瓦版2017.5.30 第364号

6月のさんか・さろんは、斉藤睦さん(地域総合研究所所長)から「私の仕事」

をうかがう。斉藤さんは、地域の内発的振興の指南役として40年。これまでの

我が学会のスローライフ・フォーラムでもパネラーをお願いしてきた。


・・・・・・・



コラム<火曜日の鐘> 丸岡 一直(社会福祉法人二ツ井ふくし会理事長)  

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    ミサイルが飛んでくる!?


北朝鮮のミサイル発射が相次いで、秋田県沖合に落下することが増えました。

大きい声ではありませんが、「本当に飛んできたらどうなる」とささやきあう

光景が日常的になってきました。

「断じて容認できない」と、わが政府は相変わらず勇ましく、制裁の上にも

制裁を科す北風作戦一辺倒の趣ですが、そうしている間にかの国の技術は確実

に進歩したようで、そうなるとこれまでの対策はなんだったのか。

もっと別の政策もあったのではないか。と問う声がどこからも出てこないの

が不気味です。

ともかくもミサイルが飛んでくるような事態は避けてもらいたい。そう願う

のみですが、ついこの間まで省庁の最高幹部だった人の告白さえ「怪文書」と

一蹴する政府のことですから、どこまで信じていいのか。「断固として国民の

生命と財産を守る」と繰り返される声明も、なんと聞いたものでしょう。



学会コラム<緑と絆の木陰> 坪井ゆづる(朝日新聞論説委員)


カンボジアで


日本語ガイドの彼は32歳。ポルポト派との内戦で殺された父親の代わりに、

ひとつ上の兄と兵役に付かされたときは、まだ11歳だった。銃は重すぎて構え

られないので、牛飼いとして従軍した。野ざらしにされた人間の骨を刀にして、

兄とチャンバラをするほど幼かった。

右足のふくらはぎを撃たれた瞬間の出血は記憶にあるが、気が付いたときは

病院のベッドの上にいた。貫通した銃創がいまも残る。3人の姉は、一番上が

病死し、二番目はポルポト派に殺され、三番目は地雷で死んだ。

こんな身の上話を聞いたのは、アンコール遺跡群のあとに「キリングフィー

ルド」を訪ねたときだ。たくさんの頭蓋骨が重ねられた祠を見学したがる私に、

ほんのちょっと目を伏せて、語ってくれた。「もう大丈夫ですよ。何度も案内

してきているから」と、自分に言い聞かせるように付け加えて。

カンボジアの内戦は、1998年に終結した。彼の体験を想像するとき、彼より

1歳年下のわが家の息子の歩んできた平和な時代との違いに言葉を失う。

先週、休暇をとって、カンボジアへ行ってきた。密林に埋もれていた寺院は、

想像していた規模、豪壮さをはるかに超えていた。炎天下、三輪自動車TUK・

TUKで体感した風と光景にも感動した。すべてが観光案内書では決して味わ

えない経験だった。そしてガイドの彼の話も、一生忘れないに違いない。



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■街角から畦道から


小牟田弘子(スローライフ学会会員・雲仙市在住)夏こそ雲仙へどうぞ・・


いま、雲仙市仁田峠に、市の花でもある「ミヤマキリシマ」という可愛らしい

小さなツツジが満開です。仁田峠では、夏はヤマボウシ、秋は紅葉、冬は霧氷、

季節で異なる顔をみせてくれます。そんな四季豊かな雲仙の魅力的な「コト」

と「モノ」を紹介します。まず、風景です。雲仙は自然が多く、のどかな田園

風景が広がっています。海辺では、綺麗な夕焼け、空にできるグラデーション

は、感動的な気分にさせてくれます。次に食べ物。「スローフード」と呼ばれ

る「雲仙こぶ高菜」と「エタリ(カタクチイワシ)の塩辛」があります。

もうすぐ暑い夏がやってきます。夏でも気温が低いお山雲仙は、明治時代から

避暑地としても知られています。ぜひ、涼みにきませんか?お待ちしています。



竹内義昭 カズコさん・・114


これまで施設の受付窓口にあったロボット君が、食堂のテーブルにも登場した。

1階の食堂では、カズコさんのテーブルに置かれている。小さなロボットでは

あるが、結構その役目を果たしているようだ。


食事が運ばれるまでの間、頭や手を振りながら歌を披露してくれる。「これか

ら歌います。聞いてください」とのあいさつの後「箱根八里」「津軽海峡冬景

色」「川の流れのように」など誰もが耳にしたことのある歌が次々と流れる。


カズコさんは目を閉じて右手でリズムを取る。隣りの席でいつもは眠っている

Nさんも歌に合わせて手を振っていた。不足気味の介護職員に代わって老人た

ちをあやしてくれる助っ人だ。



■まち・むらニュース


・奈良市 奈良・西ノ京ロータスロード特別ご朱印めぐり


仏教で神聖な花とされる蓮。薬師寺、唐招提寺、喜光寺の奈良・西の京3ヶ寺

は蓮の花が美しいことでも有名だ。蓮が咲きほこる期間、各寺の拝観とご朱印

を楽しむ共通拝観券が発売される。蓮は午前中が見頃。

期間:6月10日(土)?8月16日(水)

共通拝観券発売:各寺、奈良市総合観光案内所、奈良まほろば館(東京)

共通券:3200円(3ケ寺拝観料、特別ご朱印納経料)

