瓦版2012.7.24第117号

週刊スローライフ瓦版 (2012.7.24 第117号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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まさに本格的な夏の到来。<火曜日の鐘>にならって暑中お見舞いを申し
あげます。職場とか学校では、夏休みのシーズンですね。でも「瓦版」は
例年と同じく、休みなし。だから、ぜひぜひ御愛読ください・・。
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コラム<火曜日の鐘> 山下茂(明治大学公共政策大学院教授)
~~~ 暑中お見舞い申し上げます
今年のツユは酷かった。豪雨被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げ
ます。毎日、毎日、湿度が、それに温度が高く、いくら麦酒を摂取しても、真
夏より酷い不快さでした。夜中も寝苦しかった。皆さんは如何でした?
いよいよ猛暑。しかも、省エネ・モードで。この夏には、「スローライフ」
の意味が、我国全土で、心身ともに、一層浸透することでしょう。そうであっ
てほしいものです。のんびり、ゆったり、体調管理しながら暮しましょう。
私たちのご先祖様は、夏に、日本の夏らしい涼しげな風体で過ごしました。
小生などは、子供の頃、親父のフンドシ、ステテコ、そしてチヂミのシャツに
憧れていました。あれは庭の草木を伝ってくる夏の風と似合っていました。そ
れが、今時のマンション暮しでは・・・。
それにしても、どうにも暑苦しくて、元々回りにくいアタマが機能停止状態
です。このあたりで・・・。何はともあれ、猛暑お見舞い申し上げます!
学会コラム<緑と絆の木陰>
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神野直彦(東京大学名誉教授) 言霊の幸わう国

言葉には神秘的な力がある。日本人はそれを熟知している。季語はその象徴
である。俳句や連歌という短詩に、生を共にした体験から生まれた言葉の神秘
力で、豊かな思想を盛り込めるからである。
というよりも、「言霊の幸わう国」つまり言葉の神秘力によって幸福をもた
らす国とは、日本のことを指している。古代日本では言葉には神秘的な霊力が
宿ると信じられ、言葉で表現した内容が、現実に実現すると信じられていたか
らである。まさに「予言の自己成就」である。
無機質な構造物が立ち並ぶ銀座の一角にたたずむビルの階段を、一歩一歩踏
み締めながら降りていくと、言霊の幸わう世界に足を踏み入れることができる。
世界で活躍する書道家、川邊りえこが漢字が渡来する以前の古代文字で、文字
とは光つまり希望であり、魂を癒す祈りだと表現してくれているからである。
スローライフとは近代合理主義が削ぎ落とした非合理的な感性に寄り添い、
生の全体性を回復することだ。展示されている川邊りえこの作品は、そう語り
かけてくる。
緑の絆に神秘の霊を見い出すと、木霊となる。人間の絆に神秘の霊を見い出
すと、言霊となる。スローライフの国とは「木霊と言霊の幸わう国」なのだと
いうことができる。

注:川邊りえこ“KOTOTAMAは、8月4日(土)まで開催されている。
興味ある方は以下にどうぞ。
場所:MEGUMI OGITA GALLERY (メグミオギタギャラリー)
住所:東京都中央区銀座2-6-12 銀座大塚ビルB1
電話:03-3248-3405
■街角から畦道から
不沈空母「大和」 遠北 剛(広島市 可部夢街道まちづくりの会)
祖母の実家は呉にある。国民学校に入る前の、昭和13~14年国鉄呉線の汽車で、
祖母の里帰りによく誘われた。汽車が呉に近づくと、瀬戸内海側の車窓のすべ
てにブラインドが降ろされた。巡視する憲兵のいかめしい姿が、今でも記憶に
ある。呉には、海軍鎮守府、海兵団、海軍工廠、沖には、江田島海軍兵学校が
あった。軍事の秘密を守るためだと聞かされたが、戦艦大和を建造中の巨大な
ドッグを隠すことが目的でもあった。
大和は美しいフネだと思う、使われる時と所を得なかったため、時に悲壮感を
漂わせている。古典的な様式を拭い去った大和の構造美に比べるものは他国に
無い。だが、大和は日本海軍の偶作の一つでもあるという考えも払拭できない。
「敷島の 大和心を 人問わば 朝日に匂う 山桜花」 本居宣長の和歌です。
敗戦が濃くなった大戦の末期、神風特別攻撃隊が立案されたとき、この和歌か
ら隊名がつけられた。敷島、大和、朝日、山桜の四隊がそれである。「関幸男
大尉の率いる海軍特別攻撃隊<敷島隊>が、米国攻撃隊に体当たり攻撃した」
との新聞一面の報道に歓喜した。
