瓦版2017.6.13 第366号

日本列島が、そろって梅雨入りしたようです。政治の方も、うっとうしい季節
となっています。来週は「さんか・さろん」で、斉藤睦さんから『私の仕事』
の中で、まち・むらの明るい話題をうかがう・・(詳細は「編集室便り」で)
・・・・・・

 

コラム<火曜日の鐘> 川島英樹(せたがや文化団)
~~~
梅雨の候のメンテナンス

 

自転車をメンテナンスしてもらった。タイヤ、チェーン、ブレーキを変え、
車体の歪みを直してもらった。快調。生まれ変わったように、軽快に走る。安
モノなら新車が買えるくらいかかったけど、愛着あるものの再生は格別だ。
愛車で街を走っていると、いつもと違う景色がみえる。歩いていると、ひと
りひとり、いろんな人がいるなと思う。自転車だとそれがひとつの固まりのよ
うに入ってくる。集団としての人々、いわば、小さな「社会」のようなものが
感じられる。自分が、ここに所属して、このコミュニティで生きているという
気がしてくる。車からでは湧いてこない感覚だ。
そんな風に走っていて、ふと思ったこと。憲法だって、メンテナンスの方が
よいのじゃないかなということ。こっちの場合は、部品を変えたり、加えたり
せず、今のままでも、できることがたくさんありそうだ。そのうえで、もし加
えることがあるとすれば、国権の最高機関「国会」のところだな。
「質問には、ちゃんと答えなければならない」
小学校で教わるようなことだが。学校の元締め・文部科学省があれだから…。

 

学会コラム<緑と絆の木陰> 増田寛也(野村総合研究所顧問)

 

バルト三国を巡って

 

バルト三国を訪れた。各国とも第二次大戦後ソ連に編入されたが、1990年代
初めに独立して、今はNATOやEUに加盟している。印象深かったことをい
くつか。
1つ目は、ロシアに対する強い警戒感。近隣のウクライナ危機が影響してい
るのだろう。徴兵制を復活させ、ロシアの侵攻に備えている。KGB(ソ連諜
報機関)が活躍した暗黒時代を語る口調は厳しかった。
2つ目は、インターネット大国。たとえば、エストニア議会は「インターネ
ットへのアクセスは基本的人権のひとつ」と宣言し、公共サービスからは紙が
廃止されている。会社の設立や薬の購入もインターネットやIDカードで済む。
待ち時間などの行政コストがほとんどないことを売りにして、EU内外から投
資を呼び込んでいる。個人情報の扱いについて、政府に対する信頼感があると
いうことだろう。
3つ目は、この季節の明るさ。朝は4時から夜は11時頃まで明るく、空の青
さと木々の緑がとても美しい。歴史を感じさせる旧市街の落ち着いた街並みに
は、夜遅くまで人々が集う。逆に冬は暗黒の世界。誰もが気分的に落ち込み、
それだけに春が訪れると皆が太陽の下に繰り出すという。
日本人にとても好印象を抱いているように感じられた。これには杉原千畝の
「命のビザ」が影響しているのかもしれない。

 

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej
高知県大豊町「碁石茶」。甘酸っぱい香りと独特の風味を持った完全発酵茶。
この製法は全国で唯一といわれます。茶のルーツを知る上でも貴重なお茶です。
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■街角から畦道から

 

人形寺 祥弘(スローライフ学会会員/兵庫県淡路島)

 

淡路島に日本語学校誕生

 

私の卒業した淡路市仁井小学校は2010年3月に人口減により閉校されました。
跡地利用で、日本語学校「JPGA日本グローバルアカデミー」を創ることに
決まり、4月5日開校と入学式が行われました。地元住民としてご案内を頂き
参列しました。入学された方はベトナムの方12名、インドネシアの方11名、
フィリピンの方1名です。入学生はそれぞれの民族衣装で参加され、華やかな
ムードの中、たどたどしい日本語で一人一人自己紹介がありました。
学校近くの空き家に分宿自炊をして、勉強です。淡路島内で病院・介護施設で
アルバイトをされています。過疎の村が急に賑やかになってうれしい。また、
これから地域行事の敬老会等に参加いただけるそうで、うれしい限りです。

 

竹内義昭 カズコさん・・116

 

特養に限らず、介護施設全般で人手不足が慢性化している。日曜日に配達され
る新聞の折り込み広告に介護施設の募集が何件も掲載されているのを見れば、
人材不足は歴然だ。

 

カズコさんの特養では、昨年1年間で採用7人に対し同数の7人が退職した。
退職理由で一番多いのは、やはり賃金の低さだという。「こんなに大変な仕事
