瓦版2025.6.24 第737号 会員投稿コラムが続々

スローライフ瓦版 第737号(2025.6.24 )

 祝祭日がないのは6月だけ、と思っていたら、とっくに12月の休日もなくなっていた。6月は蒸し蒸しするし、12月は師走の忙しさ。厳しい時節に休みがないのは、勤め人にはさぞ辛かろう。ましてや、ことしは梅雨旱(ひでり)での猛暑の追い打ち。この先に炎帝が待ち構えているだけに、しんどい日々は始まったばかり。こういうときこそ、おいしいものを食べなきゃ。(写真はドイツのホワイトアスパラガス料理)

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写真がご覧になれない方は、ホームページからどうぞ。

http://www.slowlife-japan.jp/

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slowlifej@nifty.com

『緑と絆の木陰』は今回お休みです。

<あっちこっちで多事争論>

ハチクの花が咲いた

  遠藤夏緒 (長野市 農楽里ファーム)

 いま、母屋の隣のハチクの竹林に、約120年に一度と言われているハチクの花が咲いています!(添付写真)

 そして、花が咲くと同時に竹林全体が枯れ始めています。

 これからしばらく、ハチクを食べることは出来なくなりそうですが、珍しい自然現象に出会えてちょっと興奮しています。

 ハチクには120年に一度のほかに、60年に一度の種類もあるという話も聞きました。

 うちの裏のハチクがどちらなのかはわからないのですが……、いずれにしてもやはり一生に一度かな……と思います!

皆さん、あいさつをしていますか

  関根秀昭 (横浜市青葉区 スローライフの会会員)

 地元で「あいさつ運動」を推進しています。まずアンケートで実態を調べ、児童・生徒、保護者、および3町内会の住民、計2,380名から回答を得ました。

 それによると、大人も子供も70~80%の人があいさつは重要で、かつ実行していると回答しています。しかし子供たちが大人にあいさつをしているかとの質問に対しては、そう思うという大人は50%に減ります。これは子供たちが、学校外で知らない人に声を掛けられたら注意するようにと教えられているせいかもしれません。

 寄せられた600通以上のコメントから、いくつか紹介します。

 *まずは大人から実践すべき。*挨拶をしたいが、高齢になり近所の人や子供に挨拶する機会がなくなった。*あいさつはお互いが心を開いて近づき人間関係を築いていく第一歩。*あいさつをすると自然と笑顔が増える。気持ちを上向きにしてくれる。*あいさつは強制するものではないと思います。みんなが当たり前のようにあいさつしあえる地域になればよいですね。

 米国に住んでいた時、知らない人でも目が合えば、“Hi!”と言っていました。逆に目を逸らすと怪しい人と思われてしまいます。あいさつは相手に敬意や関心を示し、仲良くしたいという意思表示です。

 我が家では朝起きると大きな声で「おはよう」と挨拶をします。亡くなった猫や両親の写真に、そして夫婦同士です。これは平和な日常(と老後?)を維持するための生活の知恵かもしれません。皆様の周りではいかがですか?

ワイン城の「ブドウとバラのハーモニー」を夢みて

  栗林ゆか (仙台市 フラワースタイリスト)

 6月5日、北海道池田町のワイン城で催されたブドウ畑へのバラの植樹式に参加してきました。バラの品種は「クィーンエリザベス」。

 今年は英国の故エリザベス女王の来日から50年。1975年5月の来日時に、帝国ホテルで十勝ワイン(白・セイベル9110)を楽しまれ、「軽くてとても美味しい」と評したとのこと。

 2023年6月にワイン作りのエキスパートでもある安井美裕町長に光栄にもワイン城を案内していただいた際、「バラはブドウの病気予防のセンサーの役割をするんですよ。欧州のブドウ畑では病害虫に弱いバラを植え、バラの状態を見ながらブドウを病害虫から守るのです」と教わったことが強く心に残りました。

 この度、ご縁があった福島市「四季の里」より、十勝ワイン50周年を祝して「クィーンエリザベス」の苗をご寄贈いただいたのですが、極寒時は町内の君島ガーデンで手厚く保護していただき、皆で移植に最適な時期を待っていました。池田町赤十字奉仕団主催の式典は大変厳かで感動しました。

 「ブドウとバラのハーモニー」が、ワイン城の新たな魅力になると確信しています。

7月5日まであと10日!

