瓦版2022.2.15 第606号

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週刊スローライフ瓦版 (2022.2.15 第606号)

 

発行:NPOスローライフ・ジャパン

スローライフ学会

 

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今夜の「さんか・さろん」は、イタリアのアグリツーリズモのお話。北では大

雪、そして相変わらずのコロナ禍でありますが、せめて心は地中海へ。きょう

の瓦版には、梅、メジロ、お雛様の話題が届いています。春はすぐそこに。

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コラム<火曜日の鐘>   吉田俊実(東京工科大学名誉教授)

 

デジタルは「手段」、あるいは「それ以上」?

 

「デジタル」を巡る議論をみていると、「手段」あるいは「それ以上」いう

二つに大別されるようだ。いかに進化しようと、デジタルを使うのはリアルな

身体を持った人間であり、重要なのは上手な付き合い方。こうした「手段」説

に、世代的に言えばいわゆるX世代くらいまでは首肯する人が多い印象がある。

しかし、Z世代と呼ばれる学生、あるいは30代のY世代にとって、デジタル

世界は「手段」以上の感覚ではないかと思うことがしばしば。ケアワークに近

く、日々人間とかかわる仕事をする31歳はオフ日には家に閉じこもってひたす

らゲームをするという。何か日常の欠落を補っているかのようだ。

「生命は/自分自身だけでは完結できないように/つくられているらしい」、

吉野弘の詩の一節であるが、メタバース(仮想空間)が生命を補完する世界に

なりつつある、というのは言い過ぎであろうか。41歳の宗教学者は、その原点

が中学生の頃にゲーム「真・女神転生」に出会ったことだと言い、35歳のとき

にボーカロイド初音ミクと結婚式を挙げた男性はその後も順調に結婚生活を送

っているようだし、強弱はあるが、それぞれの人生を織りなす要素となってい

る「デジタル世界」はすでに「手段」という言葉では括れないのではないか。

そういえば、「リモート授業がどうしてもダメで一年間休学しました」とい

う学生もいた。手段なら慣れることも出来ようが、どうもそう簡単ではないら

しい。生活面に登場してから20年、終着点なく進化し拡がり続けるデジタル世

界。「生命を補完するメタバース」、X世代以前の私はこの仮説に戸惑うばか

りであるが。

 

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>   増田寛也(東京大学大学院客員教授)

 

鳥の目

 

オリンピックのジャンプ競技を見ていて、往年の名選手ニッカネンを思い出

した。金メダルを4つ獲得したフィンランドの英雄で、「鳥人」と呼ばれてい

た。ジャンプ台から飛び出せば、鳥になった気分で下界の景色が見えることも

あるのだろうか。もちろん競技に集中している選手にはそんな余裕はないだろ

うが、「鳥の目・虫の目」と言われる。俗世間に生きているわが身としては、

一度は鳥になって俯瞰して世の中を見てみたいとも思う。

先日、家の近所を歩いていたらメジロを見かけた。春先は木々の葉が落ち、

鳥を見つけやすい。つがいでしばらく飛び回っていたが、やがて他の木に移り

消えていった。わが家の周りにも様々な鳥が暮している。これを知ったのもコ

ロナで近所をよく歩くようになったから。シジュウカラもよく見かける。警戒

心の強いウグイスは、冬は滅多に見ないが、ゴールデンウィーク頃には鳴き声

とともに姿を表わす。ビルの谷間の野鳥の生命力に驚く。と同時に、本来は山

野で暮らす鳥達の目に、都会の風景はどのように映るのだろうかと思う。

間もなく梅が終わり、やがて桜が開花する。梅や桜にはメジロが似合う。先

日のメジロにも、また出会いたい。

 

 

 

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静岡県西伊豆町「天草そば」。伊豆の海の味覚を活かした麺づくりです。天草

をコトコト煮出して作ったところてんを、そば生地に混ぜ合わせています。

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■街角から畦道から

 

東伊豆便り(3)

港町稲取のことば   八巻史恵 (静岡県東伊豆町 稲取温泉観光協会)

 

伊豆稲取に、東京から移り住んで30年になります。温暖で目の前にいつも海

が見える風景が心地良く、観光業が好きだから、あっという間に・・・。

ここは漁師町特有の荒っぽい言葉ですが、その稲取弁が漫談みたいで面白い

です。例えば呼びかけが大声で「イェーイ」だったり、あなた達ということが

「ウェイラ」とか。これが江戸弁のべらんめえ口調に似ていて、落語みたいに

聞こえてしまいます。

心がほっこりするのは、町内の神様を愛称で呼んでいること。総鎮守は「八

幡様」、三嶋神社は「明神様」、龍宮神社は「ジュウゴンさん」。疫病退散の

素盞嗚(すさのお)神社は「てんのう様」という具合。そうそう、ここの海を見

下ろす階段118段には、2月19日~3月13日までお雛さまが飾られます。毎日

飾っては、しまいます。展示作業で飛び交う稲取弁を聞くのも実に楽しいです。

 

 

 

■まち・むらニュース

 

・長野県飯山市 雪ちゃりスノーライドツアー

 

新しいスノーアクティビティ「雪ちゃり」。雪にしっかり対応した太いタイヤ

など、安全面に十分配慮された自転車感覚のファットバイクだ。大人も子ども

も気軽に挑戦できる爽快感に人気急増中。

期間:スキー場シーズン中の各土、日、祝日 ①9:30~ ②13:30~

場所・問合せ:戸隠温泉スキー場 TEL0269-65-2359

https://togari.jp/winter/park_bicycle/

 

