室礼「夏越の祓」今年前半の罪、穢れを川辺で祓い禊をします

 

「夏越の祓」

日本人は清浄なものを貴ぶ感性が豊かで、折りにふれての厄祓いをします。去りし半年の罪・穢れを祓い、この後半年の無病息災を願う日本人の心。それが、水無月晦日(みそか)におこなわれる「夏越(なごし)の祓(はらえ)」です。茅(ちがや)の大きな輪をくぐると、災いを避けることができるといわれます。これは蘇民将来の説話にちなんだもの。そして川辺では、白い紙の人形(ひとがた)に名前と年齢を書き、川に流して「禊(みそぎ)」をします。水辺を模した紐に人形(ひとがた)と氏神様の茅の輪のお守りをおき、梅雨時が見頃の紫陽花を添えました。

文・室礼 丸山薫   (心葉 主宰)