瓦版2016.9.27第330号

国会、都議会が今週開かれ、秋の政治の季節へ。わがNPO、学会も11月23日

の飯山フォーラム「ふるさとを再発見し創生する」へまっしぐらの季節。来月

早々、案内チラシが出来上がります。10月「さんか・さろん」でお渡しします。

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コラム<火曜日の鐘> 川島英樹(せたがや文化財団) 

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墓場から揺りかごまで


お彼岸の最後の日。雨続きの東京で、ようやく日がさした。日曜朝の墓地、

けっこうな人出だったが、静かで、ゆっくりとした時間が流れる。

すぐ向こうの外の道を行く人とは、歩くスピードが違う。誰も先を急がず、

会釈を交わして、狭い道を譲り合う。石を彩る花々、線香のけむり、落ち葉を

掃く音、鳥のささやき声。ぼくはすっかり穏やかな心持になって、ご先祖との

会話を楽しんだ。

実は、ほんの1週間前にもここに来ている。現世の年若い仲間をこの場所に

見送ったのだ。缶ビールを置いて、あの世の景気を聞いてみる。先輩方とも仲

良くやって、どうやら悪くはなさそうだ…。

帰り道。外には、いつもの喧騒とスマホを眺める人々。ぼくは、この平和な

空間と時間を大切にしたいと思った。自分のために、後に続く人たちのために。



学会コラム<緑と絆の木陰> 増田寛也(スローライフ学会会長)


15年目の「9・11」


今年の9・11はニューヨークにいた。現地のテレビは各局とも世界貿易セン

ター跡地での追悼式典で、遺族が犠牲者の名前を一人一人読み上げている模様

を生中継していた。日没後は、2本の光が夜空に照射され、2棟のビルのシル

エットが浮かび上がった。

あの同時テロから15年。2機目の飛行機が超高層ビルに突入し、やがて2棟

とも崩れ落ちる衝撃の光景を今でもはっきりと思い出す。これで世界が変わる

のではないかと思ったが、その予感は悪い方に当たってしまった。

米国は「テロとの戦争」としてアフガニスタンやイラクを攻撃したが、逆に

テロリズムの脅威は各国に拡張してしまった。今や一般人が各地で数多く犠牲

になる時代である。9・11の1週間後には、再び、ニューヨークのチェルシー

地区で爆発事件が起きた。暴力と憎悪の連鎖が止まらなくなってしまっている。

果たして当事者の心の中で寛容などということが実現するのかと絶望的にな

る。しかし、ここは人種、宗教、国籍を越えてお互いを理解し合う勇気を持つ

こと、その強さを先進国や多数派側が持てるかどうかだと思う。



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■街角から畦道から


佐藤義孝(東京・杉並区、学会会員) 北海道の異常豪雨を憂える


『ウトロが切れた』・・昭和56年8月6日午前2時。電話で叩き起こされた!

その年の春に新米電報電話局長として北海道斜里町に赴任後の初めての試練で

あった!古い社宅の屋根に叩き付ける異様な雨音が緊急事態を告げていた。

社員も集まってくれて、直ちに、切れた電話ケーブルに代わる災害用無線通信

へのルート切り替え作業を開始、斜里消防署ウトロ支所に繋がった!

『3000人の観光客が孤立』の一報に鳥肌が立った。当時は第一次知床ブーム、

しかも夏休み期間中。消防、警察等が少ない回線を捕捉したため一般の通話は

シャットアウト。夜明けて被災現場に向かったが、一晩で540ミリの記録的な

豪雨で、知床半島の川という川が氾濫して行く手を阻んでいた。

目を疑う光景が!社員たちが胸まで泥に浸かりながら流されたケーブルの接続

を始めていた。『危ない、退避』と叫んだが、誰一人聞く耳を持たない。

そのころ、社員の奥様方が独身寮の食堂に集まり、炊き出しを開始、お握りと

温かい味噌汁が被災現場に持ち込まれた。全て自発的な行動であった。

通信事業の現場に誇りを感じた。ウトロ観光客は、無事で安堵したが、ウトロ

では2000年前の古代遺跡も流され、未曾有の豪雨だったことが証明された。

当時、北上した台風が停滞していた寒冷前線を刺激したことが原因と分析され

たが、最近繰り返される異常豪雨はこれに似ていて気になる。



竹内 義昭 カズコさん(80)