その裏では、国民生活の中からアルミの鍋、鉄釜、宝石、貴金属、お寺の梵鐘、
銅像、また運動会の綱引きのロープまでもが軍隊に徴収された。日本の軍艦の
造船のためだ。日常の生活を耐え忍んで造られた軍艦の多くが太平洋の海底に
眠る。そんなことを考えながら、大和ミューウジアムでレプリカの「大和」を
見るのは空しい。大和が僚艦武蔵と並んで呉湾海上で錨泊の姿であるなら、ま
た思いも別である。
■まち・むらニュース
・三重県 伊賀流手裏剣打選手権大会の予選出場者を募集

手裏剣打は、いまや世界から注目されているが、第4回伊賀流手裏剣打選手権
大会の本選が、忍者の里・伊賀市にある伊賀流忍者博物館で10月に開かれる。
この本戦出場枠をかけた予選出場者を募集中。今年は東京でも予選会を行う。
東京予選 9月2日(日)浅草花やしき 参加資格 中学生以上
募集期間 予選日前日正午まで 参加費1000円(傷害保険込)
http://iganinja.jp/2012/06/2012.html
申し込み方法など問い合わせは、伊賀流忍者博物館(0595-23-0311)まで
※本選 10月14日(日)伊賀流忍者博物館「忍術ひろば」
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米粉のまち・胎内市から・・・
中条グランドホテル内にある「米粉カフェ」。「たいないべえべえ」を中心に
サラダバイキング、スープ、ラザニア、デザートまでついて800円!です。
http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/11940859.html
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「日光『食』の研究所」から・・・
今日は「ニラのチーズ和え」をご紹介。ニラも牛乳も日光の特産品、夏ばて防
止にお役立てください。カッテージチーズも簡単に作れますよ。
http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-185.html
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クオリティライフから・・・
土にラン藻を混ぜて、ラン藻の光合成のはたらきによって酸素を生み出させ、
酸素と微生物が豊富になった状態の土壌でお野菜を育てるという「ピロール農
法」。その夏野菜のお料理を、ぜひ。http://nfs.tamana-shokudo.jp/?p=24
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コラム<象さんの散歩> 長野県小川村へ「おやき」抜きの散策
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七夕のあと一週間の「むら」めぐり。前半は、奈良県の注文で事務局3人で。
内容の濃い旅だったが、別の機会に書こう。後半は、家族3人で信州へ。
まず、長野県なべくら高原で「蛍の宿をまもる会」恒例の田の草取り。夜は
この夏初のバーべキューと、ほのかな蛍の舞を楽しむ。翌日は白馬村。わが家
が勝手に定宿と決め込むプチホテル「山の森」に。翌朝、ご主人のおすすめで
小川村を散策。梅雨空と雲の動きから朝食前に、ということで出かけたが・・。
槍ヶ岳を真中に、雲間に浮かぶ北アルプスは絶景だったが、広告を引っ込め
て、屋根の色合いをうまく活かした村の緑のたたずまいもすばらしい。日本で
最も美しい村連合のリーダー格にふさわしく、磨きのかかった美しさ。
朝日新聞の若かりし記者時代、「信州の食」の取材で小川村へおやきを訪ね
たことを思い出す。他の町村に先がけて、この村からおやきが蘇った頃の話。
まだ、おやきのメッカ「小川の庄」もなかった。長い伝統が育てた味を・・と
思ったが、朝食前だからおやき抜きは、やはり残念だった。 ∧ 川島正英 ∧
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> みすぐりんご
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青森県弘前市、りんご園で摘果体験‥というと、そっけないですが、ここでは
摘果を「みすぐり(実選り)」といいます。いい響きの言葉です。採った小さ
な青りんごを「みすぐりんご」と名付けましょうか。ほら、急にオシャレで、
かわいい印象になりました。部屋のインテリアに飾りましょう、緑が涼しげで
す。摘果りんごは廃棄されますが「みすぐりんご」は商品になりますね。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=169
■編集室だより