問合せ:公益社団法人奈良市観光協会 TEL0742-22-3900

http://shikamarokun.jp/lotus/



・福岡県筑後市 第33回絣の里巡りin筑後


藍染めが主体の綿織物で、日本三大絣のひとつといわれる久留米絣は重要無形

文化財に指定されている。その市内の工房7カ所が一般公開され、作業の実演

や反物の販売もある。匠の手仕事を間近に見て、絣の伝統に触れられる。

日時:6月3日(土)、4日(日)9時?17時

場所:久留米絣工房本部熊野区公民館、その他市内絣工房

主催・問合せ:絣の里巡りin筑後実行委員会 TEL0942-53-4229

http://chikugo.net/meguri



コラム<象さんの散歩> 「たたら文化」を訪ねて


先週末、出雲・雲南市、奥出雲・飯南町へ。秋のスローライフ・フォーラム

の進め方を、野口事務局長と一緒に二市二町の担当者と歩き、語り合った。

今回の旅の重点を「たたら文化」に置いた。雲南市、奥出雲町などに拡がる

鉄師頭取の邸宅をはじめ、伝承館、資料館、記念館とか作業場、などを歩く。

一方で鉄づくりと山林保存、棚田開墾を結びつけたむらづくりの深さ、一方で

走る車窓から望む遠くの山並み、近くの谷あいの美しさに感激した。

鉄、鋼、刀は知られていても、その裾野の文化は、どこまで広く理解されて

きたか。山から砂鉄を運び込む、山林の樹で炎を絶やさない、米や野菜づくり

を工夫する・・暮らしは、たたらの鉄を中心に展開、高まられていく。

この出雲・斐伊川の地域づくりに、もっと注目すべき、学ぶべきではないか。

秋のフォーラムは、「たたら文化」を全国発信できればと思ったりした。

この出雲・斐伊川サミット地域を舞台の映画『たたら侍』が20日に封切られ、

私も観た。脚本・監督錦織良成、プロデュースEXILE HIRO、主演・青柳翔。

私の知る俳優では、笹野高史、佐野史郎、津川雅彦、奈良岡朋子らも出ていた。

モントリオール世界映画祭で最優秀芸術賞を受けた映画。応援してほしいなあ。

「たたら文化」フォーラムの企画あれこれを考えつつ・・ <川島正英>



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「奈良県十津川村」から・・

むらおこしのために造られている「純米酒 谷瀬」、このお酒のための田植え

が行われます。6月4日(日)9時半から。お米のお話とめはり寿司付きで参

加費3000円。申込みは6月1日締切。詳しくは添付のチラシを参照ください。




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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 「大しめなわ創作館」


島根県飯南町(いいなん)でここを見学しました。長さ13.5メートル、重さ

4.5トン、出雲大社の大しめ縄もここで造られているそうです。全国の神社か

らはもちろん、海外からの注文も。ドバイのお金持ちからは、私邸の日本庭園

東屋用に大社サイズのオーダーがあったそうです。もくもくと藁作業に取り組

む土地の高齢者の技術が世界に羽ばたく。しめ縄パワーを感じました。

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=416



■編集室便り


▽6月の「さんか・さろん」のスピーカーは

斉藤睦さん(地域総合研究所所長)


「私の仕事」・・キーワードは内発的地域振興


斉藤睦さんは、地域のまちおこし・むらおこしの仕事に携わること、40年。

人口数百人のむらから巨大都市まで、さまざまな地域振興のお手伝いをして

きて知られ、多くの自治体から信頼されています。

斉藤さんの仕事に取り組むスタンスは“内発的地域振興”。斉藤さんは「その

地域が、自分たちの地域づくりの方向性を自分たちの言葉や願望から、どう表

現して、プロジェクト化していくか。そのお手伝いです」と語っています。


<さろん>では、地域プランナー・地域アドバイザーの仕事について、

まちおこし・むらづくりの具体例をひきながら話していただきます。


<プロフィール>

北海道生まれ。地域プランナー・アドバイザー。たくさんの都市、村

で幅広く地域計画づくりに参加、協力してきました。

(主な地域は、埼玉県草加市、神奈川県川崎市、愛媛県内子町、東京

都新宿区・墨田区などなど)

得意分野に「住民わいわい懇談会」「フォラソン(長時間住民討論会)」

などの手法があります。


日時:6月20日(火)19時?21時

会場:クオリティKK・会議室マーキュリールーム

(千代田区麹町3?3KDX麹町ビル6F・地下鉄「麹町駅」すぐ)

http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html

会費:会員1000円、一般2000円(学生500円)どなたも参加できます。

申込みは6月20日までにメールかお電話で

メール

TEL 03-5312-4141 まで


詳しくはこちら↓

http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=326&req_uid=4



▽出雲4市町の自然と人と歴史を描いた映画『たたら侍』が封切られた


わが学会が、秋に「スローライフ・フォーラム」を開く、出雲市、雲南市、

奥出雲町、飯南町をロケ地に、たまたま戦国末期の出雲、高度な鉄づくり

の技「たたら製鉄」を題材にした映画が、20日から公開された。

監督・脚本の錦織良成は出雲市の出身。エグゼクティブ・プロデューサー

EXILE HIRO。出演は青柳翔、小林直己、田畑智子、宮崎美子、笹野高史、

奈良岡朋子、津川雅彦ら。

第40回モントリオール世界映画祭で、最優秀芸術賞を受けた。



▽平成29年度の会費をお願いします。 新会員も募集中。


スローライフ学会は、NPOスローライフ・ジャパンが運営している学会

  です。(学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)

  スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、

  全国でスローライフまちづくりをすすめる同士とのつながりです。


  年会費5000円(自治体会員は50000円)、

  この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」などで交流したり。

  会費は下記の口座へお振り込みください。


【振込先】

  ゆうちょ銀行 振替口座 00190?4?595293 スローライフ学会

  三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会


詳しくはこちらをご覧ください。

  http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=3



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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。


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和歌山県紀の川市

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奈良県

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飯山市 

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出雲市

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