敬老の日前日の日曜日、夕食の介助で施設に出向く。食事を待つ入所者の表情

がいつになく明るい。一足早く敬老会が開かれ、午後にボランティアの太鼓や

歌が披露されたのを楽しんだ余韻のようだ。


この日の昼食は、特別食だったとのこと。メニューを見せてもらうと、主食は

カニのちらし寿司。これに鮭の西京焼き、野菜の牛肉巻き、紅白なます、松茸

入り茶碗蒸しがつき、デザートは梨とメロンという豪華版。


七夕の短冊に「おいしいもの たべたい」と願い事を書いたカズコさんに感想

を聞いてみたが、残念ながら何を食べたか覚えていなかった。ただ、いつもよ

り笑顔が多いのは、「おいしいもの」の効果に違いない。



■まち・むらニュース


・岩手県遠野市 篝火シシ踊り奉納


民話のふるさと・遠野は郷土芸能が盛んな町。鹿踊りも16団体に及ぶ。今回は

行山流湧水鹿踊の結成150周年を記念、ほかの3団体とともに八幡宮一の鳥居

から拝殿まで境内各所を踊りながら参進し、篝火の中本殿前で奉納される。

日時:10月9日(日)16:00?19:30

会場:遠野郷八幡宮(遠野市松崎町白岩12-19)

主催:篝火シシ踊り奉納実行委員会、遠野郷八幡宮

問合せ:遠野郷八幡宮 TEL0198-62-2647

http://www.tonojikan.jp/2016080213/1513/



・兵庫県西宮市 酒ぐらルネサンスと食フェア


日本酒の仕込みが始まる10月1日は日本酒の日。この日にちなみ地域の日本酒

の伝統文化の発信と、食産業の振興を目標におこなうフェア。きき酒ができる

「味わい酒ぐら広場」や「日本酒と料理を楽しむ広場」が人気だ。

開催日時:10月1日(土)12時?20時 10月2日(日)10時?18時

会場:西宮神社、その他

主催・問合せ:西宮酒ぐらルネサンスと食フェア実行委員会

TEL0798-33-1238 https://n-cci.or.jp/2016sakagura/



コラム<象さんの散歩> 伏魔殿の「豊洲市場」



東京都知事選挙から1カ月、都政は、築地市場の移転、というか豊洲新市場

の偽装建築問題で混迷している。ここは東京ガス工場跡地。環境基準を超えた

有害物資が検出され、注目されていた。その跡につくる市場。なのに、専門家

会議の報告が無視された。計画書の「盛り土」が消え「空洞」が出来た。汚染

の可能性を意識した構造を加えた。まさに、伏魔殿というほかない。

いまや、市場移転の時期、方法に加えて、盛り土代わりの地下空間の滞留水

検査が急がれるが、同時に、盛り土計画が消えた経緯、工事費の使われ方など

都政の刷新、ひいて都民へ向き合う姿勢そのものを質したい。主要3施設への

「落札率99.9%」という工事費の奇怪さなど問題は山積のようだ。

築地市場長、副知事、知事は、順次、登場するだろうが、さらに都政を都民

に代わって見つめているべき都議会、そして新聞・テレビはどうしていたのか。

とくに都議会。移転関連の予算、決算の審議はどうだったのか。築地から豊洲

への移転は1票差で議決、しかもその一票は、最後の段階で反対から賛成へ転

じる際どさであったとも聞く。「東京五輪までに」が合言葉だった、とか。

市場建設でさえ「大きく、速く」のファストな政治を地で行く。「ゆっくり、

ゆったり、ゆたかに」のスローライフ政治はいずこに・・ ∨ 川島正英 ∧



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「奈良県十津川村」から・・

十津川村の紅葉は11月始め、いまから紅葉の旅をご計画ください。源泉かけ流

しの温泉宿でゆっくりどうぞ。十津川村観光協会 電話:0746(63)0200

昨年の美しい写真をご参考に>> http://totsukawa.jugem.jp/?eid=987

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 植えて温まる

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イチゴの苗を植えて、そのあと足湯で温まる、という催しに参加してきました。

イチゴ狩りなら春に各地で行われますが、植え付けは珍しい。しかも足湯付き

というのは日本初ではないでしょうか。もちろん12月には摘み取って食べると

いう体験もセットになっています。「私のイチゴ、これからどんな風に育つの

かな?」と思いながら温まると、心もほっこりしてきました。紀の川市で。

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=382



■編集室便り


◇スローライフ・フォーラム(11.23)を控えた

来月の「さんか・さろん」は飯山シリーズの最終回。


講師は、木村 宏さん(北海道大学観光高等研究センター特任教授)

テーマは「こころの旅」。


かつて、飯山市の「森の家」でご活躍されていた木村さんならでは、の

お話、飯山の魅力についても存分に語っていただけると思います。


・日 時:2016年10月18日(火)19時?21時

・会 場:クオリティKK・会議室マーキュリールーム

(千代田区麹町3?3KDX麹町ビル6F・地下鉄「麹町駅」からすぐ)

・会費:会員1000円、一般2000円(学生500円)どなたも参加できます。

・申込みは、メールTEL 03-5312-4141 まで。



◇スローライフ・ジャパンへメールを送るときのお願い。



このスローライフ瓦版は、メールマガジン専用のアドレスからお送りして

  いますので、このメールに返信していただいても事務局には届きません。

スローライフ・ジャパン、スローライフ学会、この瓦版への投稿などは

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。


鹿児島県

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岩手県遠野市

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和歌山県紀の川市

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奈良県吉野郡十津川村

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奈良県

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雲仙市

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出雲市

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