□雲仙市小浜町の宮田隆さんから、先週の「瓦版」へお便り
斎藤睦さんの“八大竜王雨やめさめさせたまえ”はまさに、九州人には溜飲が
下る応援メッセージでした。熊本阿蘇・日田・竹田、八女・北九州地区では、
豪雨の後始末に四苦八苦・奮闘中です。
と、書き送ってくださった。そして、ご自身の近況も。そのうちの一つを紹介
させていただく。これからもよろしくおつきあいのほどを・・。 (編集室)
昨日は近くの小浜小学校高学年に“平和学習-ボクの被爆体験-“講演でした。
長崎県内公立学校では8月9日、原爆平和登校日を前に、平和学習が恒例です。
5才児の被爆体験も“風化”してきました。講演後の反省頻りです。
“君たちが主役だ!!命を大切に、“平和”を築こう!!
主題テーマで縦3″3m、直系1.3mのプルトニューム・ファットマンの実寸
大模型であの日の体験を再現しましたが–。
President Obamaさん、世界平和へ目覚めまほし!


□学会フォーラムは10月に高岡で
毎年開くスローライフのイベント・・学会フォーラムは、ことしも10月に。
高岡で。ことしは、逸品をテーマに、スローライフの考え方を「まちづくり」
や「ものづくり」に活かす新しい道を探る。歴史と文化のまち・高岡、また
逸品をつくりだし大切に育ててきた高岡でこその期待がかかる。
<開催> 10月13日(土)~14日(日)
<内容>1)市内見学1【13日 13:15~16:00】
2)分科会【13日 16:30~18:30】
①まちづくり分科会◆会 場 土蔵造りの町並み資料館
◆テーマ「歴史と自然を活かしたまちづくり」
②ものづくり分科会◆会 場 瑞龍寺大茶堂
◆テーマ「こころと技を伝えるものづくり」
3)夜なべ談義&交流会【13日19:00~21:00】
4)市内見学2【14日 10:00~12:00】
5)全体会【14日 13:30~16:00】
◆会 場:ウイングウイング高岡 4階大ホール
◆テーマ:逸品を目指す「まち」と「もの」
◆キイノートスピーチとシンポジウム
◆宣言 「スローライフ逸品宣言」
◆全国のスローライフ逸品展示(全体会場)
<主 催>スローライフ逸品フォーラムin高岡 実行委員会
※高岡市についてはこちらから↓http://www.city.takaoka.toyama.jp/.
□8月の「さんか・さろん」は、夏休みです
□新年度の会費をお願いします。新会員も募集中です。
スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・
神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)です。
スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、全国で
スローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。
年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」
などで交流したりできます。既会員の方は下記の口座へお振り込みください。
【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会
※4月~3月の年会費のため、昨年度中途のお支払いの方も、新年度は新たに
お振込いただきたく、よろしくお願いいたします。
※個人名以外の口座でお振込の場合、確認できませんのでご一報ください。
新しく入会ご希望の方は、こちらからお申し込みください。
【入会フォーム】
http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=6
□ボランティア募集
NPOスローライフ・ジャパンの事務作業をお手伝いしていただける方を探
しています。アルバイト料をお支払いできない、とても虫のいいお願いではあ
るのですが‥。データ入力や資料の発送など簡単な仕事ですが、お手伝いして
いただければとても助かります。ぜひご一報ください。
【問い合わせ先】

■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。
鹿児島県
http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html
岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/
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最後までお読みくださって、ありがとうございました。
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