  佐藤義孝 (東京都 スローライフの会会員)

 今年の7月5日に日本近海(日本とフィリピンの中間あたり)で東日本大震災を遥かに超える、超巨大地震と津波が発生するとの話で、海外からの観光客のキャンセルが続いていると言う。

 徳島県、宮城県等の知事が異例のコメントを出し、気象庁も「デマ」に惑わされないようにと訴える事態が起きている。科学的な根拠のない「予知夢」に基づくと言うが、気持ちの良いものではない。しかも、この人(漫画家・たつき諒氏)は阪神・淡路大震災、東日本大震災も的中していると言うからなおさらである。

 このような根拠のない災害予言を無くするためにも、『地震前兆情報サービス』(5月20日のさんか・さろんでご紹介)の全国拡大、或いは世界各国での実用化が急がれる。現在は試行的に関東甲信越を監視エリアとしており(添付写真)、残念ながら東シナ海はお手上げである。

 一般に、自然災害の中で予知・予測が困難とされているのは、今や地震と火山噴火くらいであり、予言者の材料とされ易いのである。かつて予言の材料とされた隕石の地球への衝突は世界各国の協力で、かなり先まで予測できるようになり、軌道変更の実験まで行われていて、予言の材料にはなりにくくなって来たと思われる。

 自然災害から根拠の無い予言が無くなるまであと一歩である。

紀ノ国と万葉集

  太田民夫 (神奈川県 スローライフの会会員)

 所用で6月に初めて和歌山市を訪れた。時間をみて、万葉歌人たちが和歌をよく詠んだ和歌の浦にある玉津島神社を参拝した。

 ご祭神は和歌に秀でたといわれる衣通姫尊(そとおりのひめみこ)。社務所の巫女は「和歌、短歌、川柳をたしなむ方や文字、文章に興味ある参拝客が多い」「最近はうさぎ(別の祭神が卯歳)神社と呼ばれています」という。そんな声にこたえて賽銭箱の前面にうさぎのオブジェを置いている

 神社の裏手の奠供(てんぐ)山に登る。前方に瀬戸内海の入り口、和歌山湾、南東には長い砂嘴(さし)となって広い片男波海水浴場があり、反対側は干潟という変化ある独特の風景だ。

 1300年前の万葉集の歌が、この風景を実際に見たひとの気持ちをいまに語る。

 玉津島見れども飽かずいかにして包み持ち行かむ見ぬ人のために 藤原卿

 この和歌を含め、玉津島の風景に感激した歌が万葉集には7首ある。

 和歌の浦では1990年代初頭、車が通れる橋の建造と干潟の一部埋め立てが行われた。「この開発は海水浴場へのアクセス向上が目的だった。いまの風景に慣れてしまった」と観光関連の一人は証言した。ただ、1980年代後半からの「和歌の浦の景観保全訴訟」や架橋反対運動があった事実は忘れてはならない。

変えないで変えていく

  黛若葉 (群馬県安中市 集落支援員/結び葉合同会社) 

 綺麗な梅の花が散り、また今年もたくさんの梅が実りました。

 秋間梅林の梅農家の人柄に惹かれ、また60年以上の歴史がある梅林で生産者の高齢化、後継者不足、耕作放棄地の増加が課題となっている現状を知り、安中市に地域おこし協力隊として移住し、梅の栽培について3年間学びました。

 今年は梅農家として独り立ち1年目。高い気温や雹害だけではなく、受けた注文を全て発送できるか、無事に梅の出荷を終わらせることができるか、収穫が終わる日まで気が抜けない日々が続きました。

 そろそろ梅の実の時期も終盤。何とか梅農家1年目の出荷が終わろうとしています。

 この梅林を守り続けていきたい、そんな大きなことを言いながらまだまだ非力な自分に悔しい気持ちもあります。ただ、最近は梅の収穫や剪定作業など一緒にやってくれる仲間が少しずつ増えてきています。

 1人ではできないこともみんなでやれば成し遂げられるかもしれない。大先輩方が守り続けてくれたから今、私は梅と共に生きていくことができています。

 これからも歴史や誇り、こだわりが詰まったこの梅林を「変えないで変えていきます」。

『スローライフ曼荼羅』

「はーばる亭」

  野口智子 (ゆとり研究所 スローライフの会共同代表)

