11月の室礼「洲浜に群れ飛ぶ千鳥」

千鳥は冬の季語。水辺に集まるチドリ科の鳥の総称です。どんよりした冬空のもと、水辺の洲浜に、波間に、群れなして飛びかう千鳥は、初冬から仲冬の景色です。波文様の和紙に、抽象化した洲浜文を置き、千鳥を飛ばしました。

ちなみにお酒に酔っておぼつかない足取りを「千鳥足」というのは、千鳥が左右の足を交差するように歩くことからです。

作・文 丸山 薫(心葉 主宰)