瓦版2011.6.21第61号

週刊スローライフ瓦版 (2011.6.21 第61号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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東日本大震災に次ぐ政局の底なし混迷。スローライフの意味あいがいっそう
強まったこの機会に、学会会員・・楽しい仲間、頼もしい仲間を求む、です。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=117
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コラム<火曜日の鐘> 早野透(桜美林大学教授)
~~~ 孫さん菅さん、いよいよスローライフですね
先週、太陽光や風力など再生可能エネルギーを促進する法案を、今の国会で
成立させようと考える市民集会を衆院議員会館で開くというので覗いてみた。
最近は脱原発の唱道者になっている孫正義さんが足尾鉱害と闘った田中正造の
言葉を引いて講演していた。「真の文明は山を荒らさず、川を荒らさず、村を
破らず、人を殺さざるべし」。
孫さんはいうまでもなく現代の先端的経営者であって、その人がこれからは
自然エネルギーにならざるを得ないし、しかも経済的にペイする、と予言して
いるのである。理を尽くした彼の講演は感服した。どうせ彼の事業拡大のため
だろうなどと陰口をたたくむきは一度聞くがよい。私は、その先に、いよいよ
スローライフ文明がやってくることを夢みた。
ところで孫さんのあと、菅首相が駆けつけてこの法案を通すまでは辞めない
と演説した。大いに結構。菅さん、せっかく総理大臣になったのだから、それ
ぐらいはがんばらなくっちゃ。
学会コラム<緑と絆の木陰>
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神野直彦(東京大学名誉教授) スローではない電気の無駄遣い

アメリカのエネルギー研究者エイモリー・ロヴィンスは、「家の中を電気で
暖めようとすることは、電動ノコギリでバターを切るのと同じくらい愚かなこ
とだ」といっている。
エネルギーは生産も消費もできない。これが熱力学の第一法則である。第二
法則はエクセルギー、つまりエネルギーの「質」の法則である。
エネルギーには「質」がある。電気は質の高いエネルギーで、熱エネルギー
は質の低いエネルギーである。エイモリー・ロヴィンスは質の高い電気エネル
ギーを、熱エネルギーとして使用するのは無駄だと指摘している。
現在の日本では、電力の30%を原子力に依存している。原発を止めると、今
より30%も電気の使用量の少なかった20年前のライフ・スタイルに戻らざるを
えない。しかし、20年前はバブルの時代である。その時代から増加している電
力の使用の多くが、インターネット関係である。インターネットを使用せずに、
スローに生きている私には関係がない。
現在は1日に2000億通のメールが世界で行きかっているけれども、そのうち
1800億通は不必要な迷惑メールである。このメールを一通消すのに、3秒かか
る。そのため月尾嘉男東大名誉教授の計算によると、年間で世界の国内総生産
5234兆円の2.1%にあたる110兆円をメールの削除に電気を費やしている。「質」
の高い電気にしかできないこととはいえ、スローライフなら必要はあるまいに。
■街角から畦道から ————————————————–
「雲仙の千の物語」が始まります =下=
松本由利(TEAM GEAR主宰 長崎県)
農村の現役世代に担い手意識を持たせるには、地域色を受け継ぐ一連の取り
組みを商品化して対価を得ることが肝心です。そのためには売れる商品をつく
ること。売れる商品をつくるには顧客視点が大事。
ということで、農村地域を買い支えてくれる都市住民に雲仙市の魅力を探し
出して評価してもらい、都市住民が商品を企画して、農村住民と共に商品化の
プロセスを共有するのが一番良いと考えました。
農村住民が気づかない地域色を探し出し、価値のあるものとして示すことが
できれば、担い手になるべき現役世代の意識も少しは変わるかもしれません。
都市住民にも自分の思いを実現するプロセス=物語を残した地域には愛着が
深まり、第二の故郷として大切に思い、繰り返し訪れてくれることでしょう。
さてさてどんな物語が生まれますことやら・・・ 乞う応援。
■東日本大震災におもう
総理大臣は国民投票ででも・・中村友子(ライター 千葉市)