 ハーブに凝った方には自然派の方が多く、ときに、いい加減な暮らしを正されることがあります。そう思って訪ねたこの農家民宿は、むしろ何でもOKの雰囲気。先入観で身構えていた、こちらの気持ちが一気に解けて行きます。ハーブと花々に囲まれて、ここのご夫婦の笑い声を聞いていると、ハーブって心も健康になるんだ、と思いました。京都府綾部市で。https://noguchi-tomoko.com/post-10815/

■■つべ小部屋■■

敵基地攻撃能力の正体

  つぼいゆづる (スローライフ瓦版編集長)

 ドイツに親戚ができたので、遊びに行ってきた。旅先のホテルでは毎夜、まったくわからないドイツ語のテレビをつけていた。テニスのフレンチ・オープンの男子決勝は言葉などなくても手に汗握った。

 13日の金曜日、画面から爆撃の映像が流れてきた。あわてて、ちょっとは理解できるBBC海外放送にチャンネルを替えると、イスラエルがイランを攻撃し、極右の首相が「これは自衛だ」と強調していると言っている。イランも撃ち返すと繰り返している。

 翌日には、イランのミサイルがイスラエルのテルアビブに着弾する光景を映し出した。多くのミサイルが迎撃されるなか、1発がスーッと落下して爆発した。それを何度も繰り返したのち、そのまま「LIVE」でテルアビブの街を流し続けた。

 こりゃ、戦争だ、と帰りの飛行機を心配しつつ、同時に、これが敵基地攻撃能力というやつだな、と思った。

 「いま、やらなきゃ、こっちがやられる」という理屈で一方的に攻撃を仕掛ける。どれだけ「危うい」のかを明示することなく、撃つ。当然、相手には死者が出る。将軍が殺されただけでなく、民間人が巻き込まれている。そのうえ、核施設を狙ったというのだから、放射能漏れも心配される。

 だけど、これも自衛、あれも自衛、「いま攻撃しなければ我々に未来はない」「他に選択肢がない」から、何でもかんでも自衛なのだ。

 イランが相当程度、核兵器を製造できる能力があるのは疑いのないことなのだろう。だからと言って、イスラエルが自国の核を棚に上げて武力で潰しにかかるのが「自衛」なのか。国際法違反の「先制攻撃」とどこが違うのか。

 だが、ドイツの首相はイスラエルの攻撃を「我々のために汚れ仕事をしている」と支持し、英仏も「自衛」だと認めている。いわんや、各施設を攻撃したトランプをや、である。

 日本も「反撃能力」と称して敵基地攻撃能力を持てる国になった。それは、こんな暴挙をしでかしかねない国の仲間入りをすることを意味する。能力を持ってしまえば、使える時には使うものだという現実を目の当たりにしながら考える。そんな国になりたいのか。いや、なっていいわけがない、と。

 *写真はベルリン市内の「虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」(つぼい写す)

<編集室便り>

▽6月の「さんか・さろん」への感想

 6月17日(火)は石井みな子さん/スローライフの会 会員、(株)パーティ・フー代表取締役社長から「女性活躍でもっとわくわく創出事業を!」というタイトルでお話をいただきました。これまでの数々の業績のなかで、それまで暗いイメージだった「卓球」の世界を明るくした、という話題がありました。卓球台をブルーに、ボールをオレンジにという変化です。これに対し、参加していた佐賀市の坂田啓子さんのお知り合いがこんな反応をされたそうです。

 「オレンジボールになったことで、白いユニフォームが着れるようになりました。それまでは黒っぽい台と白球、濃色のユニフォームなので、全体に色味が暗かったんですね。青い台、オレンジボール、白や淡色のユニフォームでかなりイメージは変わりました」と。ユニフォームにも影響があったのですね。

▽10月11・12日は「スローライフ・フォーラムin雲仙」へ

 10年前にフォーラムを開いた長崎県雲仙で再びです。詳しくはホームページからご覧ください。

https://www.slowlife-japan.jp/2025/06/08/%ef%bd%93-349/

 視察のバスに乗れるのが20人までです。早めにお申し込みください。前日から移動されて参加の方、終了後もう1泊される方など、すでに皆さんいろいろプランされています。飛行機をあわてて予約しなくとも、JR諫早(いさはや)駅から合流できますので陸路の方法もあります。どうぞ事務局へご相談ください。

▽スローライフ瓦版にご投稿ください。

 次回の締切は、7月3日(木)で15日(火)配信。次は締切7月17日(木)で22日(火)配信です。500字まで、写真もどうぞ。

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