だとは思わなかった」と1、2か月で辞めていった人も少なくない。

 

特養は認知症の入所者が多いだけに手間がかかる上、勤務形態も朝出勤、遅出、
夜勤などのローテーションもこなさなければならない。責任者の1人は「せめ
て年に一度でいいから、3日連続の休みを取ってみたい」と訴えている。

 

■まち・むらニュース

 

・岩手県遠野市 遠野物語の日

 

『遠野物語』は日本の民俗学の原典といわれている。遠野の山里や神々の由来、
天狗、河童、ザシキワラシなど伝承されてきた物語が、柳田國男によって発刊
されたのが明治43年6月14日。この日、市立博物館が無料開放される。
開催日:14日(水)
場所・問合せ:遠野市立博物館 TEL0198-62-2340
http://www.tonojikan.jp/event/0614/

 

・北海道当別町 夏至祭

 

冬が長いスウェーデンでは、昼間の時間が一番長い夏至の日に広場に集まり、
草花、フォークダンス、ごちそうでお祝いする。スウェーデン・レクサンド市
と姉妹都市の当別町で交流の証として夏至のひと時を楽しむ。
日時:18日(日)10時?15時
場所:スウェーデン交流センター、レクサンド記念公園など
問合せ:当別・レクサンド都市交流協会(町商工会内) TEL:0133-23-2447
http://portal.town.tobetsu.hokkaido.jp/town/geshisai/

 

コラム<象さんの散歩> 「安倍一強」の驕りと翳り・・あらためて

 

「森友学園」問題を、この瓦版では・・「安倍一強」の驕りと翳り、の題で
採り上げた。3月初め。その後も3回書いた。小学校建設で国有財産の評価や
補助金の扱い、建設費の見積もりなどに「忖度」があった。さらに究明すべき
は、森友学園の教育勅語教育と昭恵夫人の私人性だった。政府側は逃げの一手。
時間切れを策したが、そこへ「加計学園」問題も出てきたのだ。
加計学園問題では、「忖度」は一層はっきり。しかも行政の歪みは大きい。
内閣府、文科省、愛媛県今治市それぞれの文書は多く残されていた。
だからの再調査となったが、当初は菅官房長官が「怪文書」呼ばわり、各省
とも「存在を確認できない」と、やはり逃げ込みを計っていた。確かめるべき
という国会の、新聞の、市民の意を無視し、捻じ曲げ・・。もはや、「翳り」
にこそ注目したい。安倍政権の存在そのものが問われるべき段階だろう。
まったく不思議なのは、これほど国民を無視した政治にかかわらず、それを
問う市民の声が輪にならないこと。なぜ追及が弱いのか。自民党内に跡を継ぐ
人がいないから、という。確かに政治の世界は人材に乏しい。昭和時代の終盤、
佐藤栄作政権の後継を「三角大福中」、つまり三木武夫、田中角栄、大平正芳、
福田赳夫、中曽根康弘が争った政治舞台が懐かしい・・ <川島正英>

 

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「奈良県十津川村」から・・
6月18日(日)十津川村と周辺の自然・文化・防災をテーマにした公開講座。
今回は「鳥になって十津川村を観てみよう?地理情報って役に立つ!?」です。
大阪工業大学との連携事業。無料。地域創生推進課まで 電話:0746-62-0910
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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 高知のもてなし

 

「ふるさと創生ニッポンおかみさん会全国フォーラムin高知」にコーディネー
ター役でうかがいました。参加者330人。会場一体で真面目に話し合った後の
懇親会が印象的。もてなす側の高知の女性たちが踊る、食べる、飲む。他所で
はご当地の女性は控えがちですが、高知は、自らも楽しみ分かち合う土地柄。
そもそも皿鉢料理は、女性がゆっくり宴会するためのものと聞いて納得です。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=418

 

■編集室便り

 

▽6月の「さんか・さろん」のスピーカーは
斉藤睦さん(地域総合研究所所長)

 

「私の仕事」・・キーワードは内発的地域振興

 

斉藤睦さんは、地域のまちおこし・むらおこしの仕事に携わること、40年。
人口数百人のむらから巨大都市まで、さまざまな地域振興のお手伝いをしてき
て知られ、多くの自治体から信頼されています。
斉藤さんの仕事に取り組むスタンスは“内発的地域振興”。斉藤さんは「そ