イタリアはすごい。ちゃんとNOがいえる国。そこで石原自民党伸晃幹事長
の「集団ヒステリー」発言はどこか血筋を感じさせる。日本で放射能の数値を
測定する暮らしがよもや来るとは誰が予測しただろうか。反原発の風がふく中
で、勤勉な日本人は正しい情報を見極めて声を上げていくことが大切だと思う。
菅おろしにざわめく政治家たちを見ると、選挙の一票の重さを感じる。総理も
国民投票で決める時代が来るかもしれない。唯一日本を変える鍵として。

■まち・むらニュース ————————————————
・岩手県遠野市 「第36回東北馬力大会~馬の里遠野大会」を開く
遠野は古くから馬産地として栄え、馬と人間が共に住む「南部曲り家」や馬に
まつわる文化を育んできました。現在も県内有数の馬産地である遠野市に、東
北各地から輓馬愛好家が集い、高さ1mと2.5mの坂が設けられた直線150mの
コースで技量を競います。人馬一体となって疾走する様は勇壮そのものです。
男気の溢れる迫力のレースをぜひご覧下さい。
【日時】6月26日(日)午前9時~午後2時30分(小雨決行)
【場所】遠野市宮守町柏木平優遊広場特設会場
【お問い合わせ】東北馬力大会馬の里遠野大会実行委員会(遠野市役所内)
TEL 0198-62-2111(内線133)
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「たかおか屋」から・・・
構想から丸3年。富山のさかな「白えび」と富山の食文化「黒とろろ昆布」
がコラボした商品がついに完成いたしました。
http://www.takaokaya.jp/news/2011/06/16-134941.php
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「日光『食』の研究所」から・・・
足尾名物のソースカツ丼。ソースといいながら、醤油ベースのたれを使ってい
てあっさり味。シンプルな美味しさです。
http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-110.html
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クオリティライフから・・・
私たちのお店「たまな食堂」の飲み物はオーガニックなコーヒー、ジュース、
ビール、ワイン、有機三年番茶など。飲み物メニューをのぞいてみて下さい。
http://nfs.tamana-shokudo.jp/?p=67
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コラム<象さんの散歩> 「仙台・東北オリンピック」を-
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東北の被災地へ「2020オリンピック」を招致したい。「大震災・福島原発」
からの復興のシンボルとして、これにまさるものは考えられない。
この機会に、世界へ様々な東北色を発信したいが、ひとつ強調すべき企画は
世界で最高、最大級の港湾を造り、陸と海をつなぐ意味合いを印象づけること。
津波征服を意識させるだけでなく、2016オリンピックの日本誘致を「東京」と
「福岡・九州」とが争ったときの福岡・九州派の思想を引き継ぐ。
後者のコーディネーターは磯崎新氏。世界最高客船を拠点にして、恒久施設
の建設を抑制する方針のほか、独創的で楽しい工夫をこらして注目を浴びた。
国民の世論、また世界の良識も、東京をしのいだものだったが・・。
その東京。石原慎太郎知事が17日の都議会で「2020」にも手を上げたのだ。
被災地を後押しすべきではないのか。JOCも、東北では国内向けの「ミニ・
オリンピック」しか考えない。東北、そして世論で物語を書きたい。
この夢の客船は「かぐや姫」と呼ぶ。船というより海を往く「まち」。私の
盟友・田中肇氏が構想し設計した。別の機会に紹介したい。 ∧ 川島正英 ∧
コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと>その56
~~~ 朝日新聞には「みかんの花咲く丘」!
日経に続き、今度は朝日新聞6月11日「be on Saturday」で、なんと、ミカン
の花がとり上げられた。我がテーマも、メジャーな話題になったものだ。
その第一面に、昨年9月7日本欄その17で話題にした童謡の誕生の経緯や辿
った運命の記述に加え、歌詞全文とミカンの花の写真まで一挙掲載!
