイン会場の瀬戸蔵には、高さ
4mのピラミッド型の巨大なひな壇に1000体もの陶磁器の創作の雛が登場。
期間中は市内のお店で限定メニューのお雛ランチやスイーツも楽しめる。
会期:?3月5日(日) 会場:瀬戸市「瀬戸蔵」ほか
主催・問合せ:瀬戸市まるっとミュージアム・観光協会 TEL0561-85-2730
http://www.seto-marutto.info/event/hina/

 

コラム<象さんの散歩> 「蒸し寿司」が消えてゆく

 

友人と神楽坂へ出かけた妻・宏子が「大変大変、大〆がお店仕舞いするそう
なの」と。「大〆」は、大阪寿司の店で、四谷の「八竹」ともども、わが家の
お気に入りだ。浪速っ子の私、うどんと大阪寿司へのこだわりは強い。とくに、
“きつねうどん”と“蒸し寿司”は大好物である。が、この蒸し寿司が、東京
からだんだん姿を消していく。ついに、あの老舗・大〆までも。
大〆は、100年を超える歴史をもつ。宮内庁ご用達のレッテルがあったと思う。
準備した材料が尽きれば閉める気ままな店。が、私も、朝日新聞政治部時代に
大いに利用した。政治家や省庁の人を誘った。強烈な思い出が一つ。
藤山愛一郎氏へ。その大〆寿司を昼どきの土産に持参したとき。藤山さんは、
岸信介首相に乞われて日商会頭から外相に就いた。日米安保条約の改定を成し
遂げ政界に転じ、藤山派40人で政権を目指した人だ。余命を日中国交回復に。
私は、藤山さんの回顧録連載のデスクをつとめ、よく事務所を訪ねた。
私が、数人分の大〆寿司を持参したとき、藤山さんが「オーイ、川島君から
ご馳走だよ。大〆だよ」と大声でみんなを呼び集めた光景が瞼に浮かぶ。それ
から日を経ずして世を去られた。私が『週刊朝日』に追悼記を書いたが、その
話を添えたようにも思う。30年余も昔のことではある。
暦は、早くも弥生を迎える。桜も咲き、春へまっしぐら。確かに、大変大変。
浪速の冬の風物詩が消える前に味わっておかなくては・・ <川島正英>

 

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「奈良県十津川村」から・・
YouTube「十津川村チャンネル」が開設されました。有名な「谷瀬の吊り橋」や
「熊野古道・果無集落」など、村の魅力が鶯の声ともに紹介されています。
https://www.youtube.com/channel/UC2sJAtK33mOChD10AfkCxXA/videos
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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 鳥寄せ

 

東京・新宿四谷でも、電線の間を野鳥が飛んでいます。ベランダにパンを置く
とスズメ、メジロが寄ってきました。なんとなく安らぎます。やがてヒヨドリ
が来て、小鳥を蹴散らし餌場をわがもの顔で陣取りました。傲慢に見えます。
すると、ついにカラスまで。ベランダは糞で汚れ始めました。「もう!かわい
い鳥はいいけど、かわいくない鳥はイヤ?!」叫んだ私が、一番傲慢でした。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=403

 

■編集室便り

 

▽紀の川市でフルーツのまちおこしイベント「ぷる博」スタート

 

事務局の野口です。私が足掛け3年通っている和歌山県紀の川市、果物の産地
です。ここで「フルーツ・ツーリズム」と呼ぶ「フルーツのまちおこし」が盛
んになっていることは、何度か“スローライフ曼陀羅”のコーナーでお伝えし
てきました。

 

その動きの集大成のような催し「紀の川フルーツ体験!ぷるぷる博覧会」が始
まります。略して「ぷる博」と呼ばれるこの催し、博覧会といっても、市内各
地で、市民が自分企画の果物にちなんだ催しを65種類開催するという仕掛け。

 

スタートの3月5日は「ぷるフェス」の名で、オープニングフェスティバル。
紀の川市役所を会場に、イチゴミニトレインが走ったり、フルーツ料理のマル
シェが出たり、「ふるうつ茶会」があったり。なかでも圧巻はハッサク839個
を使った「ハッサク姫・王子」になっての記念撮影コーナー。

 

総てが市民手作り、フルーツのまちのフルーツ文化を育てようという意気込み
がどの催しにも溢れています。

 

期間中、私も現地に詰めております。ぜひ、紀の川市へお運びください。

 

「ぷる博」パンフレットはこちらから↓
http://fruits.oyoyaku.com/app/page/info/20170110puruhaku_panf

 

「ぷる博」紹介の市広報誌はこちらから↓
https://www.slowlife-japan.jp/wp-content/uploads/2017/02/1702.pdf

 

・名 称「紀の川フルーツ体験!ぷるぷる博覧会」
・期 間 3月5日(日)?4月9日(日)
・場 所 紀の川市全域
・予 約 予約の必要な催しもあります。
・Facebook紀の川ぷるぷるクラブ↓
https://www.facebook.com/purupuruclub.kinokawa/
・問合せ 一般社団法人紀の川フルーツ・ツーリズム
電話080?3846?2218

 

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すので、このメールに返信していただいても事務局には届きません。
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