の地域が、自分たちの地域づくりの方向性を自分たちの言葉や願望から、どう
表現して、プロジェクト化していくか。そのお手伝いです」と語っています。

 

<さろん>では、地域プランナー・地域アドバイザーの仕事について、まち
おこし・むらづくりの具体例をひきながら話していただきます。

 

■プロフィール
北海道生まれ。地域プランナー・アドバイザー。たくさんの都市、村
で幅広く地域計画づくりに参加、協力してきた。
(主な地域は、埼玉県草加市、神奈川県川崎市、愛媛県内子町、東京
都新宿区・墨田区などなど)
得意分野に「住民わいわい懇談会」「フォラソン(長時間住民討論会)」
などの手法を上げておきたい。

 

日時:6月20日(火)19時?21時
会場:クオリティKK・会議室マーキュリールーム
(千代田区麹町3?3KDX麹町ビル6F・地下鉄「麹町駅」すぐ)
http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html
会費:会員1000円、一般2000円(学生500円)どなたも参加できます。
申込みは6月20日までにメールかお電話で
メール
TEL 03-5312-4141 まで

 

詳しくはこちら↓
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=326&req_uid=4

 

▽わが会の理事・大石芳野さんからのお手紙をいただきました。

 

『世界平和アピール七人委員会が「国会が死にかけている」というアピールを出
しました。ご一読いただけますでしょうか。

 

http://worldpeace7.jp/?p=1009
梅雨の季節になってまいりました。ご健康にはくれぐれもお気を付けください』

 

世界平和アピール七人委員会
(武者小路公秀 土山秀夫 大石芳野 小沼通二 池内了 池辺晉一郎 村薫)

 

▽平成29年度の会費をお願いします。 新会員も募集中。

 

スローライフ学会は、NPOスローライフ・ジャパンが運営している学会
です。(学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)
スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、
全国でスローライフまちづくりをすすめる同士とのつながりです。

 

年会費5000円(自治体会員は50000円)、
この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」などで交流したり。
会費は下記の口座へお振り込みください。

 

【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190?4?595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会

 

詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=3

 

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クオリティライフから・・・
【たまな教室】自分の身体と向き合ってじっくり対話してみませんか?
マクロビ観点の自然療法「野菜や調味料を使った自然療法講座」
6月20日(火)13:00? 詳しくはこちら >>>http://tabegoto.jp/teate/
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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
和歌山県紀の川市
http://www.city.kinokawa.lg.jp/
奈良県吉野郡十津川村
http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
奈良県
http://www.pref.nara.jp/
雲仙市
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/
飯山市
http://www.city.iiyama.nagano.jp/
出雲市
http://www.city.izumo.shimane.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/

 

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