 

・東京都文京区 第14回ねこまつりat湯島

 

今年2022年の「猫の日」2月22日は、「2」が6つ揃う特別な日。湯島界隈の

カフェや雑貨店など14店舗で、スタンプラリーやフォトコンテスト、ホテルで

のスペシャルメニューなど、様々な催しがおこなわれる。

期間:2月16日(水)~3月13日(日) 場所:湯島界隈各所

主催・問合せ:ねこまつりat湯島実行委員会 TEL03-6806-0252

https://nekomatsuri.com/cat-fes

 

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

冬の五輪に疑問あり

 

東京も厳寒。そもそも、コロナ禍。しかも、象さんは、昨年末の骨折で活動

を規制中である。外出なし、テレビで、北京オリンピック観戦が続く。

そのテレビ観戦で「冬の五輪反対」の気分が高まってきたのだ。いくつかの

競技に、同じ疑問が募った。高いところから、滑り降りる。雪に恵まれた地域

の選手の世界であり、そういう練習場を持つことが絶対の条件といえる。

8日目の平野歩夢選手。スノーボードで、最高難度という「トリプルコーク

1440」を成功させた、すばらしい。だが、象さんは、こんな練習できる場を持

たない選手、という問題の方へ、気持ちが揺さぶられていたのだ。

冬期五輪だけでない。本来の五輪でも。常識を越えた練習場とか練習体制を

必要とするものが目につく。いろいろな問題を抱える「五輪」だが、難易度が

高く、高価な練習が必要な種目ははずすなど、根底から考え直すべきだ。

象さん、五輪の存在意義そのものを問う気持ちに・・・<川島正英>

 

 

 

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「奈良県十津川村」から・・

3月13日(日)「トレイルランニング体験会in熊野古道小辺路」を開催します。

世界遺産熊野古道「小辺路」を走りましょう。指導はプロトレイルランナーの

横山峰弘さん。詳しくは役場産業課までお問合せを。電話0746-62-0004

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  「とろうで!猪とミニトマト」

 

こんな名前の小さな催しがありました。雲仙市のミニトマト農家の青年が、猪

も獲っている。そのお話を聞き、最後にはミニトマトの収穫もというわけです。

猪猟の罠の説明や、良いミニトマトの見分け方など、とにかく専門的な話が興

味深く、オンライン参加の方からも質問がたくさん!実験的な試みでしたが、

農家さんのお話が交流資源になる、ということがよくわかりました。

https://noguchi-tomoko.com/post-8424/

 

 

 

 

■編集室便り

 

▽増田寛也さんの「さろん」YouTubeでどうぞ。

 

1月18日114回の「さんか・さろん」、増田さんのスピーチ部分を

YouTubeでご覧いただけます。

テーマは「コロナ後を見据えたまちづくり」

こちらから↓

https://www.youtube.com/watch?v=edhxJYu8lXE

 

 

▽昨年12月の“よさこい”の「さろん」はこちらから

 

12月21日113回「さんか・さろん」

川竹大輔さん:高知大学次世代地域創造センター専門員(地域人材育成)

テーマは「“よさこい”は、全国にどう広がり、どんな役目を果たしたか」

こちらから↓

https://www.youtube.com/watch?v=biw_B4dnIXw

 

文字でまとめたものもどうぞ↓

https://www.slowlife-japan.jp/2022/02/03/%ef%bd%93-88/

 

▽3月はお茶と富士山の話題

 

次回の「さんか・さろん」は静岡から。

日時:3月15日(火)19時からの

テーマ:「静岡のお茶と富士山をオリジナルツアーで発信」

講師:坂野真帆さん(株式会社そふと研究室代表取締役)

地域の魅力を形づくる地域資源を、独自の切り口で紹介するツアーを企画販売

している。富士山は「頂上を目指さない富士山」コースをシリーズ化。お茶は

茶どころ日本一・静岡県の茶づくり文化を多面的に紹介している。現在はオン

ラインツアー実施中。スローライフ学会会員。

 

ご予定ください。

 

▽瓦版にご投稿を

 

地域の話題、日常の気づき、町の逸品紹介など、この「スローライフ瓦版」

にご投稿ください。スローライフ学会会員の方でしたら、どなたでも。

「街角から畦道から」が投稿欄です。300字くらいで、メールでお寄せ下さい。

写真も一枚添付できます。

 

 

▽フォーラムをYouTubeでどうぞ

 

昨年、11月20・21日開催の「スローライフ・フォーラムin十津川」が、

YouTubeでご覧いただけます。

 

前半は中村桂子さんの基調講演、後半は増田寛也さんのコーディネートのパネ

ルディスカッションです。そのほかは、ホームページからもご覧ください。

 

フォーラム前半

https://www.youtube.com/watch?v=sSwMPDOiMZ4

フォーラム後半

https://www.youtube.com/watch?v=tI7ewfRkmUo

 

分科会の様子

https://www.slowlife-japan.jp/2021/12/15/%ef%bd%93-71/

 

視察の様子

https://www.slowlife-japan.jp/2021/12/15/%ef%bd%93-72/

 

 

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【たまな商店】国際中医薬膳師・田村英子さんの連載コラム「季節を感じる12

ヶ月の養生ごはん」。今月は春に多い「肝が昂る」トラブルを解消する山菜類を

使った薬膳のレシピをご紹介します。 https://tamana-shop.jp/12gohan2112/

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/

中島プレス工業有限会社

https://www.nakajimapress.jp/

 

 

 

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