スローライフ運動を多様に18年、静岡県掛川市民!

 

11月17日(火)夜、「さんか・さろん」がありました。テーマは「~静岡県掛川市発~あるもの・ないものを認め、生かし合う地域間交流」。東京会場、掛川会場、全国各地、zoomで繋いで48人が集いました。

 

2002年に第一回のスローライフ・フォーラムを開催した掛川市です。写真はその際の最初の実行委員会(2002年7月)。右から当時の榛村純一掛川市長、アドバイザーとして参加した筑紫哲也さん、当NPO川島正英理事長、この時は一カ月の催しの中で何度もシンポジウムなどを行いました。

130を超える催しを市民が企画・運営し、その年の掛川の秋はスローライフ一色になりました。下の写真はは当時の広報誌です。

静岡県でも有数の茶所・掛川で、いまどんなスローライフ活動が行われているのか?というのが今回の主題でしたが、振り返ればこの18年間はあまりに長く、そして掛川の動きは多様でした。駆け足でこれまでを振り返りながら、主要メンバーがコメント、そして最近一番の活動の「互産互消」という動きに話は展開しました。

まず長谷川八重さん(スローライフ・ジャパン理事、ローカルライフスタイル研究会)が、掛川市の1979年生涯学習都市宣言から2004年のスローライフシティ宣言、NPOスローライフ掛川設立、掛川ライフスタイルデザインカレッジ開校、ローカルライフスタイル研究会発足と、今に至るまでの活動を「スローライフ年表」として振り返りました。井村征司さん(ローカルライフスタイル研究会会長)は、市民の繋がりが活動を支えてきたことに触れられ、山崎善久さん(スローライフ掛川副代表)は、毎年行う「栗焼酎・自ら」づくりについて話されました。

東京会場ではその「栗焼酎・自ら」を味わいながらのサロンでした。

佐藤雄一さん(合同会社互産互生機構 代表社員)がスローライフ運動から発展し、地域同士がないものを補い合う「互産互消」の発想を解説。坂野真帆さん(静岡市・そふと研究室)が、お互いの土地を観光する面白さを。松本浩司さん(北海道旭川市・旭川公園ゲストハウス主宰)は掛川との出会いについての可能性に触れられました。

「食卓を“交換”する美味しさ、観光を“交歓”する面白さ、生活を“交感”する心地よさ」が「互産互消」の考え方、いろいろな地域が参加し組み合わせが増えていけばどんなに面白いでしょう!

小松正明さん(元 掛川市助役)が、かつてスローライフについて作られた解説図であらためてスローライフについて説明され、根本的な理解が深まりました。「slowだからいい、fastだから悪いというわけではない。悪いスローもあるし、良いファストもある。これを筑紫さんは“緩急自在”という言葉で表現された」とのことでした。

掛川に2002年前から通った人、今回初めてホームページで調べた人、参加者と掛川の付き合いはいろいろで、興味の持ち方も様々でしたが、何より「市民主導で活動を続けていること」に皆が感銘を受けるサロンとなりました。全員から感想をうかがう間もなく時間切れとなりましたが、ひとたび触れた掛川の活動の魅力には、ふたたび学ぶ機会をと思います。