スローライフシンポジウム―小城


昨年の事業の振り返り、佐賀県小城市でのフォーラムです。テーマは「天山から有明海へ水つむぎ」、天山山系からの“水”でつながっている小城市は、“水”を意識してのスローライフ運動を展開しました。11月24日(月・休)のシンボルイベント「フォーラム まちづくりと水」では、水にからめながらスローライフのまちづくりについて語られました。舞台は、市民の手づくりで飾られました。水車や柿の木、稲、海苔網、船、などが“農の生け花”として装飾されました。

基調トーク「小城―見た、撮った、そして語る」大石芳野さん(ドキュメンタリー写真作家、スローライフ・ジャパン理事)。小城の各地の水シーンの撮りおろし作品を紹介しながら、小城市の魅力について語られました。小城の名水「甘露水」の商品化も提案。バックには有明海で漁をする漁船の大漁旗。


参加者には小城のおむすび「おぎにり」が配られました。早速試食する、パネリストの尾田栄章さん(国連・水と衛生に関する諮問委員会委員)。海外各地の水利用に触れられながら、小城の可能性に触れられました。佐賀独特のクリークなどをもっと昔風に整備し直し資源として使う。コンクリートのない川づくりを進めては。とも提案されました。

古川 康さん(佐賀県知事)、日本の縮図のようでもある小城は、水と光がテーマになる。これからのまちづくりに小城市の掲げる「スローライフ」や「和が織りなす」という考えが重要になると話されました。古川さんはご自身のブログでも触れられています。
http://www.power-full.com/syukanyasushi/syukan2008-11.html

村岡安廣さん(スローライフ小城の会会長)。女性たちが取り組んだ「おぎにり」のプロジェクトなどを紹介。四季折々、桜吹雪の下で一瞬の風流をを味わえるような土地が小城であり、そういう小城を大切にしたいと語りました。

江里口秀次さん(小城市長)。フォーラム発の「スローライフ宣言」を披露しました。「【スローライフ宣言】~略~ 水に学び、水と生きる――小城市民はスローライフを自らのライフスタイルにつなげ、また次代を担う子供達へ大いなる遺産としてつなぐように、“和で織りなす美しいまち”を目指し、いっそう確かな道へと進めます。」

コーディネーターの川島正英(スローライフ・ジャパン理事長)。筑紫哲也理事が最後まで小城に来たがっていたことにも触れました。


手づくりのフォーラム、「おぎにり隊」は朝早くから、小城の水、米、梅、海苔で作った小城のおむすび「おぎにり」を握ります。帰りがけに配られた「おぎにり」。小城羊羹の入った「スイーツおぎにり」が注目されました。


会場では小城市の「スローライフ月間」期間中のイベントが展示されました。当初参加予定だった筑紫哲也さんの追悼コーナーも作られ、たくさんのメッセージが寄せられました。「スローライフ月間」にあわせて発行された「水つむぎマップ」と「おぎにりマップ」。これをながめると手軽に小城市のスローライフ運動がわかります。最後はスタッフみんなで成果を語り合いました。