感慨を催す特集記事で全文を紹介したいほど。ただ、かつて「新しい子ども
の歌」運動が歌詞を「稚拙だ」と非難したというのは驚きだ。音痴のため幼稚
園以来ずっと音楽が大嫌いな筆者ですら記憶している歌詞の意義を理解しない
とは?
もう一つ驚くのは、作詞者は、当時流行りの「リンゴの唄」の真似だと非難
されないように、ミカンの「果実」でなく、「花」をテーマにしたという話だ。
ガックリ・・・。
詩人でも、本当は花より果実か。人間って、ホントに情けない・・・。
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 避難交流
~~~
今回の震災で避難している人と、受け入れ地とで、様々な交流が起きています。
栃木県足利市でその一例に触れました。まちおこしをしている商店主達が、被
災者を訪ねた際、新聞で作るエコバックの作り方を伝えました。何かしたいと
思っていた被災者はセッセと作り始めました。商店主達は自立支援になるなら
と、これを売り始めました。福島の人と足利の人が、支え合い繋がっています。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=110
■編集室だより
△きょうの「さんか・さろん」へどうぞ・・

テーマは循環型社会をつくりませんか
講師は重田益美さん(環境まちづくりNPOエコメッセ理事長)。
人にも環境にもやさしい「循環型社会」について、活動体験を交えて話して
いただく。「エコメッセ」は、緑豊かで歩きたくなる街並み、自然エネルギ
ーの普及で環境負荷のない暮らしの実現をめざし、太陽光発電、リサイクル
とか燃料用天ぷら油回収、緑のカーテンづくりなどの活動を展開しています。
節電がキーワードの年。スローライフな社会づくりをご一緒に議論しましょ
う。推薦者は坪井ゆづるさん(朝日新聞副主幹)。
<日時> 6月21日(火) 19時~20時30分:受付18時40分
<場所> 平河町Mercury Room
(千代田区平河町1-4-5平和第一ビル6階 クオリティ㈱ 会議室)
<主催> スローライフ学会
<参加費> 会員1000円、一般2000円(学生500円)
※終了後に希望者で簡単な懇親会。会場は当日の参加者数で決めます。
【申込み】NPO スローライフ・ジャパンへ。
当日参加も歓迎です。(当日連絡は090-7433-1741野口まで)


△講演会、研修会を承ります!
「スローライフとは何か?話をしてほしい」
「価値観やライフスタイルを変えるワークショップをお願いできますか」
大震災後、こんな問い合わせが増えています。新しい暮らし方、また仲間を
見つけたい、ということかもしれません。私たちも考えたい、学びたい。
どんな内容の会合にするか、も含めて予算に合わせて対応します。
お気軽にご一報ください。 (03-5312-4141)
△今こそスローライフ学会へ!!!
ゆっくり、ゆったり、ゆたかに、を目指すとき。このメルマガをお読みの皆
さまには、ぜひともスローライフ学会の仲間に入って、「瓦版」で思いを語
り、「さんか・さろん」で学び合い、楽しみながら交流していただきたく‥。
年会費5000円。お誘い合わせのうえ、ぜひともお申し込みください。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=117
こちらの入力フォームからもお申し込みできます。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/liaise/index.php?form_id=5
△ボランティアスタッフ募集!
NPOスローライフ・ジャパンの事務作業をお手伝いしていただける方を探
しています。アルバイト料をお支払いできない、とても虫のいいお願いでは
あるのですが‥。データ入力や資料の発送など簡単な仕事ですが、お手伝い
していただければとても助かります。ぜひご一報ください。

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。
鹿児島県
http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html
岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
鳥取市
http://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1196922905996/index.html
佐賀県小城市
http://www.city.ogi.lg.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
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アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
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株式会社サンクス・ツー
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